35章
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
私たちの反応を見たクラビウス王は、顎に手を当てて何かを考えているようだった。
ひょっとして……こう、何かと引き換えにしようとしてる?
なんかそんな予感がする。
こういう時の勘って当たるよね。
「ところで、そなたたちの話では、旅の間は幾度となく危機を潜り抜けてきたとのことだったな」
「え? ええ、まぁ……」
「出だしから色々ありすぎたくらいでがすよ。滝壺の主と戦うわ、オセアーノンに襲われるわ……」
あったな、そんなこと。
最近だとモグラと泥沼の死闘を繰り広げたことかな……。
城を出た頃からすれば、かなり強くなったよ、私もエイトも。
「ならば、やはり腕っ節のほうも、我が国の兵士に劣らぬほど強いのか?」
「腕っ節ですか? まぁ、はい」
元が兵士だからね。
その頃から更に強くなってるから、そりゃあ一兵卒相手だったら勝てる自信がある。
……今なら聖堂騎士団にも勝てるんじゃない!?
「お、王様!? まさかこの者たちを、城の兵士の代わりに!?」
「察しがいいな、大臣」
「嫌な予感がするのは俺だけか?」
「みんな嫌な予感してるわよ」
なにせ我々の旅、何かがスムーズに行ったことがないもんね。
何かを求めようとすると絶対に余計な寄り道が入るんだ。
さすがにこれは私とエイトの寄り道精神が原因じゃないからな!
「よく聞けエイトよ。我が国は広く民衆に開かれてはいるが、何でも聞いてやるほど親切ではない。だが何事にも例外はある。王家にとって恩義のある人間の頼みなら、良きに計らうよう努めるだろう。魔法の鏡が欲しいのだろう? ならばわしの依頼を引き受けてくれ。さすれば魔法の鏡はくれてやろう」
「はい! 僕らにできることであれば!」
エイトの二つ返事を聞いて、クラビウス王はひとつ頷くと、パンパンと手を叩いて侍従を呼び寄せた。
「チャゴスを呼んで参れ」
「かしこまりました」
侍従は頭を下げて謁見の間を出ていった。
とうとうご対面か、姫様の婚約者!
いったいどんな方なんだろう。
クラビウス王は少し話しただけでも聡明な方だと伝わったから、そのご子息となると、やっぱり優秀なお方なんだろう。
でも、クラビウス王の依頼って……?
「頼みというのは、我が息子チャゴスのことなのだ」
「は、はぁ」
「我が国には王者の儀式という、命を落としかねないしきたりがあるのだ。チャゴスはこの儀式を嫌がってな……」
そ、そんな危険なことしないと王様になれないの!?
この国が大国になるわけだ……。
ひょっとして文武両道を地で行く人じゃないと、そもそも王様になれないんじゃないか?
戦いって意外と頭使うもんね。
「できることなら息子を危険な目に遭わせたくはないのだが、次代の王となる者は必ず通過しなくてはならない儀式なのだ。わしは迷いに迷い、城の兵士を護衛に付けることも考えたのだが、やはりそれでは王族としてのメンツが立たん。そこで、この国の者ではないそなたたちに、秘密裏に護衛を頼みたいのだ。護衛のことは決して口外してはならん。表向きには、チャゴスひとりで儀式に出発したことにしたいのでな……」
なるほどぉ……。
こりゃあ、とんでもない依頼を持ってこられたもんだなぁ!?
最悪これ、私たちの首が飛ぶぞー!?
「チャゴスっていやぁ、たしか馬姫様の……」
「許嫁だよ。僕も初めて会うから、どんな人かは分からないけど……」
「でも、厳格な国王様の息子だもの。きっとハンサムよ」
「いや、そうとも限らないぜ? いいところに生まれた奴ほど、中身はろくでもない奴だったりするもんさ」
「それをここで言う?」
ククールは肩を竦めて首を振り、それから謁見の間の入口を見やった。
こちらへ向かってくる足音はバタバタと忙しない。
どうやら問題が発生したと見えるけど、連れてくるだけで?
飛び込んできたのは、先程の侍従だ。
「お、王様ー! 大変です! 王子がっ! チャゴス王子がっ!」
「王子がどうかしたのか!」
「申し訳ございません。ここに来る途中、王子に逃げられてしまい、見失いました。見つけ次第、大至急お連れしますので、もう少々お時間を頂戴したく……」
「ええい、馬鹿者が! エイトよ。すまぬが続きは後にしてくれ。王子がいないことには、話にならんのでな」
に、逃げたァー!?
どうしよう、考えたくなかったけど……もしかしてチャゴス王子って……。
ククールの言ってたとおり、ろくでもない奴なのでは……!?
そんな奴に姫様をお嫁に行かせて大丈夫か?
絶対に大丈夫じゃないな!?
ひょっとして……こう、何かと引き換えにしようとしてる?
なんかそんな予感がする。
こういう時の勘って当たるよね。
「ところで、そなたたちの話では、旅の間は幾度となく危機を潜り抜けてきたとのことだったな」
「え? ええ、まぁ……」
「出だしから色々ありすぎたくらいでがすよ。滝壺の主と戦うわ、オセアーノンに襲われるわ……」
あったな、そんなこと。
最近だとモグラと泥沼の死闘を繰り広げたことかな……。
城を出た頃からすれば、かなり強くなったよ、私もエイトも。
「ならば、やはり腕っ節のほうも、我が国の兵士に劣らぬほど強いのか?」
「腕っ節ですか? まぁ、はい」
元が兵士だからね。
その頃から更に強くなってるから、そりゃあ一兵卒相手だったら勝てる自信がある。
……今なら聖堂騎士団にも勝てるんじゃない!?
「お、王様!? まさかこの者たちを、城の兵士の代わりに!?」
「察しがいいな、大臣」
「嫌な予感がするのは俺だけか?」
「みんな嫌な予感してるわよ」
なにせ我々の旅、何かがスムーズに行ったことがないもんね。
何かを求めようとすると絶対に余計な寄り道が入るんだ。
さすがにこれは私とエイトの寄り道精神が原因じゃないからな!
「よく聞けエイトよ。我が国は広く民衆に開かれてはいるが、何でも聞いてやるほど親切ではない。だが何事にも例外はある。王家にとって恩義のある人間の頼みなら、良きに計らうよう努めるだろう。魔法の鏡が欲しいのだろう? ならばわしの依頼を引き受けてくれ。さすれば魔法の鏡はくれてやろう」
「はい! 僕らにできることであれば!」
エイトの二つ返事を聞いて、クラビウス王はひとつ頷くと、パンパンと手を叩いて侍従を呼び寄せた。
「チャゴスを呼んで参れ」
「かしこまりました」
侍従は頭を下げて謁見の間を出ていった。
とうとうご対面か、姫様の婚約者!
いったいどんな方なんだろう。
クラビウス王は少し話しただけでも聡明な方だと伝わったから、そのご子息となると、やっぱり優秀なお方なんだろう。
でも、クラビウス王の依頼って……?
「頼みというのは、我が息子チャゴスのことなのだ」
「は、はぁ」
「我が国には王者の儀式という、命を落としかねないしきたりがあるのだ。チャゴスはこの儀式を嫌がってな……」
そ、そんな危険なことしないと王様になれないの!?
この国が大国になるわけだ……。
ひょっとして文武両道を地で行く人じゃないと、そもそも王様になれないんじゃないか?
戦いって意外と頭使うもんね。
「できることなら息子を危険な目に遭わせたくはないのだが、次代の王となる者は必ず通過しなくてはならない儀式なのだ。わしは迷いに迷い、城の兵士を護衛に付けることも考えたのだが、やはりそれでは王族としてのメンツが立たん。そこで、この国の者ではないそなたたちに、秘密裏に護衛を頼みたいのだ。護衛のことは決して口外してはならん。表向きには、チャゴスひとりで儀式に出発したことにしたいのでな……」
なるほどぉ……。
こりゃあ、とんでもない依頼を持ってこられたもんだなぁ!?
最悪これ、私たちの首が飛ぶぞー!?
「チャゴスっていやぁ、たしか馬姫様の……」
「許嫁だよ。僕も初めて会うから、どんな人かは分からないけど……」
「でも、厳格な国王様の息子だもの。きっとハンサムよ」
「いや、そうとも限らないぜ? いいところに生まれた奴ほど、中身はろくでもない奴だったりするもんさ」
「それをここで言う?」
ククールは肩を竦めて首を振り、それから謁見の間の入口を見やった。
こちらへ向かってくる足音はバタバタと忙しない。
どうやら問題が発生したと見えるけど、連れてくるだけで?
飛び込んできたのは、先程の侍従だ。
「お、王様ー! 大変です! 王子がっ! チャゴス王子がっ!」
「王子がどうかしたのか!」
「申し訳ございません。ここに来る途中、王子に逃げられてしまい、見失いました。見つけ次第、大至急お連れしますので、もう少々お時間を頂戴したく……」
「ええい、馬鹿者が! エイトよ。すまぬが続きは後にしてくれ。王子がいないことには、話にならんのでな」
に、逃げたァー!?
どうしよう、考えたくなかったけど……もしかしてチャゴス王子って……。
ククールの言ってたとおり、ろくでもない奴なのでは……!?
そんな奴に姫様をお嫁に行かせて大丈夫か?
絶対に大丈夫じゃないな!?
