30章
夢小説設定
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一晩お世話になったお礼をシスターに伝えて、私たちは海辺の教会を出発した。
地図の通りに道を歩いて、ベルガラックへと向かっていく。
もちろん西の大陸といえど魔物は襲ってくるので、都度応戦していくわけだけど……。
「ぜぇ……はぁ……」
倒し切ったまま、剣を支えにして呼吸を繰り返す。
西の大陸の魔物はどんなやつなんだろうとか、そんな余裕めいたことは考えられない。
「ま……魔物が強い……!!」
「まったくもって同感」
「とうとうククールが姉貴に合わせたでがすよ」
「いや強いだろ。特にニワトリみてーなやつ、なんだあのチキン野郎。早朝でもねぇのにデケェ声で鳴きやがってよ」
「普通に雄叫びがうるさくてびっくりするよね。あれどうにかならないかな……」
キンキンとまだ耳の奥に雄叫びが残っている気がする。
なんかこう、バリアみたいなもので衝撃を和らげられないものか。
バリア……バリア、そうだその手があった!
「マジックバリアで衝撃を抑えられないかな!?」
「あ? あー……あれってそういう効果も、ある……のか?」
「ものは試しじゃない? バードファイターがまた襲ってきたら、やってみましょう!」
ゼシカがいつになくやる気だ。
あの雄叫びが喧しいと思っているのは、私だけじゃなかったらしい。
ショックを和らげられるなら、それに越したことはないよね。
「とりあえず、先を急ごうぜ。ドルマゲスの足取りを早いとこ掴まねぇとだろ」
「そうね。急ぎましょう!」
「レイラ、大丈夫? 疲れてない?」
「さすがにまだ大丈夫! 体力はあるからね!」
ゼシカより先にへばるわけにはいかない。
トロデーンが復活したら、鬼教官に死ぬほど扱かれそうだもん。
二度と教官の世話になんか、なるもんか!
「無理はしないでね」
「エイトさぁ、最近それが口癖になってるよね」
「誰のせいだと思ってるんだよ」
「私かぁ〜……」
そりゃまぁ私のせいだろう、自覚はあります。
無理をしているつもりは無いんだけどな、無茶はするけど。
それにしたって心配性だなぁ、エイトは。
昔っから私はこんな感じだったと思うんだけど。
「心配だなぁ……」
「信用がなさすぎる。心配しなくても無理はしないって」
「……無茶は?」
「多少はする」
「そういうとこだぞ」
「だからエイトが心配性になるのよ。ねぇ?」
「そうだね」
「姉貴。無茶もするもんじゃねぇでげすよ」
全員から怒られてしまった。
「はい……」と頷いてエイトの後ろを歩く。
ベルガラックまではもう少しだ。
今度こそ間に合うといいんだけど。
お昼間際になって、ようやくベルガラックに到着した。
いつものように入口で陛下と姫様を残し、我々はいざ町の中へ。
「おおー」
「カジノが閉まってる割には、人が多いんだな」
さすが大きなカジノがある町。
観光客もたくさんいて、わいわいと賑やかだ。
こっちもテンションが上がるぅ!
「さすがカジノ都市! 活気があるねぇ!」
「でも、どことなく暗い雰囲気もあるわね」
「そりゃあカジノが開いてなかったらな」
「もうカジノは分かったから」
ククールの文句をゼシカがあっさりと流す。
可哀想なククール、出会った頃のカリスマ騎士オーラはどこにも見当たらない。
「……負けねえ!」
「何が?」
反応したのは私一人で、他三人は聞いてもいなかった。
本当に可哀想なククール。
「それじゃ、情報収集といきましょう。結構広いし、二手に分かれたほうがいいかもしれないわね」
「そのほうが良さそうだね。それじゃあ集合場所は……カジノの横にあるベンチでいいかな」
「了解でがすよ!」
ゼシカの提案が採用されて、私たちは二手に分かれることになった。
誰と行こうかな、やっぱりここはゼシカと行くほうがいいかな?
「それじゃあレイラ、行こうか」
「あ、うん!」
「じゃあ私はヤンガスと……早く行くわよ、ククール」
「くそ……。カジノめ……なぜ開いていない……」
まだ言うか、お前……。
いい加減もう諦めな、カジノはお前を見放したんだよ……。
私だってカジノが開いてたら遊んでみたかったんだぞ!
「あはは……。それじゃあ、またあとで」
三人に手を振って、私とエイトは歩き出した。
向かった先は宿屋だった。
なるほど、今夜の宿は大事だもんね。
「まずは酒場に行ってみよう。人が集まる場所って言ったら、そこが定番だからね」
「うん。まだ昼間だけど、マスターなら何か知ってるかもしれないもんね」
これまでの旅でも、情報収集は酒場でやると当たりを引くことが多かった。
今回はまだ真っ昼間だけど、酒場のマスターに話を聞くくらいならできそうだ。
意気揚々と宿屋へ歩いていく私の手を、エイトの手がきゅっと握る。
私より少し大きな手は、タコが潰れて手のひらの皮膚が固くなっている。
もちろんそれは私にも言えることなんだけど、エイトは人一倍真面目だったから、それだけ手のひらにマメができることも多かった。
……懐かしいな、昔はよく二人で医務室のお世話になったっけ。
「どうしたの?」
「はぐれるといけないから」
「はぐれないよぉ。ほんっとに心配性だなー、エイトは!」
「レイラが無茶をする分、僕が慎重なくらいがちょうどいいだろ?」
「もしかして今、私のこと向こう見ずって言った?」
「……言ってないよ」
「嘘つけェ!! 目が泳いどるんじゃい!!」
こんにゃろうエイトめ、幼馴染みになんてこと言いやがる!!
そうは言いつつも、この優しさが嬉しかったりはするので……。
まあ、私は前に突っ込むしか能がないから、冷静なエイトと足して二で割るとちょうどいいのは確かだ。
ほんわかとした気分になりながら、そっとエイトの手を握り返す。
宿屋に入って、カウンターで部屋を二つ押さえると、私とエイトは部屋のある二階へと階段を上っていった。
お部屋、広いといいなー。
地図の通りに道を歩いて、ベルガラックへと向かっていく。
もちろん西の大陸といえど魔物は襲ってくるので、都度応戦していくわけだけど……。
「ぜぇ……はぁ……」
倒し切ったまま、剣を支えにして呼吸を繰り返す。
西の大陸の魔物はどんなやつなんだろうとか、そんな余裕めいたことは考えられない。
「ま……魔物が強い……!!」
「まったくもって同感」
「とうとうククールが姉貴に合わせたでがすよ」
「いや強いだろ。特にニワトリみてーなやつ、なんだあのチキン野郎。早朝でもねぇのにデケェ声で鳴きやがってよ」
「普通に雄叫びがうるさくてびっくりするよね。あれどうにかならないかな……」
キンキンとまだ耳の奥に雄叫びが残っている気がする。
なんかこう、バリアみたいなもので衝撃を和らげられないものか。
バリア……バリア、そうだその手があった!
「マジックバリアで衝撃を抑えられないかな!?」
「あ? あー……あれってそういう効果も、ある……のか?」
「ものは試しじゃない? バードファイターがまた襲ってきたら、やってみましょう!」
ゼシカがいつになくやる気だ。
あの雄叫びが喧しいと思っているのは、私だけじゃなかったらしい。
ショックを和らげられるなら、それに越したことはないよね。
「とりあえず、先を急ごうぜ。ドルマゲスの足取りを早いとこ掴まねぇとだろ」
「そうね。急ぎましょう!」
「レイラ、大丈夫? 疲れてない?」
「さすがにまだ大丈夫! 体力はあるからね!」
ゼシカより先にへばるわけにはいかない。
トロデーンが復活したら、鬼教官に死ぬほど扱かれそうだもん。
二度と教官の世話になんか、なるもんか!
「無理はしないでね」
「エイトさぁ、最近それが口癖になってるよね」
「誰のせいだと思ってるんだよ」
「私かぁ〜……」
そりゃまぁ私のせいだろう、自覚はあります。
無理をしているつもりは無いんだけどな、無茶はするけど。
それにしたって心配性だなぁ、エイトは。
昔っから私はこんな感じだったと思うんだけど。
「心配だなぁ……」
「信用がなさすぎる。心配しなくても無理はしないって」
「……無茶は?」
「多少はする」
「そういうとこだぞ」
「だからエイトが心配性になるのよ。ねぇ?」
「そうだね」
「姉貴。無茶もするもんじゃねぇでげすよ」
全員から怒られてしまった。
「はい……」と頷いてエイトの後ろを歩く。
ベルガラックまではもう少しだ。
今度こそ間に合うといいんだけど。
お昼間際になって、ようやくベルガラックに到着した。
いつものように入口で陛下と姫様を残し、我々はいざ町の中へ。
「おおー」
「カジノが閉まってる割には、人が多いんだな」
さすが大きなカジノがある町。
観光客もたくさんいて、わいわいと賑やかだ。
こっちもテンションが上がるぅ!
「さすがカジノ都市! 活気があるねぇ!」
「でも、どことなく暗い雰囲気もあるわね」
「そりゃあカジノが開いてなかったらな」
「もうカジノは分かったから」
ククールの文句をゼシカがあっさりと流す。
可哀想なククール、出会った頃のカリスマ騎士オーラはどこにも見当たらない。
「……負けねえ!」
「何が?」
反応したのは私一人で、他三人は聞いてもいなかった。
本当に可哀想なククール。
「それじゃ、情報収集といきましょう。結構広いし、二手に分かれたほうがいいかもしれないわね」
「そのほうが良さそうだね。それじゃあ集合場所は……カジノの横にあるベンチでいいかな」
「了解でがすよ!」
ゼシカの提案が採用されて、私たちは二手に分かれることになった。
誰と行こうかな、やっぱりここはゼシカと行くほうがいいかな?
「それじゃあレイラ、行こうか」
「あ、うん!」
「じゃあ私はヤンガスと……早く行くわよ、ククール」
「くそ……。カジノめ……なぜ開いていない……」
まだ言うか、お前……。
いい加減もう諦めな、カジノはお前を見放したんだよ……。
私だってカジノが開いてたら遊んでみたかったんだぞ!
「あはは……。それじゃあ、またあとで」
三人に手を振って、私とエイトは歩き出した。
向かった先は宿屋だった。
なるほど、今夜の宿は大事だもんね。
「まずは酒場に行ってみよう。人が集まる場所って言ったら、そこが定番だからね」
「うん。まだ昼間だけど、マスターなら何か知ってるかもしれないもんね」
これまでの旅でも、情報収集は酒場でやると当たりを引くことが多かった。
今回はまだ真っ昼間だけど、酒場のマスターに話を聞くくらいならできそうだ。
意気揚々と宿屋へ歩いていく私の手を、エイトの手がきゅっと握る。
私より少し大きな手は、タコが潰れて手のひらの皮膚が固くなっている。
もちろんそれは私にも言えることなんだけど、エイトは人一倍真面目だったから、それだけ手のひらにマメができることも多かった。
……懐かしいな、昔はよく二人で医務室のお世話になったっけ。
「どうしたの?」
「はぐれるといけないから」
「はぐれないよぉ。ほんっとに心配性だなー、エイトは!」
「レイラが無茶をする分、僕が慎重なくらいがちょうどいいだろ?」
「もしかして今、私のこと向こう見ずって言った?」
「……言ってないよ」
「嘘つけェ!! 目が泳いどるんじゃい!!」
こんにゃろうエイトめ、幼馴染みになんてこと言いやがる!!
そうは言いつつも、この優しさが嬉しかったりはするので……。
まあ、私は前に突っ込むしか能がないから、冷静なエイトと足して二で割るとちょうどいいのは確かだ。
ほんわかとした気分になりながら、そっとエイトの手を握り返す。
宿屋に入って、カウンターで部屋を二つ押さえると、私とエイトは部屋のある二階へと階段を上っていった。
お部屋、広いといいなー。
