第三話 襲撃
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婆裟羅者ではあるものの、戦う必要はない、と言われて
心の底からホッとしたとき
突如として、鐘の音が鳴り響いた
「敵襲!!
政宗様、成実!
敵襲です!」
綱元様が血相を変えて鍛錬場に飛び込んできた
その言葉に、サッと二人の表情が変わる
穏やかだった笑みは消え、そこにあるのは──武将としての顔
「綱元!
夕華は喜多のとこに連れて行け!」
「はっ!
夕華、こっちだ!」
「は、はい!!」
政宗さんと成実さんの二人と、目が合う
「お二人とも……
死なないでください!」
「そう簡単には死なねぇよ!
絶対ここは守るから安心しろ!」
「お前は城の奥に避難してろ!
You see?」
「…ッ、I see!」
綱元様に手を引かれて、混乱を極める城内を走る
そして、綱元様がお城の中で一番奥まったお部屋の襖を開いた
「喜多さん!」
「夕華様!」
中には、襷がけをして手に薙刀を持った女中さんたちがいて
「綱元、あなたは早く守りに加わりなさい」
「分かっております
義姉上、夕華をお頼み申します!」
そう言い残して、綱元様が走り去っていった
城内は怒号が飛び交い、ドタバタと足音が絶え間なく聞こえてくる
……これが、戦国時代
平和な私の世界とは、全く違う……
生と死が隣り合わせの時代……
「夕華様、これを」
手渡されたのは薙刀
それも私が今まで見たこともない、鋭利な本物の刃がついたもの
試合で使用する物などではなく……ただ人を殺すための、武器だった
「もちろん、これが使われない方が良いのですが、万が一という場合もあります
あなた様は薙刀を得意としておられると伺っておりますので、どうぞお持ちくださいませ」
「分かりました……」
差し出された薙刀を握りしめる
それからしばらくもすれば、遠くから金属音が聞こえてきた
これが、戦国時代なんだ……
その時、足音が向かってきて、喜多さんを含めた女中さんが、薙刀を構えた
障子が壊される
そこに立っていたのは
「「!!」」
相手は伊達軍の人じゃなかった
「夕華様、お下がりくださいませ!」
「喜多さん!?」
「ここはこの喜多がお相手いたしまする!」
喜多さんが薙刀を向けたその時、その相手が崩れ落ちていった
「はぁ、はぁ……!
喜多、夕華!
みんな大丈夫か!?」
「成実さん!」
「成実様、戦況は如何様に?」
「大丈夫だ、こっちが押してる」
そう成実さんが言った直後、ワァ……と怒声が聞こえてきた
「今のは……」
「クソッ……!
城内に入られたか!
ったく、取り逃がしてんじゃねぇよ!!」
どうやら城内に敵が入ってきたらしい
成実さんが抜身の刀を手にそちらへ向かおうとした、瞬間
私が背後にしていた襖が開いた
「夕華、後ろ!!!」
「夕華様!!」
「え……うそ」
私めがけて、刀が振り下ろされようとしていた
まずい、応戦しなきゃ──そう思った瞬間
視界の端に雷が走るのを見た
反射的に薙刀を突き出す
周りが爆発したような感覚を受けた
そして
余韻が消えた時、相手は息絶えていた
……私が殺したのか、そうだよね
でも何故だろう
私は……この手応えを、どこかで……
いいや、今はそれを気にしている場合じゃない
「……喜多さん、襷を貸してください」
「あ……はい」
白い紐で着物の袖をまくりあげる
私を助けてくれた人たちの大事なお城を、こんなふうに荒らすなんて
「私もそこまで心は広くないですよ」
「夕華、待っ……!!」
成実さんの静止の声が聞こえたときには
私は、目の前に立つ敵を斬り伏せていた
心の底からホッとしたとき
突如として、鐘の音が鳴り響いた
「敵襲!!
政宗様、成実!
敵襲です!」
綱元様が血相を変えて鍛錬場に飛び込んできた
その言葉に、サッと二人の表情が変わる
穏やかだった笑みは消え、そこにあるのは──武将としての顔
「綱元!
夕華は喜多のとこに連れて行け!」
「はっ!
夕華、こっちだ!」
「は、はい!!」
政宗さんと成実さんの二人と、目が合う
「お二人とも……
死なないでください!」
「そう簡単には死なねぇよ!
絶対ここは守るから安心しろ!」
「お前は城の奥に避難してろ!
You see?」
「…ッ、I see!」
綱元様に手を引かれて、混乱を極める城内を走る
そして、綱元様がお城の中で一番奥まったお部屋の襖を開いた
「喜多さん!」
「夕華様!」
中には、襷がけをして手に薙刀を持った女中さんたちがいて
「綱元、あなたは早く守りに加わりなさい」
「分かっております
義姉上、夕華をお頼み申します!」
そう言い残して、綱元様が走り去っていった
城内は怒号が飛び交い、ドタバタと足音が絶え間なく聞こえてくる
……これが、戦国時代
平和な私の世界とは、全く違う……
生と死が隣り合わせの時代……
「夕華様、これを」
手渡されたのは薙刀
それも私が今まで見たこともない、鋭利な本物の刃がついたもの
試合で使用する物などではなく……ただ人を殺すための、武器だった
「もちろん、これが使われない方が良いのですが、万が一という場合もあります
あなた様は薙刀を得意としておられると伺っておりますので、どうぞお持ちくださいませ」
「分かりました……」
差し出された薙刀を握りしめる
それからしばらくもすれば、遠くから金属音が聞こえてきた
これが、戦国時代なんだ……
その時、足音が向かってきて、喜多さんを含めた女中さんが、薙刀を構えた
障子が壊される
そこに立っていたのは
「「!!」」
相手は伊達軍の人じゃなかった
「夕華様、お下がりくださいませ!」
「喜多さん!?」
「ここはこの喜多がお相手いたしまする!」
喜多さんが薙刀を向けたその時、その相手が崩れ落ちていった
「はぁ、はぁ……!
喜多、夕華!
みんな大丈夫か!?」
「成実さん!」
「成実様、戦況は如何様に?」
「大丈夫だ、こっちが押してる」
そう成実さんが言った直後、ワァ……と怒声が聞こえてきた
「今のは……」
「クソッ……!
城内に入られたか!
ったく、取り逃がしてんじゃねぇよ!!」
どうやら城内に敵が入ってきたらしい
成実さんが抜身の刀を手にそちらへ向かおうとした、瞬間
私が背後にしていた襖が開いた
「夕華、後ろ!!!」
「夕華様!!」
「え……うそ」
私めがけて、刀が振り下ろされようとしていた
まずい、応戦しなきゃ──そう思った瞬間
視界の端に雷が走るのを見た
反射的に薙刀を突き出す
周りが爆発したような感覚を受けた
そして
余韻が消えた時、相手は息絶えていた
……私が殺したのか、そうだよね
でも何故だろう
私は……この手応えを、どこかで……
いいや、今はそれを気にしている場合じゃない
「……喜多さん、襷を貸してください」
「あ……はい」
白い紐で着物の袖をまくりあげる
私を助けてくれた人たちの大事なお城を、こんなふうに荒らすなんて
「私もそこまで心は広くないですよ」
「夕華、待っ……!!」
成実さんの静止の声が聞こえたときには
私は、目の前に立つ敵を斬り伏せていた
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