58章
夢小説設定
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遠くから何かが聞こえてくる
なんだか騒がしいな……。
「……ろ……きろ」
うん……?
聞こえないし、まだ眠いからもう少し寝かせて……。
一番鶏だって鳴いてないのに……。
「起きろー! 起きなさーい!!」
「んあ……?」
「起きなさいってば、レイラ、エイト! このねぼすけ共! 起きろったら起きろ!」
ガバッと布団を剥ぎ取られて、仕方なく起き上がる。
私のすぐ隣で同じように起きる人影があって、なんとそれはエイトだった。
固まってしまった私とエイトの寝ぼけ眼が合う。
瞬間、「えッ」と裏返った悲鳴と共に、エイトがベッドから転げ落ちた。
「ようやくお目覚めね。お日様はとっくに昇ってて、お兄ちゃんはもう出発した後なのよ! あ〜もう! ムカつくわね! 早速だけど、眠ってる仲間を起こすの手伝ってよ」
あれ……出発って夜明けと同時にじゃなかったっけ?
なんでこんなに明るいんだ……?
それにみんな寝てるって……。
ぽやぽやした頭で部屋を見渡す。
「ぐごごごご……」と凄いいびきをかきながら、ベッドからずり落ちたまま寝ているヤンガス。
むにゃむにゃ言いながら布団を抱き枕のようにして寝ているククール。
姿勢よくすやすや眠っているゼシカ。
エイトはベッドから転げ落ちたままだ。
「まったくもう! あんたたち、いい加減に起きなさーい!!」
ユッケの大声でようやくみんなもお目覚めだ。
みんなこっくり船を漕ぎながら支度をして、パッと目が覚めたエイトと私以外は目も開いていない。
いったい何がどうしてこんなことに?
「寝坊したのは責めないわ。あたしだって寝坊したんだしね。悪いのはみんなお兄ちゃんよ! メイドを締め上げてやったら、お兄ちゃんの命令で、昨日の料理に眠り薬を混ぜたって白状したのよ」
な、なんだってー!?
おのれフォーグ、公平さもクソもないじゃんか!!
誰だよ、腹いっぱい食って力つけないと不公平だとかほざいた奴!!
疑いもせずムシャムシャ食ってた私らを見て、内心ではほくそ笑んでたってことォ!?
とんだインチキ野郎じゃん!!
「過ぎたことはしょうがないわ。遅れを取り戻すためにも、急ぐわよ」
先に行ってるから早く来い、と言い残して、ユッケが屋敷を飛び出していく。
ああ、眠い……許されるならあと数時間は寝たい……。
さすがにそれは駄目か……。
ユッケ一人で行かせるのは危険だもんね。
二階の部屋を出て、一階の応接室へ降りると、階段の前でメイドが待っていた。
その顔は青ざめていて、睡眠薬を仕込んだのは彼女の本意ではなかったのだと察せられた。
「す、すみませんでした。いけないことだとはもちろん重々承知しておりました。けど、フォーグ様のご命令で、やむを得ず料理に眠り薬を混ぜてしまったんです。でもこのことはどうかご内密に。喋ったことがフォーグ様にバレたら、メイドの私は切腹させられます……」
「そ、そこまで……!?」
トロデーン城のメイドより厳しくない!?
ヘッドハンティングしていいか?
今は呪われてるけど、トロデーン城が復活したらうちで働かない?
給料もいいと思うんだけど。
とかなんとかやってる場合ではなく、我々はバタバタとギャリング邸を後にした。
ところで竜骨の迷宮ってどこ!!
「あら? あんた達はたしか、ユッケさん護衛になったんじゃ!? そんなにのんびりしてていいの?」
「急いでるんですけど行先がどこか分かんなくてェ!! 兄貴のフォーグはどこ行ったんですかねぇ!!」
「フォーグさんは屋敷の部下を連れて、南の砂漠の、竜骨の迷宮へ向けてとっくに出発したわよ」
「南の砂漠の竜骨の迷宮ですね!! ありがとうございます!!」
「急ぐでげすよ、兄貴〜!!」
お屋敷の門扉を蹴破らんばかりの勢いで開け、ベルガラックの町中を駆け抜ける。
そのまま町の入口の階段を駆け下りて、走り出したところで、再びヤンガスが「姉貴〜!!」と声を掛けてきた。
なんだね、急がねばならんという時に!!
「空から飛んで行った方が早いでげすよ〜!!」
「ほんとじゃ〜ん!!」
神鳥の魂を握り締めて、大空へ。
南の砂漠地帯へと空を飛んでいくと、あっという間に到着した。
キラーパンサーに乗って行ったって時間かかっただろうに、空を飛ぶって便利だなぁ……。
さて、建物らしき物が見えて、降り立ってみるとそれは教会だった。
こういう不毛な土地にも教会ってあるんだ。
というより、旅人の教会っていうのはそういうところにあるものだっけ。
お祈りしていこうと思って中に入ると、荒くれ者のオッサンが座っている。
なぜこんなところに? と思わずガン見してしまうと、オッサンと目が合ったように見えた。
「こんなところまで遥々来たから土産話にいいこと教えてやるぜ」的なことを言われ、オッサンはパルチザンの作り方を教えてくれたのだった。
なんだか騒がしいな……。
「……ろ……きろ」
うん……?
聞こえないし、まだ眠いからもう少し寝かせて……。
一番鶏だって鳴いてないのに……。
「起きろー! 起きなさーい!!」
「んあ……?」
「起きなさいってば、レイラ、エイト! このねぼすけ共! 起きろったら起きろ!」
ガバッと布団を剥ぎ取られて、仕方なく起き上がる。
私のすぐ隣で同じように起きる人影があって、なんとそれはエイトだった。
固まってしまった私とエイトの寝ぼけ眼が合う。
瞬間、「えッ」と裏返った悲鳴と共に、エイトがベッドから転げ落ちた。
「ようやくお目覚めね。お日様はとっくに昇ってて、お兄ちゃんはもう出発した後なのよ! あ〜もう! ムカつくわね! 早速だけど、眠ってる仲間を起こすの手伝ってよ」
あれ……出発って夜明けと同時にじゃなかったっけ?
なんでこんなに明るいんだ……?
それにみんな寝てるって……。
ぽやぽやした頭で部屋を見渡す。
「ぐごごごご……」と凄いいびきをかきながら、ベッドからずり落ちたまま寝ているヤンガス。
むにゃむにゃ言いながら布団を抱き枕のようにして寝ているククール。
姿勢よくすやすや眠っているゼシカ。
エイトはベッドから転げ落ちたままだ。
「まったくもう! あんたたち、いい加減に起きなさーい!!」
ユッケの大声でようやくみんなもお目覚めだ。
みんなこっくり船を漕ぎながら支度をして、パッと目が覚めたエイトと私以外は目も開いていない。
いったい何がどうしてこんなことに?
「寝坊したのは責めないわ。あたしだって寝坊したんだしね。悪いのはみんなお兄ちゃんよ! メイドを締め上げてやったら、お兄ちゃんの命令で、昨日の料理に眠り薬を混ぜたって白状したのよ」
な、なんだってー!?
おのれフォーグ、公平さもクソもないじゃんか!!
誰だよ、腹いっぱい食って力つけないと不公平だとかほざいた奴!!
疑いもせずムシャムシャ食ってた私らを見て、内心ではほくそ笑んでたってことォ!?
とんだインチキ野郎じゃん!!
「過ぎたことはしょうがないわ。遅れを取り戻すためにも、急ぐわよ」
先に行ってるから早く来い、と言い残して、ユッケが屋敷を飛び出していく。
ああ、眠い……許されるならあと数時間は寝たい……。
さすがにそれは駄目か……。
ユッケ一人で行かせるのは危険だもんね。
二階の部屋を出て、一階の応接室へ降りると、階段の前でメイドが待っていた。
その顔は青ざめていて、睡眠薬を仕込んだのは彼女の本意ではなかったのだと察せられた。
「す、すみませんでした。いけないことだとはもちろん重々承知しておりました。けど、フォーグ様のご命令で、やむを得ず料理に眠り薬を混ぜてしまったんです。でもこのことはどうかご内密に。喋ったことがフォーグ様にバレたら、メイドの私は切腹させられます……」
「そ、そこまで……!?」
トロデーン城のメイドより厳しくない!?
ヘッドハンティングしていいか?
今は呪われてるけど、トロデーン城が復活したらうちで働かない?
給料もいいと思うんだけど。
とかなんとかやってる場合ではなく、我々はバタバタとギャリング邸を後にした。
ところで竜骨の迷宮ってどこ!!
「あら? あんた達はたしか、ユッケさん護衛になったんじゃ!? そんなにのんびりしてていいの?」
「急いでるんですけど行先がどこか分かんなくてェ!! 兄貴のフォーグはどこ行ったんですかねぇ!!」
「フォーグさんは屋敷の部下を連れて、南の砂漠の、竜骨の迷宮へ向けてとっくに出発したわよ」
「南の砂漠の竜骨の迷宮ですね!! ありがとうございます!!」
「急ぐでげすよ、兄貴〜!!」
お屋敷の門扉を蹴破らんばかりの勢いで開け、ベルガラックの町中を駆け抜ける。
そのまま町の入口の階段を駆け下りて、走り出したところで、再びヤンガスが「姉貴〜!!」と声を掛けてきた。
なんだね、急がねばならんという時に!!
「空から飛んで行った方が早いでげすよ〜!!」
「ほんとじゃ〜ん!!」
神鳥の魂を握り締めて、大空へ。
南の砂漠地帯へと空を飛んでいくと、あっという間に到着した。
キラーパンサーに乗って行ったって時間かかっただろうに、空を飛ぶって便利だなぁ……。
さて、建物らしき物が見えて、降り立ってみるとそれは教会だった。
こういう不毛な土地にも教会ってあるんだ。
というより、旅人の教会っていうのはそういうところにあるものだっけ。
お祈りしていこうと思って中に入ると、荒くれ者のオッサンが座っている。
なぜこんなところに? と思わずガン見してしまうと、オッサンと目が合ったように見えた。
「こんなところまで遥々来たから土産話にいいこと教えてやるぜ」的なことを言われ、オッサンはパルチザンの作り方を教えてくれたのだった。
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