30章
夢小説設定
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みんなで宿屋に戻って、今度は地下の酒場へと階段を降りていく。
真っ昼間ということもあって、酒場には人がほとんどいなかった。
というか、観客席とステージがあるけど、これは一体……?
「へえ、夜はバニーショーをやるんだな」
「ウワァ……」
「おい待て、なんでドン引きしてんだ」
「男子って本当にバカよね」
「誰も見たいとは言ってねーだろ!」
「言わなくても分かるんだよなァ……」
ここに泊まったら絶対に行くんだろうなって……。
ヤンガスも行くのかな、たぶん行くだろうな。
エイトも……行くのかな……。
なんかヤダな、エイトがバニー相手に鼻の下伸ばしてるの!
「僕はそういうのは興味ないかな」
「俺は時々、お前のことが心配になるぜ」
「兄貴はククールと違って一途でげすからね」
「愛よねぇ」
「そりゃあ足掛け10年の片想いだもんねぇ。姫様は気付いてないっぽいけど」
「「……」」
「何だよォ!! その『こいつアホか?』みたいな顔はァ!!」
「ここまで来ると本当にアホなのかもしれねぇな……」
「エッ本気で頭の心配されてる?」
ククールが悲しそうに首を振った。
手遅れみたいな反応するなよ、まだ間に合うよ。
十年も幼馴染みやってるんだぞ!
エイトの恋心なんてお見通しだ!
「喧嘩なら外でお願いしますね」
「すみませんすみません!」
しびれを切らしたマスターにそっと声を掛けられ、エイトが慌てて頭を下げた。
そうだね、このバカリスマは宿屋を出たらシバくとするよ。
「ところで、こんな時間の酒場にどんなご用で?」
「実は……上の廊下で、お二人の立ち話を聞いてしまって」
「……ふむふむ。上の廊下で立ち話を聞いていたと……えっ!?」
「いいリアクションだな」
「ほんとにね」
絵に書いたような二度見だったもんね。
ちょっと申し訳ないと思ってはいるんだけど、こっちにも事情がある。
洗いざらい吐いてもらおうか!
「あわわわ……おっ、お願いです。あのことは誰にも言わないでください。もしバレたら私は、私は……。黙っていてくれれば、私がいろんな所から集めた情報をお教えしますから。ねっ、いいでしょ?」
「は、はぁ。教えていただけるのであれば……」
マスターの必死な顔がカウンター越しに圧をかけてきて、エイトは若干顔を引き攣らせながら頷いた。
たしかにギャリングさんの死は伏せられているみたいだから、情報が漏れたらマスターの立場も危ない。
秘密を守れない人なんて、酒場のマスター失格だもんね。
「ほっ、ありがとうございます。では私めがこれまでに集めた情報を、まとめてお聞かせしましょう」
ほっとしたように小さく息を吐いて、マスターは小さな声で話し始めた。
自然と私達もカウンターにギュッと集まって、さながら団子状態だ。
「殺害されたギャリング様の仇を討つため、フォーグ様とユッケ様が追っ手を放ったそうでして……。追っ手が向かったのは、ベルガラックの北にある島だそうです。たしかその島には、身を隠すのにうってつけな遺跡があるって聞きましたよ」
ここから北の島、身を隠すのにうってつけな遺跡……。
一気に話が進んだ気がする。
道化師の格好をした強盗は今、その遺跡にいるってことだ。
「ふむふむ。ギャリングを殺したのがドルマゲスとは断定できんが、これはひょっとしたらひょっとするかもしれん」
「うわビックリした!!」
「げっ! おっさん、いつの間に!」
いつの間にか足元に陛下がいる。
だから音もなくそばに来るのをやめてくれないだろうか。
そもそもなんで真っ昼間なのに町の中に入ってきちゃうかな〜!?
トラペッタとマイエラ修道院でのことをお忘れなのだろうか……。
「エイトよ。一度、北の島にある遺跡に行ってみんか? ひょっとしたら、何か手がかりが得られるかもしれんぞ」
「……そうですね。もし本当にそれがドルマゲスだったなら、今度こそ奴を追い詰めたことになります」
厳しい眼差しでエイトは頷いた。
もちろん私達も異存はない。
散々な回り道だったけど、相手が遺跡に留まってくれているうちに片をつけるべきだ。
この件は絶対に口外しないとマスターに約束して、私たちは酒場からフロントへ戻った。
時間はもう夕暮れ時で、この時間からの行動はやめた方がいい。
遺跡へ行くにしても明日の朝だろう。
宿も取っちゃったからね。
「明日の朝は早めに出よう。今日はゆっくり休んで」
「うん。ありがとうエイト」
いつものように男子と女子で別れて、私とゼシカは同じ客室へ入った。
明日……もし、ドルマゲスを倒せたら、この旅は終わってしまうんだろうか。
陛下や姫様の呪いは解けて……。
私とエイトは、また近衛兵として働くことになるのかな。
ぼんやりとそんなことを考えながら、夕飯を食べてお風呂を済ませ、私たちはそれぞれのベッドで眠りについた。
ドルマゲスは倒したいし、呪いだって解きたい。
……でも、みんなとの旅は終わってほしくない。
とんだわがままだ。
国に帰ったら、私はただの近衛兵で──国のために手を汚す生活がやってくるだけなのに。
真っ昼間ということもあって、酒場には人がほとんどいなかった。
というか、観客席とステージがあるけど、これは一体……?
「へえ、夜はバニーショーをやるんだな」
「ウワァ……」
「おい待て、なんでドン引きしてんだ」
「男子って本当にバカよね」
「誰も見たいとは言ってねーだろ!」
「言わなくても分かるんだよなァ……」
ここに泊まったら絶対に行くんだろうなって……。
ヤンガスも行くのかな、たぶん行くだろうな。
エイトも……行くのかな……。
なんかヤダな、エイトがバニー相手に鼻の下伸ばしてるの!
「僕はそういうのは興味ないかな」
「俺は時々、お前のことが心配になるぜ」
「兄貴はククールと違って一途でげすからね」
「愛よねぇ」
「そりゃあ足掛け10年の片想いだもんねぇ。姫様は気付いてないっぽいけど」
「「……」」
「何だよォ!! その『こいつアホか?』みたいな顔はァ!!」
「ここまで来ると本当にアホなのかもしれねぇな……」
「エッ本気で頭の心配されてる?」
ククールが悲しそうに首を振った。
手遅れみたいな反応するなよ、まだ間に合うよ。
十年も幼馴染みやってるんだぞ!
エイトの恋心なんてお見通しだ!
「喧嘩なら外でお願いしますね」
「すみませんすみません!」
しびれを切らしたマスターにそっと声を掛けられ、エイトが慌てて頭を下げた。
そうだね、このバカリスマは宿屋を出たらシバくとするよ。
「ところで、こんな時間の酒場にどんなご用で?」
「実は……上の廊下で、お二人の立ち話を聞いてしまって」
「……ふむふむ。上の廊下で立ち話を聞いていたと……えっ!?」
「いいリアクションだな」
「ほんとにね」
絵に書いたような二度見だったもんね。
ちょっと申し訳ないと思ってはいるんだけど、こっちにも事情がある。
洗いざらい吐いてもらおうか!
「あわわわ……おっ、お願いです。あのことは誰にも言わないでください。もしバレたら私は、私は……。黙っていてくれれば、私がいろんな所から集めた情報をお教えしますから。ねっ、いいでしょ?」
「は、はぁ。教えていただけるのであれば……」
マスターの必死な顔がカウンター越しに圧をかけてきて、エイトは若干顔を引き攣らせながら頷いた。
たしかにギャリングさんの死は伏せられているみたいだから、情報が漏れたらマスターの立場も危ない。
秘密を守れない人なんて、酒場のマスター失格だもんね。
「ほっ、ありがとうございます。では私めがこれまでに集めた情報を、まとめてお聞かせしましょう」
ほっとしたように小さく息を吐いて、マスターは小さな声で話し始めた。
自然と私達もカウンターにギュッと集まって、さながら団子状態だ。
「殺害されたギャリング様の仇を討つため、フォーグ様とユッケ様が追っ手を放ったそうでして……。追っ手が向かったのは、ベルガラックの北にある島だそうです。たしかその島には、身を隠すのにうってつけな遺跡があるって聞きましたよ」
ここから北の島、身を隠すのにうってつけな遺跡……。
一気に話が進んだ気がする。
道化師の格好をした強盗は今、その遺跡にいるってことだ。
「ふむふむ。ギャリングを殺したのがドルマゲスとは断定できんが、これはひょっとしたらひょっとするかもしれん」
「うわビックリした!!」
「げっ! おっさん、いつの間に!」
いつの間にか足元に陛下がいる。
だから音もなくそばに来るのをやめてくれないだろうか。
そもそもなんで真っ昼間なのに町の中に入ってきちゃうかな〜!?
トラペッタとマイエラ修道院でのことをお忘れなのだろうか……。
「エイトよ。一度、北の島にある遺跡に行ってみんか? ひょっとしたら、何か手がかりが得られるかもしれんぞ」
「……そうですね。もし本当にそれがドルマゲスだったなら、今度こそ奴を追い詰めたことになります」
厳しい眼差しでエイトは頷いた。
もちろん私達も異存はない。
散々な回り道だったけど、相手が遺跡に留まってくれているうちに片をつけるべきだ。
この件は絶対に口外しないとマスターに約束して、私たちは酒場からフロントへ戻った。
時間はもう夕暮れ時で、この時間からの行動はやめた方がいい。
遺跡へ行くにしても明日の朝だろう。
宿も取っちゃったからね。
「明日の朝は早めに出よう。今日はゆっくり休んで」
「うん。ありがとうエイト」
いつものように男子と女子で別れて、私とゼシカは同じ客室へ入った。
明日……もし、ドルマゲスを倒せたら、この旅は終わってしまうんだろうか。
陛下や姫様の呪いは解けて……。
私とエイトは、また近衛兵として働くことになるのかな。
ぼんやりとそんなことを考えながら、夕飯を食べてお風呂を済ませ、私たちはそれぞれのベッドで眠りについた。
ドルマゲスは倒したいし、呪いだって解きたい。
……でも、みんなとの旅は終わってほしくない。
とんだわがままだ。
国に帰ったら、私はただの近衛兵で──国のために手を汚す生活がやってくるだけなのに。
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