40章
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「……で、この大金を手に入れちまったと」
「はい!」
「いいお返事だな」
我々の前には、ウン十万ゴールドの入った大袋。
このあと、小さなメダルを預けるついでに、ゴールド銀行にこっちも預けるつもりだから、みんなに見せておこうと考えたのだ。
「激辛チーズってそんなに価値があったのね」
「分かんないけど、売値も下がらないっておっちゃん言ってたから、とりあえず時間の許す限り作って売ってきた。何個作ったかは覚えてないけど、千個はいってる」
「業者だよそれはもう」
「まあまあ兄貴。金があるに越したことはねぇでげす。ここはありがたく思っときやしょうぜ。……だから兄貴、途中からアッシとバザーを見て回ってたんでがすな」
「……うん」
「途中からエイトが居なくなってて、普通にびっくりしたよね」
じゃあ預けてくるね、と言って、エイトはルーラで飛んで行った。
私たちは先に宿屋へ入って、部屋でまったりくつろぎタイム。
エイトは三十分もしないうちに戻ってきた。
時間的には少し早かったけど、宿屋のおかみさんがご飯を作ってくれたので、みんなでそれを頂いて今日はおしまい。
「明日はドルマゲスとの決戦だから、皆、今日は早めに休んで、体調を整えておいて」
「そうでがすな! いざ野郎と戦うってときに、風邪なんか引いちまったら大変でがす」
「いよいよ……いよいよだわ。兄さんの仇、絶対にとってやるんだから」
「やれやれ、ここまで長かったな。……俺も、院長の仇を取らなきゃな」
「姫様と王様と、お城の皆を元に戻してあげようね。私も頑張るよ、エイト」
また明日、と言い合って、男性陣と部屋の前で別れる。
何があっても、明日で全部終わらせる。
悲劇はもう、ここでおしまいにしなきゃいけない。
それぞれがそれぞれの思いを抱えて、日は暮れていった。
* * *
その夜──。
案の定というかなんというか、寝つけなかった私は宿屋を抜け出して、小川のベンチに腰かけていた。
川面には夜空の月が映っていて、川のせせらぎに寄り添うみたいにゆらゆらと揺れている。
「……明日で全部終わるんだよね……」
そうしたら、もうこのメンバーで旅を続けることもないわけで。
みんなそれぞれの場所に帰っていく。
ククールもヤンガスもどこかしらに居場所を見つけて、きっとこうやって集まって旅をすることもなくて。
私達もトロデーン城に帰ることになる。
またこれまでみたいに、近衛兵としてエイトと一緒に城で働く日々が始まっていくんだろう。
旅に出た時はそれでいいと思っていた。
お城のみんなが好き、姫様とエイトが大好き、だから私はここで生きていく。
変わらないと思っていた──私たちの関係は何も。
……でも、こんな一方通行の片想いを抱えて、それでも何食わぬ顔でエイトと一緒にいるなんて、そんなの──。
「……無理だな」
エイトは姫様のことが好きだ。
誰に言われなくても、ずっと隣でエイトを見てきたから知っている。
姫様があの王子に嫁いだとしても、私の想いに応えてくれることはないだろう。
──彼が姫様を好きでいる限りは。
そう思うと、このまま旅が終わらなければと思ってしまう。
願ってはいけないことを、願ってしまいそうになる。
「……最低だ……私」
何度も悔しい思いをして、ここまで辿り着いたのに。
呪われたトロデーン城に戻ってきた時、早くみんなを元に戻すんだって決めたのに。
この旅が終わらなきゃいいのに、なんて……。
「はい!」
「いいお返事だな」
我々の前には、ウン十万ゴールドの入った大袋。
このあと、小さなメダルを預けるついでに、ゴールド銀行にこっちも預けるつもりだから、みんなに見せておこうと考えたのだ。
「激辛チーズってそんなに価値があったのね」
「分かんないけど、売値も下がらないっておっちゃん言ってたから、とりあえず時間の許す限り作って売ってきた。何個作ったかは覚えてないけど、千個はいってる」
「業者だよそれはもう」
「まあまあ兄貴。金があるに越したことはねぇでげす。ここはありがたく思っときやしょうぜ。……だから兄貴、途中からアッシとバザーを見て回ってたんでがすな」
「……うん」
「途中からエイトが居なくなってて、普通にびっくりしたよね」
じゃあ預けてくるね、と言って、エイトはルーラで飛んで行った。
私たちは先に宿屋へ入って、部屋でまったりくつろぎタイム。
エイトは三十分もしないうちに戻ってきた。
時間的には少し早かったけど、宿屋のおかみさんがご飯を作ってくれたので、みんなでそれを頂いて今日はおしまい。
「明日はドルマゲスとの決戦だから、皆、今日は早めに休んで、体調を整えておいて」
「そうでがすな! いざ野郎と戦うってときに、風邪なんか引いちまったら大変でがす」
「いよいよ……いよいよだわ。兄さんの仇、絶対にとってやるんだから」
「やれやれ、ここまで長かったな。……俺も、院長の仇を取らなきゃな」
「姫様と王様と、お城の皆を元に戻してあげようね。私も頑張るよ、エイト」
また明日、と言い合って、男性陣と部屋の前で別れる。
何があっても、明日で全部終わらせる。
悲劇はもう、ここでおしまいにしなきゃいけない。
それぞれがそれぞれの思いを抱えて、日は暮れていった。
* * *
その夜──。
案の定というかなんというか、寝つけなかった私は宿屋を抜け出して、小川のベンチに腰かけていた。
川面には夜空の月が映っていて、川のせせらぎに寄り添うみたいにゆらゆらと揺れている。
「……明日で全部終わるんだよね……」
そうしたら、もうこのメンバーで旅を続けることもないわけで。
みんなそれぞれの場所に帰っていく。
ククールもヤンガスもどこかしらに居場所を見つけて、きっとこうやって集まって旅をすることもなくて。
私達もトロデーン城に帰ることになる。
またこれまでみたいに、近衛兵としてエイトと一緒に城で働く日々が始まっていくんだろう。
旅に出た時はそれでいいと思っていた。
お城のみんなが好き、姫様とエイトが大好き、だから私はここで生きていく。
変わらないと思っていた──私たちの関係は何も。
……でも、こんな一方通行の片想いを抱えて、それでも何食わぬ顔でエイトと一緒にいるなんて、そんなの──。
「……無理だな」
エイトは姫様のことが好きだ。
誰に言われなくても、ずっと隣でエイトを見てきたから知っている。
姫様があの王子に嫁いだとしても、私の想いに応えてくれることはないだろう。
──彼が姫様を好きでいる限りは。
そう思うと、このまま旅が終わらなければと思ってしまう。
願ってはいけないことを、願ってしまいそうになる。
「……最低だ……私」
何度も悔しい思いをして、ここまで辿り着いたのに。
呪われたトロデーン城に戻ってきた時、早くみんなを元に戻すんだって決めたのに。
この旅が終わらなきゃいいのに、なんて……。
