48章
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
陛下が姫様をお迎えに行っている間に、メディさんがエイトに小さな袋を差し出した。
それは? とエイトが小首を傾げる。
「……それと皆さん。申し訳ありませんが、ひとつ頼まれてくれませんかな? オークニスに行ってグラッドという男に会ったら、これを渡してほしいのですじゃ」
「分かりました」
「グラッドはおそらく、わしと同じ薬師をしているはずですじゃ。くれぐれも頼みましたぞ」
「任せてください! 人探しは得意です」
「得意になっちまったな……」
張り切る私の後ろで、ククールはそう呟いて遠い目をした。
修道院を出た頃のククールじゃ考えられないほど、私たちに染まったよね。
あの頃のキザでドライなククールはどこいったんだろ。
なんだかんだ、こう……面倒見がいいというか……。
ククールと目が合って、適当に笑って誤魔化す。
ちょうどその時、馬小屋から姫様が馬車を引いてやってきた。
御者台には陛下のお姿もある。
「さあそれでは、いよいよオークニスに向かうぞ。いざ、しゅっぱ〜つ!」
「めちゃくちゃ張り切ってるわね、トロデ王」
メディさんにそれぞれが手を振って、頭を下げ、私たちはメディさんのおうちを後にした。
さて、目指すは北のオークニス!
それにしてもヌーク草の薬湯効果はすごいな。
真冬の雪国なのに寒さはあんまり感じない。
ヌーク草のおかげでポカポカしているし、魔法のビキニ復活。
なんならコートも必要ないくらいある。
そんなわけで、ゼシカには引き続き、私のコートを着てもらうことにした。
「……お前、本当に寒くねえんだよな?」
「全然! すっごく暖かい!」
「発言と格好が一致してないわね……」
でも本当に暖かいから仕方ない。
これ以上着込んだら汗かいちゃうよ。
こんな豪雪地帯の雪国に来ておいて何言ってんだって話だけど。
エイトはエイトで、ちらちらと私を振り返りながら走っている。
大げさだなあ本当に……。
* * *
強い魔物に苦戦しながらも、ようやくオークニスに到着した。
結構……遠かった気がするな……。
それでも、これだけ歩いてまだ身体が温かいから、さすがヌーク草だ。
「やれやれ、ようやくオークニスに着いたようじゃな。それにしても、ヌーク草の効能は大したものじゃ。雪道を歩いていても、ちっとも寒くならんわい。これなら外にいても苦にはならんな。うむ。わしはいつも通り、町の外でまっついることにしよう」
「畏まりました。では、行ってきます」
陛下に頭を下げて、私たちはオークニス内部へと入った。
町は建物の中にできているらしく、町の入口はドアがひとつ。
そのドアを開けて町の中に入ると……目の前では大男が階段の前で上半身裸のまま、酔い潰れていた。
「出オチ」
「ああはなるまいという反面教師のいい例」
ゼシカとククールから辛辣なツッコミが入ったところで、まずは町の上層部を一周してみようということになった。
ついでに良さげな装備品があれば、ここで買い替えるのもありだ。
「建物が円状だ!」
「地上が店で、地下が居住区ってとこか」
「雪国独特の造りになってるのね。確かに地下なら、雪でも行動が制限されないし」
そう。
オークニスは円を描いた造りで、地上部分には宿屋や酒場、教会に道具屋、昼と夜で交代して営業する武器屋と防具屋。
そして地下に住民の居住区域が形成されている。
地上を歩く分には迷わないが、地下は地元民しか分からないほど複雑な作りになっているため、初心者は下りるべからず──と、本棚にある「オークニスの歩き方」に書いてあった。
ひとまず我々は防具屋へ。
できることなら魔法のビキニとおさらばしたいが……どうだ!?
「ドラゴンメイルかっこいい!」
「それならレイラも装備出来そうだね」
「近衛兵やってて良かった……。ガッツリした鎧は厳しくとも、このくらいなら……いける!」
「良かったわね、近衛兵で」
「アッ……」
ゼシカは装備できるものがなく、魔法のビキニ続行だ。
さすがに申し訳ないが、私は前衛なのでドラゴンメイルに変えさせていただく!
エイトとヤンガスもドラゴンメイルに新調して、ククールはビロードマントを羽織った。
前衛三人は仲良くお揃いだ。
ただし私の兜装備はインテリハットから変わらなかった。
義兄弟二人は仲良くアイアンヘッドギアだ。
まあ、ここ二人はお揃いになる確率も高いから仕方ない。
「それと、僕とヤンガスはドラゴンシールドでいいかなと思うんだけど」
「俺とレイラが氷の盾だな。ゼシカは……」
「何一つ変わらないわよ」
「すみません」
お見せできないゼシカの表情を前に、ククールが直角に頭を下げた。
武器屋は夜から営業なので、あとで夜になったら来てみようかな。
「さすがにあの格好でうろちょろするのは恥ずかしかった……」
「うん……だろうね」
「姉貴、この町に入ってきてから『暑い』ってんで服を脱いじまいやしたからな。ドラゴンメイルのほうが暑いと思うんですが、どうなんですかい?」
「悪化した」
「だろうな」
とんでもなく暑い。
ヌーク草の効果がずっと続いてるもん、ゼシカの魔法のビキニが羨ましいくらいある。
その格好で出歩くのはさすがに嫌だけど。
「じゃあ、グラッドさんを探しに行こうか」
「そうでがすな! バアさんからの頼み事ですし、忘れちゃいけねぇでがす」
街の人たちは地下に住んでいるから、地下へ降りる階段を探すのだけど……。
上層部からの階段は、あの大男が塞いでいる場所しか見つからなかった。
しかたなく、そのドアを大男の介抱に回っていた兵士に、他に降りれる場所がないか聞いてみると。
「町長の家から降りられるよ」とあっさり教えてもらえたのだった。
私らが何周したと思ってるんだよ。
それは? とエイトが小首を傾げる。
「……それと皆さん。申し訳ありませんが、ひとつ頼まれてくれませんかな? オークニスに行ってグラッドという男に会ったら、これを渡してほしいのですじゃ」
「分かりました」
「グラッドはおそらく、わしと同じ薬師をしているはずですじゃ。くれぐれも頼みましたぞ」
「任せてください! 人探しは得意です」
「得意になっちまったな……」
張り切る私の後ろで、ククールはそう呟いて遠い目をした。
修道院を出た頃のククールじゃ考えられないほど、私たちに染まったよね。
あの頃のキザでドライなククールはどこいったんだろ。
なんだかんだ、こう……面倒見がいいというか……。
ククールと目が合って、適当に笑って誤魔化す。
ちょうどその時、馬小屋から姫様が馬車を引いてやってきた。
御者台には陛下のお姿もある。
「さあそれでは、いよいよオークニスに向かうぞ。いざ、しゅっぱ〜つ!」
「めちゃくちゃ張り切ってるわね、トロデ王」
メディさんにそれぞれが手を振って、頭を下げ、私たちはメディさんのおうちを後にした。
さて、目指すは北のオークニス!
それにしてもヌーク草の薬湯効果はすごいな。
真冬の雪国なのに寒さはあんまり感じない。
ヌーク草のおかげでポカポカしているし、魔法のビキニ復活。
なんならコートも必要ないくらいある。
そんなわけで、ゼシカには引き続き、私のコートを着てもらうことにした。
「……お前、本当に寒くねえんだよな?」
「全然! すっごく暖かい!」
「発言と格好が一致してないわね……」
でも本当に暖かいから仕方ない。
これ以上着込んだら汗かいちゃうよ。
こんな豪雪地帯の雪国に来ておいて何言ってんだって話だけど。
エイトはエイトで、ちらちらと私を振り返りながら走っている。
大げさだなあ本当に……。
* * *
強い魔物に苦戦しながらも、ようやくオークニスに到着した。
結構……遠かった気がするな……。
それでも、これだけ歩いてまだ身体が温かいから、さすがヌーク草だ。
「やれやれ、ようやくオークニスに着いたようじゃな。それにしても、ヌーク草の効能は大したものじゃ。雪道を歩いていても、ちっとも寒くならんわい。これなら外にいても苦にはならんな。うむ。わしはいつも通り、町の外でまっついることにしよう」
「畏まりました。では、行ってきます」
陛下に頭を下げて、私たちはオークニス内部へと入った。
町は建物の中にできているらしく、町の入口はドアがひとつ。
そのドアを開けて町の中に入ると……目の前では大男が階段の前で上半身裸のまま、酔い潰れていた。
「出オチ」
「ああはなるまいという反面教師のいい例」
ゼシカとククールから辛辣なツッコミが入ったところで、まずは町の上層部を一周してみようということになった。
ついでに良さげな装備品があれば、ここで買い替えるのもありだ。
「建物が円状だ!」
「地上が店で、地下が居住区ってとこか」
「雪国独特の造りになってるのね。確かに地下なら、雪でも行動が制限されないし」
そう。
オークニスは円を描いた造りで、地上部分には宿屋や酒場、教会に道具屋、昼と夜で交代して営業する武器屋と防具屋。
そして地下に住民の居住区域が形成されている。
地上を歩く分には迷わないが、地下は地元民しか分からないほど複雑な作りになっているため、初心者は下りるべからず──と、本棚にある「オークニスの歩き方」に書いてあった。
ひとまず我々は防具屋へ。
できることなら魔法のビキニとおさらばしたいが……どうだ!?
「ドラゴンメイルかっこいい!」
「それならレイラも装備出来そうだね」
「近衛兵やってて良かった……。ガッツリした鎧は厳しくとも、このくらいなら……いける!」
「良かったわね、近衛兵で」
「アッ……」
ゼシカは装備できるものがなく、魔法のビキニ続行だ。
さすがに申し訳ないが、私は前衛なのでドラゴンメイルに変えさせていただく!
エイトとヤンガスもドラゴンメイルに新調して、ククールはビロードマントを羽織った。
前衛三人は仲良くお揃いだ。
ただし私の兜装備はインテリハットから変わらなかった。
義兄弟二人は仲良くアイアンヘッドギアだ。
まあ、ここ二人はお揃いになる確率も高いから仕方ない。
「それと、僕とヤンガスはドラゴンシールドでいいかなと思うんだけど」
「俺とレイラが氷の盾だな。ゼシカは……」
「何一つ変わらないわよ」
「すみません」
お見せできないゼシカの表情を前に、ククールが直角に頭を下げた。
武器屋は夜から営業なので、あとで夜になったら来てみようかな。
「さすがにあの格好でうろちょろするのは恥ずかしかった……」
「うん……だろうね」
「姉貴、この町に入ってきてから『暑い』ってんで服を脱いじまいやしたからな。ドラゴンメイルのほうが暑いと思うんですが、どうなんですかい?」
「悪化した」
「だろうな」
とんでもなく暑い。
ヌーク草の効果がずっと続いてるもん、ゼシカの魔法のビキニが羨ましいくらいある。
その格好で出歩くのはさすがに嫌だけど。
「じゃあ、グラッドさんを探しに行こうか」
「そうでがすな! バアさんからの頼み事ですし、忘れちゃいけねぇでがす」
街の人たちは地下に住んでいるから、地下へ降りる階段を探すのだけど……。
上層部からの階段は、あの大男が塞いでいる場所しか見つからなかった。
しかたなく、そのドアを大男の介抱に回っていた兵士に、他に降りれる場所がないか聞いてみると。
「町長の家から降りられるよ」とあっさり教えてもらえたのだった。
私らが何周したと思ってるんだよ。
5/5ページ
