26章
夢小説設定
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圧縮された空気が破裂するような衝撃があって、目の前にいたモグラたちが吹き飛ばされる。
土埃が立ち込めて、辺りが静かになった。
恐る恐ると顔を覆っていた腕を下ろし、衝撃の出処を探ろうと目を凝らす。
「「!?」」
全員が現れた人物に目を見張った。
私たちの前でモグラたちと向かい合っているのは、聖衣に身を包んだ、長い髪の女の人──の、霊体。
「あの人、修道院で一回見たわよね?」
「アッシも覚えてるでげすよ! 確か……」
「──霊導者ヨシュア・ロアナス」
エイトがそう呟く。
ヨシュアは右手を前に突き出したまま、モグラたちを鋭く睨み付けていた。
『我が子孫に手を出すとは良い度胸だ』
脳内に直接響く声で、ヨシュアが話す。
ヨシュアは直接的に、誰が自分の子孫かは言っていない。
でもこの状況で「手を出された」と判断するなら、それはもう、私しかいなかった。
「じゃあ、やっぱりレイラは……」
エイトが呆然と呟く。
……あまり知られたくなかった、特にエイトには。
私とエイトが支え合ってこられたのも、お互いに「親の顔も名も分からない、出自不明の孤児だった」という共通点があったからだ。
それに……この私が霊導者の子孫なんて、冗談にしてはタチが悪い。
ヨシュアがドン・モグーラへ向かって、人さし指で手招きをする。
すると、月影のハープがドン・モグーラの手からふわりと離れた。
「なにをするモグ!」
ハープを奪われたドン・モグーラが激昂して、ヨシュアへと襲いかかろうとする。
危ない、と飛び出そうとするより早く、ヨシュアは再び、右手をドン・モグーラに向けて突き出した。
ドン──と強い衝動波が空気を震わせる。
「えっ強ッ」
「も……もぐふっ……!! やられ……た……」
まともに食らったドン・モグーラは後ろに倒れ、そのまま動かなくなった。
悪役がやられる時のド定番みたいなセリフが聞こえてきたな。
「え……? こ、これ、死ん……」
『安心しろ。死んではいない』
恐る恐る問うた私へ、ヨシュアが微笑んで首を振る。
だったらまぁ、いいか……?
気を失ってるだけだろうし、モグラたちにはいい薬になっただろう。
これに懲りたら、二度と人様の物を盗もうとするんじゃないぞ!
「ボス! ボス! しっかりしてください!」
目を覚ました子分モグラたちが、ドン・モグーラを全員で抱えて運んでいく。
あのドスコイ体型、持ち上げるのも大変そうだというのに、モグラは力持ちだ。
「ボスを止めてくれてありがとう。頼む。とどめは刺さないでくれ。すぐ人の物を盗んじゃうのと、破壊的に歌が下手なのの他は、とってもいいボスなんだ!」
「マイナスがデカすぎてプラスで相殺出来ないことあるんだ……」
「まあほら、モグラの価値観と人間の価値観は違うかもしれないし……」
エイトのフォローもちょっと苦しい。
種族関係なく、人の物を盗るのは駄目だと近衛兵は思います!
「そのハープは返すよ。だから……」
「ま、仕方ないか。ハープに免じて、今回は見逃してあげよう。次はないからね!」
子分が私達に頭を下げて、ドン・モグーラを運んでいく。
その姿は、ちょっとヨシュアにビビっている感じが否めなかった。
自分とこのボスを一撃でノックアウトされちゃあ、怖いのも当然か。
ちゃんと加減してくれてるあたり、優しいなと私は思ったけど。
遠くなっていくモグラたちを見送っていると、ヨシュアが私にハープを差し出した。
「あ、ありがとうございます」
『これで船も動かせよう。汝らの道行きに、神の加護があらんことを』
ヨシュアさんは微笑むと、すうっと姿を消した。
どこで見ているのか分からないけど、ヨシュア……前回、院長の部屋で見た時より、霊体が薄くなってる気がする……?
……いや、今はそんなことよりも、だ。
「ねえ、レイラ……あなたって、もしかして……」
ゼシカの呆然とした声が耳に飛び込んできた。
みんなの顔を見るのが怖い。
それでも……このまま、みんなを無視しているわけにはいかないから。
大きく深呼吸をして──それから私は、ゼシカたちと向き合った。
土埃が立ち込めて、辺りが静かになった。
恐る恐ると顔を覆っていた腕を下ろし、衝撃の出処を探ろうと目を凝らす。
「「!?」」
全員が現れた人物に目を見張った。
私たちの前でモグラたちと向かい合っているのは、聖衣に身を包んだ、長い髪の女の人──の、霊体。
「あの人、修道院で一回見たわよね?」
「アッシも覚えてるでげすよ! 確か……」
「──霊導者ヨシュア・ロアナス」
エイトがそう呟く。
ヨシュアは右手を前に突き出したまま、モグラたちを鋭く睨み付けていた。
『我が子孫に手を出すとは良い度胸だ』
脳内に直接響く声で、ヨシュアが話す。
ヨシュアは直接的に、誰が自分の子孫かは言っていない。
でもこの状況で「手を出された」と判断するなら、それはもう、私しかいなかった。
「じゃあ、やっぱりレイラは……」
エイトが呆然と呟く。
……あまり知られたくなかった、特にエイトには。
私とエイトが支え合ってこられたのも、お互いに「親の顔も名も分からない、出自不明の孤児だった」という共通点があったからだ。
それに……この私が霊導者の子孫なんて、冗談にしてはタチが悪い。
ヨシュアがドン・モグーラへ向かって、人さし指で手招きをする。
すると、月影のハープがドン・モグーラの手からふわりと離れた。
「なにをするモグ!」
ハープを奪われたドン・モグーラが激昂して、ヨシュアへと襲いかかろうとする。
危ない、と飛び出そうとするより早く、ヨシュアは再び、右手をドン・モグーラに向けて突き出した。
ドン──と強い衝動波が空気を震わせる。
「えっ強ッ」
「も……もぐふっ……!! やられ……た……」
まともに食らったドン・モグーラは後ろに倒れ、そのまま動かなくなった。
悪役がやられる時のド定番みたいなセリフが聞こえてきたな。
「え……? こ、これ、死ん……」
『安心しろ。死んではいない』
恐る恐る問うた私へ、ヨシュアが微笑んで首を振る。
だったらまぁ、いいか……?
気を失ってるだけだろうし、モグラたちにはいい薬になっただろう。
これに懲りたら、二度と人様の物を盗もうとするんじゃないぞ!
「ボス! ボス! しっかりしてください!」
目を覚ました子分モグラたちが、ドン・モグーラを全員で抱えて運んでいく。
あのドスコイ体型、持ち上げるのも大変そうだというのに、モグラは力持ちだ。
「ボスを止めてくれてありがとう。頼む。とどめは刺さないでくれ。すぐ人の物を盗んじゃうのと、破壊的に歌が下手なのの他は、とってもいいボスなんだ!」
「マイナスがデカすぎてプラスで相殺出来ないことあるんだ……」
「まあほら、モグラの価値観と人間の価値観は違うかもしれないし……」
エイトのフォローもちょっと苦しい。
種族関係なく、人の物を盗るのは駄目だと近衛兵は思います!
「そのハープは返すよ。だから……」
「ま、仕方ないか。ハープに免じて、今回は見逃してあげよう。次はないからね!」
子分が私達に頭を下げて、ドン・モグーラを運んでいく。
その姿は、ちょっとヨシュアにビビっている感じが否めなかった。
自分とこのボスを一撃でノックアウトされちゃあ、怖いのも当然か。
ちゃんと加減してくれてるあたり、優しいなと私は思ったけど。
遠くなっていくモグラたちを見送っていると、ヨシュアが私にハープを差し出した。
「あ、ありがとうございます」
『これで船も動かせよう。汝らの道行きに、神の加護があらんことを』
ヨシュアさんは微笑むと、すうっと姿を消した。
どこで見ているのか分からないけど、ヨシュア……前回、院長の部屋で見た時より、霊体が薄くなってる気がする……?
……いや、今はそんなことよりも、だ。
「ねえ、レイラ……あなたって、もしかして……」
ゼシカの呆然とした声が耳に飛び込んできた。
みんなの顔を見るのが怖い。
それでも……このまま、みんなを無視しているわけにはいかないから。
大きく深呼吸をして──それから私は、ゼシカたちと向き合った。
