42章
夢小説設定
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力と力がぶつかり合う。
一方の力を奪う感触があって。
私たちの周囲を、強い光が真っ白に染めていく。
ゆっくりと光が収まった時、立っていたのは──私だった。
ドルマゲスが頭を抑え、よろめきながら後退していく。
「……には、まだ足りぬ。こんな所で、朽ち果てるわけには……」
何か呟き、ドルマゲスが天へ手を伸ばす。
けれど次の瞬間、ドルマゲスの体は石化して──光の筋が何本も溢れ、ドルマゲスの身体が爆散した。
砂となって祭壇の間の床に崩れ落ちたその中から、封印の杖が姿を現す。
……終わった、の?
これで終わり……なの?
陛下も姫様も、トロデーン城のみんなも元に戻るの?
「……レイラ!」
足の力が抜けて、ふらりと身体が倒れる。
床にへたり込む寸前で、エイトの腕が抱き留めてくれた。
「大丈夫!? 霊導の力を使ったから……」
「平気。もう力が体に馴染んだみたい。ちょっと、安心したら腰が抜けちゃって……あはは」
へにゃりと笑って見せると、エイトが私を強く抱きしめた。
「お疲れ、レイラ」
「最後の凄かったでがす、さすが姉貴!!」
「さすがは霊導者って感じだったわ」
「あはは……ありがとう、みんな」
これで、陛下も姫様も……お城の皆も元に戻ったんだよね。
私たちの日常が、戻ってくるんだよね?
「やったでがすよ! 兄貴! アッシたちは、ついにドルマゲスの野郎を倒したんでがすよ! ……思えば長い旅路だったでがすなぁ。きっと今頃は、おっさんと馬姫様も呪いが解けて喜んでることでしょうよ……」
「はは、そうだね。……うん、きっとそうだ」
「さてと、俺はこれで修道院長の仇を討てたわけだし、晴れて自由の身ってことかな。ゼシカも嬉しいだろ。どうだ? 兄の仇を討った感想は? ……ん? なんだよ。どうしたんだ、浮かない顔して」
「……ゼシカ?」
誰よりもこの旅にかける思いが強いはずのゼシカは、少し俯いて思い詰めた顔をしていた。
嬉しくないのかな、サーベルトさんの仇をとるんだって、ここまで頑張ってきたのに。
「あいつを倒したところで、兄さんは生き返らないのよ。所詮、仇討ちなんて……」
それは……そうなのかもしれない。
結局、仇討ちなんてやるのは自分のためで、それをやったからって、死んだ人は戻ってこないわけで……。
「おーい!!」
不意に陛下の声が聞こえて、全員が入口に目を向けた。
「ややっ! おっさんでげすよ! ついに人間の姿に戻ったでげすな!」
「そうだ……え?」
こちらへ走ってくるお姿を見て、目を疑った。
陛下は……魔物のままだ……。
「な……なんで!?」
「あれれ? おっさん! 呪いが解けたはずじゃ!?」
「何を言っとんじゃ、お前は。冗談は顔だけにしといてくれんか」
「冗談でなくて、俺たちはドルマゲスを倒したんだ。奴が死ねば、あんたや姫様の呪いも解けるって……」
「奴を倒しただと!? 馬鹿な! ならばなぜ、わしの呪いが解けん?」
陛下がご自分の手をじっと見つめて唸る。
……そんな。
だって、ドルマゲスを倒せば、姫様も陛下も、お城も、お城のみんなも呪いから解放されると思って……。
「……なぜじゃ? なぜ呪いが解けん? 元はと言えば、奴めが我が城の秘宝の杖を盗み出し、それを振り回したせいで……。……おお! そうじゃった! 杖じゃ! 杖はどうなった!?」
「あ、杖ならあそこに……」
「杖って、これのことかな?」
床に転がっていたままの杖をゼシカが拾い上げる。
陛下が「おお! それじゃ、その杖じゃ!」と喜びの声を上げた。
謎は深まる一方だけど、ひとまずはここを離れたい。
ドルマゲスが居なくなったからと言って、ここに充満する闇の力は消えていないのだ。
霊導の力を解放したままの私にとって、長居はあまり宜しくない。
「おっさん。そろそろここを出るでがすよ」
「ふむ、そうじゃな。こんなところで考えおっても埒が明かぬわ。ここは一先ず、サザンビークへ戻るとしようかの」
「そうだな。こんなところに長居はごめんだ。行こうぜ、ゼシカ」
陛下を先頭にヤンガスとククールが続く。
エイトの手を握って立ち上がろうとすると、すっと膝裏にエイトの手が差し込まれた。
「よ……っと」
「うわわわ!!」
抱き上げられた!
エイトに抱き上げられてしまった!
これっていわゆるお姫様抱っこでは!?
私がされていいものではなくない!?
私こう見えても鍛えてるし、見た目に反して筋肉もあるから意外と重いし!
「お、重いから! いいよ無理しなくて!! 腕折れるでしょ!?」
「折れないから。それに、歩けないだろ?」
「……歩ける、多分」
「じゃあ降ろさない」
「何の『じゃあ』だったの!?」
まあ何を言っても、降ろす気はないらしいので……。
色々と諦めて、エイトの腕に身体を預けた。
「……エイト」
「ん?」
「ありがと、また守ってくれて。格好良かったよ」
「……どういたしまして。レイラを失いたくなかっただけだよ」
エイトが優しく微笑んで、私の額にキスを落とす。
そうして、私たちはそっと唇を重ねた。
一方の力を奪う感触があって。
私たちの周囲を、強い光が真っ白に染めていく。
ゆっくりと光が収まった時、立っていたのは──私だった。
ドルマゲスが頭を抑え、よろめきながら後退していく。
「……には、まだ足りぬ。こんな所で、朽ち果てるわけには……」
何か呟き、ドルマゲスが天へ手を伸ばす。
けれど次の瞬間、ドルマゲスの体は石化して──光の筋が何本も溢れ、ドルマゲスの身体が爆散した。
砂となって祭壇の間の床に崩れ落ちたその中から、封印の杖が姿を現す。
……終わった、の?
これで終わり……なの?
陛下も姫様も、トロデーン城のみんなも元に戻るの?
「……レイラ!」
足の力が抜けて、ふらりと身体が倒れる。
床にへたり込む寸前で、エイトの腕が抱き留めてくれた。
「大丈夫!? 霊導の力を使ったから……」
「平気。もう力が体に馴染んだみたい。ちょっと、安心したら腰が抜けちゃって……あはは」
へにゃりと笑って見せると、エイトが私を強く抱きしめた。
「お疲れ、レイラ」
「最後の凄かったでがす、さすが姉貴!!」
「さすがは霊導者って感じだったわ」
「あはは……ありがとう、みんな」
これで、陛下も姫様も……お城の皆も元に戻ったんだよね。
私たちの日常が、戻ってくるんだよね?
「やったでがすよ! 兄貴! アッシたちは、ついにドルマゲスの野郎を倒したんでがすよ! ……思えば長い旅路だったでがすなぁ。きっと今頃は、おっさんと馬姫様も呪いが解けて喜んでることでしょうよ……」
「はは、そうだね。……うん、きっとそうだ」
「さてと、俺はこれで修道院長の仇を討てたわけだし、晴れて自由の身ってことかな。ゼシカも嬉しいだろ。どうだ? 兄の仇を討った感想は? ……ん? なんだよ。どうしたんだ、浮かない顔して」
「……ゼシカ?」
誰よりもこの旅にかける思いが強いはずのゼシカは、少し俯いて思い詰めた顔をしていた。
嬉しくないのかな、サーベルトさんの仇をとるんだって、ここまで頑張ってきたのに。
「あいつを倒したところで、兄さんは生き返らないのよ。所詮、仇討ちなんて……」
それは……そうなのかもしれない。
結局、仇討ちなんてやるのは自分のためで、それをやったからって、死んだ人は戻ってこないわけで……。
「おーい!!」
不意に陛下の声が聞こえて、全員が入口に目を向けた。
「ややっ! おっさんでげすよ! ついに人間の姿に戻ったでげすな!」
「そうだ……え?」
こちらへ走ってくるお姿を見て、目を疑った。
陛下は……魔物のままだ……。
「な……なんで!?」
「あれれ? おっさん! 呪いが解けたはずじゃ!?」
「何を言っとんじゃ、お前は。冗談は顔だけにしといてくれんか」
「冗談でなくて、俺たちはドルマゲスを倒したんだ。奴が死ねば、あんたや姫様の呪いも解けるって……」
「奴を倒しただと!? 馬鹿な! ならばなぜ、わしの呪いが解けん?」
陛下がご自分の手をじっと見つめて唸る。
……そんな。
だって、ドルマゲスを倒せば、姫様も陛下も、お城も、お城のみんなも呪いから解放されると思って……。
「……なぜじゃ? なぜ呪いが解けん? 元はと言えば、奴めが我が城の秘宝の杖を盗み出し、それを振り回したせいで……。……おお! そうじゃった! 杖じゃ! 杖はどうなった!?」
「あ、杖ならあそこに……」
「杖って、これのことかな?」
床に転がっていたままの杖をゼシカが拾い上げる。
陛下が「おお! それじゃ、その杖じゃ!」と喜びの声を上げた。
謎は深まる一方だけど、ひとまずはここを離れたい。
ドルマゲスが居なくなったからと言って、ここに充満する闇の力は消えていないのだ。
霊導の力を解放したままの私にとって、長居はあまり宜しくない。
「おっさん。そろそろここを出るでがすよ」
「ふむ、そうじゃな。こんなところで考えおっても埒が明かぬわ。ここは一先ず、サザンビークへ戻るとしようかの」
「そうだな。こんなところに長居はごめんだ。行こうぜ、ゼシカ」
陛下を先頭にヤンガスとククールが続く。
エイトの手を握って立ち上がろうとすると、すっと膝裏にエイトの手が差し込まれた。
「よ……っと」
「うわわわ!!」
抱き上げられた!
エイトに抱き上げられてしまった!
これっていわゆるお姫様抱っこでは!?
私がされていいものではなくない!?
私こう見えても鍛えてるし、見た目に反して筋肉もあるから意外と重いし!
「お、重いから! いいよ無理しなくて!! 腕折れるでしょ!?」
「折れないから。それに、歩けないだろ?」
「……歩ける、多分」
「じゃあ降ろさない」
「何の『じゃあ』だったの!?」
まあ何を言っても、降ろす気はないらしいので……。
色々と諦めて、エイトの腕に身体を預けた。
「……エイト」
「ん?」
「ありがと、また守ってくれて。格好良かったよ」
「……どういたしまして。レイラを失いたくなかっただけだよ」
エイトが優しく微笑んで、私の額にキスを落とす。
そうして、私たちはそっと唇を重ねた。
