38章
夢小説設定
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左腰の剣を引き抜いて構え、アルゴングレートを見上げる。
鋭い爪に、大きな口。
噛まれたら大変なことになるな……。
気圧されそうになって、自然と剣を握る手に汗が浮かんだ。
いつものようにゼシカとククールにピオリムとスクルトをかけてもらって、最初に飛び出す。
まずは小手調べだ!
「火炎斬り!」
剣に炎を宿して、アルゴリザードに斬りつけた。
効いてるかどうかは微妙な反応。
そもそもアルゴングレートの皮が厚すぎて、剣が上手く入らなかった。
「レイラ危ない!!」
エイトの声が聞こえて、頭上を見上げる。
そこにはアルゴングレートの牙が振り翳されていた。
図体の割に動きが速いのか!?
「しまっ……! うぁぁッ!」
右肩に深々とアルゴリザードの牙が刺さる。
カッと熱が走った瞬間、激痛が右腕を襲って、手の感覚が消えた。
「姉貴!!」
「ヤンガス、合わせて!」
エイトとヤンガスがアルゴングレートに技を食らわせる。
多少は効いたようで、アルゴングレートの爪が私の肩からズプリと抜けていった。
咄嗟に後ろへ下がって、傷口を押さえる。
白いチュニックは右肩から右腕にかけて赤黒く染まっていて、ジャンパースカートにもそれは染み出していた。
「レイラ! 大丈夫か!?」
「何とか……! 多分、私が霊導の力を持ってるからだと思う! 気にしないで、みんな自分のやることやって!」
補助呪文を豊富に扱えるククールが、すぐにベホイミで回復してくれた。
服の血も消えてくれて、右腕に感覚が戻ってくる。
すぐに剣を握り直して、呼吸を整えた。
「ありがとククール!」
「礼には及ばねえよ!」
くそ、かっこいいなこの野郎!!
とはいえアルゴングレートは爪による攻撃、尻尾の薙ぎ払い、更には大口を開けて噛み付くといった攻撃で、なんとも避けづらい。
無闇に突っ込んでも、大怪我をしてしまうんじゃ意味が無いし……。
「レイラ、大丈夫! 攻撃の狙いを絞らせないように、息を合わせていこう!」
「エイト……」
「アッシらなら絶対に勝てやすぜ! 不肖ヤンガス、兄貴と姉貴の為なら、大トカゲだろうと相手にしてみせるでげすよ!」
ヤンガスが一瞬だけこちらを向いて、ニッと笑ってみせる。
そうしてエイトと二人で交互にアルゴングレートへ攻撃していった。
……ビビってる場合じゃない、私も加勢しないと!
「バイキルト! レイラ!!」
「サンキューゼシカ!! とりゃあああ!!」
ゼシカのバイキルトで攻撃力を上げ、私はもう一度、火炎斬りを放った。
いい所に入ったようで、アルゴングレートの上体が揺らぐ。
その時、アルゴングレートの爪がエイトへと振り上げられた。
「エイト! 危ない!」
「くっ……!」
エイトはとっさに身体をひねったけど、牙が掠ったみたいだ。
気にするほどの傷では無さそう。
アルゴングレートはとにかく一撃が痛い。
なるべく攻撃を食らわないように、間合いには気を付けないと……。
「大丈夫でがすか!?」
「平気だよ!」
ヤンガスに頷きかえして、エイトがドラゴン斬りを放った。
トカゲってドラゴン系なのか?
違う気がして火炎斬りで頑張ってたんだけど……。
「レイラ! アルゴリザードはドラゴン系だ!」
「そうなのォ!?」
絶対違うと思ったのに!!
お前ドラゴン系なんかい!!
じゃあそう言えよ!!
言えるわけないけどさ!!
「ぬすっと狩りぃぃ!!」
案の定ヤンガスは何も盗めなかった。
そろそろ斧に持ち替えてもらっていいだろうか。
兜割りが効くのかは知らないけど。
「メラミ!!」
ゼシカのメラミがアルゴリザードを襲う。
ククールもさみだれ打ちで援護してくれた。
アルゴリザードの尻尾による攻撃を避け、私は地面を蹴って空中に高く飛んだ。
「ドラゴン斬りっ!!」
アルゴリザードが大きくよろめく。
めっちゃ効いてる!!
最初からドラゴン斬りで頑張れば良かったなー!!
アルゴングレートも動きが少し鈍くなってきた。
そろそろ限界が近いみたいだ。
「みんな! 多分もう少しだよ!!」
間合いを取って背後を振り返った時。
「レイラ!!」
「離れろバカ!!」
「姉貴!!」
「後ろよ!!」
四人の叫び声が辺りに響いた。
同時に鋭い殺気が全身に浴びせられる。
アルゴングレートのほうを振り返るより早く。
「え……」
アルゴリザードの太い尾が、私を薙ぎ払った。
悲鳴を上げる余裕もないまま、私の身体が簡単に吹っ飛ばされていく。
地面に体を打ちつけたとき、骨が折れたような音を聞いた。
一度大きく毬のように跳ね、それから地面を転がっていく。
右手にあった剣はどこへ転がってしまった。
う、と呻きながら顔を上げる。
起き上がった時、目の前にはアルゴリザードが立ち塞がっていた。
「あ……」
これ、死ぬ。
本能的にそう思った。
避けたいけどダメだ、身体が動かない。
右腕は骨が折れているようで、動かそうとしたら激痛が走った。
来るべきその瞬間に構えるように、強く目を閉じる。
私の人生……ここで終わるんだ。
姫様とエイトが幸せになる未来を見届けられないまま……終わっちゃうんだ。
王国が元の姿に戻る日を迎えられないまま──。
鋭い爪に、大きな口。
噛まれたら大変なことになるな……。
気圧されそうになって、自然と剣を握る手に汗が浮かんだ。
いつものようにゼシカとククールにピオリムとスクルトをかけてもらって、最初に飛び出す。
まずは小手調べだ!
「火炎斬り!」
剣に炎を宿して、アルゴリザードに斬りつけた。
効いてるかどうかは微妙な反応。
そもそもアルゴングレートの皮が厚すぎて、剣が上手く入らなかった。
「レイラ危ない!!」
エイトの声が聞こえて、頭上を見上げる。
そこにはアルゴングレートの牙が振り翳されていた。
図体の割に動きが速いのか!?
「しまっ……! うぁぁッ!」
右肩に深々とアルゴリザードの牙が刺さる。
カッと熱が走った瞬間、激痛が右腕を襲って、手の感覚が消えた。
「姉貴!!」
「ヤンガス、合わせて!」
エイトとヤンガスがアルゴングレートに技を食らわせる。
多少は効いたようで、アルゴングレートの爪が私の肩からズプリと抜けていった。
咄嗟に後ろへ下がって、傷口を押さえる。
白いチュニックは右肩から右腕にかけて赤黒く染まっていて、ジャンパースカートにもそれは染み出していた。
「レイラ! 大丈夫か!?」
「何とか……! 多分、私が霊導の力を持ってるからだと思う! 気にしないで、みんな自分のやることやって!」
補助呪文を豊富に扱えるククールが、すぐにベホイミで回復してくれた。
服の血も消えてくれて、右腕に感覚が戻ってくる。
すぐに剣を握り直して、呼吸を整えた。
「ありがとククール!」
「礼には及ばねえよ!」
くそ、かっこいいなこの野郎!!
とはいえアルゴングレートは爪による攻撃、尻尾の薙ぎ払い、更には大口を開けて噛み付くといった攻撃で、なんとも避けづらい。
無闇に突っ込んでも、大怪我をしてしまうんじゃ意味が無いし……。
「レイラ、大丈夫! 攻撃の狙いを絞らせないように、息を合わせていこう!」
「エイト……」
「アッシらなら絶対に勝てやすぜ! 不肖ヤンガス、兄貴と姉貴の為なら、大トカゲだろうと相手にしてみせるでげすよ!」
ヤンガスが一瞬だけこちらを向いて、ニッと笑ってみせる。
そうしてエイトと二人で交互にアルゴングレートへ攻撃していった。
……ビビってる場合じゃない、私も加勢しないと!
「バイキルト! レイラ!!」
「サンキューゼシカ!! とりゃあああ!!」
ゼシカのバイキルトで攻撃力を上げ、私はもう一度、火炎斬りを放った。
いい所に入ったようで、アルゴングレートの上体が揺らぐ。
その時、アルゴングレートの爪がエイトへと振り上げられた。
「エイト! 危ない!」
「くっ……!」
エイトはとっさに身体をひねったけど、牙が掠ったみたいだ。
気にするほどの傷では無さそう。
アルゴングレートはとにかく一撃が痛い。
なるべく攻撃を食らわないように、間合いには気を付けないと……。
「大丈夫でがすか!?」
「平気だよ!」
ヤンガスに頷きかえして、エイトがドラゴン斬りを放った。
トカゲってドラゴン系なのか?
違う気がして火炎斬りで頑張ってたんだけど……。
「レイラ! アルゴリザードはドラゴン系だ!」
「そうなのォ!?」
絶対違うと思ったのに!!
お前ドラゴン系なんかい!!
じゃあそう言えよ!!
言えるわけないけどさ!!
「ぬすっと狩りぃぃ!!」
案の定ヤンガスは何も盗めなかった。
そろそろ斧に持ち替えてもらっていいだろうか。
兜割りが効くのかは知らないけど。
「メラミ!!」
ゼシカのメラミがアルゴリザードを襲う。
ククールもさみだれ打ちで援護してくれた。
アルゴリザードの尻尾による攻撃を避け、私は地面を蹴って空中に高く飛んだ。
「ドラゴン斬りっ!!」
アルゴリザードが大きくよろめく。
めっちゃ効いてる!!
最初からドラゴン斬りで頑張れば良かったなー!!
アルゴングレートも動きが少し鈍くなってきた。
そろそろ限界が近いみたいだ。
「みんな! 多分もう少しだよ!!」
間合いを取って背後を振り返った時。
「レイラ!!」
「離れろバカ!!」
「姉貴!!」
「後ろよ!!」
四人の叫び声が辺りに響いた。
同時に鋭い殺気が全身に浴びせられる。
アルゴングレートのほうを振り返るより早く。
「え……」
アルゴリザードの太い尾が、私を薙ぎ払った。
悲鳴を上げる余裕もないまま、私の身体が簡単に吹っ飛ばされていく。
地面に体を打ちつけたとき、骨が折れたような音を聞いた。
一度大きく毬のように跳ね、それから地面を転がっていく。
右手にあった剣はどこへ転がってしまった。
う、と呻きながら顔を上げる。
起き上がった時、目の前にはアルゴリザードが立ち塞がっていた。
「あ……」
これ、死ぬ。
本能的にそう思った。
避けたいけどダメだ、身体が動かない。
右腕は骨が折れているようで、動かそうとしたら激痛が走った。
来るべきその瞬間に構えるように、強く目を閉じる。
私の人生……ここで終わるんだ。
姫様とエイトが幸せになる未来を見届けられないまま……終わっちゃうんだ。
王国が元の姿に戻る日を迎えられないまま──。
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