31章
夢小説設定
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あまりの光の強さに、全員が目を閉じた。
立て続けに私の身に何かが起こりすぎじゃない?
今度は何が起きたってんだ!!
「一体どうしたっていうのよ!」
「わ、分かんない! なんじゃこりゃあ!!」
「緊迫感のねぇ奴だよ本当に!!」
「あったろ!! 今!!」
「なんじゃこりゃあで緊迫感が伝わるかァ!!」
ネックレスの光が膨れて、破裂するみたいにひとつの筋を描いた。
それは一直線に、ある方向を指し示している。
「この先に、ドルマゲスが……?」
「え、そうなの?」
「この流れで違うことあるの!?」
「だって分かんないんだもん!! なんじゃこりゃあしか出てこないよ感想が!!」
「何でもいいんで、とにかく行くしかねぇでがすよ、姉貴」
「……そうだね!!」
ヤンガスに諭されてしまうなんて思わなかった。
ちょっと悔しい、私が悪いわけじゃないのに。
悪いのは何かにつけて突っかかってくるククールなのに!
いや私がアホなせいかもしんないけど!!
とにかく、一旦はこの光が示す通りに行ってみようという話になった。
さてそんなわけで……。
隣に停泊している小型船を、それはもうガッツリ見てしまった。
こんなところに用がある人なんて、私らしかいないと思ってたのに。
「このまま奴を追っていくのは、危険すぎるのではないか? なにしろ奴は、ギャリング様を……」
「ギャリング様?」
「むっ! 何者だ!?」
「あっやべ」
昨日と今日ですっかり耳馴染みになった名前が出てきたもんだから、うっかり繰り返してしまった。
あ、怪しい者ではないんだけど!
でも怪しい奴って大体そう言うよね!
怪しい奴ですって名乗る奴はいないもんな!
「……私たちと奴以外に、こんな島を訪れる者がいるとは……。物好きな連中だな。忠告しておいてやろう。この島の中央にある古い遺跡には近付かないことだ。もしこの忠告を無視して遺跡に向かうのなら、何が起こっても知らないぞ」
「島の中央にある遺跡って、ガッツリこれが示してる場所じゃない?」
私の手の中にあるネックレスは、この傭兵のような男の人が言っている場所を指している。
なんだそれは、とおじさんはネックレスを怪訝そうに見つめた。
初代霊導者ヨシュア謹製・霊導者の力を封じるネックレスだ。
まさかここに来て、道標のような機能が備わっていることを知るとは思わなかった。
「忠告ありがとうございます。だけど僕らもドルマゲスに用があるので、そこに行ってみようと思います」
「あ、ああ、そうか……」
傭兵は全部で三人。
彼らはフォーグとユッケ兄妹が放ったという追っ手だろう。
あの様子だと、既に遺跡には一度立ち寄っているみたいだけど……。
いったい、遺跡に何があるんだろう。
ネックレスの光を辿って島の中央を目指していくと、本当に遺跡が現れた。
「いかにもって感じの遺跡だな、こりゃ……」
気味の悪い雰囲気が満点で、ククールも顔をしかめながら周囲を見渡してそう呟いた。
──その時。
「……!!」
遺跡の入口に、誰かがいる。
ふらつく足取りで、遺跡の中へ入ろうとしている。
派手で奇抜な服、白く長い髪、手には……封印の杖。
──ドルマゲス!!
ドルマゲスが入口でこちらを振り向き、杖を持ち上げて気味悪く笑う。
杖の先端が怪しく光り、そのままドルマゲスの姿は真っ暗な遺跡の中に消えていった。
「……これって、罠?」
いの一番に駆け込むとばかり思っていたゼシカは、冷静に遺跡の入口を見上げて呟いた。
まあ、罠か罠じゃないかと言われたら……何かしらはあると見ていい気がする。
「どうも信じられないわ。あのドルマゲスが、何も仕掛けてこないで、こんな遺跡に逃げ込むなんて」
「遺跡の中に入る時、ドルマゲスの野郎、こっちを見て笑っていやがったな。こりゃあ何かあると見たぜ。遺跡の中に入るんなら、それなりに覚悟しておいた方がよさそうだ」
「……やっぱさぁ、出るかなぁ?」
「レイラ、声が震えてるよ」
だってもうさぁ、雰囲気だけなら百点満点じゃん。
なんかもう、オンパレードでも不思議じゃないじゃん!
亡霊とかミイラとか死体とか諸々さぁ!!
「……たしかに罠かもしれない。でも、ドルマゲスはここにいる」
エイトの静かな声は、既に覚悟が決まっていた。
リーダーの覚悟が決まってるんなら仕方ない!
こうなりゃいっちょ、遺跡にカチコミしたろやないかい!
遺跡の入口に近付いても、中は真っ暗で何も見えない。
エイトに手を繋いでもらえば良かったな……。
こうして真下に立ってみると、意外とこの遺跡、大きいんだな。
なんか、改めて思うけど……。
トロデーンから始まって、南の大陸で見失いはしたけど、こんな北の孤島までやってきて……。
「じーん……。アッシ達は、ドルマゲスを追い詰めたんでがす。なんかこう、胸に込み上げてくるものがあるでがすよ」
「分かる。私もちょっと感動した……」
「追い詰めたって言ってもねー。私たちは何もやってないし。ドルマゲスが自ら進んで袋の鼠になってくれたって感じじゃないのかしら?」
「なんだっていいじゃん。要はここにいるドルマゲスをぶっ飛ばして、杖を取り返せばこっちのモンってことでしょ?」
「お前のその単純な思考が今ばかりは頼もしいよ」
「褒められた気がしないんだけど」
「褒めたろ、ちょっとだけ」
「どの辺で?」
わざと軽口を叩き合いながら、私たちは遺跡の中へと足を踏み入れた。
遺跡の内部は明かり一つなくて、周囲を濃厚な闇が覆っている。
どこに何があるかもさっぱりだ。
仲間の気配も感じ取れなくなった。
「エイト、いる?」
……返事がない。
足を止めることなく前に進んでいくけど、本音を言えば今すぐにでも引き返したい気分だ。
「ヤンガス、ククール、ゼシカ!」
自分一人の足音だけが反響して、辺りは全くの無音。
「だ……誰もいないの? ねぇ、みんな!?」
ひとり──私は今、ここにひとりなの?
不意に恐怖心が頭を擡げた。
震える足が前に進めなくなって、真っ暗な遺跡の中で立ち竦む。
そのとき──ドルマゲスの高笑いが、遺跡中に響き渡った。
「ひっ……!」
耳を塞いでしゃがみ込む。
どこから来たかも、自分がどこにいるかも分からない。
(怖い……)
怖い、怖い、怖い。
ガタガタと身体が震えて、呼吸が浅くなる。
助けて、誰か、誰か。
「助けて……エイト……!」
恐怖で頭の中が埋めつくされていく。
エイトの名前を呼んだのは、ほぼ無意識だった。
だってエイトなら、絶対に助けてくれる。
それだけは、この場において信じられることだから。
立て続けに私の身に何かが起こりすぎじゃない?
今度は何が起きたってんだ!!
「一体どうしたっていうのよ!」
「わ、分かんない! なんじゃこりゃあ!!」
「緊迫感のねぇ奴だよ本当に!!」
「あったろ!! 今!!」
「なんじゃこりゃあで緊迫感が伝わるかァ!!」
ネックレスの光が膨れて、破裂するみたいにひとつの筋を描いた。
それは一直線に、ある方向を指し示している。
「この先に、ドルマゲスが……?」
「え、そうなの?」
「この流れで違うことあるの!?」
「だって分かんないんだもん!! なんじゃこりゃあしか出てこないよ感想が!!」
「何でもいいんで、とにかく行くしかねぇでがすよ、姉貴」
「……そうだね!!」
ヤンガスに諭されてしまうなんて思わなかった。
ちょっと悔しい、私が悪いわけじゃないのに。
悪いのは何かにつけて突っかかってくるククールなのに!
いや私がアホなせいかもしんないけど!!
とにかく、一旦はこの光が示す通りに行ってみようという話になった。
さてそんなわけで……。
隣に停泊している小型船を、それはもうガッツリ見てしまった。
こんなところに用がある人なんて、私らしかいないと思ってたのに。
「このまま奴を追っていくのは、危険すぎるのではないか? なにしろ奴は、ギャリング様を……」
「ギャリング様?」
「むっ! 何者だ!?」
「あっやべ」
昨日と今日ですっかり耳馴染みになった名前が出てきたもんだから、うっかり繰り返してしまった。
あ、怪しい者ではないんだけど!
でも怪しい奴って大体そう言うよね!
怪しい奴ですって名乗る奴はいないもんな!
「……私たちと奴以外に、こんな島を訪れる者がいるとは……。物好きな連中だな。忠告しておいてやろう。この島の中央にある古い遺跡には近付かないことだ。もしこの忠告を無視して遺跡に向かうのなら、何が起こっても知らないぞ」
「島の中央にある遺跡って、ガッツリこれが示してる場所じゃない?」
私の手の中にあるネックレスは、この傭兵のような男の人が言っている場所を指している。
なんだそれは、とおじさんはネックレスを怪訝そうに見つめた。
初代霊導者ヨシュア謹製・霊導者の力を封じるネックレスだ。
まさかここに来て、道標のような機能が備わっていることを知るとは思わなかった。
「忠告ありがとうございます。だけど僕らもドルマゲスに用があるので、そこに行ってみようと思います」
「あ、ああ、そうか……」
傭兵は全部で三人。
彼らはフォーグとユッケ兄妹が放ったという追っ手だろう。
あの様子だと、既に遺跡には一度立ち寄っているみたいだけど……。
いったい、遺跡に何があるんだろう。
ネックレスの光を辿って島の中央を目指していくと、本当に遺跡が現れた。
「いかにもって感じの遺跡だな、こりゃ……」
気味の悪い雰囲気が満点で、ククールも顔をしかめながら周囲を見渡してそう呟いた。
──その時。
「……!!」
遺跡の入口に、誰かがいる。
ふらつく足取りで、遺跡の中へ入ろうとしている。
派手で奇抜な服、白く長い髪、手には……封印の杖。
──ドルマゲス!!
ドルマゲスが入口でこちらを振り向き、杖を持ち上げて気味悪く笑う。
杖の先端が怪しく光り、そのままドルマゲスの姿は真っ暗な遺跡の中に消えていった。
「……これって、罠?」
いの一番に駆け込むとばかり思っていたゼシカは、冷静に遺跡の入口を見上げて呟いた。
まあ、罠か罠じゃないかと言われたら……何かしらはあると見ていい気がする。
「どうも信じられないわ。あのドルマゲスが、何も仕掛けてこないで、こんな遺跡に逃げ込むなんて」
「遺跡の中に入る時、ドルマゲスの野郎、こっちを見て笑っていやがったな。こりゃあ何かあると見たぜ。遺跡の中に入るんなら、それなりに覚悟しておいた方がよさそうだ」
「……やっぱさぁ、出るかなぁ?」
「レイラ、声が震えてるよ」
だってもうさぁ、雰囲気だけなら百点満点じゃん。
なんかもう、オンパレードでも不思議じゃないじゃん!
亡霊とかミイラとか死体とか諸々さぁ!!
「……たしかに罠かもしれない。でも、ドルマゲスはここにいる」
エイトの静かな声は、既に覚悟が決まっていた。
リーダーの覚悟が決まってるんなら仕方ない!
こうなりゃいっちょ、遺跡にカチコミしたろやないかい!
遺跡の入口に近付いても、中は真っ暗で何も見えない。
エイトに手を繋いでもらえば良かったな……。
こうして真下に立ってみると、意外とこの遺跡、大きいんだな。
なんか、改めて思うけど……。
トロデーンから始まって、南の大陸で見失いはしたけど、こんな北の孤島までやってきて……。
「じーん……。アッシ達は、ドルマゲスを追い詰めたんでがす。なんかこう、胸に込み上げてくるものがあるでがすよ」
「分かる。私もちょっと感動した……」
「追い詰めたって言ってもねー。私たちは何もやってないし。ドルマゲスが自ら進んで袋の鼠になってくれたって感じじゃないのかしら?」
「なんだっていいじゃん。要はここにいるドルマゲスをぶっ飛ばして、杖を取り返せばこっちのモンってことでしょ?」
「お前のその単純な思考が今ばかりは頼もしいよ」
「褒められた気がしないんだけど」
「褒めたろ、ちょっとだけ」
「どの辺で?」
わざと軽口を叩き合いながら、私たちは遺跡の中へと足を踏み入れた。
遺跡の内部は明かり一つなくて、周囲を濃厚な闇が覆っている。
どこに何があるかもさっぱりだ。
仲間の気配も感じ取れなくなった。
「エイト、いる?」
……返事がない。
足を止めることなく前に進んでいくけど、本音を言えば今すぐにでも引き返したい気分だ。
「ヤンガス、ククール、ゼシカ!」
自分一人の足音だけが反響して、辺りは全くの無音。
「だ……誰もいないの? ねぇ、みんな!?」
ひとり──私は今、ここにひとりなの?
不意に恐怖心が頭を擡げた。
震える足が前に進めなくなって、真っ暗な遺跡の中で立ち竦む。
そのとき──ドルマゲスの高笑いが、遺跡中に響き渡った。
「ひっ……!」
耳を塞いでしゃがみ込む。
どこから来たかも、自分がどこにいるかも分からない。
(怖い……)
怖い、怖い、怖い。
ガタガタと身体が震えて、呼吸が浅くなる。
助けて、誰か、誰か。
「助けて……エイト……!」
恐怖で頭の中が埋めつくされていく。
エイトの名前を呼んだのは、ほぼ無意識だった。
だってエイトなら、絶対に助けてくれる。
それだけは、この場において信じられることだから。
