38章
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
恐る恐ると四階へ上がると、警備の兵士が私たちを見て「どうぞ」と宝物庫を示した。
宝物庫の鍵は確かに開けてあって、中央には綺麗な鏡が飾ってある。
多分、これが魔法の鏡なんだろうけど……。
「これが太陽の鏡……?」
「特に何の力も感じないわね」
「ただの鏡っぽくない?」
本当にこれで遺跡の結界が破れるのか?
半信半疑ながらも試してみるか……となって、宝物庫を出たところで、宝物庫の近くにいた学者の先生が、私たちの手の中にある鏡に気付いた。
「ややっ、それは魔法の鏡ですね? どれどれ、ちょっと見せてください」
「ええ、どうぞ……」
エイトが先生へ鏡を見せる。
やっぱり国宝だもん、王家お抱えの学者でも目にする機会はあんまりないんだろうな。
思う存分に眺めるといいぞ。
なにせこの鏡は今日この時をもって、王家を離れるんだもんね。
学者先生は鏡をじっと見つめて、それから恐るべきことをくちにした。
「……ん!? どうしたことだ? この鏡からは魔力が感じられないぞ! これではそこら辺にあるただの鏡と一緒ではないか」
「えぇー!?」
「もしや先日、宝物庫に押し入ったという賊が、鏡の魔力を奪っていったとか……?」
「ええ!? そ、そんな不届き者がこの世に存在するんですか!?」
なんだってタイミング良く強盗が鏡の魔力を奪っていっちゃうんだ!
どうするんだよ、これじゃ遺跡の結界が破れないってことじゃん!
こんなところで詰むとか、ありえなくない!?
「……いや。でも、魔力を失っていても、この鏡は王家の宝というだけで、充分価値がありますよ!」
「い、いやぁ……どうしよう……」
「おや? 困った顔をしてますね。もしやこの鏡に魔力が宿ってないと、何か不都合でもあるとか?」
「そうなんです、そのために鏡をグラビウス王から譲っていただいたので……」
これに魔力が宿ってないんだとすると、鏡のためにチャゴスに振り回されてやったあれこれが全部無駄だったという話になる。
それに、ドルマゲスをこのまま野放しにすることにもなるし……。
何とかして、この鏡を元に戻せないかな。
「うーん、そうですねぇ。鏡自体に損傷はないようですし……。どうにかして鏡に魔力を与えてやれば、魔法の鏡本来の力が蘇るかもしれませんよ。私の師にあたる方なら、宝物庫の品に詳しかったので、鏡に魔力を宿す方法を知っているかもしれませんが……」
「そうなんですね!? お師匠様は今どちらに!?」
「あいにく師匠は職を退いて、今はこの地の西にある森の奥で隠居暮らしをしてましてね」
「な、なにぃー!?」
いやでも、行くしかない!
またしても遠回りになったけど、これこそまさに急がば回れ。
急いては事を仕損じるというわけだ。
さすが神様、ちゃんと見ておられるんだな。、
魔法の鏡改め、ただの鏡を貰ってしまった我々は、ショックを受けたまま城を去った。
ああ、城下町の賑わいとは正反対の私たち、とんでもなく場違いだ……。
「気落ちしてる場合じゃないわ。エイト、そのお師匠様の所へ行きましょう!」
「もちろん。今日はバザーで装備を整えて、必要なものを買い足そう。それが終わったら宿に泊まって、明日の朝に出発だ」
エイトの指示に私たちは頷いた。
ってわけで、もうここまで来たら、パーッと遊んで行くしかない!
「脱・亀の甲羅を願って! いざゆかん! バザー巡りじゃあああ!!」
「おー!!」
「そうよね、ここまで来たら楽しまないと損だわ! ついでに私もいい加減バニースーツと別れたいわ!!」
「俺はそのままでもいいと思うぜ? ゼシカの魅力をよく引き出したスタイルだと思うよ」
「あんたの意見は聞いてないのよ」
哀れなククール、彼は何度ゼシカを口説くのに失敗しただろう。
カリスマ度がどんどん下がってない?
そんな奴は放っておいて、バザーだバザー!
「エイト、防具の店から見に行こ!」
「亀の甲羅より守備力が高い防具があるといいんだけど……」
「あるよさすがに。私は信じてる」
「アッシはひとりで色々見て回るでがすよ。そんじゃあ兄貴、姉貴。ごゆっくり楽しんでくだせぇ」
アッシは分かってるでがすよ……という顔で、ヤンガスは私たちから離れていった。
一緒に見て回っていいのに、変なヤンガス。
ちなみに、エイトはわたしの隣で気まずそうな顔をしていた。
「じゃあ……レイラ、一緒に見て回ろうか」
「うん! いやーでもエイトが一緒で良かった! 私一人だったら絶対に迷子になってたよ」
「ははっ……。じゃあ迷子にならないように、手でも繋いでおこうか?」
揶揄うような声がそう言って、エイトの左手が差し出される。
今度は心臓が優しく跳ねた。
なんだか今までみたいに、軽いノリで手を繋げなくなっちゃいそう。
「う、うん。ありがと……」
「どうしたの? 顔赤いよ」
「なんでもない……」
エイトの左手を私の右手が握ると、エイトは優しく握り返してくれた。
心臓がドキドキ言って、顔が熱い。
な、なんか私、変じゃない?
今までエイトと手を繋いでも、こんな風にはならなかったのに!
「あ、ほらレイラ。魔法の鎧があるよ。試着してみたら?」
「いらっしゃい。魔法の鎧、お嬢ちゃんには重いんじゃないかい?」
「大丈夫です。この子、こう見えても戦士なので」
「へぇ、女戦士! そりゃあ守備力が高い上に、魔法も防げるこの鎧がおすすめだ!」
今の亀の甲羅を外して、服の上から魔法の鎧を着せてもらった。
思ったより頑丈だし、魔法を防ぐ効果が施されているのも感じる。
ドルマゲスがどんな攻撃をしてくるか分からないけど、これなら魔法で攻撃されても耐えられそう。
ただ……。
「……ごめんエイト。重い……」
「えっ、駄目だった!?」
「さすがに無理かもしれない……」
「そ、そっか、無理しないで。じゃあこれ、僕の分だけお願いします」
「おっと、それならついでにこいつもどうだい? 魔法の盾だ! こいつも合わせりゃ、どんな魔法も耐えられるぞ!」
「よっ、商売上手!」
「そしてお嬢さんには……このシルクのビスチェはどうだい?」
「なるほど! おじさん頭いい!」
「あはは……。お金、足りるかなぁ……」
苦笑いしながらエイトがお財布を取り出す。
余裕で足りたので、エイトの分の魔法の鎧と私の分のシルクのビスチェを、盾は私とエイトの分で二つずつ、それぞれお買い上げした。
さらば、亀の甲羅!
二度と着ないからな!!
「レイラの場合、鉄仮面とマジカルハットはどっちがいいんだろう?」
「マジカルハットって、マジカルな効果は何もないらしいよ。でもごめん、鉄仮面も重くて無理そう」
「そうなんだ……。じゃあすみません、鉄仮面をひとつと、マジカルハットをひとつ」
「お兄さん、太っ腹だなぁ!」
エイトもようやくブロンズキャップから解放だ。
近衛兵っぽくて懐かしかったんだけどな。
まあ鉄仮面のほうが、顔全体が守れていいもんね。
防具屋を後にした私たちは、やたらと薬草を値切るマダムを通り越して武器屋へ。
これまた珍しい武器を売っている。
「わ、ゾンビキラーがある」
「お目が高いですねぇ。ゾンビ系の魔物には効果抜群ですよ、おひとつどうですか?」
「じゃあ二つで」
「毎度ありがとうございます!」
ゾンビキラーを受け取って、エイトがお金を支払う。
そういえばこれ、何かと組み合わせて錬金したら、ゾンビバスターになるとか聞いたことあるな。
ここらで錬金タイムでも開催するか!?
近くに新しく出来た道具屋には、守りのルビーとか怒りのタトゥーとか、果てにはインテリ眼鏡まで売っていた。
タトゥーでも貼るか、と思ったんだけど、エイトが有無を言わさず守りのルビーを渡してきたので、諦めてそれを身に付けることにした。
守備力は大事だね、そうだね。
日が傾いた夕方、私たちは宿屋の前で集合した。
なんと、ゼシカがバニースーツを脱いでいる!!
普通の……あの旅の服に戻ってしまった……。
「ちゃんとシルクのビスチェは着てるわよ」
「あ、やっぱりそれ買ったんだ。ゼシカも買うだろうなって思った。私も買ったし」
「レイラこそ良かったな、亀の甲羅から卒業できて」
「本当にね! もうこれで外を歩いても恥ずかしくないよ!」
本当に嫌だったんだからな、亀の甲羅で歩き回るの!
そういうククールもエイトと同じで、魔法の鎧を装着していた。
ただし頭はインテリハットで、そこだけゼシカとお揃いだ。
指摘するとゼシカが拗ねそうなので、何も言わないことにした。
私も後でマジカルハットをインテリハットに錬金するつもりだから、三人でおそろいだね。
ヤンガスも厚手の鎧に新調しているし、なんと武器が変わっている!
「錬金してキングアックスを作ってみたんですが、どうでげすか?」
「めっちゃ強そう! えっ、かっこいいー!」
「レイラ、これ渡しておくね」
「えっ何これ……世界樹の雫ゥ!? どこで手に入れたのこんな代物!」
「錬金したら出来たんだ。人数分あるから、みんなも一本ずつ持っておいて」
そう言ってエイトが、みんなにひとつずつ世界樹の雫を渡していく。
やだ……うちのリーダー、有能すぎ……?
しかもエルフの飲み薬まで作ってた。
さすがにそれはやりすぎだって、いくらテントの女の子が一枚しか世界樹の葉を売ってくれないにしてもさ。
ワイワイ言いながら宿屋へ入り、みんなでお夕飯を頂いたあと、私たちはベッドに倒れるなり一瞬で眠りの世界に旅立ったのだった。
もうね、疲れたんだよ今日は……。
色々ありすぎたからね……。
宝物庫の鍵は確かに開けてあって、中央には綺麗な鏡が飾ってある。
多分、これが魔法の鏡なんだろうけど……。
「これが太陽の鏡……?」
「特に何の力も感じないわね」
「ただの鏡っぽくない?」
本当にこれで遺跡の結界が破れるのか?
半信半疑ながらも試してみるか……となって、宝物庫を出たところで、宝物庫の近くにいた学者の先生が、私たちの手の中にある鏡に気付いた。
「ややっ、それは魔法の鏡ですね? どれどれ、ちょっと見せてください」
「ええ、どうぞ……」
エイトが先生へ鏡を見せる。
やっぱり国宝だもん、王家お抱えの学者でも目にする機会はあんまりないんだろうな。
思う存分に眺めるといいぞ。
なにせこの鏡は今日この時をもって、王家を離れるんだもんね。
学者先生は鏡をじっと見つめて、それから恐るべきことをくちにした。
「……ん!? どうしたことだ? この鏡からは魔力が感じられないぞ! これではそこら辺にあるただの鏡と一緒ではないか」
「えぇー!?」
「もしや先日、宝物庫に押し入ったという賊が、鏡の魔力を奪っていったとか……?」
「ええ!? そ、そんな不届き者がこの世に存在するんですか!?」
なんだってタイミング良く強盗が鏡の魔力を奪っていっちゃうんだ!
どうするんだよ、これじゃ遺跡の結界が破れないってことじゃん!
こんなところで詰むとか、ありえなくない!?
「……いや。でも、魔力を失っていても、この鏡は王家の宝というだけで、充分価値がありますよ!」
「い、いやぁ……どうしよう……」
「おや? 困った顔をしてますね。もしやこの鏡に魔力が宿ってないと、何か不都合でもあるとか?」
「そうなんです、そのために鏡をグラビウス王から譲っていただいたので……」
これに魔力が宿ってないんだとすると、鏡のためにチャゴスに振り回されてやったあれこれが全部無駄だったという話になる。
それに、ドルマゲスをこのまま野放しにすることにもなるし……。
何とかして、この鏡を元に戻せないかな。
「うーん、そうですねぇ。鏡自体に損傷はないようですし……。どうにかして鏡に魔力を与えてやれば、魔法の鏡本来の力が蘇るかもしれませんよ。私の師にあたる方なら、宝物庫の品に詳しかったので、鏡に魔力を宿す方法を知っているかもしれませんが……」
「そうなんですね!? お師匠様は今どちらに!?」
「あいにく師匠は職を退いて、今はこの地の西にある森の奥で隠居暮らしをしてましてね」
「な、なにぃー!?」
いやでも、行くしかない!
またしても遠回りになったけど、これこそまさに急がば回れ。
急いては事を仕損じるというわけだ。
さすが神様、ちゃんと見ておられるんだな。、
魔法の鏡改め、ただの鏡を貰ってしまった我々は、ショックを受けたまま城を去った。
ああ、城下町の賑わいとは正反対の私たち、とんでもなく場違いだ……。
「気落ちしてる場合じゃないわ。エイト、そのお師匠様の所へ行きましょう!」
「もちろん。今日はバザーで装備を整えて、必要なものを買い足そう。それが終わったら宿に泊まって、明日の朝に出発だ」
エイトの指示に私たちは頷いた。
ってわけで、もうここまで来たら、パーッと遊んで行くしかない!
「脱・亀の甲羅を願って! いざゆかん! バザー巡りじゃあああ!!」
「おー!!」
「そうよね、ここまで来たら楽しまないと損だわ! ついでに私もいい加減バニースーツと別れたいわ!!」
「俺はそのままでもいいと思うぜ? ゼシカの魅力をよく引き出したスタイルだと思うよ」
「あんたの意見は聞いてないのよ」
哀れなククール、彼は何度ゼシカを口説くのに失敗しただろう。
カリスマ度がどんどん下がってない?
そんな奴は放っておいて、バザーだバザー!
「エイト、防具の店から見に行こ!」
「亀の甲羅より守備力が高い防具があるといいんだけど……」
「あるよさすがに。私は信じてる」
「アッシはひとりで色々見て回るでがすよ。そんじゃあ兄貴、姉貴。ごゆっくり楽しんでくだせぇ」
アッシは分かってるでがすよ……という顔で、ヤンガスは私たちから離れていった。
一緒に見て回っていいのに、変なヤンガス。
ちなみに、エイトはわたしの隣で気まずそうな顔をしていた。
「じゃあ……レイラ、一緒に見て回ろうか」
「うん! いやーでもエイトが一緒で良かった! 私一人だったら絶対に迷子になってたよ」
「ははっ……。じゃあ迷子にならないように、手でも繋いでおこうか?」
揶揄うような声がそう言って、エイトの左手が差し出される。
今度は心臓が優しく跳ねた。
なんだか今までみたいに、軽いノリで手を繋げなくなっちゃいそう。
「う、うん。ありがと……」
「どうしたの? 顔赤いよ」
「なんでもない……」
エイトの左手を私の右手が握ると、エイトは優しく握り返してくれた。
心臓がドキドキ言って、顔が熱い。
な、なんか私、変じゃない?
今までエイトと手を繋いでも、こんな風にはならなかったのに!
「あ、ほらレイラ。魔法の鎧があるよ。試着してみたら?」
「いらっしゃい。魔法の鎧、お嬢ちゃんには重いんじゃないかい?」
「大丈夫です。この子、こう見えても戦士なので」
「へぇ、女戦士! そりゃあ守備力が高い上に、魔法も防げるこの鎧がおすすめだ!」
今の亀の甲羅を外して、服の上から魔法の鎧を着せてもらった。
思ったより頑丈だし、魔法を防ぐ効果が施されているのも感じる。
ドルマゲスがどんな攻撃をしてくるか分からないけど、これなら魔法で攻撃されても耐えられそう。
ただ……。
「……ごめんエイト。重い……」
「えっ、駄目だった!?」
「さすがに無理かもしれない……」
「そ、そっか、無理しないで。じゃあこれ、僕の分だけお願いします」
「おっと、それならついでにこいつもどうだい? 魔法の盾だ! こいつも合わせりゃ、どんな魔法も耐えられるぞ!」
「よっ、商売上手!」
「そしてお嬢さんには……このシルクのビスチェはどうだい?」
「なるほど! おじさん頭いい!」
「あはは……。お金、足りるかなぁ……」
苦笑いしながらエイトがお財布を取り出す。
余裕で足りたので、エイトの分の魔法の鎧と私の分のシルクのビスチェを、盾は私とエイトの分で二つずつ、それぞれお買い上げした。
さらば、亀の甲羅!
二度と着ないからな!!
「レイラの場合、鉄仮面とマジカルハットはどっちがいいんだろう?」
「マジカルハットって、マジカルな効果は何もないらしいよ。でもごめん、鉄仮面も重くて無理そう」
「そうなんだ……。じゃあすみません、鉄仮面をひとつと、マジカルハットをひとつ」
「お兄さん、太っ腹だなぁ!」
エイトもようやくブロンズキャップから解放だ。
近衛兵っぽくて懐かしかったんだけどな。
まあ鉄仮面のほうが、顔全体が守れていいもんね。
防具屋を後にした私たちは、やたらと薬草を値切るマダムを通り越して武器屋へ。
これまた珍しい武器を売っている。
「わ、ゾンビキラーがある」
「お目が高いですねぇ。ゾンビ系の魔物には効果抜群ですよ、おひとつどうですか?」
「じゃあ二つで」
「毎度ありがとうございます!」
ゾンビキラーを受け取って、エイトがお金を支払う。
そういえばこれ、何かと組み合わせて錬金したら、ゾンビバスターになるとか聞いたことあるな。
ここらで錬金タイムでも開催するか!?
近くに新しく出来た道具屋には、守りのルビーとか怒りのタトゥーとか、果てにはインテリ眼鏡まで売っていた。
タトゥーでも貼るか、と思ったんだけど、エイトが有無を言わさず守りのルビーを渡してきたので、諦めてそれを身に付けることにした。
守備力は大事だね、そうだね。
日が傾いた夕方、私たちは宿屋の前で集合した。
なんと、ゼシカがバニースーツを脱いでいる!!
普通の……あの旅の服に戻ってしまった……。
「ちゃんとシルクのビスチェは着てるわよ」
「あ、やっぱりそれ買ったんだ。ゼシカも買うだろうなって思った。私も買ったし」
「レイラこそ良かったな、亀の甲羅から卒業できて」
「本当にね! もうこれで外を歩いても恥ずかしくないよ!」
本当に嫌だったんだからな、亀の甲羅で歩き回るの!
そういうククールもエイトと同じで、魔法の鎧を装着していた。
ただし頭はインテリハットで、そこだけゼシカとお揃いだ。
指摘するとゼシカが拗ねそうなので、何も言わないことにした。
私も後でマジカルハットをインテリハットに錬金するつもりだから、三人でおそろいだね。
ヤンガスも厚手の鎧に新調しているし、なんと武器が変わっている!
「錬金してキングアックスを作ってみたんですが、どうでげすか?」
「めっちゃ強そう! えっ、かっこいいー!」
「レイラ、これ渡しておくね」
「えっ何これ……世界樹の雫ゥ!? どこで手に入れたのこんな代物!」
「錬金したら出来たんだ。人数分あるから、みんなも一本ずつ持っておいて」
そう言ってエイトが、みんなにひとつずつ世界樹の雫を渡していく。
やだ……うちのリーダー、有能すぎ……?
しかもエルフの飲み薬まで作ってた。
さすがにそれはやりすぎだって、いくらテントの女の子が一枚しか世界樹の葉を売ってくれないにしてもさ。
ワイワイ言いながら宿屋へ入り、みんなでお夕飯を頂いたあと、私たちはベッドに倒れるなり一瞬で眠りの世界に旅立ったのだった。
もうね、疲れたんだよ今日は……。
色々ありすぎたからね……。
5/5ページ
