閑話2
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──なーんてことも思いました。
西の教会からトロデーンに向かいながら、私はモリーさんからメモをもらった日のことを思い出した。
何故かって?
目の前にスラリンがいるからだ。
「ちょっと忘れてたわね、モリーからの頼まれごと」
「せっかくだし、片付けておこうぜ。次に来るのがいつになるかは分からねぇしな」
そうだね、と頷いて、スラリンを倒す。
ネームドモンスターといえどもスライムだ。
まったく苦労はしなかった。
起き上がったスラリンにモリーさんの居場所を教えてやると、スラリンはぷるぷる言いながらどこかへと去っていった。
「さて、これでモリーさんからの依頼は、全部終わったんだけど……。いつ報告に行こう?」
「船を手に入れてから、かな。モリーさんからの頼まれ事も大事だけど、僕らはドルマゲスを追いかけるっていうのが一番の目的だからね」
ん、と頷いて、視線をトロデーン城へと戻す。
暫くはモリーさんのところに戻れないけど、仕方ない。
こちらは本題に戻るとしよう。
船に関する手がかりが、ここにあるといいんだけど。
* * *
「意外と早く戻ってこれちゃった……」
夕日が照らす中で、私たちは再びモリーさんのところに戻ってきた。
なぜかと言うと、ハープを取り返したはいいけど、月影の窓は夜にならないと開かないからだ。
宿屋の予約だけは入れておいて、私たちは再びここを訪れたという訳である。
「モリーさん、依頼は完了しましたよー」
「……」
やっぱり無視だ。
無視というか、風の声を聞いている。
がしかし、今回は私たちが帰ろうとする前に気付いてくれた。
「おおっ。来たな、ボーイにガール。今日、ボーイたちが来ることは分かっていたぞ。風がしきりにボーイたちの噂をしていたからな。わしの頼みを見事にすべて片付けてくれたな。ありがとう、礼を言わせてくれ。渡したメモは、もはや不要だな。それはわしが処分しておこう」
エイトがメモをモリーさんへと返す。
ちなみにモリーさんのマフラーは今日も風に吹かれて靡いている。
本当に何なんだこの人は。
「ボーイとガールの瞳の奥に眠る、溢れる才能を感じ取ったわしの目に間違いはなかったようだ。礼と言ってはなんだが、この建物の中に案内しよう。ボーイたちも気になっていただろう?」
そう言うや否や、モリーさんは腕組みをしたまま屋上から飛び降りた。
降り立った先は建物の入口だ。
屋上から見下ろす私たちを、モリーさんが見上げた。
「……なんで無傷なの?」
「なんでだろう……」
ゼシカに問われて、エイトは遠い目をしてそう返した。
考えるのをやめた人間のそれだったけど、エイトは大丈夫だろうか。
まだドン・モグーラの芸術スペシャルを引きずってるのかな。
「私もできる気がする」
「普通にちゃんと降りるよ」
「はい」
エイトに手を引かれ、私は屋上の縁から引き戻された。
飛び降りてみたかったけど、たぶんそれをやるとエイトからめちゃくちゃ怒られそうだ。
屋上からのスロープを降りて、建物の入口へ戻る。
やはりモリーさんの真っ白なマフラーはバタバタと風に吹かれてはためいていた。
「この扉の先には、ボーイたちの知らない世界がある。今日がボーイたちの記念日となるはずだ。さあ、行こう」
いったい……この扉の先に何があるって言うんだ……!?
エイトと一緒にごくりと唾を飲み込んで、モリーさんに続いて建物の中へ。
足を踏み入れた、その中は……至って普通の酒場だった。
酒場なら私たちも見慣れてるもんだけど……?
拍子抜けしている私たちをよそに、モリーさんはガニ股でゆっくりと歩いていく。
そこへピンクのバニースーツを着たバニーガールが駆け寄ってきた。
「きゃーっ! モリーさまぁ!!」
「モリーさまァ!?」
そんな黄色い声を出すような見た目ではなくないか!?
全身赤緑の原色タイツを着たオッサンだぞ!
むしろちょっと変態っぽい……心の声で留めているからセーフだ。
「中に入ってこられるだなんて、今日はどういう風の吹き回しですの?」
「はっはっは。いいじゃないか。それよりミリー、今日も綺麗だね」
「もーっ! モリーさまってば、相変わらずお上手なんだからぁ」
顔を赤くしたバニーガールのミリーが、顔を両手で押さえて、体をくねらせる。
モリーは「はっはっは」と笑いながら歩き去っていった。
……これは天然なのか計算なのか。
「ククール並みに女の扱いが上手い奴は初めてだ……」
「むしろ無闇矢鱈と手を出さない分、ククールより人間性があるような気がするね……」
「エイト、お前は俺が何を言っても傷つかない、鉄の心を持っているとでも思ってんのか?」
「事実を言っただけだよ」
「今の一言が一番効いた気がしやしたぜ、兄貴」
「え?」
心底不思議そうにエイトが首を傾げる。
こっちはド天然だからタチが悪いよね、分かるよククール。
でもお前の自業自得だ。
モリーさんはそのまま、鉄格子の扉へと歩いていく。
鉄格子の中には地下へ降りる階段があった。
「さあ、こっちだ。わしは下で待っているぞ」
「は、はぁ……」
やはりマフラーを靡かせながら、モリーさんは地下へと降りていった。
どうして屋内で彼のマフラーがはためいているのか。
それについては、私たちは深く考えないことにした。
「とりあえず、行ってみる……?」
「そうだね……」
みんなで顔を見合わせて、モリーさんが去っていった地下へと向かう。
バーカウンターにはブルーのバニーガールが座っていて、こちらを振り向くとにっこりと微笑んだ。
「モリーさまが新しい子を連れてくるなんて、随分久しぶり。あなたは本物かしら? うふふ。これから楽しみね」
「何の話ィ……?」
メリーというバニーが何やら意味深な事を言うけど、こっちはさっぱり分からん。
いったいぜんたい、なんのこっちゃだ。
モリーさんにミリー、メリーときたら、あとはもうマリーとムリーもいると思っていいよね。
「ムリーは名前的に無理ある気がする」
「ムリだけに?」
「寒いよバカリスマ」
「なんでオレが悪いみたいになったんだよ今!」
人の揚げ足を取ってダジャレに仕立て上げたからだと思います!
そういうの良くない!
こっちは真剣に考えてただけなのに!
西の教会からトロデーンに向かいながら、私はモリーさんからメモをもらった日のことを思い出した。
何故かって?
目の前にスラリンがいるからだ。
「ちょっと忘れてたわね、モリーからの頼まれごと」
「せっかくだし、片付けておこうぜ。次に来るのがいつになるかは分からねぇしな」
そうだね、と頷いて、スラリンを倒す。
ネームドモンスターといえどもスライムだ。
まったく苦労はしなかった。
起き上がったスラリンにモリーさんの居場所を教えてやると、スラリンはぷるぷる言いながらどこかへと去っていった。
「さて、これでモリーさんからの依頼は、全部終わったんだけど……。いつ報告に行こう?」
「船を手に入れてから、かな。モリーさんからの頼まれ事も大事だけど、僕らはドルマゲスを追いかけるっていうのが一番の目的だからね」
ん、と頷いて、視線をトロデーン城へと戻す。
暫くはモリーさんのところに戻れないけど、仕方ない。
こちらは本題に戻るとしよう。
船に関する手がかりが、ここにあるといいんだけど。
* * *
「意外と早く戻ってこれちゃった……」
夕日が照らす中で、私たちは再びモリーさんのところに戻ってきた。
なぜかと言うと、ハープを取り返したはいいけど、月影の窓は夜にならないと開かないからだ。
宿屋の予約だけは入れておいて、私たちは再びここを訪れたという訳である。
「モリーさん、依頼は完了しましたよー」
「……」
やっぱり無視だ。
無視というか、風の声を聞いている。
がしかし、今回は私たちが帰ろうとする前に気付いてくれた。
「おおっ。来たな、ボーイにガール。今日、ボーイたちが来ることは分かっていたぞ。風がしきりにボーイたちの噂をしていたからな。わしの頼みを見事にすべて片付けてくれたな。ありがとう、礼を言わせてくれ。渡したメモは、もはや不要だな。それはわしが処分しておこう」
エイトがメモをモリーさんへと返す。
ちなみにモリーさんのマフラーは今日も風に吹かれて靡いている。
本当に何なんだこの人は。
「ボーイとガールの瞳の奥に眠る、溢れる才能を感じ取ったわしの目に間違いはなかったようだ。礼と言ってはなんだが、この建物の中に案内しよう。ボーイたちも気になっていただろう?」
そう言うや否や、モリーさんは腕組みをしたまま屋上から飛び降りた。
降り立った先は建物の入口だ。
屋上から見下ろす私たちを、モリーさんが見上げた。
「……なんで無傷なの?」
「なんでだろう……」
ゼシカに問われて、エイトは遠い目をしてそう返した。
考えるのをやめた人間のそれだったけど、エイトは大丈夫だろうか。
まだドン・モグーラの芸術スペシャルを引きずってるのかな。
「私もできる気がする」
「普通にちゃんと降りるよ」
「はい」
エイトに手を引かれ、私は屋上の縁から引き戻された。
飛び降りてみたかったけど、たぶんそれをやるとエイトからめちゃくちゃ怒られそうだ。
屋上からのスロープを降りて、建物の入口へ戻る。
やはりモリーさんの真っ白なマフラーはバタバタと風に吹かれてはためいていた。
「この扉の先には、ボーイたちの知らない世界がある。今日がボーイたちの記念日となるはずだ。さあ、行こう」
いったい……この扉の先に何があるって言うんだ……!?
エイトと一緒にごくりと唾を飲み込んで、モリーさんに続いて建物の中へ。
足を踏み入れた、その中は……至って普通の酒場だった。
酒場なら私たちも見慣れてるもんだけど……?
拍子抜けしている私たちをよそに、モリーさんはガニ股でゆっくりと歩いていく。
そこへピンクのバニースーツを着たバニーガールが駆け寄ってきた。
「きゃーっ! モリーさまぁ!!」
「モリーさまァ!?」
そんな黄色い声を出すような見た目ではなくないか!?
全身赤緑の原色タイツを着たオッサンだぞ!
むしろちょっと変態っぽい……心の声で留めているからセーフだ。
「中に入ってこられるだなんて、今日はどういう風の吹き回しですの?」
「はっはっは。いいじゃないか。それよりミリー、今日も綺麗だね」
「もーっ! モリーさまってば、相変わらずお上手なんだからぁ」
顔を赤くしたバニーガールのミリーが、顔を両手で押さえて、体をくねらせる。
モリーは「はっはっは」と笑いながら歩き去っていった。
……これは天然なのか計算なのか。
「ククール並みに女の扱いが上手い奴は初めてだ……」
「むしろ無闇矢鱈と手を出さない分、ククールより人間性があるような気がするね……」
「エイト、お前は俺が何を言っても傷つかない、鉄の心を持っているとでも思ってんのか?」
「事実を言っただけだよ」
「今の一言が一番効いた気がしやしたぜ、兄貴」
「え?」
心底不思議そうにエイトが首を傾げる。
こっちはド天然だからタチが悪いよね、分かるよククール。
でもお前の自業自得だ。
モリーさんはそのまま、鉄格子の扉へと歩いていく。
鉄格子の中には地下へ降りる階段があった。
「さあ、こっちだ。わしは下で待っているぞ」
「は、はぁ……」
やはりマフラーを靡かせながら、モリーさんは地下へと降りていった。
どうして屋内で彼のマフラーがはためいているのか。
それについては、私たちは深く考えないことにした。
「とりあえず、行ってみる……?」
「そうだね……」
みんなで顔を見合わせて、モリーさんが去っていった地下へと向かう。
バーカウンターにはブルーのバニーガールが座っていて、こちらを振り向くとにっこりと微笑んだ。
「モリーさまが新しい子を連れてくるなんて、随分久しぶり。あなたは本物かしら? うふふ。これから楽しみね」
「何の話ィ……?」
メリーというバニーが何やら意味深な事を言うけど、こっちはさっぱり分からん。
いったいぜんたい、なんのこっちゃだ。
モリーさんにミリー、メリーときたら、あとはもうマリーとムリーもいると思っていいよね。
「ムリーは名前的に無理ある気がする」
「ムリだけに?」
「寒いよバカリスマ」
「なんでオレが悪いみたいになったんだよ今!」
人の揚げ足を取ってダジャレに仕立て上げたからだと思います!
そういうの良くない!
こっちは真剣に考えてただけなのに!
