六章
夢小説設定
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居間に戻ると、みんなもすでに集まっていて、さっそく芦屋さんの説明が始まったわけだけど
「……し、視線が痛いぐらいに突き刺さってくるんですが……芦屋さん」
「こういうのは気にしたら負けだ」
「少しは気にしてください」
珠紀ちゃんがそう言って芦屋さんを睨む
「睨まないでくれ
こんなこと最初に言ったら、みんな真剣に探してくれないだろう
危険だから、最後の手段にと思ってたんだよ
安全に集められる情報があるなら、できるだけ集めておこうと思ったわけさ」
「で……ニールはどこにいるんですか?」
「季封村の森の奥にある、古い洋館
十中八九あそこじゃないかなぁ」
「あそこに……?」
古い洋館とは、一年前、鬼斬丸を奪いに来たロゴスが、拠点として使っていた場所だ
アインとツヴァイとの戦い、その直後のツヴァイ対私と真弘の戦いの時、元から廃墟のようだったのを、かなりボロボロにしてしまったけれど……
「いや……待て待て、あそこは最初に調べたけど、特に何も見つからなかったぞ?」
「ふぅん……
訪れる人によって反応が違うな」
「清乃ちゃんたちも行ってみたの?」
「うん……それがね
私達の場合、中に入れなくてさ」
「中に入れない?
結界が張ってあるということか?」
「その通り
まあ、季封村を覆うものほど、強力なものじゃなかったけどね」
祐一が眉根を寄せる
もちろんニールを探すとき、私達は真っ先に洋館を調べに行った
その時は、結界なんてそんな大層なもの……
「俺たちが行ったときは、そんなものは張ってなかった」
「君らぐらいの実力者になると、大抵の結界は破れるからなぁ」
「結界を張っても無駄だと踏んで、様子を見ていたのかもしれませんね」
「でも今は、結界が張られてる……」
なんだか腑に落ちない
あの四賢人を倒すほどの力を持つような人物が、わざわざ館の入口に結界なんか張るだろうか
「ま、力任せの結界破りで、無駄なエネルギーを使うことはないさ
こっちには専門家がいるんだから」
去年の拓磨とのやり取りが脳裏に浮かぶ
拓磨をして結界破り上手と呼ばれた珠紀ちゃんは、私を客間に閉じ込めていたババ様の結界を、見事に破ってみせた
「珠紀君
君の玉依姫としての力を使えば、おそらく結界は解ける」
「……普通の結界なら……」
「その理論で行くと、櫻葉君
君にもできるはずだ」
私は無言で頷く
結界破りなら、珠紀ちゃん程でないにしろ、多少は心得がある
「だがまあ、いざという時のために、守護者の力は万全の状態にしておきたい
ここは珠紀君がやるのが妥当だろう
洋館の周辺に張り巡らされた結界の様式は、ロゴスの魔術様式に酷似するんだ」
「なるほど……
今、この季封村で、ロゴスの魔術を使えるのは、ニールだけ……」
すなわち、そこにニールがいる
芦屋さんの言い分は、分からなくもないけれど──
「しかし、目立つことをしますね
我々を誘っているとしか思えない」
「虎穴に入らずんばってやつさ
さて、どうする玉依姫」
「……結界は私が壊しましょう」
少しの間をおいて、珠紀ちゃんが答えた
確かに現状、それしか手はない
「……ということは、ニールと直接対峙し、鏡を奪うということですね」
「村の人たちのことも気になります
早く事態を収められるなら、それに越したことはありません」
「それでこそだぜ
分かりやすくていい」
「思いのほか早く片が付きそうだな」
真弘と拓磨はそう言うけれど、私と慎司だけはそれを喜べなかった
「……ニールという人は、三賢人を殺してしまえるほどの力を持っているんですよね……」
そう、問題はそこ
契約を交わして覚醒した私と真弘も、今は万全の力が出ない
その状況で、三賢人を殺せる程の強大な力を持つ相手に、どこまで立ち向かえるのか……
「具体的にどのような力を持っているかは、分からないのか?」
「事件自体がごく最近のことだからね
申し訳ないんだけど……典薬寮はまだ詳細を把握してないの」
「敵がなんだろうと、いずれ衝突することには変わりない」
「確かに、やるしかないですね……」
「で、俺たちの姫様はどういう考えだ?」
真弘が珠紀ちゃんにそう問いかけた
その危険を冒してでも、ニールと対峙するのか、別の手段を取るのか
……否、答えはもう、ひとつしかないのだけれど
「……分かりました
これから私たちは洋館に向かいます
メンバーは結界破りをする私と、守護者の皆」
「了解した」
間髪入れずに祐一が頷く
「ぼ、僕も行きます!」
凛が珠紀ちゃんにそう申し出る
きっと凛は、正義の味方という存在に憧れているんだろう
「……ありがとう
けど、凛君は留守番だよ
これもすごく重要な、正義の味方の役目なんだから」
「でも──!」
「お願い、凛君」
珠紀ちゃんに重ねてそう言われると、凛は悲しそうに俯いて引き下がった
「……分かりました」
「美鶴ちゃん、凛君をお願い」
「はい
お帰りをお待ちしています」
美鶴が力強く頷く
さすが去年の出来事を一緒に乗り越えた仲間、私達への信頼は充分だ
「……し、視線が痛いぐらいに突き刺さってくるんですが……芦屋さん」
「こういうのは気にしたら負けだ」
「少しは気にしてください」
珠紀ちゃんがそう言って芦屋さんを睨む
「睨まないでくれ
こんなこと最初に言ったら、みんな真剣に探してくれないだろう
危険だから、最後の手段にと思ってたんだよ
安全に集められる情報があるなら、できるだけ集めておこうと思ったわけさ」
「で……ニールはどこにいるんですか?」
「季封村の森の奥にある、古い洋館
十中八九あそこじゃないかなぁ」
「あそこに……?」
古い洋館とは、一年前、鬼斬丸を奪いに来たロゴスが、拠点として使っていた場所だ
アインとツヴァイとの戦い、その直後のツヴァイ対私と真弘の戦いの時、元から廃墟のようだったのを、かなりボロボロにしてしまったけれど……
「いや……待て待て、あそこは最初に調べたけど、特に何も見つからなかったぞ?」
「ふぅん……
訪れる人によって反応が違うな」
「清乃ちゃんたちも行ってみたの?」
「うん……それがね
私達の場合、中に入れなくてさ」
「中に入れない?
結界が張ってあるということか?」
「その通り
まあ、季封村を覆うものほど、強力なものじゃなかったけどね」
祐一が眉根を寄せる
もちろんニールを探すとき、私達は真っ先に洋館を調べに行った
その時は、結界なんてそんな大層なもの……
「俺たちが行ったときは、そんなものは張ってなかった」
「君らぐらいの実力者になると、大抵の結界は破れるからなぁ」
「結界を張っても無駄だと踏んで、様子を見ていたのかもしれませんね」
「でも今は、結界が張られてる……」
なんだか腑に落ちない
あの四賢人を倒すほどの力を持つような人物が、わざわざ館の入口に結界なんか張るだろうか
「ま、力任せの結界破りで、無駄なエネルギーを使うことはないさ
こっちには専門家がいるんだから」
去年の拓磨とのやり取りが脳裏に浮かぶ
拓磨をして結界破り上手と呼ばれた珠紀ちゃんは、私を客間に閉じ込めていたババ様の結界を、見事に破ってみせた
「珠紀君
君の玉依姫としての力を使えば、おそらく結界は解ける」
「……普通の結界なら……」
「その理論で行くと、櫻葉君
君にもできるはずだ」
私は無言で頷く
結界破りなら、珠紀ちゃん程でないにしろ、多少は心得がある
「だがまあ、いざという時のために、守護者の力は万全の状態にしておきたい
ここは珠紀君がやるのが妥当だろう
洋館の周辺に張り巡らされた結界の様式は、ロゴスの魔術様式に酷似するんだ」
「なるほど……
今、この季封村で、ロゴスの魔術を使えるのは、ニールだけ……」
すなわち、そこにニールがいる
芦屋さんの言い分は、分からなくもないけれど──
「しかし、目立つことをしますね
我々を誘っているとしか思えない」
「虎穴に入らずんばってやつさ
さて、どうする玉依姫」
「……結界は私が壊しましょう」
少しの間をおいて、珠紀ちゃんが答えた
確かに現状、それしか手はない
「……ということは、ニールと直接対峙し、鏡を奪うということですね」
「村の人たちのことも気になります
早く事態を収められるなら、それに越したことはありません」
「それでこそだぜ
分かりやすくていい」
「思いのほか早く片が付きそうだな」
真弘と拓磨はそう言うけれど、私と慎司だけはそれを喜べなかった
「……ニールという人は、三賢人を殺してしまえるほどの力を持っているんですよね……」
そう、問題はそこ
契約を交わして覚醒した私と真弘も、今は万全の力が出ない
その状況で、三賢人を殺せる程の強大な力を持つ相手に、どこまで立ち向かえるのか……
「具体的にどのような力を持っているかは、分からないのか?」
「事件自体がごく最近のことだからね
申し訳ないんだけど……典薬寮はまだ詳細を把握してないの」
「敵がなんだろうと、いずれ衝突することには変わりない」
「確かに、やるしかないですね……」
「で、俺たちの姫様はどういう考えだ?」
真弘が珠紀ちゃんにそう問いかけた
その危険を冒してでも、ニールと対峙するのか、別の手段を取るのか
……否、答えはもう、ひとつしかないのだけれど
「……分かりました
これから私たちは洋館に向かいます
メンバーは結界破りをする私と、守護者の皆」
「了解した」
間髪入れずに祐一が頷く
「ぼ、僕も行きます!」
凛が珠紀ちゃんにそう申し出る
きっと凛は、正義の味方という存在に憧れているんだろう
「……ありがとう
けど、凛君は留守番だよ
これもすごく重要な、正義の味方の役目なんだから」
「でも──!」
「お願い、凛君」
珠紀ちゃんに重ねてそう言われると、凛は悲しそうに俯いて引き下がった
「……分かりました」
「美鶴ちゃん、凛君をお願い」
「はい
お帰りをお待ちしています」
美鶴が力強く頷く
さすが去年の出来事を一緒に乗り越えた仲間、私達への信頼は充分だ
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