39章
夢小説設定
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持て余していた感情に名前がついた途端、なんだかほっとしてしまった。
そっか、私、エイトのことが好きだったんだ。
それだけでも自覚できて良かった。
エイトや姫様を困らせる前に気付けたなら、対処もできる。
「で、エイトには伝えないのか?」
「うん。伝えない」
「どうして?」
「変に関係を拗らせたくない。エイトもさ、私のこと気にしてくれてるのは、私が幼馴染みで、危なっかしいことばっかするからだと思うしさ」
エイトが私たちに気付いて、首を傾げる。
話し声までは聞こえていなかったみたいだ。
そろそろおじいさんのお家に向かわないと。
姫様は名残惜しそうにしていたけど、陛下のお声で歩き始めた。
また近いうちに連れてきてあげよう。
遅れないように、私達もその後を追いかけていく。
隣を歩くエイトは、姫様を見つめていた。
「エイト……」
遠慮がちに声をかけると、哀しそうな笑みが返ってきた。
悔しいよな、エイトだって姫様と話せて嬉しかっただろうに。
ちょっとの時間しか、姫様とお話が出来ないなんて。
「早く元に戻してあげたいね……」
「……そうだね」
エイトが視線を姫様に戻して、小さく頷く。
ぐっと握り締められたエイトの手にそっと触れて、私は言葉を探しつつ口を開いた。
エイトの悪い癖だ、すぐ責任を感じちゃうのは。
「あの……うまく言えないんだけど、エイトが抱え込むことでもないんじゃないかって……」
「え……?」
「仮にもし、事件が起きたところに偶然居合わせても、あの時の私たちじゃ太刀打ちできなくて……。ドルマゲスを止められたとは思えなくてさ……」
「レイラ……」
「その……エイトはさ、責任を感じてるみたいだけど……。……私のこと、守ってくれたじゃん」
言ったぁぁぁ!
私言えたぁぁぁ!!
うわぁもうこれだけで心臓バックバクだ!!
ほらもうエイトが驚いた顔してる!
くそう、そんな顔しててもかっこいいのはずるいぞ!!
「どうしたの、急に……」
「そういえばお礼言ってなかったなーって。ありがとう、私を庇ってくれて」
「お礼を言われる程のことじゃないよ。隣にいたんだし、守るのは当然だろ?」
そういう風にさらっと言えるのがエイトのすごいところだ。
……勘違いしそうになるなぁ、私だから守ってくれたんじゃないかって。
エイトは別に、誰が相手でも助けた。
たまたま隣にいたのが私だっただけだ。
「早くドルマゲスを倒して、みんなのこと元に戻してあげようね」
「……もちろん」
エイトの手が私をの手をぎゅっと握った。
それだけで馬鹿みたいに心臓が跳ねるから、平静を装うために頭の中で奇数を数えていると、エイトの手に少しだけ力が篭った。
どうしたどうした、手汗までかいて。
「……あのさ」
「うん? なに?」
「伝えたいことがあるんだけど……」
「うん」
「僕は……ずっと、レイラが……」
エイトの真剣な目が私を見つめている。
ごくりと生唾を飲み込んでその先を待っていると。
「はーい、はいはいはい。そういうのは時と場所を選べよエイト」
「えっ」
割って入ったのはククールだ。
妙にげっそりした顔だった。
エイトの言いたいことが分かったらしいけど、そんな顔をするような何かをエイトが言おうとしたらしい。
何を言おうとしたんだよ、逆に気になるじゃん。
「あのなあ……少なくとも俺たちの目の前で言うことじゃないだろ、お前」
「うっ……」
エイトが顔を赤くして、それから「なんでもない」と小さく言った。
本当に何を言おうとしたんだよ、どんな反応だよそれは。
めちゃくちゃ気になるって!
「と、とにかく、急いであのおじいさんの家に行って、どうすればいいかを聞こう」
「そうじゃな。あの老人ならば、きっとどうにかする手立てを知っておろう」
そんなこんなで、私たちはやっと泉を出て、おじいさんの家を目指したのだった。
急がなきゃいけないのは本当だとしても、それを遮ってまでエイトは私に何を言いたかったんだろ。
そしてククールがげんなりした顔で止めに来る程のことっていったい……!?
「ねぇエイト、さっきなんて言おうとしたの?」
「あ、えっとごめん、忘れていいよ、またそのうち話すから……」
「そうなの? なんか真剣だったから、てっきり大事な話なんだと……」
「んーまあ、大事っちゃ大事だよな」
「え、なに? ククールは知ってるの?」
「絶対に言わないでよ!! 言ったら三枚に下ろすから!!」
「何気に怖ぇよお前」
「そんなに大事なことだったの!? 今聞くよ!?」
「今じゃなくていい! いつか言うから!!」
「どういうこと? 今じゃだめなの?」
「今は駄目!!」
「逆に気になるけど!?」
ゴリ押しでいけるかと思ったが、エイトは頑として口を割らなかった。
ちくしょう、こういう時のエイトは頑固で困る!
ここまで言われて気にならないほうが無理ってもんだが!?
「鈍感って恐ろしいな」
「本当でがすよ」
「まったく気付いてないわね」
「青い……春でがすな……」
背後でそんな会話があったことを、私は知らない。
そっか、私、エイトのことが好きだったんだ。
それだけでも自覚できて良かった。
エイトや姫様を困らせる前に気付けたなら、対処もできる。
「で、エイトには伝えないのか?」
「うん。伝えない」
「どうして?」
「変に関係を拗らせたくない。エイトもさ、私のこと気にしてくれてるのは、私が幼馴染みで、危なっかしいことばっかするからだと思うしさ」
エイトが私たちに気付いて、首を傾げる。
話し声までは聞こえていなかったみたいだ。
そろそろおじいさんのお家に向かわないと。
姫様は名残惜しそうにしていたけど、陛下のお声で歩き始めた。
また近いうちに連れてきてあげよう。
遅れないように、私達もその後を追いかけていく。
隣を歩くエイトは、姫様を見つめていた。
「エイト……」
遠慮がちに声をかけると、哀しそうな笑みが返ってきた。
悔しいよな、エイトだって姫様と話せて嬉しかっただろうに。
ちょっとの時間しか、姫様とお話が出来ないなんて。
「早く元に戻してあげたいね……」
「……そうだね」
エイトが視線を姫様に戻して、小さく頷く。
ぐっと握り締められたエイトの手にそっと触れて、私は言葉を探しつつ口を開いた。
エイトの悪い癖だ、すぐ責任を感じちゃうのは。
「あの……うまく言えないんだけど、エイトが抱え込むことでもないんじゃないかって……」
「え……?」
「仮にもし、事件が起きたところに偶然居合わせても、あの時の私たちじゃ太刀打ちできなくて……。ドルマゲスを止められたとは思えなくてさ……」
「レイラ……」
「その……エイトはさ、責任を感じてるみたいだけど……。……私のこと、守ってくれたじゃん」
言ったぁぁぁ!
私言えたぁぁぁ!!
うわぁもうこれだけで心臓バックバクだ!!
ほらもうエイトが驚いた顔してる!
くそう、そんな顔しててもかっこいいのはずるいぞ!!
「どうしたの、急に……」
「そういえばお礼言ってなかったなーって。ありがとう、私を庇ってくれて」
「お礼を言われる程のことじゃないよ。隣にいたんだし、守るのは当然だろ?」
そういう風にさらっと言えるのがエイトのすごいところだ。
……勘違いしそうになるなぁ、私だから守ってくれたんじゃないかって。
エイトは別に、誰が相手でも助けた。
たまたま隣にいたのが私だっただけだ。
「早くドルマゲスを倒して、みんなのこと元に戻してあげようね」
「……もちろん」
エイトの手が私をの手をぎゅっと握った。
それだけで馬鹿みたいに心臓が跳ねるから、平静を装うために頭の中で奇数を数えていると、エイトの手に少しだけ力が篭った。
どうしたどうした、手汗までかいて。
「……あのさ」
「うん? なに?」
「伝えたいことがあるんだけど……」
「うん」
「僕は……ずっと、レイラが……」
エイトの真剣な目が私を見つめている。
ごくりと生唾を飲み込んでその先を待っていると。
「はーい、はいはいはい。そういうのは時と場所を選べよエイト」
「えっ」
割って入ったのはククールだ。
妙にげっそりした顔だった。
エイトの言いたいことが分かったらしいけど、そんな顔をするような何かをエイトが言おうとしたらしい。
何を言おうとしたんだよ、逆に気になるじゃん。
「あのなあ……少なくとも俺たちの目の前で言うことじゃないだろ、お前」
「うっ……」
エイトが顔を赤くして、それから「なんでもない」と小さく言った。
本当に何を言おうとしたんだよ、どんな反応だよそれは。
めちゃくちゃ気になるって!
「と、とにかく、急いであのおじいさんの家に行って、どうすればいいかを聞こう」
「そうじゃな。あの老人ならば、きっとどうにかする手立てを知っておろう」
そんなこんなで、私たちはやっと泉を出て、おじいさんの家を目指したのだった。
急がなきゃいけないのは本当だとしても、それを遮ってまでエイトは私に何を言いたかったんだろ。
そしてククールがげんなりした顔で止めに来る程のことっていったい……!?
「ねぇエイト、さっきなんて言おうとしたの?」
「あ、えっとごめん、忘れていいよ、またそのうち話すから……」
「そうなの? なんか真剣だったから、てっきり大事な話なんだと……」
「んーまあ、大事っちゃ大事だよな」
「え、なに? ククールは知ってるの?」
「絶対に言わないでよ!! 言ったら三枚に下ろすから!!」
「何気に怖ぇよお前」
「そんなに大事なことだったの!? 今聞くよ!?」
「今じゃなくていい! いつか言うから!!」
「どういうこと? 今じゃだめなの?」
「今は駄目!!」
「逆に気になるけど!?」
ゴリ押しでいけるかと思ったが、エイトは頑として口を割らなかった。
ちくしょう、こういう時のエイトは頑固で困る!
ここまで言われて気にならないほうが無理ってもんだが!?
「鈍感って恐ろしいな」
「本当でがすよ」
「まったく気付いてないわね」
「青い……春でがすな……」
背後でそんな会話があったことを、私は知らない。
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