04 噂の美形集団
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──大宴会と化した入学祝いの集まりから一週間後
「準備出来たか?」
「は、はい!」
玄関で待っていた政宗さんに頷き返すと、政宗さんが玄関のドアを開けた
今日からいよいよ、大学生だ!
04 噂の美形集団
私は新入生のガイダンスがあって、先輩は勧誘がある
政宗さんとは一緒に行動できないけど、一人で行動するわけじゃないから大丈夫だろう
「本当に宜しいのですか?」
「大丈夫です、成実もいるので」
「そうそう、いざとなったらこの成実さんが守ってやらぁ」
「俺もいるからな、大抵のことには対処できるぞ」
和真さんと一緒に迎えに来た成実と綱元先輩
和真さんは私と政宗さんを送迎する気が満々だったんだけど……
流石に目立つのでご遠慮した、政宗さんも去年一年は綱元先輩と一緒に登校してたらしいし
「つーわけで、はい乗った乗った」
「え、乗るって何に」
「は?
車に決まってんだろ」
「なんで!?」
「お前な……財閥の跡取りが一般人に紛れて電車通学なんて、俺達がさせるとでも思ったかよ?」
「そ、送迎は目立って嫌だから和真さんの送迎を断ったのに……!」
「つーか、梵はこのこと話してなかったんだな?」
「言わない方が面白いと思ってな」
「最低……」
「予想通りのreactionだったな」
政宗さんが口許にいたずらっぽい笑みを浮かべながら後部座席に乗り込む
私も腹を括って、先輩の隣に乗り込んだ
「え、ちなみにこれ、誰が運転……」
「俺だが?」
当然という顔で綱元先輩が運転席に乗り込む
……不安に感じるのは私だけなのか
「政宗さん……」
「安心しろ、免許取ってから無事故無違反の超安全ドライバーだぞ、こいつ」
「綱元先輩が!?」
「……夕歌、それはどういう意味の驚きだ?」
「ナンデモナイデース」
綱元先輩の真っ黒な笑顔にそう返して、目をそらす
……でも、そうなると和真さんはどうするんだろう
「では、私は大学にてお待ちしております」
「控えの場所は分かるか?」
「はい、勿論」
助手席に座った成実がシートベルトを締める
隣に座る政宗さんもシートベルトをしていた
「夕歌、シートベルトをしろ
俺のゴールド免許がかかってるんだ」
「あ、はい!」
慌ててシートベルトを締めると、綱元先輩が車を発進させた
「ま、お前はこの一年、無事故無違反でもブルー免許だけどな」
「余計なことを言う奴は今すぐ路上に放り出してやってもいいぞ」
「お前が言うと冗談に聞こえねぇんだからやめてくれ」
成実と綱元先輩のやりとりもいつも通りだ
まぁ、政宗さん第一主義の綱元先輩が、荒い運転をするはずもないしね
「講義は明日からか?」
「えっと、はい
明日の二限からです」
「俺達は同じ講義入れてるし、ちゃんと朝は迎えに行ってやるからなー」
「う、甘やかされてる……」
「まぁ俺は免許持ってねぇし、送迎は新倉の車になるけど」
「成実と二人で乗るの……?」
「どうせだしってことで、かすがと幸村も拾おうと思ってるけど」
「あ、じゃあいいや……」
「お前……そんなに俺と二人は嫌なのかよ……」
「普通に考えて、俺とじゃなくてお前と二人なのはまずいだろ」
「なんで……あーそっか、そうだよな」
成実はともかく、私はこの年で既婚者だ
そんな私が夫ではない男性と二人きりは──色々とまずい
なので、その意味もあって、幸村くんとかすがの同乗はありがたかった
「……お前、梵の呼び方戻したんだな」
「ま、まぁ……みんな隠すことないって言ってるから……」
「その方がいいぞ、お前のためにも……政宗様のためにもな」
「そう、ですよね……」
分かってるけど、まだ羞恥が残っているというか
左薬指にある指輪も羞恥を捨てきれない要因のひとつだ
「片倉先生は、今年も学院の教師なんですか?」
「あいつは俺の側に居たがってたけどな、俺が教師やれっつった
ま……何だかんだ、教師やってるあいつはどっか楽しそうだしな」
「初めてなんじゃねぇの、梵とこじゅ兄が離れるの?」
「確かに……」
「そうかもな、あいつが俺の側についてからずっと一緒だったしな……」
ふと瞳を切なげに細めた政宗さんが、私を見下ろしてふっと微笑む
それだけで、私の心臓がドキッと音を立てた
「今はお前が側にいてくれてるだろ?」
「そ、そりゃ……」
「やれやれ、朝からお熱いこった」
「いいじゃないか、夫婦円満が一番だ」
綱元先輩の車が交差点を曲がる
私が、片倉先生の代わりになれているかは分からないけど……
私は私のやり方で、政宗さんを支えていけたらな……って、今はそれだけだ
「準備出来たか?」
「は、はい!」
玄関で待っていた政宗さんに頷き返すと、政宗さんが玄関のドアを開けた
今日からいよいよ、大学生だ!
04 噂の美形集団
私は新入生のガイダンスがあって、先輩は勧誘がある
政宗さんとは一緒に行動できないけど、一人で行動するわけじゃないから大丈夫だろう
「本当に宜しいのですか?」
「大丈夫です、成実もいるので」
「そうそう、いざとなったらこの成実さんが守ってやらぁ」
「俺もいるからな、大抵のことには対処できるぞ」
和真さんと一緒に迎えに来た成実と綱元先輩
和真さんは私と政宗さんを送迎する気が満々だったんだけど……
流石に目立つのでご遠慮した、政宗さんも去年一年は綱元先輩と一緒に登校してたらしいし
「つーわけで、はい乗った乗った」
「え、乗るって何に」
「は?
車に決まってんだろ」
「なんで!?」
「お前な……財閥の跡取りが一般人に紛れて電車通学なんて、俺達がさせるとでも思ったかよ?」
「そ、送迎は目立って嫌だから和真さんの送迎を断ったのに……!」
「つーか、梵はこのこと話してなかったんだな?」
「言わない方が面白いと思ってな」
「最低……」
「予想通りのreactionだったな」
政宗さんが口許にいたずらっぽい笑みを浮かべながら後部座席に乗り込む
私も腹を括って、先輩の隣に乗り込んだ
「え、ちなみにこれ、誰が運転……」
「俺だが?」
当然という顔で綱元先輩が運転席に乗り込む
……不安に感じるのは私だけなのか
「政宗さん……」
「安心しろ、免許取ってから無事故無違反の超安全ドライバーだぞ、こいつ」
「綱元先輩が!?」
「……夕歌、それはどういう意味の驚きだ?」
「ナンデモナイデース」
綱元先輩の真っ黒な笑顔にそう返して、目をそらす
……でも、そうなると和真さんはどうするんだろう
「では、私は大学にてお待ちしております」
「控えの場所は分かるか?」
「はい、勿論」
助手席に座った成実がシートベルトを締める
隣に座る政宗さんもシートベルトをしていた
「夕歌、シートベルトをしろ
俺のゴールド免許がかかってるんだ」
「あ、はい!」
慌ててシートベルトを締めると、綱元先輩が車を発進させた
「ま、お前はこの一年、無事故無違反でもブルー免許だけどな」
「余計なことを言う奴は今すぐ路上に放り出してやってもいいぞ」
「お前が言うと冗談に聞こえねぇんだからやめてくれ」
成実と綱元先輩のやりとりもいつも通りだ
まぁ、政宗さん第一主義の綱元先輩が、荒い運転をするはずもないしね
「講義は明日からか?」
「えっと、はい
明日の二限からです」
「俺達は同じ講義入れてるし、ちゃんと朝は迎えに行ってやるからなー」
「う、甘やかされてる……」
「まぁ俺は免許持ってねぇし、送迎は新倉の車になるけど」
「成実と二人で乗るの……?」
「どうせだしってことで、かすがと幸村も拾おうと思ってるけど」
「あ、じゃあいいや……」
「お前……そんなに俺と二人は嫌なのかよ……」
「普通に考えて、俺とじゃなくてお前と二人なのはまずいだろ」
「なんで……あーそっか、そうだよな」
成実はともかく、私はこの年で既婚者だ
そんな私が夫ではない男性と二人きりは──色々とまずい
なので、その意味もあって、幸村くんとかすがの同乗はありがたかった
「……お前、梵の呼び方戻したんだな」
「ま、まぁ……みんな隠すことないって言ってるから……」
「その方がいいぞ、お前のためにも……政宗様のためにもな」
「そう、ですよね……」
分かってるけど、まだ羞恥が残っているというか
左薬指にある指輪も羞恥を捨てきれない要因のひとつだ
「片倉先生は、今年も学院の教師なんですか?」
「あいつは俺の側に居たがってたけどな、俺が教師やれっつった
ま……何だかんだ、教師やってるあいつはどっか楽しそうだしな」
「初めてなんじゃねぇの、梵とこじゅ兄が離れるの?」
「確かに……」
「そうかもな、あいつが俺の側についてからずっと一緒だったしな……」
ふと瞳を切なげに細めた政宗さんが、私を見下ろしてふっと微笑む
それだけで、私の心臓がドキッと音を立てた
「今はお前が側にいてくれてるだろ?」
「そ、そりゃ……」
「やれやれ、朝からお熱いこった」
「いいじゃないか、夫婦円満が一番だ」
綱元先輩の車が交差点を曲がる
私が、片倉先生の代わりになれているかは分からないけど……
私は私のやり方で、政宗さんを支えていけたらな……って、今はそれだけだ
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