四章
夢小説設定
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全身を締め付ける触手が、ギリギリと力を増していく
骨の軋む音が聞こえた
最後の気力を振り絞って、周囲に風の力を集めていった、その時──
突如、触手が青い炎に焼かれて、灰になっていく
「え……何!?」
珠紀ちゃんが驚いたような声を上げる
それが誰の仕業であるのか、私には分かっていた
私の体が宙に浮き……
下から吹き上げた風が、クッションのように私を受け止めた
これは──あの二人だ
「げほ、げほっ!」
「無事か、優佳!」
私を風で受け止めてくれたその人が、こちらへと走ってくる
何度も頷いて、私は大きく深呼吸をした
「……真弘、祐一」
「大丈夫か?
怪我は──」
真弘が私の顔を見て言葉を切る
そういえば治していなかったと、親指で頬の傷をなぞる
切り傷は淡い光と共に、綺麗に塞がった
「怪我は今、治したわ
祐一もありがとう」
「遅くなってすまない
珠紀も無事か?」
「は……はい」
「手遅れにならずに済んだなら、よかった」
「ったくよぉ
ちょっと目を離すとこれだもんなぁ」
「真弘先輩、祐一先輩も!」
「二人とも、来てくれると思ってたよ」
真弘が私達へ向かって、にやりと笑って見せる
手数は揃った、これなら押し負けることはない
「う……あ……」
男の子が珠紀ちゃんの後ろに隠れようとする
その子へ向かって、珠紀ちゃんは微笑んだ
「……平気よ
二人とも味方
すごく強いんだから」
「そういうことだ
あとは俺たちに任せとけ」
「敵の力を未知数だ
気を付けろ
優佳、援護を頼む」
「分かった」
私たちの視線の先には、あの謎の生物がいる
あれが何なのか、まだそれは分からないけれど──
「どのみち俺らの敵じゃねえよ!」
左手に真空の刃を纏わせて、真弘が一気に間合いを詰める
「加速!」
言霊を受けて、真弘の攻撃速度がぐっと速くなった
その生物は、触手で攻撃しようとするけれど
「業火に焼かれろ」
「水神、現出!」
祐一の繰り出す炎と私の術で焼き切られていく
そして……
「安心しろ、お前が弱いのが悪いんじゃねえ……
俺の前に立ったのが悪いんだ!!」
真弘の繰り出した斬撃が、敵を切り裂く
そうして、謎の生物が消えた
「……すまない」
「え?」
「重要な情報源になる可能性もあったが、常世に帰してしまった」
……確かに、あの生き物はこの事象と関わりがあるだろうから、常世に還すのはまずかったかもしれない
「ううん、私もさっき、一体……いや一匹?
常世に還しちゃったし……」
「いや……それは俺が悪い
すまねえな、珠紀」
「……私は、先輩たちさえ無事なら……」
私一人ではあんなに苦戦してたのに、二人が来たらあっという間に終わった
やっぱり真弘と祐一は頼りになる
私が困っていると、絶対に手を貸してくれる、私の幼馴染み
そんな二人を眩しい気持ちで見上げて、それからふと気が付いた
「それより、珠紀ちゃんと一緒にいた二人は?
遼の鼻があればすぐにここが分かると思ったんだけど」
「あの二人なら、もうすぐ来るだろう」
祐一がそう言う
真弘もそれに頷いていた
「真弘先輩、祐一先輩、優佳先輩
ありがとうございます!」
「俺達はお前の守護者だ
守るのは当然だ」
「とりあえず、勝手にふらふら歩いたりするんじゃねえぞ
優佳もな」
「「……ごめんなさい……」」
珠紀ちゃんと一緒になって窘められ、しゅんと肩を落とす
たしかに、真弘と祐一から勝手に離れた私が悪い……
「村の人々が心配なのも分かるが、冷静さを失っては意味がない」
「おう
自分にできることをやってりゃいいんだよ」
「……はい
ありがとうございます」
珠紀ちゃんが頷く
二人の言葉が効いたみたいだ
「あ、じゃあ、拓磨たちは先に帰っててもらおうか
私達がいるから心配ないし」
……道中で喧嘩されても困るし
伏せておいた方の理由が分かったのか、珠紀ちゃんが頷いた
伝達用の式神を飛ばして、珠紀ちゃんの無事と、私達の存在を知らせる
先に宇賀屋家に戻ってもらったほうがいいだろう
あそこには美鶴一人しかいないから、あの生物が現れたら、対処できる人が誰もいない
骨の軋む音が聞こえた
最後の気力を振り絞って、周囲に風の力を集めていった、その時──
突如、触手が青い炎に焼かれて、灰になっていく
「え……何!?」
珠紀ちゃんが驚いたような声を上げる
それが誰の仕業であるのか、私には分かっていた
私の体が宙に浮き……
下から吹き上げた風が、クッションのように私を受け止めた
これは──あの二人だ
「げほ、げほっ!」
「無事か、優佳!」
私を風で受け止めてくれたその人が、こちらへと走ってくる
何度も頷いて、私は大きく深呼吸をした
「……真弘、祐一」
「大丈夫か?
怪我は──」
真弘が私の顔を見て言葉を切る
そういえば治していなかったと、親指で頬の傷をなぞる
切り傷は淡い光と共に、綺麗に塞がった
「怪我は今、治したわ
祐一もありがとう」
「遅くなってすまない
珠紀も無事か?」
「は……はい」
「手遅れにならずに済んだなら、よかった」
「ったくよぉ
ちょっと目を離すとこれだもんなぁ」
「真弘先輩、祐一先輩も!」
「二人とも、来てくれると思ってたよ」
真弘が私達へ向かって、にやりと笑って見せる
手数は揃った、これなら押し負けることはない
「う……あ……」
男の子が珠紀ちゃんの後ろに隠れようとする
その子へ向かって、珠紀ちゃんは微笑んだ
「……平気よ
二人とも味方
すごく強いんだから」
「そういうことだ
あとは俺たちに任せとけ」
「敵の力を未知数だ
気を付けろ
優佳、援護を頼む」
「分かった」
私たちの視線の先には、あの謎の生物がいる
あれが何なのか、まだそれは分からないけれど──
「どのみち俺らの敵じゃねえよ!」
左手に真空の刃を纏わせて、真弘が一気に間合いを詰める
「加速!」
言霊を受けて、真弘の攻撃速度がぐっと速くなった
その生物は、触手で攻撃しようとするけれど
「業火に焼かれろ」
「水神、現出!」
祐一の繰り出す炎と私の術で焼き切られていく
そして……
「安心しろ、お前が弱いのが悪いんじゃねえ……
俺の前に立ったのが悪いんだ!!」
真弘の繰り出した斬撃が、敵を切り裂く
そうして、謎の生物が消えた
「……すまない」
「え?」
「重要な情報源になる可能性もあったが、常世に帰してしまった」
……確かに、あの生き物はこの事象と関わりがあるだろうから、常世に還すのはまずかったかもしれない
「ううん、私もさっき、一体……いや一匹?
常世に還しちゃったし……」
「いや……それは俺が悪い
すまねえな、珠紀」
「……私は、先輩たちさえ無事なら……」
私一人ではあんなに苦戦してたのに、二人が来たらあっという間に終わった
やっぱり真弘と祐一は頼りになる
私が困っていると、絶対に手を貸してくれる、私の幼馴染み
そんな二人を眩しい気持ちで見上げて、それからふと気が付いた
「それより、珠紀ちゃんと一緒にいた二人は?
遼の鼻があればすぐにここが分かると思ったんだけど」
「あの二人なら、もうすぐ来るだろう」
祐一がそう言う
真弘もそれに頷いていた
「真弘先輩、祐一先輩、優佳先輩
ありがとうございます!」
「俺達はお前の守護者だ
守るのは当然だ」
「とりあえず、勝手にふらふら歩いたりするんじゃねえぞ
優佳もな」
「「……ごめんなさい……」」
珠紀ちゃんと一緒になって窘められ、しゅんと肩を落とす
たしかに、真弘と祐一から勝手に離れた私が悪い……
「村の人々が心配なのも分かるが、冷静さを失っては意味がない」
「おう
自分にできることをやってりゃいいんだよ」
「……はい
ありがとうございます」
珠紀ちゃんが頷く
二人の言葉が効いたみたいだ
「あ、じゃあ、拓磨たちは先に帰っててもらおうか
私達がいるから心配ないし」
……道中で喧嘩されても困るし
伏せておいた方の理由が分かったのか、珠紀ちゃんが頷いた
伝達用の式神を飛ばして、珠紀ちゃんの無事と、私達の存在を知らせる
先に宇賀屋家に戻ってもらったほうがいいだろう
あそこには美鶴一人しかいないから、あの生物が現れたら、対処できる人が誰もいない
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