33章
夢小説設定
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丘の上にある謎の建物にいざ到着。
噴水の左右に大きな檻があって、その中にはキラーパンサーが一頭ずつ入っている。
「なんだここ」
「檻の中にいるのはキラーパンサーか?」
「どうしてキラーパンサーを入れてるのかしら」
「よく見りゃあ、建物自体もキラーパンサーの形でがすよ。ここの所有者は相当なキラーパンサー好きなんでがすかねぇ?」
何もかもが謎のまま、私たちは建物の入口までやってきた。
入口にはここの従業員らしき人が立ち塞がっていて、中に入れてくれそうにはない。
が、そこはマイペース代表エイト。
二の足を踏む私たちを置いて、颯爽と従業員に声を掛けた。
「あの、すみません」
「んなーっ!!」
「なにー!?」
「お前の叫び声の方が何だよ」
冷静なククールの一言が刺さる。
もう少し優しくしてくれたっていいじゃんよ……。
これだからバカリスマはさぁ……。
「よく来ただー!! ここはキラーパンサーの父ラパン様のお屋敷だなやーっ!!」
「キラパンのお父さんって人間だったのー!?」
「そういう意味の父じゃないと思うよ」
「……もしかしてこういう時のレイラって、本気で驚いてるの?」
「本気で驚いてるよ」
みんなからの信頼度が下がった気がする。
なんでさ、素直が売りなんだから驚いたっていいだろ別に。
「オラはラパン様の家来のカラッチだなや。おめさたちもラパン様に会いに来ただか?」
「なんかすごい人っぽいな……」
「とりあえず、はいって言っとこ」
「行き当たりばったりすぎないかしら」
それを言ってしまったらおしまいだよ、この旅自体が行き当たりばったりの連続なのに。
計画性があったら旅とは言わないのさ!
そういう話じゃないですね、はい。
「んなーっ!! だが、しか〜し! ラパン様は今日もいつものようにお忙しい! 誰彼構わず会うことはできーん!」
「んなーっ!! そこをどうにかしてほしいだよ!」
「なんでレイラまで訛ったのよ」
「よって、おめさたちをラパン様に会わせてええか、オラが面接して判断する! 正直な気持ちをオラにぶつけるだ!!」
「な、なにィーッ!?」
面接なんて聞いてねぇだよ!!
どうしよう、生まれてこの方、面接なんてしたことない!
だって小間使いになる時だってしてないし、近衛兵になる時だって顔パスだったし!
「最初の問〜い!」
「よしこーい!」
「雨の夜です。あなたが家路を急いでいると、足元から子猫の鳴き声が。子猫は冷たい雨に濡れています。しかしあなたが一緒に暮らす家族は、みんな猫が大の苦手。さて、あなたはその子猫をどうしますか?」
「え、ええ……」
どうするって、そりゃあせめて、雨に濡れないところに移動させるだろうし……。
一番いいのは家に連れて帰って家族を説得することだけど……。
さて、エイトの答えは!
「……僕なら、連れて帰って家族を説得します」
「んなーっ!!」
「えっこれ正解とかあんの?」
「……」
「何も言わねぇでがすよ」
「二番目の問〜い!」
「全部で何問あるんだ、これ」
全てのツッコミをスルーするカラッチさん、とても肝が据わっている。
さすがラパン様とやらに仕えている家来なだけある。
ラパン様がどんな偉い人かも知らないんだけどね。
「あなたはある王様の家来です。今日は王様と狩りに出掛けましたが、なかなか獲物が見つかりません。そんな時あなたは森の中で、罠にかかった虎を発見しました! 王様はその虎に気付いていません。さて、あなたはどうしますか?」
「え、ええ〜?」
悩むなぁ〜!
そりゃ王様のために虎を献上したいところだけど、無益な殺生は感心しない。
生きたまま王様に見せても殺されそうだし、ここはこっそり逃がすのがいいかもしれない。
さて我らがリーダー、エイトの答えは!
「その場合は、虎の罠を外して逃がします」
「んなーっ!!」
「せめて正解なのかどうか教えて欲しいわね」
「……」
「教えてくれそうにねぇな」
答えてるエイトも困惑してるもんな。
私もよく分かんなくなってきたよ。
こんなに手応えのない面接って……つまりダメだったのでは……?
「最後の問〜い!」
「これで終わりっぽい」
「あなたは旅人です。旅の途中、一頭のキラーパンサーがあなたに襲いかかってきました。あなたはそのキラーパンサーに勝ちました。しかしキラーパンサーは仲間になりたそうにあなたを見ています。さて、あなたはどうしますか?」
なるほど、これは簡単だ。
これまでにも尊敬の眼差しでこちらを見てくるモンスターと出会ってきた。
仲間になりたいというのなら、拒む理由はな〜い!!
「もちろん、キラーパンサーを仲間にします」
「んなーっ!!」
「これで質問はおしまいみたいだけど……」
「……」
「全然手応えねぇでがすな」
「結果はっぴょ〜う!」
カラッチさんが大声でそう言う。
全員がごくりと唾を飲んだ。
いや、別にラパン様に会えなくても支障はないんだろうけど、なんて言うか……。
なんかちょっと悔しいというか……。
「良くも悪くも、おめさは正直者だあよ。オラはおめさのそのメリハリの効いた性格が気に入っただ」
「え、あ、ありがとうございます……?」
「んなーっ!! おめさをラパン様に会わせてやるだ。さあ、通るだよ」
「合格だったんだ……」
「エイトが正直者なのは間違ってないし、いいんじゃない?」
エイトは困惑顔のまま、ラパンハウスの扉を開いた。
それにしてもカラッチさんもヒョウ柄のパンツ履いてるし、ラパン様ってキラーパンサー愛好家なのかな。
キラーパンサーもね……こっちを襲ってこなけりゃもっふもふで可愛いんだけど……。
ここに来るまでに何度も襲われてるので……。
噴水の左右に大きな檻があって、その中にはキラーパンサーが一頭ずつ入っている。
「なんだここ」
「檻の中にいるのはキラーパンサーか?」
「どうしてキラーパンサーを入れてるのかしら」
「よく見りゃあ、建物自体もキラーパンサーの形でがすよ。ここの所有者は相当なキラーパンサー好きなんでがすかねぇ?」
何もかもが謎のまま、私たちは建物の入口までやってきた。
入口にはここの従業員らしき人が立ち塞がっていて、中に入れてくれそうにはない。
が、そこはマイペース代表エイト。
二の足を踏む私たちを置いて、颯爽と従業員に声を掛けた。
「あの、すみません」
「んなーっ!!」
「なにー!?」
「お前の叫び声の方が何だよ」
冷静なククールの一言が刺さる。
もう少し優しくしてくれたっていいじゃんよ……。
これだからバカリスマはさぁ……。
「よく来ただー!! ここはキラーパンサーの父ラパン様のお屋敷だなやーっ!!」
「キラパンのお父さんって人間だったのー!?」
「そういう意味の父じゃないと思うよ」
「……もしかしてこういう時のレイラって、本気で驚いてるの?」
「本気で驚いてるよ」
みんなからの信頼度が下がった気がする。
なんでさ、素直が売りなんだから驚いたっていいだろ別に。
「オラはラパン様の家来のカラッチだなや。おめさたちもラパン様に会いに来ただか?」
「なんかすごい人っぽいな……」
「とりあえず、はいって言っとこ」
「行き当たりばったりすぎないかしら」
それを言ってしまったらおしまいだよ、この旅自体が行き当たりばったりの連続なのに。
計画性があったら旅とは言わないのさ!
そういう話じゃないですね、はい。
「んなーっ!! だが、しか〜し! ラパン様は今日もいつものようにお忙しい! 誰彼構わず会うことはできーん!」
「んなーっ!! そこをどうにかしてほしいだよ!」
「なんでレイラまで訛ったのよ」
「よって、おめさたちをラパン様に会わせてええか、オラが面接して判断する! 正直な気持ちをオラにぶつけるだ!!」
「な、なにィーッ!?」
面接なんて聞いてねぇだよ!!
どうしよう、生まれてこの方、面接なんてしたことない!
だって小間使いになる時だってしてないし、近衛兵になる時だって顔パスだったし!
「最初の問〜い!」
「よしこーい!」
「雨の夜です。あなたが家路を急いでいると、足元から子猫の鳴き声が。子猫は冷たい雨に濡れています。しかしあなたが一緒に暮らす家族は、みんな猫が大の苦手。さて、あなたはその子猫をどうしますか?」
「え、ええ……」
どうするって、そりゃあせめて、雨に濡れないところに移動させるだろうし……。
一番いいのは家に連れて帰って家族を説得することだけど……。
さて、エイトの答えは!
「……僕なら、連れて帰って家族を説得します」
「んなーっ!!」
「えっこれ正解とかあんの?」
「……」
「何も言わねぇでがすよ」
「二番目の問〜い!」
「全部で何問あるんだ、これ」
全てのツッコミをスルーするカラッチさん、とても肝が据わっている。
さすがラパン様とやらに仕えている家来なだけある。
ラパン様がどんな偉い人かも知らないんだけどね。
「あなたはある王様の家来です。今日は王様と狩りに出掛けましたが、なかなか獲物が見つかりません。そんな時あなたは森の中で、罠にかかった虎を発見しました! 王様はその虎に気付いていません。さて、あなたはどうしますか?」
「え、ええ〜?」
悩むなぁ〜!
そりゃ王様のために虎を献上したいところだけど、無益な殺生は感心しない。
生きたまま王様に見せても殺されそうだし、ここはこっそり逃がすのがいいかもしれない。
さて我らがリーダー、エイトの答えは!
「その場合は、虎の罠を外して逃がします」
「んなーっ!!」
「せめて正解なのかどうか教えて欲しいわね」
「……」
「教えてくれそうにねぇな」
答えてるエイトも困惑してるもんな。
私もよく分かんなくなってきたよ。
こんなに手応えのない面接って……つまりダメだったのでは……?
「最後の問〜い!」
「これで終わりっぽい」
「あなたは旅人です。旅の途中、一頭のキラーパンサーがあなたに襲いかかってきました。あなたはそのキラーパンサーに勝ちました。しかしキラーパンサーは仲間になりたそうにあなたを見ています。さて、あなたはどうしますか?」
なるほど、これは簡単だ。
これまでにも尊敬の眼差しでこちらを見てくるモンスターと出会ってきた。
仲間になりたいというのなら、拒む理由はな〜い!!
「もちろん、キラーパンサーを仲間にします」
「んなーっ!!」
「これで質問はおしまいみたいだけど……」
「……」
「全然手応えねぇでがすな」
「結果はっぴょ〜う!」
カラッチさんが大声でそう言う。
全員がごくりと唾を飲んだ。
いや、別にラパン様に会えなくても支障はないんだろうけど、なんて言うか……。
なんかちょっと悔しいというか……。
「良くも悪くも、おめさは正直者だあよ。オラはおめさのそのメリハリの効いた性格が気に入っただ」
「え、あ、ありがとうございます……?」
「んなーっ!! おめさをラパン様に会わせてやるだ。さあ、通るだよ」
「合格だったんだ……」
「エイトが正直者なのは間違ってないし、いいんじゃない?」
エイトは困惑顔のまま、ラパンハウスの扉を開いた。
それにしてもカラッチさんもヒョウ柄のパンツ履いてるし、ラパン様ってキラーパンサー愛好家なのかな。
キラーパンサーもね……こっちを襲ってこなけりゃもっふもふで可愛いんだけど……。
ここに来るまでに何度も襲われてるので……。
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