48章
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ふさふさとした何かが、頬をくすぐる。
擽ったさにくしゃみが出て、ようやく目が覚めた。
顔の横には……大きいワンちゃん。
垂れた耳に垂れ目の顔が、ぬん……と私の真横に前足を乗せて、私を眺めていた。
「……ウワッ!?」
慌てて飛び起きると、ワンちゃんはベッドから降りて、ノッシノッシと部屋を出ていった。
ぽかん……としたままワンちゃんを見送っていると、器用なワンちゃんはしっぽでドアを閉めたのだ。
賢いワンちゃんだ……。
「っていうか、ここどこなんだろ……?」
明らかに誰かのおうちなんだけど、エイトたちの姿は見当たらない。
雪崩に飲み込まれたところまでは記憶があるものの、そこから先はまるで覚えていないというか。
ベッドを降りて部屋を見てみると、みんなの荷物が部屋の隅に固めて置いてあるのが見えた。
つまりこの家にみんなもいるってことか。
身一つで部屋を出て、すぐ目の前にある階段を上ると、そこはこのおうちのリビングだった。
大きなテーブルの周りにはみんなが座っていて、まったりとした雰囲気が漂っている。
なんなら陛下もゼシカとエイトの隣に座っていた。
「あ、レイラ!」
「良かった、目が覚めたのね」
「心配したぜー、本当によ」
「姉貴、おはようございやす」
「な、なんか私、またもやご心配をおかけして……?」
恐る恐るとそう切り出すと、エイトが微笑んで首を横に振った。
お部屋の台所の前には、この家の主らしきおばあさんが座っている。
さっきのワンちゃんはククールの後ろにある暖炉の傍に寝そべっていた。
「おお、お目覚めなさったか」
「助けていただいたようで……。ありがとうございました」
「……ふむ。顔色もいいし、どうやら身体に異常はないようですな」
おばあさんは私の顔を見てそう言うと、お鍋の中をぐるりとかき混ぜた。
何らかの薬湯らしいというのは、匂いで分かったけど、何を煮詰めているのかは分からない。
「ようこそ我が家へ。わしはメディという、この山小屋に暮らす、しがない薬師のばあさんですじゃ。もうすぐあんたの分の薬湯ができるから、待っててくだされ。飲むと身体が温まりますからな」
「あ、お手数おかけします……」
大人しく座って待っておこうかな。
テーブルの方へと向かうと、ヤンガスが先に声をかけてくれた。
「姉貴、お身体のほうは大丈夫なんですかい? 姉貴だけいつまで経っても目を覚まさないから、心配してたんでがすよ」
「うん。身体のほうは何ともないっぽい。それにしても、なんで私たち、ここに?」
「ここはあそこにいるバアさんが一人で暮らしてる山小屋でげす。ちょうど雪崩が起こった場所から近かったんで、吹雪が収まるまで厄介になることにしたんでがすよ」
「え、そんな話したっけ、記憶にない……」
「アッシらみんな、雪崩をモロに食らって、気を失っちまいやしたからね。トロデのおっさんが助けを呼んでくれたそうでがすよ」
そうだったんだ……知らなかったな……。
ヤンガスの隣に座っているエイトと目が合って、心配そうな眼差しが少しだけ緩む。
過保護なエイトのことだし、私が目を覚ますまでめちゃくちゃ心配してたんだろうな。
「ごめんね、上手く守れたら良かったんだけど。格好つかなかった」
「何言ってんの。エイトも無事で良かったよ」
「よく眠れたみたいだな。だから言ったろ、エイト。レイラは殺しても死なないって」
「もう少しか弱い乙女の扱いしてくれても良くない!?」
「か弱い乙女はな、剣を片手に魔物に向かって突っ込んだりしないんだぜ」
「ぐうの音!」
小さく肩を揺らしてエイトが笑って、ワンちゃんを見やった。
モフモフのワンちゃん、可愛いよね。
許されるならわしゃわしゃ撫で回したいくらいある。
「ああ、そこに寝そべってる犬。バフっていうんだが、そいつが俺たちを雪の中から掘り出してくれたんだそうだ。まったく大した犬だな。どこかの自称王様より、よほど頼りになると思わないか?」
「確かに……。私たち、あの雪の中で置いてかれちゃったもんな……」
「こぅらレイラ! お前は自分の主君に対して何を言いよるか! ……まったく。そのバフを呼んできてやったのは誰だと思っとるのじゃ」
ククールは陛下の反論に黙って肩を竦めた。
だって陛下がヤンガスと喧嘩して、私たちを置いて先に行っちゃうから悪いと思います!!
あれ? でもそのおかげで陛下は難を逃れて、このおうちに助けを求められたのか?
陛下ってギリギリのところでこう、運がついて回るタイプだよなぁ……。
私ももう少し運が良かったら……。
擽ったさにくしゃみが出て、ようやく目が覚めた。
顔の横には……大きいワンちゃん。
垂れた耳に垂れ目の顔が、ぬん……と私の真横に前足を乗せて、私を眺めていた。
「……ウワッ!?」
慌てて飛び起きると、ワンちゃんはベッドから降りて、ノッシノッシと部屋を出ていった。
ぽかん……としたままワンちゃんを見送っていると、器用なワンちゃんはしっぽでドアを閉めたのだ。
賢いワンちゃんだ……。
「っていうか、ここどこなんだろ……?」
明らかに誰かのおうちなんだけど、エイトたちの姿は見当たらない。
雪崩に飲み込まれたところまでは記憶があるものの、そこから先はまるで覚えていないというか。
ベッドを降りて部屋を見てみると、みんなの荷物が部屋の隅に固めて置いてあるのが見えた。
つまりこの家にみんなもいるってことか。
身一つで部屋を出て、すぐ目の前にある階段を上ると、そこはこのおうちのリビングだった。
大きなテーブルの周りにはみんなが座っていて、まったりとした雰囲気が漂っている。
なんなら陛下もゼシカとエイトの隣に座っていた。
「あ、レイラ!」
「良かった、目が覚めたのね」
「心配したぜー、本当によ」
「姉貴、おはようございやす」
「な、なんか私、またもやご心配をおかけして……?」
恐る恐るとそう切り出すと、エイトが微笑んで首を横に振った。
お部屋の台所の前には、この家の主らしきおばあさんが座っている。
さっきのワンちゃんはククールの後ろにある暖炉の傍に寝そべっていた。
「おお、お目覚めなさったか」
「助けていただいたようで……。ありがとうございました」
「……ふむ。顔色もいいし、どうやら身体に異常はないようですな」
おばあさんは私の顔を見てそう言うと、お鍋の中をぐるりとかき混ぜた。
何らかの薬湯らしいというのは、匂いで分かったけど、何を煮詰めているのかは分からない。
「ようこそ我が家へ。わしはメディという、この山小屋に暮らす、しがない薬師のばあさんですじゃ。もうすぐあんたの分の薬湯ができるから、待っててくだされ。飲むと身体が温まりますからな」
「あ、お手数おかけします……」
大人しく座って待っておこうかな。
テーブルの方へと向かうと、ヤンガスが先に声をかけてくれた。
「姉貴、お身体のほうは大丈夫なんですかい? 姉貴だけいつまで経っても目を覚まさないから、心配してたんでがすよ」
「うん。身体のほうは何ともないっぽい。それにしても、なんで私たち、ここに?」
「ここはあそこにいるバアさんが一人で暮らしてる山小屋でげす。ちょうど雪崩が起こった場所から近かったんで、吹雪が収まるまで厄介になることにしたんでがすよ」
「え、そんな話したっけ、記憶にない……」
「アッシらみんな、雪崩をモロに食らって、気を失っちまいやしたからね。トロデのおっさんが助けを呼んでくれたそうでがすよ」
そうだったんだ……知らなかったな……。
ヤンガスの隣に座っているエイトと目が合って、心配そうな眼差しが少しだけ緩む。
過保護なエイトのことだし、私が目を覚ますまでめちゃくちゃ心配してたんだろうな。
「ごめんね、上手く守れたら良かったんだけど。格好つかなかった」
「何言ってんの。エイトも無事で良かったよ」
「よく眠れたみたいだな。だから言ったろ、エイト。レイラは殺しても死なないって」
「もう少しか弱い乙女の扱いしてくれても良くない!?」
「か弱い乙女はな、剣を片手に魔物に向かって突っ込んだりしないんだぜ」
「ぐうの音!」
小さく肩を揺らしてエイトが笑って、ワンちゃんを見やった。
モフモフのワンちゃん、可愛いよね。
許されるならわしゃわしゃ撫で回したいくらいある。
「ああ、そこに寝そべってる犬。バフっていうんだが、そいつが俺たちを雪の中から掘り出してくれたんだそうだ。まったく大した犬だな。どこかの自称王様より、よほど頼りになると思わないか?」
「確かに……。私たち、あの雪の中で置いてかれちゃったもんな……」
「こぅらレイラ! お前は自分の主君に対して何を言いよるか! ……まったく。そのバフを呼んできてやったのは誰だと思っとるのじゃ」
ククールは陛下の反論に黙って肩を竦めた。
だって陛下がヤンガスと喧嘩して、私たちを置いて先に行っちゃうから悪いと思います!!
あれ? でもそのおかげで陛下は難を逃れて、このおうちに助けを求められたのか?
陛下ってギリギリのところでこう、運がついて回るタイプだよなぁ……。
私ももう少し運が良かったら……。
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