Episode.17
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始まった最終決戦
蒼紅の二人が跳躍し、同時に攻撃を仕掛ける
その二人を分けるように魔王の銃が火を吹き、厄災ノ棘が足元から顕現した
「くっ……!」
やむなく私と彦一郎様も跳躍して避ける
そのとき、障壁深紅により、棘ごと壁に叩きつけられた
「かはっ……!」
衝撃で肺が詰まり、空気が喉を突く
この程度、支障はない
「合わせろ、真田幸村!」
「承知ッ!」
「援護はお任せを!」
「四人がかりで……っ!」
更なる一撃をかわし、空中で一回転する
「不知火ッ!!」
「疾流風!!」
見舞った炎の一撃が弾け、彦一郎様の限界まで濃縮された風の一矢が穿たれる
本来ならばそれは炎を巻き込み爆風となるはず――だった
彦一郎様との技は、魔王の僅か一撃でいとも簡単に防がれてしまう
「そんな――」
「この攻撃をも防ぐか……!」
「はぁぁぁ!!
朱雀翔ッ!!」
私たちの背後から真田殿が魔王の懐に入ろうと飛び出る
魔王の銃口よりは先に入り込めた――しかし、魔王は太刀も握っている
「たわけが!」
太刀の一撃が真田殿を襲い、真田殿が後方へ吹き飛ばされていく
「真田殿!!」
「綾葉!
政宗殿に続くぞ!」
魔王へ向かって青の雷光が迸る
すぐさま私達も続こうと地を蹴った
「WAR・DANCE!!」
六爪を抜いた政宗様の技が魔王を襲う
しかしそれは魔王へ届くこともなく
「失せよッ!」
穿タレル深紅――魔王の羽織が棘へと変化し、私たちすべてを襲う
それらは天守を破壊し、城の屋根へと私たちを弾き飛ばした
「うっ……」
想像以上の威力……
どうにか一撃、当てられれば……!
「……政宗様!」
目の前で、政宗様が魔王の手で首を締め上げられていく
二丁銃を構えて狙いを定めるけれど、政宗様のお身体が射程圏内に入ってしまって、引き金を引けない
「戯れは終わりぞ……
分を弁えぬ愚行狼藉、死して報いよ!」
この距離では政宗様を盾にされかねない……
政宗様の脇腹からの出血もひどくなっている
このままでは、政宗様が――
「残りの眼も抉り出してくれるわ!」
魔王の鎧の指先が、政宗様の残された左目を脅かす
しかし政宗様の隻眼は鋭さを増していくばかりだ
「やってみやがれ……
俺の眼は、牙を剥いて噛み付くぜ……!」
「政宗殿!」
駆け寄ろうとした真田殿の足元へ向かって発砲される銃
やむなく後方へとかわした真田殿も歯噛みしている
近付こうとすれば銃で威嚇され間合いに入りきれない
入ったところで太刀の間合いには入れない
一体、どうすれば……!
「弱き者はすべて滅される
それが現よ
悔いて散れい……!」
そうこうするうちにも、政宗様の頭部から弦月の前立てを誇る兜が落ち……
息も絶え絶えなその体からは徐々に力が失われていく
両手から六爪が滑り落ち、かろうじて一爪だけが残る状態は、政宗様が非常に危険な状態であると示していた
「政宗、殿……!」
決して無視できない痛みはあるが、動けないほどではない
こうなれば、私が囮となって政宗様を――
その機会を見計らうため、右足に体重をかける
……その時、この場に不釣り合いな機械音が遠くから聞こえてきた
空を翔けるは、鋼鉄に身を包んだ――
「本多忠勝殿!」
「戦国最強……
どうしてここに……」
鎧の中央には激しい損傷が見受けられる
長篠での傷が癒えないまま、この人はここまでやって来たというのか
主君の無念を晴らすために――
本多殿が安土城の屋根へ降り立つ
どうすることもできない私たちと絶体絶命の政宗さんを一瞥した後
本多殿が機巧槍を構えた
蒼紅の二人が跳躍し、同時に攻撃を仕掛ける
その二人を分けるように魔王の銃が火を吹き、厄災ノ棘が足元から顕現した
「くっ……!」
やむなく私と彦一郎様も跳躍して避ける
そのとき、障壁深紅により、棘ごと壁に叩きつけられた
「かはっ……!」
衝撃で肺が詰まり、空気が喉を突く
この程度、支障はない
「合わせろ、真田幸村!」
「承知ッ!」
「援護はお任せを!」
「四人がかりで……っ!」
更なる一撃をかわし、空中で一回転する
「不知火ッ!!」
「疾流風!!」
見舞った炎の一撃が弾け、彦一郎様の限界まで濃縮された風の一矢が穿たれる
本来ならばそれは炎を巻き込み爆風となるはず――だった
彦一郎様との技は、魔王の僅か一撃でいとも簡単に防がれてしまう
「そんな――」
「この攻撃をも防ぐか……!」
「はぁぁぁ!!
朱雀翔ッ!!」
私たちの背後から真田殿が魔王の懐に入ろうと飛び出る
魔王の銃口よりは先に入り込めた――しかし、魔王は太刀も握っている
「たわけが!」
太刀の一撃が真田殿を襲い、真田殿が後方へ吹き飛ばされていく
「真田殿!!」
「綾葉!
政宗殿に続くぞ!」
魔王へ向かって青の雷光が迸る
すぐさま私達も続こうと地を蹴った
「WAR・DANCE!!」
六爪を抜いた政宗様の技が魔王を襲う
しかしそれは魔王へ届くこともなく
「失せよッ!」
穿タレル深紅――魔王の羽織が棘へと変化し、私たちすべてを襲う
それらは天守を破壊し、城の屋根へと私たちを弾き飛ばした
「うっ……」
想像以上の威力……
どうにか一撃、当てられれば……!
「……政宗様!」
目の前で、政宗様が魔王の手で首を締め上げられていく
二丁銃を構えて狙いを定めるけれど、政宗様のお身体が射程圏内に入ってしまって、引き金を引けない
「戯れは終わりぞ……
分を弁えぬ愚行狼藉、死して報いよ!」
この距離では政宗様を盾にされかねない……
政宗様の脇腹からの出血もひどくなっている
このままでは、政宗様が――
「残りの眼も抉り出してくれるわ!」
魔王の鎧の指先が、政宗様の残された左目を脅かす
しかし政宗様の隻眼は鋭さを増していくばかりだ
「やってみやがれ……
俺の眼は、牙を剥いて噛み付くぜ……!」
「政宗殿!」
駆け寄ろうとした真田殿の足元へ向かって発砲される銃
やむなく後方へとかわした真田殿も歯噛みしている
近付こうとすれば銃で威嚇され間合いに入りきれない
入ったところで太刀の間合いには入れない
一体、どうすれば……!
「弱き者はすべて滅される
それが現よ
悔いて散れい……!」
そうこうするうちにも、政宗様の頭部から弦月の前立てを誇る兜が落ち……
息も絶え絶えなその体からは徐々に力が失われていく
両手から六爪が滑り落ち、かろうじて一爪だけが残る状態は、政宗様が非常に危険な状態であると示していた
「政宗、殿……!」
決して無視できない痛みはあるが、動けないほどではない
こうなれば、私が囮となって政宗様を――
その機会を見計らうため、右足に体重をかける
……その時、この場に不釣り合いな機械音が遠くから聞こえてきた
空を翔けるは、鋼鉄に身を包んだ――
「本多忠勝殿!」
「戦国最強……
どうしてここに……」
鎧の中央には激しい損傷が見受けられる
長篠での傷が癒えないまま、この人はここまでやって来たというのか
主君の無念を晴らすために――
本多殿が安土城の屋根へ降り立つ
どうすることもできない私たちと絶体絶命の政宗さんを一瞥した後
本多殿が機巧槍を構えた
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