52章
夢小説設定
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「イヤァァァ──ッ!!」
海賊の洞窟の中に、私の悲鳴が響き渡った。
私の目の前には、上半身は人型、手足はタコの魔物が三体も並んでいる。
ヘルパイレーツが槍を振り上げ、滅多刺しにしようとしてくるのを、私はひたすら避けまくっていた。
攻撃? ごめん無理。
「これもイカタコ判定入るのかよ!」
「入るらしいわね!」
「ごめんて!! でもこれはちょっと無理キャーッ!!」
「悲鳴に事件性がありすぎる!!」
もう無理だってばぁ!!
こんなヌメヌメした手足してさぁ!!
なんでこんなのが存在すんの!?
頭おかしいよ世界!!
「ほら、もう倒したぞ」
「うっ……ずびばぜん……」
「涙目じゃない」
「普段なら怖くなくなるまで甘やかすところだけど、今回は時間が惜しいから先を急ごう」
「兄貴がスパルタになることってあるんでがすな……」
ぐすっと鼻をすすりながら、階段を降りて地下へ。
通路という通路を行っては引き返し、私たちはようやくひとつの扉を開けた。
その先にはゲルダさんがいる。
壁には本棚が並び、執務机のようなものが一つ。
その後ろには海賊らしく船の舵と、カットラスが二振り、交差して飾られていた。
「どうやらここは、キャプテン・クロウの居室だったようだね。ここの部屋はどうにも臭うよ。あたしの勘がここには何かあるって告げてるんだ」
「へぇー、やっぱ盗賊の勘って鋭いもんなんだ……」
「感心してる場合か」
「それはそう」
ここに来てからククールとエイトが揃って私に冷たい。
ちゃんと真面目に……ヘルパイレーツと戦う時以外は真面目にやってるはずなのに……。
ヘルパイレーツもふざけてるわけじゃなくて、本当にあれを相手にするのは無理というか……。
「さあ、あんたたちも、ボケッと突っ立ってないで、この部屋の秘密を探しておくれよ!」
「って言われても……」
パッと見た限り、変なところは見当たらないっていうか。
本棚に隠しスイッチがあるかと思ったけど、本棚からは錬金レシピが出てきたくらいだった。
机の下、絨毯の下にも隠し通路はなし。
「えぇ〜……?」
机の下から這い出て、壁に手をかけた時だった。
壁に飾られていた舵が……回った。
そっと舵を時計回りにガラガラと回してみる。
するとただの壁だと思っていたそこが、少し後ろに下がって……扉となってひとりでに開いた。
「……マジで!?」
「やっぱりこの部屋には隠し扉があったんだね。あたしの勘の正しさが証明されたよ」
「ええー……」
「……さて、それじゃ競争の再開だ。あんたらなんかにゃ、負けやしないよ!」
「競争するなんて一言も言ってないのに……あーもう! 人の話聞かないな!!」
「あ〜もう! 隠し扉を見つけたのは私たちなのに、なんでゲルダさんが先に行っちゃうのよ!? ヤンガスも黙って見てないで、なんとか言ってやりなさいよ!」
「……そんなアッシばかり責められても困るでがす」
ヤンガス、可哀想に……。
そのストレスは魔物相手に発散するといいよ……。
慌ててゲルダさんの後を追いかけ、地下二階へ。
通路は右と左に分かれていた。
ゲルダさんはどっちに行ったんだろうと気になりつつ、とりあえず左に。
「やはり女盗賊の勘ってのは、侮れないものがあるな。俺も昔、二股かけてた時はいろいろ勘ぐられて、誤魔化すのに苦労したもんだぜ」
「ウワァ……最低」
「それは女盗賊の勘じゃなくて、女の勘でしょうが!」
「世の中の女の子はこんな軽薄野郎の何が良いの? 顔?」
「顔だろうなぁ」
エイトが深く考えていない口調でザクッと刺した。
こういうのが一番効くって私知ってる。
だってエイトも顔は整ってる部類だもんね。
ククールとは別の方向で格好いいというか。
しかも自分で言うのも変だけどめっちゃ私に一途だったし。
どうだよククール、女の子に一途なイケメンには勝てないだろ。
左側は見事に行き止まりだったので私たちは気持ち早歩きで来た道を戻った。
もちろんその間も魔物は襲ってくるので、ヘルパイレーツ以外をぶっ飛ばして先へと進んだ。
通路を進んでいくと、部屋のドアが二箇所。
とりあえずは一番奥まで進んでみようと決まって、私たちは地下二階の一番奥までやってきた。
「謎の水槽と……謎の梯子」
「単純に考えれば、どこかでこの水を抜けばいいのよね」
「問題は、水を抜く装置がどこにあるのかでげす。この辺りにゃ、ないようですぜ」
「ってことは、ここに来るまでに見えた部屋のどっちかが繋がってるってことだ。さて、どっちから攻めたもんかな」
「近い方から開けていこう」
来た道をぐるーっと引き返して、まずは左手にある部屋へ。
宝箱が二つ、これみよがしに置いてあるけど、どうやらゲルダさんは持っていかなかったみたいだ。
中身はボーンシールドとサタンヘルム。
ヤンガスなら持てそうだったので、ボーンシールドはヤンガスへ。
そしてサタンヘルムは……。
「なんか……持っただけで禍々しいオーラが伝わってくるんだけど……」
「それ呪われてるんじゃない?」
「よく平気で持てるな、さすが霊導者」
「エイトも持てるよね。呪われない不思議体質だし」
「持てるけど、さすがに装備はしたくないな……」
そっか……と肩を落とし、サタンヘルムは共有の袋行きになった。
霊導者ならこういう呪われた装備品の解呪も出来るかもしれないけど、残念ながら聖句全集のようなものがないので、私も力になれない。
諦めて聖者の灰と錬金するほうが無難だと思う。
さて残るは右手側に見えているドアのみだ。
何かの部屋だったらしいそこは、向かい側の壁がぶち抜かれて通り抜けられるようになっていた。
ゲルダさんが破壊したんじゃないよな……? と一抹の不安が過ぎりつつも、私たちは通り抜けた先の階段を降りて地下三階へと向かったのだった。
海賊の洞窟の中に、私の悲鳴が響き渡った。
私の目の前には、上半身は人型、手足はタコの魔物が三体も並んでいる。
ヘルパイレーツが槍を振り上げ、滅多刺しにしようとしてくるのを、私はひたすら避けまくっていた。
攻撃? ごめん無理。
「これもイカタコ判定入るのかよ!」
「入るらしいわね!」
「ごめんて!! でもこれはちょっと無理キャーッ!!」
「悲鳴に事件性がありすぎる!!」
もう無理だってばぁ!!
こんなヌメヌメした手足してさぁ!!
なんでこんなのが存在すんの!?
頭おかしいよ世界!!
「ほら、もう倒したぞ」
「うっ……ずびばぜん……」
「涙目じゃない」
「普段なら怖くなくなるまで甘やかすところだけど、今回は時間が惜しいから先を急ごう」
「兄貴がスパルタになることってあるんでがすな……」
ぐすっと鼻をすすりながら、階段を降りて地下へ。
通路という通路を行っては引き返し、私たちはようやくひとつの扉を開けた。
その先にはゲルダさんがいる。
壁には本棚が並び、執務机のようなものが一つ。
その後ろには海賊らしく船の舵と、カットラスが二振り、交差して飾られていた。
「どうやらここは、キャプテン・クロウの居室だったようだね。ここの部屋はどうにも臭うよ。あたしの勘がここには何かあるって告げてるんだ」
「へぇー、やっぱ盗賊の勘って鋭いもんなんだ……」
「感心してる場合か」
「それはそう」
ここに来てからククールとエイトが揃って私に冷たい。
ちゃんと真面目に……ヘルパイレーツと戦う時以外は真面目にやってるはずなのに……。
ヘルパイレーツもふざけてるわけじゃなくて、本当にあれを相手にするのは無理というか……。
「さあ、あんたたちも、ボケッと突っ立ってないで、この部屋の秘密を探しておくれよ!」
「って言われても……」
パッと見た限り、変なところは見当たらないっていうか。
本棚に隠しスイッチがあるかと思ったけど、本棚からは錬金レシピが出てきたくらいだった。
机の下、絨毯の下にも隠し通路はなし。
「えぇ〜……?」
机の下から這い出て、壁に手をかけた時だった。
壁に飾られていた舵が……回った。
そっと舵を時計回りにガラガラと回してみる。
するとただの壁だと思っていたそこが、少し後ろに下がって……扉となってひとりでに開いた。
「……マジで!?」
「やっぱりこの部屋には隠し扉があったんだね。あたしの勘の正しさが証明されたよ」
「ええー……」
「……さて、それじゃ競争の再開だ。あんたらなんかにゃ、負けやしないよ!」
「競争するなんて一言も言ってないのに……あーもう! 人の話聞かないな!!」
「あ〜もう! 隠し扉を見つけたのは私たちなのに、なんでゲルダさんが先に行っちゃうのよ!? ヤンガスも黙って見てないで、なんとか言ってやりなさいよ!」
「……そんなアッシばかり責められても困るでがす」
ヤンガス、可哀想に……。
そのストレスは魔物相手に発散するといいよ……。
慌ててゲルダさんの後を追いかけ、地下二階へ。
通路は右と左に分かれていた。
ゲルダさんはどっちに行ったんだろうと気になりつつ、とりあえず左に。
「やはり女盗賊の勘ってのは、侮れないものがあるな。俺も昔、二股かけてた時はいろいろ勘ぐられて、誤魔化すのに苦労したもんだぜ」
「ウワァ……最低」
「それは女盗賊の勘じゃなくて、女の勘でしょうが!」
「世の中の女の子はこんな軽薄野郎の何が良いの? 顔?」
「顔だろうなぁ」
エイトが深く考えていない口調でザクッと刺した。
こういうのが一番効くって私知ってる。
だってエイトも顔は整ってる部類だもんね。
ククールとは別の方向で格好いいというか。
しかも自分で言うのも変だけどめっちゃ私に一途だったし。
どうだよククール、女の子に一途なイケメンには勝てないだろ。
左側は見事に行き止まりだったので私たちは気持ち早歩きで来た道を戻った。
もちろんその間も魔物は襲ってくるので、ヘルパイレーツ以外をぶっ飛ばして先へと進んだ。
通路を進んでいくと、部屋のドアが二箇所。
とりあえずは一番奥まで進んでみようと決まって、私たちは地下二階の一番奥までやってきた。
「謎の水槽と……謎の梯子」
「単純に考えれば、どこかでこの水を抜けばいいのよね」
「問題は、水を抜く装置がどこにあるのかでげす。この辺りにゃ、ないようですぜ」
「ってことは、ここに来るまでに見えた部屋のどっちかが繋がってるってことだ。さて、どっちから攻めたもんかな」
「近い方から開けていこう」
来た道をぐるーっと引き返して、まずは左手にある部屋へ。
宝箱が二つ、これみよがしに置いてあるけど、どうやらゲルダさんは持っていかなかったみたいだ。
中身はボーンシールドとサタンヘルム。
ヤンガスなら持てそうだったので、ボーンシールドはヤンガスへ。
そしてサタンヘルムは……。
「なんか……持っただけで禍々しいオーラが伝わってくるんだけど……」
「それ呪われてるんじゃない?」
「よく平気で持てるな、さすが霊導者」
「エイトも持てるよね。呪われない不思議体質だし」
「持てるけど、さすがに装備はしたくないな……」
そっか……と肩を落とし、サタンヘルムは共有の袋行きになった。
霊導者ならこういう呪われた装備品の解呪も出来るかもしれないけど、残念ながら聖句全集のようなものがないので、私も力になれない。
諦めて聖者の灰と錬金するほうが無難だと思う。
さて残るは右手側に見えているドアのみだ。
何かの部屋だったらしいそこは、向かい側の壁がぶち抜かれて通り抜けられるようになっていた。
ゲルダさんが破壊したんじゃないよな……? と一抹の不安が過ぎりつつも、私たちは通り抜けた先の階段を降りて地下三階へと向かったのだった。
