54章
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
さて。
村長さん曰く、この村には私たちのように外から来た人が二人いる。
そのうちの一人は、村長さんのおうちで簡易的な教会を開いている神父様。
そしてもう一人はというと──。
「たしかこのマジカルメイスと、マジカルハットと、盗賊の腰蓑で……。出来たわ! マジカルスカート!」
「アーそんな!! ゼシカが魔法のビキニじゃなくなっちゃう!!」
「むしろ今の今まで魔法のビキニだったことに驚きよ!!」
「それはそうなんだが……」
ククールとヤンガスは複雑な顔をしていた。
わかる、わかるよ。
魔法のビキニのゼシカ、最高にセクシーだったもんね。
私もとても惜しいと思っています。
「それはそれとして、ゼシカの杖もマジカルメイスに変えたら?」
「そうね、それが良さそうだわ」
「バンデットメイル……は、ヤンガスが錬金して作ったのよね」
「おいエイト、お前もミスリルヘルムを買っておいたらどうだ?」
「……あ、そういえばミスリルヘルムって、何かと足して錬金できるんじゃなかったっけ?」
商人のテントの中でワイワイやっている私たちを、商人のおじさんはニコニコして眺めていた。
なにせ私が激辛チーズで荒稼ぎしたゴールドのおかげで、私たちは気前よくあれこれ買っていくのだ。
この村に店を構えている商人からしたら、太客以外の何でもない。
「できたでがす! 猛牛ヘルムでげすよ!」
「それエイトも被るの?」
「装備できるのが悪いよな、エイトくん?」
ミスリルヘルムに、牛のフンとおいしいミルクで、猛牛ヘルムに。
立派な角が生えたその兜を、エイトは無言で装備した。
劇的に似合っていない。
ちなみに私の頭はインテリハットからミスリルヘルムに変わった。
「まぁこんなところだろ。どうするエイト、今日はもう休むか?」
「もう少しだけ村の人と話をしてみようと思う。疲れたなら、先に村長さんの家に戻ってていいよ」
テントを出て、ククールとヤンガスは村長さんのお家へ。
私とエイトとゼシカは、もう少し村の中を見て回ることにした。
「それにしても、このでっかい門みたいなやつは何なんだろうね?」
「門……というよりは、大きいゲートアーチにも見えるなぁ」
「レティスと関係のあるものなのかしら?」
うーん、と三人とも腕を組んでそれを見上げる。
まあこんな村のど真ん中に、しかもわざわざ大きい舞台まで作って、その上にゲートを設けてるんだから、レティスに関係している可能性は高そう。
でも祭祀的な何かだという線も捨てきれない……。
「あれが気になるのか?」
「えっ」
私たちがあまりにも見つめていたからか、村の人が声を掛けてくれた。
お髭を蓄えたおじさんが、私たちと同じようにその門らしきものを見上げる。
「あの大きな岩でできた門みたいなのは、神鳥レティスが休むための止まり木ってことらしいぜ」
「へぇ〜! こんなおっきいのが止まり木……?」
「ってことは、レティスは相当大きい鳥なんじゃないかしら……?」
「実は、この村を出て左のほうに行った大きな草原には、あれの元になった大岩があってね。その辺にレティスの影がよくうろついてることから、そういうふうに考えられたみたいだね」
「村を出て左……」
それじゃあ明日は、その止まり木に向かえばいいのかな。
もうここまで来たら私達も慣れたもんだよ。
レティスに会わなきゃいけないのに、そのレティスが異世界にいるってんなら、私たちが異世界に行くしかないもんね。
村をぐるっと回りながら、村長さんのお家へと戻る。
時折エイトが村の娘さんを目で追っているように見えて、ついつい私も同じように目で追ってしまった。
特におかしなところはない気がするけど、何か気になることでもあったのかな。
「住んでる人も変わってるし、なんだか面白そうな村ね」
「独自の文化が根付いてるよね! こういうところが残ってるってびっくり」
「ねぇ、エイトもそう思うでしょ?」
「たしかに色々と新鮮だなって思うよ」
「エイトが興味を示すって珍しいね」
「あっ! さては女の人の服が際どいから、喜んでるんでしょ? まったく、エッチねぇ」
「え……」
「違うよ!? 違うからね!?」
そっかァ……だから娘さんを目で追ってたのか……。
そうだよね、私なんて全然……露出度ゼロだもんね……。
どうしたらいいかな……。
スカートの丈を……思い切って短くするとか……?
「スカートの丈をここまで短くすれば……」
「だ、だめ!! そんな、太腿が見えるなんて駄目だよ!! ちゃんと隠しておいて!!」
「でも際どいのがいいんでしょ?」
「際どくなくていいから!! そりゃまあ、男のロマン的なところはちょっと否めないけど……」
「どっちなの?」
「レイラは今のままでいてください……」
顔を手で覆いながら、エイトは呻くように言った。
よく分からないけど、そこまで言うならスカート丈は膝丈のままでいてやろう。
いったい何を想像したのやら、エイトは耳まで真っ赤だ。
思春期のピュアボーイにはミニ丈の刺激が強すぎたらしい。
……十八にもなって?
村長さん曰く、この村には私たちのように外から来た人が二人いる。
そのうちの一人は、村長さんのおうちで簡易的な教会を開いている神父様。
そしてもう一人はというと──。
「たしかこのマジカルメイスと、マジカルハットと、盗賊の腰蓑で……。出来たわ! マジカルスカート!」
「アーそんな!! ゼシカが魔法のビキニじゃなくなっちゃう!!」
「むしろ今の今まで魔法のビキニだったことに驚きよ!!」
「それはそうなんだが……」
ククールとヤンガスは複雑な顔をしていた。
わかる、わかるよ。
魔法のビキニのゼシカ、最高にセクシーだったもんね。
私もとても惜しいと思っています。
「それはそれとして、ゼシカの杖もマジカルメイスに変えたら?」
「そうね、それが良さそうだわ」
「バンデットメイル……は、ヤンガスが錬金して作ったのよね」
「おいエイト、お前もミスリルヘルムを買っておいたらどうだ?」
「……あ、そういえばミスリルヘルムって、何かと足して錬金できるんじゃなかったっけ?」
商人のテントの中でワイワイやっている私たちを、商人のおじさんはニコニコして眺めていた。
なにせ私が激辛チーズで荒稼ぎしたゴールドのおかげで、私たちは気前よくあれこれ買っていくのだ。
この村に店を構えている商人からしたら、太客以外の何でもない。
「できたでがす! 猛牛ヘルムでげすよ!」
「それエイトも被るの?」
「装備できるのが悪いよな、エイトくん?」
ミスリルヘルムに、牛のフンとおいしいミルクで、猛牛ヘルムに。
立派な角が生えたその兜を、エイトは無言で装備した。
劇的に似合っていない。
ちなみに私の頭はインテリハットからミスリルヘルムに変わった。
「まぁこんなところだろ。どうするエイト、今日はもう休むか?」
「もう少しだけ村の人と話をしてみようと思う。疲れたなら、先に村長さんの家に戻ってていいよ」
テントを出て、ククールとヤンガスは村長さんのお家へ。
私とエイトとゼシカは、もう少し村の中を見て回ることにした。
「それにしても、このでっかい門みたいなやつは何なんだろうね?」
「門……というよりは、大きいゲートアーチにも見えるなぁ」
「レティスと関係のあるものなのかしら?」
うーん、と三人とも腕を組んでそれを見上げる。
まあこんな村のど真ん中に、しかもわざわざ大きい舞台まで作って、その上にゲートを設けてるんだから、レティスに関係している可能性は高そう。
でも祭祀的な何かだという線も捨てきれない……。
「あれが気になるのか?」
「えっ」
私たちがあまりにも見つめていたからか、村の人が声を掛けてくれた。
お髭を蓄えたおじさんが、私たちと同じようにその門らしきものを見上げる。
「あの大きな岩でできた門みたいなのは、神鳥レティスが休むための止まり木ってことらしいぜ」
「へぇ〜! こんなおっきいのが止まり木……?」
「ってことは、レティスは相当大きい鳥なんじゃないかしら……?」
「実は、この村を出て左のほうに行った大きな草原には、あれの元になった大岩があってね。その辺にレティスの影がよくうろついてることから、そういうふうに考えられたみたいだね」
「村を出て左……」
それじゃあ明日は、その止まり木に向かえばいいのかな。
もうここまで来たら私達も慣れたもんだよ。
レティスに会わなきゃいけないのに、そのレティスが異世界にいるってんなら、私たちが異世界に行くしかないもんね。
村をぐるっと回りながら、村長さんのお家へと戻る。
時折エイトが村の娘さんを目で追っているように見えて、ついつい私も同じように目で追ってしまった。
特におかしなところはない気がするけど、何か気になることでもあったのかな。
「住んでる人も変わってるし、なんだか面白そうな村ね」
「独自の文化が根付いてるよね! こういうところが残ってるってびっくり」
「ねぇ、エイトもそう思うでしょ?」
「たしかに色々と新鮮だなって思うよ」
「エイトが興味を示すって珍しいね」
「あっ! さては女の人の服が際どいから、喜んでるんでしょ? まったく、エッチねぇ」
「え……」
「違うよ!? 違うからね!?」
そっかァ……だから娘さんを目で追ってたのか……。
そうだよね、私なんて全然……露出度ゼロだもんね……。
どうしたらいいかな……。
スカートの丈を……思い切って短くするとか……?
「スカートの丈をここまで短くすれば……」
「だ、だめ!! そんな、太腿が見えるなんて駄目だよ!! ちゃんと隠しておいて!!」
「でも際どいのがいいんでしょ?」
「際どくなくていいから!! そりゃまあ、男のロマン的なところはちょっと否めないけど……」
「どっちなの?」
「レイラは今のままでいてください……」
顔を手で覆いながら、エイトは呻くように言った。
よく分からないけど、そこまで言うならスカート丈は膝丈のままでいてやろう。
いったい何を想像したのやら、エイトは耳まで真っ赤だ。
思春期のピュアボーイにはミニ丈の刺激が強すぎたらしい。
……十八にもなって?
1/3ページ
