70章
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
どんなに目覚めたくないと思っていても、朝はやってくる。
一番鶏の声で目が覚めて、けれど僕は身体を起こすことができなかった。
……レイラがいない世界は、色彩を失ったように色褪せて見える。
だけどこの世界の存続はレイラが願ったことだ。
その願いを守るためにも、僕らは必ずラプソーンを倒さなくてはいけない。
きっとそうしたとしても……レイラはいないんだろうけど。
朝食を食べる時も、僕らは無言のままだった。
何となく僕の部屋に集まって、みんなで食事をしたけど、何を話せばいいか分からない。
僕もヤンガスもゼシカも泣き腫らした目だし、ククールも表情は暗い。
「これからどうしましょう」
沈んだ声で、ゼシカが呟く。
けれどその問いに誰も、何も言わなかった。
答えになるようなものを誰も持っていないから。
「……あのさ。行ってみたい場所があるんだ」
「行ってみたい、場所?」
ゼシカが僕を見やる。
それに小さく頷いて、ククールとヤンガスの顔を見ると、二人もじっと僕を見ていた。
「夢に、祭壇みたいな場所が出てきたんだ。夢にしては現実的だったというか……行かなきゃいけない気がして」
「そうだな……。俺たちには何の案もない以上、そこを探してみるのもいいかもな」
ククールが窓の外に広がる空を見上げる。
見えるはずはないと分かっているけど、あの空にいるラプソーンは今、レイラの命を使った結界によって封じられ、身動きを取れないでいる。
レイラは、頑張っているはず。
闇の力がひしめく中、一人で、ラプソーンの巨大な力を封じようと、頑張っている。
「空から探そう」
宿屋を後にした僕らは、城下町の外に出て、神鳥の魂を使った。
どこにあるかもわからない祭壇を探して、空を飛んでいく。
何気なく視線を変えると、今まで特に気にしたこともなかった、大きな建造物が見えた。
場所はベルガラックの近く。
これまでも何度か見かけたことはあるけど、用が無かったから降り立つのは初めてだ。
「あれ、かな」
その建造物に降り立つと、ピリッと何かが僕と本能を刺激した。
──間違いない、ここだ。
祭壇の奥にある石碑には、やはり何かの紋章が刻まれている。
その紋章に触れると──辺りが眩しく光り、目を開けると僕らは、見知らぬ洞窟にいた。
「いつの間に!?」
「瞬間移動でがすか?」
「おい、俺たちが今までいた場所がねえ。後ろはただの行き止まりになっちまってる」
「前に進むしかない、ってことか」
目の前に伸びる一本道を進んでいく。
いったいここはどこなんだろう。
何に繋がっているのかもさっぱりだ。
「で、こういうところにも魔物はいるわけだ」
ククールが肩を竦めてスクルトを唱える。
この四人で行動するのは初めてだ。
レイラがいないとなると、その分をゼシカがカバーしなければならなくなる。
今まで以上に体力には気を付けておかないと……。
一筋縄ではいかない魔物たちを相手にしながら先へ進む。
そのどれもが、今まで戦った普通の魔物よりも手強かった。
「けっこうきついな……」
「あら、それならここで置いていくわよ?」
珍しくククールが弱音を吐く。
それに軽口を叩き返すゼシカも、声音に勢いがない。
これだけ強い魔物を相手にし続けているんだから、疲労が溜まっていて当然だ。
「少し休憩を入れよう」
「休憩なんかしたら、それこそ魔物に寄ってたかられちゃうわ」
「ここは無理をしてでも行くところでがすよ」
「そう、だね」
地図がないから、分かれ道でどちらに行けばいいかも適当だ。
進んでみて行き止まりだったら引き返す、を繰り返しているせいで、魔物と戦う回数も必然的に多くなる。
拾ったはぐれメタルの鎧は、ひとまず僕が装備することになった。
そこは行き止まりだったから、引き返して違う道へ。
効率が悪いことをしている自覚はあるけど、地図がないせいだから仕方ないと割り切る他ない。
落ちている死神の盾を拾って、後ろからついてきている馬車にとりあえず載せておいた。
触っちゃ駄目ですよ、とトロデ王に笑って言うと、「言われんでも触らんわい、そんな呪われた盾」と返されてしまった。
「みんな、大丈夫?」
「ああ、なんとかな。お前こそ平気か?」
「エイトが先頭を歩くから、一番狙われてるでしょ?」
「僕はまだ平気。先を急ごう」
レイラが狙われ続けてきたこれまでの戦いに比べれば、このくらいどうってことない。
……今思えば、あの子は強かったんだな。
あんなに狙われても、倒れることなく戦って……。
一番鶏の声で目が覚めて、けれど僕は身体を起こすことができなかった。
……レイラがいない世界は、色彩を失ったように色褪せて見える。
だけどこの世界の存続はレイラが願ったことだ。
その願いを守るためにも、僕らは必ずラプソーンを倒さなくてはいけない。
きっとそうしたとしても……レイラはいないんだろうけど。
朝食を食べる時も、僕らは無言のままだった。
何となく僕の部屋に集まって、みんなで食事をしたけど、何を話せばいいか分からない。
僕もヤンガスもゼシカも泣き腫らした目だし、ククールも表情は暗い。
「これからどうしましょう」
沈んだ声で、ゼシカが呟く。
けれどその問いに誰も、何も言わなかった。
答えになるようなものを誰も持っていないから。
「……あのさ。行ってみたい場所があるんだ」
「行ってみたい、場所?」
ゼシカが僕を見やる。
それに小さく頷いて、ククールとヤンガスの顔を見ると、二人もじっと僕を見ていた。
「夢に、祭壇みたいな場所が出てきたんだ。夢にしては現実的だったというか……行かなきゃいけない気がして」
「そうだな……。俺たちには何の案もない以上、そこを探してみるのもいいかもな」
ククールが窓の外に広がる空を見上げる。
見えるはずはないと分かっているけど、あの空にいるラプソーンは今、レイラの命を使った結界によって封じられ、身動きを取れないでいる。
レイラは、頑張っているはず。
闇の力がひしめく中、一人で、ラプソーンの巨大な力を封じようと、頑張っている。
「空から探そう」
宿屋を後にした僕らは、城下町の外に出て、神鳥の魂を使った。
どこにあるかもわからない祭壇を探して、空を飛んでいく。
何気なく視線を変えると、今まで特に気にしたこともなかった、大きな建造物が見えた。
場所はベルガラックの近く。
これまでも何度か見かけたことはあるけど、用が無かったから降り立つのは初めてだ。
「あれ、かな」
その建造物に降り立つと、ピリッと何かが僕と本能を刺激した。
──間違いない、ここだ。
祭壇の奥にある石碑には、やはり何かの紋章が刻まれている。
その紋章に触れると──辺りが眩しく光り、目を開けると僕らは、見知らぬ洞窟にいた。
「いつの間に!?」
「瞬間移動でがすか?」
「おい、俺たちが今までいた場所がねえ。後ろはただの行き止まりになっちまってる」
「前に進むしかない、ってことか」
目の前に伸びる一本道を進んでいく。
いったいここはどこなんだろう。
何に繋がっているのかもさっぱりだ。
「で、こういうところにも魔物はいるわけだ」
ククールが肩を竦めてスクルトを唱える。
この四人で行動するのは初めてだ。
レイラがいないとなると、その分をゼシカがカバーしなければならなくなる。
今まで以上に体力には気を付けておかないと……。
一筋縄ではいかない魔物たちを相手にしながら先へ進む。
そのどれもが、今まで戦った普通の魔物よりも手強かった。
「けっこうきついな……」
「あら、それならここで置いていくわよ?」
珍しくククールが弱音を吐く。
それに軽口を叩き返すゼシカも、声音に勢いがない。
これだけ強い魔物を相手にし続けているんだから、疲労が溜まっていて当然だ。
「少し休憩を入れよう」
「休憩なんかしたら、それこそ魔物に寄ってたかられちゃうわ」
「ここは無理をしてでも行くところでがすよ」
「そう、だね」
地図がないから、分かれ道でどちらに行けばいいかも適当だ。
進んでみて行き止まりだったら引き返す、を繰り返しているせいで、魔物と戦う回数も必然的に多くなる。
拾ったはぐれメタルの鎧は、ひとまず僕が装備することになった。
そこは行き止まりだったから、引き返して違う道へ。
効率が悪いことをしている自覚はあるけど、地図がないせいだから仕方ないと割り切る他ない。
落ちている死神の盾を拾って、後ろからついてきている馬車にとりあえず載せておいた。
触っちゃ駄目ですよ、とトロデ王に笑って言うと、「言われんでも触らんわい、そんな呪われた盾」と返されてしまった。
「みんな、大丈夫?」
「ああ、なんとかな。お前こそ平気か?」
「エイトが先頭を歩くから、一番狙われてるでしょ?」
「僕はまだ平気。先を急ごう」
レイラが狙われ続けてきたこれまでの戦いに比べれば、このくらいどうってことない。
……今思えば、あの子は強かったんだな。
あんなに狙われても、倒れることなく戦って……。
1/4ページ
