37章
夢小説設定
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さすがに二戦目ともなると、多少は効率よく立ち回れるってものだ。
アルゴンハートを落として走り去っていくアルゴリザードを見送っている間に、チャゴス王子がそれを拾って大きさを見ると、エイトにポイッと投げた。
「駄目だ。これも小さい。もっともっと大きくなければ駄目だ。大きなアルゴンハートを持ち帰りさえすれば、父上も城の者たちも、きっと僕を見直すはずだ。だから大きいやつが手に入るまで城へ帰るつもりはないから、お前たちもしっかり戦うのだぞ」
「本来、戦うのは王子だけでは?」
「レイラ、シーッだぞ、シーッ」
「子供か!!」
八つ当たり紛れにククールの脛を蹴って、歩き出したチャゴス王子を追いかける。
ククールはしばらくそこで悶絶していたものの、すぐに立ち上がってついてきた。
まったく、レディに対して失礼しちゃうな!!
「しっかし、なかなか王子の言う大きいアルゴンハートには出会えねぇでがすな」
「そもそもアルゴンハートの大きさって、なにで決まるの?」
「普通に考えりゃあ、アルゴリザードの大きさじゃないのか?」
「ってことは、今まで戦ったアルゴリザードより大っきいのを探さなきゃダメってわけかぁ」
見つかるか? という微妙な雰囲気が我々の中で漂う。
王子はそんな我々のことなど知ったこっちゃないようで、ズンズンと先を行っている。
そのまま魔物に食われちまえと思ったけど、それをやっちゃうと私たちが首をちょん切られてしまうので、思うだけに留めなければいけない。
王家の山を奥まで登っていくと、小さな山場を登った先に、向こう側の崖へと通じる道が伸びていた。
崖の奥は開けていて、行き止まりではあるけど休憩スペースにはもってこいだ。
その崖の道を渡っていると、崖の下をアルゴリザードが飛び跳ねながら歩いてきた。
そうしてズザザーッと急停止すると、崖に空いていた穴の中にぴょーんと飛び移り、そのまま丸くなって眠り始めたのだった。
あんなところにアルゴリザードの巣があるんだ……。
「命令だ! エイト。巣穴からあのアルゴリザードを誘き出せ」
「え、あ、はい」
崖の道を渡った先には、なんとジョロの実が成っている。
それをやはりエイトが持ち上げ、引き返して崖の道へ。
そうして道の下──巣穴の手前に向かって、ジョロの実を放り投げた。
パカッと開いたジョロの実の匂いで、アルゴリザードが目を覚まして巣穴から飛び降りてくる。
そうしてモグモグとと中の水色をした実を食べているところへ、道から飛び降りた私たちが奇襲!
「シギャアアッ!!」
怒ったアルゴリザードへ、チャゴス王子の一撃が入る!
……が、案の定効いていない!
そして王子は逃げた。
「恒例行事みたいになってきたわ」
「まあ一応、自分も戦わないと自分がやったことにはならないって思いはあるんじゃない?」
「普通に最初っから任せてくれていいんでげすがね」
朝から数えて三戦目。
もうそろそろ戦い方も分かってきたぞ。
そんなわけで、アルゴリザードをサクッとあしらい、落としたアルゴンハートを拾って王子へ渡した。
走り去っていくアルゴリザードには申し訳ないことをしたものだ。
「今回のものは、最初に手に入れたものと対して変わらないわね」
「ってことは当然……」
「これも駄目だ。こんな大きさじゃ、父上たちは驚きもしないだろう……」
「いや驚く驚く。あんたが帰ってきただけでめっちゃ驚くよみんな」
「それはそうなんだよな」
「ククールが同意しちゃった……」
そりゃ同意しない方が難しいよ!
どう見たって鍛錬とか積んでないじゃん!
むしろよく儀式に出せたよなァ!?
私らが居なかったら今頃どっかで野垂れ死にだぞ!?
「もっとアルゴリザードがたくさん出てくれれば、それだけ大きいのが手に入る確率も増えるのだろうが……。トカゲ共ときたら、この僕に恐れをなして、巣穴から出てきやしない。強すぎるというのも罪だな。ぶわっはっは!」
「えッ戦ってるのお前じゃなくてこっちだけど!?」
「レイラ、シッ!!」
「何度目だよ、このやり取り」
何度目だろうね。
三回目から数えるのを辞めたよ私は。
何このバカ、人に戦わせといて自分の手柄にするとか最低なんですけど!!
「ホントにおめでたい性格ね。この困ったちゃんの王子様とお別れできる日が待ち遠しいわ」
「物理的に……いくか」
「ククール抑えて、抑えてね」
「もはや兄貴だけが良心でがすよ」
「なんでこうなっちゃったかな……」
むしろなんでエイトは怒ってないんだ。
心が広すぎるにも程があるぞ。
私たちの大事な大事な姫様を、遠くない将来、こいつに渡さにゃならんのだぞ!!
今のうちに抹殺しとくかって思うじゃん!!
「しかし今日はもう疲れたな……。おい、御者。今日の狩りはおしまいにするから、どこか開けた場所に案内しろ。疲れたから休みにするぞ」
たしかにすっかり夕暮れ時だ。
結局、一日走り回ってこれかぁ……。
明日には大きいアルゴンハートを見つけられるかな……。
先程渡っていた崖の道を歩いて、向こう側の崖にある開けた場所へ向かう。
そこで今夜は野宿になった。
食糧調達は、サバイバル経験のあるヤンガスとエイトが行ってくれて、その間に私たちは焚き火に使う薪を用意したり、手頃な石を拾って焚き火の周囲に並べて置いたり。
そうして日が沈んで空が暗くなった頃、私たちはようやく食事にありつけたのだった。
アルゴンハートを落として走り去っていくアルゴリザードを見送っている間に、チャゴス王子がそれを拾って大きさを見ると、エイトにポイッと投げた。
「駄目だ。これも小さい。もっともっと大きくなければ駄目だ。大きなアルゴンハートを持ち帰りさえすれば、父上も城の者たちも、きっと僕を見直すはずだ。だから大きいやつが手に入るまで城へ帰るつもりはないから、お前たちもしっかり戦うのだぞ」
「本来、戦うのは王子だけでは?」
「レイラ、シーッだぞ、シーッ」
「子供か!!」
八つ当たり紛れにククールの脛を蹴って、歩き出したチャゴス王子を追いかける。
ククールはしばらくそこで悶絶していたものの、すぐに立ち上がってついてきた。
まったく、レディに対して失礼しちゃうな!!
「しっかし、なかなか王子の言う大きいアルゴンハートには出会えねぇでがすな」
「そもそもアルゴンハートの大きさって、なにで決まるの?」
「普通に考えりゃあ、アルゴリザードの大きさじゃないのか?」
「ってことは、今まで戦ったアルゴリザードより大っきいのを探さなきゃダメってわけかぁ」
見つかるか? という微妙な雰囲気が我々の中で漂う。
王子はそんな我々のことなど知ったこっちゃないようで、ズンズンと先を行っている。
そのまま魔物に食われちまえと思ったけど、それをやっちゃうと私たちが首をちょん切られてしまうので、思うだけに留めなければいけない。
王家の山を奥まで登っていくと、小さな山場を登った先に、向こう側の崖へと通じる道が伸びていた。
崖の奥は開けていて、行き止まりではあるけど休憩スペースにはもってこいだ。
その崖の道を渡っていると、崖の下をアルゴリザードが飛び跳ねながら歩いてきた。
そうしてズザザーッと急停止すると、崖に空いていた穴の中にぴょーんと飛び移り、そのまま丸くなって眠り始めたのだった。
あんなところにアルゴリザードの巣があるんだ……。
「命令だ! エイト。巣穴からあのアルゴリザードを誘き出せ」
「え、あ、はい」
崖の道を渡った先には、なんとジョロの実が成っている。
それをやはりエイトが持ち上げ、引き返して崖の道へ。
そうして道の下──巣穴の手前に向かって、ジョロの実を放り投げた。
パカッと開いたジョロの実の匂いで、アルゴリザードが目を覚まして巣穴から飛び降りてくる。
そうしてモグモグとと中の水色をした実を食べているところへ、道から飛び降りた私たちが奇襲!
「シギャアアッ!!」
怒ったアルゴリザードへ、チャゴス王子の一撃が入る!
……が、案の定効いていない!
そして王子は逃げた。
「恒例行事みたいになってきたわ」
「まあ一応、自分も戦わないと自分がやったことにはならないって思いはあるんじゃない?」
「普通に最初っから任せてくれていいんでげすがね」
朝から数えて三戦目。
もうそろそろ戦い方も分かってきたぞ。
そんなわけで、アルゴリザードをサクッとあしらい、落としたアルゴンハートを拾って王子へ渡した。
走り去っていくアルゴリザードには申し訳ないことをしたものだ。
「今回のものは、最初に手に入れたものと対して変わらないわね」
「ってことは当然……」
「これも駄目だ。こんな大きさじゃ、父上たちは驚きもしないだろう……」
「いや驚く驚く。あんたが帰ってきただけでめっちゃ驚くよみんな」
「それはそうなんだよな」
「ククールが同意しちゃった……」
そりゃ同意しない方が難しいよ!
どう見たって鍛錬とか積んでないじゃん!
むしろよく儀式に出せたよなァ!?
私らが居なかったら今頃どっかで野垂れ死にだぞ!?
「もっとアルゴリザードがたくさん出てくれれば、それだけ大きいのが手に入る確率も増えるのだろうが……。トカゲ共ときたら、この僕に恐れをなして、巣穴から出てきやしない。強すぎるというのも罪だな。ぶわっはっは!」
「えッ戦ってるのお前じゃなくてこっちだけど!?」
「レイラ、シッ!!」
「何度目だよ、このやり取り」
何度目だろうね。
三回目から数えるのを辞めたよ私は。
何このバカ、人に戦わせといて自分の手柄にするとか最低なんですけど!!
「ホントにおめでたい性格ね。この困ったちゃんの王子様とお別れできる日が待ち遠しいわ」
「物理的に……いくか」
「ククール抑えて、抑えてね」
「もはや兄貴だけが良心でがすよ」
「なんでこうなっちゃったかな……」
むしろなんでエイトは怒ってないんだ。
心が広すぎるにも程があるぞ。
私たちの大事な大事な姫様を、遠くない将来、こいつに渡さにゃならんのだぞ!!
今のうちに抹殺しとくかって思うじゃん!!
「しかし今日はもう疲れたな……。おい、御者。今日の狩りはおしまいにするから、どこか開けた場所に案内しろ。疲れたから休みにするぞ」
たしかにすっかり夕暮れ時だ。
結局、一日走り回ってこれかぁ……。
明日には大きいアルゴンハートを見つけられるかな……。
先程渡っていた崖の道を歩いて、向こう側の崖にある開けた場所へ向かう。
そこで今夜は野宿になった。
食糧調達は、サバイバル経験のあるヤンガスとエイトが行ってくれて、その間に私たちは焚き火に使う薪を用意したり、手頃な石を拾って焚き火の周囲に並べて置いたり。
そうして日が沈んで空が暗くなった頃、私たちはようやく食事にありつけたのだった。
