26章
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アジトの最奥で私とドン・モグーラは見つめ合っていた。
モグラは私を完全な敵意のこもった目で。
私は冷めきった目で。
ちなみにドン・モグーラの足元には、例の歌を聞かされすぎて疲労困憊の子分たちが、目を回して座り込んでいた。
可哀想に、ドン・モグーラがハープを持って歌いさえしなければ……。
「ワシの腹を蹴飛ばす野蛮な人間モグが、一応聞いておくモグ。もしやワシの歌を聞きに来たモグか?」
「いえ結構です! ここに来るまでに散々聞きました!」
こんな至近距離で聞かされたら、いよいよ脳みそが爆発する気がする!
逆に才能だよ!
なんだってこんな、人を破滅に追いやる歌が歌えるんだコイツ!!
「なんだかよく分かんないけど……とりあえず、そのハープは返してよね!」
「ふん、やはりこのハープを奪いに来たモグな! これはワシの歌に必要なもの! お前なんぞに渡しはしないモグ!」
「そのイラッとする語尾は何だァ! ドスコイちょんまげモグラァ!!」
歌って言うけど、そもそも歌ですらねぇぞ!!
音痴にも程がある!!
死人が出るでしょうが!!
「くっそぉ、こうなったら力ずくで!」
剣を抜いて構え、ドン・モグーラと対峙する。
一人で勝てる気はしないけど、ドンパチやってたらエイトたちもそのうち来るだろう!
私を襲ってここまで連れて来た理由は結局分からず終いだけど、まあこの際どうでもよし!
「月影のハープ、返してもらうんだから!!」
そう啖呵を切って、自身にスカラを唱える。
そのとき──。
「レイラ!!」
遠くから声がして、私はそちらを振り向いた。
空間の上のほうに皆の姿がある。
相当無茶してここまで来たのか、先頭のエイトはちょっとボロボロだ。
「みんな!」
こちらへ駆け下りてくるみんなに向かって手を振ると、エイトを先頭に、ヤンガスとククール、ゼシカが駆けつけてくれた。
そうしてモグラ達には目もくれず、エイトが私の顔を両手で挟む。
「怪我はない!?」
「うん、平気。みんなは?」
「私達も平気よ」
ゼシカの返答にほっとする。
そりゃ、四人いるんだもんね。
みんな強いから、何とかなるか。
私に怪我がないことを確かめて、エイトがようやく深いため息を吐き出した。
「そこのお前らも、ワシの歌を聞きに来たようではないモグな?」
「誰がモグラの歌なんか聞きに来るかよ! とっととそのハープを返しやがれ!」
「ハープ? ……本当だわ、モグラの手にハープがあるわ!」
「レイラ、あのハープがそうなんだな?」
「うん、月影のハープだよ!」
「よっしゃあ! アッシらで取り返すでがすよ!」
「そうだな。さっさとここから出たいしよ」
「いくよ、みんな!」
エイトの掛け声で、私たちは武器を構えた。
月影のハープを取り戻すため、いざ尋常に──勝負!!
「ワシの芸術の友、月影のハープを奪いに来たモグか! モグググググ……ゆるさーん!!」
「許さんのは……こっちのセリフだァー!!」
剣に炎を宿らせ、ドン・モグーラへと斬り付ける。
背後でククールがスクルトを唱える声、ゼシカがピオリムを唱える声が重なった。
間合いを取った私とすれ違うように、エイトが火炎斬りを放つ。
そうしてヤンガスが続こうとした、その瞬間。
「聞くがいいモグ! 芸術スペシャル!」
「何その名前!?」
ハープをめちゃくちゃに鳴らして、身の毛もよだつ歌声……殺人級のデスボイスが響き渡る。
脳みそがグワングワン揺れて、前後不覚に陥りそうになった。
「おえぇ、気持ち悪ッ……」
「ていうか子分まで混乱してんじゃねーか!」
「モグラ野郎、覚悟するでがす!!」
「ぎゃあああ!?」
いきなりヤンガスが私に襲いかかってきた!
こ、こいつ、芸術スペシャルだか何だかでしっかり混乱してんじゃんかー!!
「し……祝福の杖を、レイラに!」
「ありがとうゼシカ!」
ヤンガスのせいで負ってしまった傷が癒えていく。
とりあえず、向こうも子分たちが全員混乱しているせいで、同士討ちが頻発している。
子分を狙うよりは、ドン・モグーラを集中攻撃するほうがいいと見た!
「回復と補助は俺とゼシカがやる! お前らはモグラの親分を叩け!」
「了解……ぅおっとぉ!!」
またもややってきたヤンガスの斧を避け、ドン・モグーラへと火炎斬りを放つ。
ただでさえドン・モグーラ自身の攻撃力が強いのに、頭が混乱する仲間がいるもんだから、あまりにも大変すぎる。
まあ、相手の子分モグラも、芸術スペシャルで混乱してしまうんだけど……。
「くっ……!」
エイトが耳を押さえてうずくまる。
私もさっきから耳の奥がグワングワン揺れたままだ。
混乱だけはしないように気を付けないと……!
「エイト、しっかり!」
エイトへとベホイミを唱え、ヤンガスの頭を殴る。
はっ、とヤンガスがようやく正気を取り戻した。
「相手もそろそろ体力が限界だよ!」
「ヤンガス、僕に合わせて!」
「承知でがすよ、兄貴!」
「バイキルト!」
ドン・モグーラへ突っ込むエイトにバイキルトをかける。
その時、ドン・モグーラが何かに気付いたように、私を指さした。
「お前たち全員、あの女を狙うモグ!」
あの女、とはつまり私のことで。
私たちの誰もがその行動は予想外だった。
なんでレイラが、とククールが零す。
その理由はすぐに分かった。
「奴は霊導者モグ!! 霊導者を倒すモグ!!」
霊導者という言葉に、子分モグラの目の色が変わる。
わぁ、霊導者ってそんなに魔物から恨みを買ってるんだ。
それは知らなかった。
「レイラ──!!」
子分モグラが一斉に襲いかかってくる。
さすがに四匹も五匹も、いっぺんには相手にできないって。
「うそだぁ……」
死、もしくは重傷を覚悟して目を閉じる。
こんなところで……モグラに殺されて終わりたくなんて、なかったなぁ。
殺されるなら、もう少しかっこいい魔物にやられたかった……。
モグラの子分たちが私目掛けてスコップを振り下ろす。
その直前、白い光が瞼の奥まで入ってきた。
モグラは私を完全な敵意のこもった目で。
私は冷めきった目で。
ちなみにドン・モグーラの足元には、例の歌を聞かされすぎて疲労困憊の子分たちが、目を回して座り込んでいた。
可哀想に、ドン・モグーラがハープを持って歌いさえしなければ……。
「ワシの腹を蹴飛ばす野蛮な人間モグが、一応聞いておくモグ。もしやワシの歌を聞きに来たモグか?」
「いえ結構です! ここに来るまでに散々聞きました!」
こんな至近距離で聞かされたら、いよいよ脳みそが爆発する気がする!
逆に才能だよ!
なんだってこんな、人を破滅に追いやる歌が歌えるんだコイツ!!
「なんだかよく分かんないけど……とりあえず、そのハープは返してよね!」
「ふん、やはりこのハープを奪いに来たモグな! これはワシの歌に必要なもの! お前なんぞに渡しはしないモグ!」
「そのイラッとする語尾は何だァ! ドスコイちょんまげモグラァ!!」
歌って言うけど、そもそも歌ですらねぇぞ!!
音痴にも程がある!!
死人が出るでしょうが!!
「くっそぉ、こうなったら力ずくで!」
剣を抜いて構え、ドン・モグーラと対峙する。
一人で勝てる気はしないけど、ドンパチやってたらエイトたちもそのうち来るだろう!
私を襲ってここまで連れて来た理由は結局分からず終いだけど、まあこの際どうでもよし!
「月影のハープ、返してもらうんだから!!」
そう啖呵を切って、自身にスカラを唱える。
そのとき──。
「レイラ!!」
遠くから声がして、私はそちらを振り向いた。
空間の上のほうに皆の姿がある。
相当無茶してここまで来たのか、先頭のエイトはちょっとボロボロだ。
「みんな!」
こちらへ駆け下りてくるみんなに向かって手を振ると、エイトを先頭に、ヤンガスとククール、ゼシカが駆けつけてくれた。
そうしてモグラ達には目もくれず、エイトが私の顔を両手で挟む。
「怪我はない!?」
「うん、平気。みんなは?」
「私達も平気よ」
ゼシカの返答にほっとする。
そりゃ、四人いるんだもんね。
みんな強いから、何とかなるか。
私に怪我がないことを確かめて、エイトがようやく深いため息を吐き出した。
「そこのお前らも、ワシの歌を聞きに来たようではないモグな?」
「誰がモグラの歌なんか聞きに来るかよ! とっととそのハープを返しやがれ!」
「ハープ? ……本当だわ、モグラの手にハープがあるわ!」
「レイラ、あのハープがそうなんだな?」
「うん、月影のハープだよ!」
「よっしゃあ! アッシらで取り返すでがすよ!」
「そうだな。さっさとここから出たいしよ」
「いくよ、みんな!」
エイトの掛け声で、私たちは武器を構えた。
月影のハープを取り戻すため、いざ尋常に──勝負!!
「ワシの芸術の友、月影のハープを奪いに来たモグか! モグググググ……ゆるさーん!!」
「許さんのは……こっちのセリフだァー!!」
剣に炎を宿らせ、ドン・モグーラへと斬り付ける。
背後でククールがスクルトを唱える声、ゼシカがピオリムを唱える声が重なった。
間合いを取った私とすれ違うように、エイトが火炎斬りを放つ。
そうしてヤンガスが続こうとした、その瞬間。
「聞くがいいモグ! 芸術スペシャル!」
「何その名前!?」
ハープをめちゃくちゃに鳴らして、身の毛もよだつ歌声……殺人級のデスボイスが響き渡る。
脳みそがグワングワン揺れて、前後不覚に陥りそうになった。
「おえぇ、気持ち悪ッ……」
「ていうか子分まで混乱してんじゃねーか!」
「モグラ野郎、覚悟するでがす!!」
「ぎゃあああ!?」
いきなりヤンガスが私に襲いかかってきた!
こ、こいつ、芸術スペシャルだか何だかでしっかり混乱してんじゃんかー!!
「し……祝福の杖を、レイラに!」
「ありがとうゼシカ!」
ヤンガスのせいで負ってしまった傷が癒えていく。
とりあえず、向こうも子分たちが全員混乱しているせいで、同士討ちが頻発している。
子分を狙うよりは、ドン・モグーラを集中攻撃するほうがいいと見た!
「回復と補助は俺とゼシカがやる! お前らはモグラの親分を叩け!」
「了解……ぅおっとぉ!!」
またもややってきたヤンガスの斧を避け、ドン・モグーラへと火炎斬りを放つ。
ただでさえドン・モグーラ自身の攻撃力が強いのに、頭が混乱する仲間がいるもんだから、あまりにも大変すぎる。
まあ、相手の子分モグラも、芸術スペシャルで混乱してしまうんだけど……。
「くっ……!」
エイトが耳を押さえてうずくまる。
私もさっきから耳の奥がグワングワン揺れたままだ。
混乱だけはしないように気を付けないと……!
「エイト、しっかり!」
エイトへとベホイミを唱え、ヤンガスの頭を殴る。
はっ、とヤンガスがようやく正気を取り戻した。
「相手もそろそろ体力が限界だよ!」
「ヤンガス、僕に合わせて!」
「承知でがすよ、兄貴!」
「バイキルト!」
ドン・モグーラへ突っ込むエイトにバイキルトをかける。
その時、ドン・モグーラが何かに気付いたように、私を指さした。
「お前たち全員、あの女を狙うモグ!」
あの女、とはつまり私のことで。
私たちの誰もがその行動は予想外だった。
なんでレイラが、とククールが零す。
その理由はすぐに分かった。
「奴は霊導者モグ!! 霊導者を倒すモグ!!」
霊導者という言葉に、子分モグラの目の色が変わる。
わぁ、霊導者ってそんなに魔物から恨みを買ってるんだ。
それは知らなかった。
「レイラ──!!」
子分モグラが一斉に襲いかかってくる。
さすがに四匹も五匹も、いっぺんには相手にできないって。
「うそだぁ……」
死、もしくは重傷を覚悟して目を閉じる。
こんなところで……モグラに殺されて終わりたくなんて、なかったなぁ。
殺されるなら、もう少しかっこいい魔物にやられたかった……。
モグラの子分たちが私目掛けてスコップを振り下ろす。
その直前、白い光が瞼の奥まで入ってきた。
