二十七章
夢小説設定
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鏡の事件も解決して、季節は少し進んだ
紅葉が色づく秋──珠紀ちゃんがやってきて、二度目の季節がやってきた
今年の季封村は去年とは一味違う
どう違うのかと言うと──
「今年は紅陵祭の年だったの、すっかり忘れてた」
「それどころじゃなかったって感じだもんな、俺ら」
そう、三年に一度の、季封村のビッグイベント
紅陵祭の開催が間近に迫っているのだ!
紅陵祭と名前はついているけど、学校の文化祭的なものかと言うと、それもまた少し違う
なんとこのお祭りは村を挙げての開催で、一般の……つまり学生ではない人たちも参加可能
なので商店街に店を構えている人たちは、ここぞとばかりに自分の店を宣伝しに来る
さて、ということは──もうお分かりだろう
私たち玉依関係者もまた、そのイベントに参加するというわけだ
紅陵祭まで残り二週間となった今日
私たちは紅陵祭での出し物を話し合うべく、久しぶりに学院にやってきた
「なんだか私服で学校に来るのも、ちょっと変な感じするね」
「制服で来るわけにもいかねーだろ」
「それはそうなんだけど
でも祐一もそう思うでしょ?」
「そうだな、少し……違和感はある」
祐一は紅陵祭のために、わざわざ帰省までしてくれた
昇降口で持参したスリッパに履き替えて、割り当てられた教室へと向かう
うんうん、校舎内はどこもかしこも紅陵祭の準備で大賑わいだ
「本当に鏡をどうにかできてよかった
危うく紅陵祭が開催できなくなるところだったよ」
「しかし鏡ばかりか、鬼斬丸まで壊してしまうとは
典薬寮から怒られなかったのか?」
「あー、あの食えねぇおっさんからは、ちょっと嫌味を言われたが、まぁそんなもんだ
世界の危機を前に、手段なんか選んでる場合じゃなかっただろ
むしろ鬼斬丸以外にアレに対抗できる手段があったなら教えてほしいぜ」
それもそう……というか、これに関しては真弘の言う通りだ
鏡の力と渡り合える別の力なんて、鬼斬丸しかない
芦屋さんもそれは分かっていたから、「鬼斬丸まで壊しちゃうなんて、大胆なことをしてくれたねぇ」なんて遠回しな皮肉で終わったんだろう
なんていうことはさておき、今は紅陵祭のことを考えるのが先だ
「こんにちはー」
ガラガラと教室のドアを開けると、中には既に大蛇さん、慎司、遼がいた
「あ、先輩方!
お疲れ様です」
「慎司たちも、準備お疲れ様」
「珠紀はまだ来ていないのか?」
「珠紀さんなら、鬼崎君と一緒に来るはずですよ」
「あー、なるほどな」
何かを察した顔をして、真弘は適当な机に座った
私と祐一もそれぞれの席に座って、ここに来ていない二人を待つ
遼の機嫌が悪いのは、珠紀ちゃんと一緒にいられないせいかな
……珠紀ちゃんも大変だな
そのまま六人でお喋りをしていると、教室のドアが開いて
「お邪魔しまーす」
珠紀ちゃんと拓磨が入ってきた
「珠紀ちゃん、拓磨も
お疲れ様」
「おー、来た来た!
おせえよ!
待ちくたびれぞ、珠紀」
「よく来た、珠紀」
「真弘先輩に優佳先輩に、祐一先輩!
なんだか一年前に逆戻りしたみたいですね!」
嬉しそうに笑って珠紀ちゃんがそう言う
たしかに一年前は、屋上で固まってご飯を食べてたもんね
ちょっと懐かしい
「まーなー、私服で学校ってのも落ち着かねぇけどな」
「しかしこの感じはかなり懐かしい
お前の言う通り、高校生に戻った気分だ」
「屋上が使えないときは、誰かの教室に集まったりもしたよね
懐かしいなぁ」
「はい!
また一緒に頑張りましょう!」
なんていう、賑やかな会話があったかと思えば──
「先輩、出し物の候補、大体まとめておきましたよ」
「かなり奇抜なものばかりですけどね」
「慎司君に卓さん
今回もお世話になります」
「僕でよければ、いくらでもお役に立ちますよ!
見ていてくださいね、先輩」
「うん
今回も頼りにしちゃうよ、慎司君」
「私も、学校行事への参加なんて、学生時代に戻ったみたいで楽しいです」
なんていう、頼もしい二人の会話が聞こえてくる
そのなかで存在を忘れられた人が、約一名……
「あーどうでもいいっすけど、一応俺もいるってこと忘れないでほしいんですが」
「あっ、ご、ごめん拓磨
忘れてたわけじゃないのよ!?」
「優佳先輩は大丈夫っす、一応は俺にも声かけてくれたんで」
「ふん、あんまり地味だから、いるのかどうか分からなかったぜ、赤頭」
「ほう……出会って第一声がそれかい
相変わらず喧嘩の大バーゲンセールだな、灰色頭!」
「ああ、誰かさんに限ってお買い得セール実施中だよ!!」
この二人は一年経っても相変わらずか……
本当に、珠紀ちゃんは大変だろうな……
「ああもう、理由もなく喧嘩をしない!
今のは遼が悪いよ!
なんで毎回喧嘩を売るの!」
「それは……なんか腹立たしいんだよ!
大体、なんでこいつだけお前と同じクラスなんだ!」
「それはもうクラス分けを考えた教師に聞くしかないんじゃない?」
私の的確な一言に、慎司と祐一が黙って頷いた
だって珠紀ちゃんと拓磨がクラス分けに関与してるわけもないしね……
紅葉が色づく秋──珠紀ちゃんがやってきて、二度目の季節がやってきた
今年の季封村は去年とは一味違う
どう違うのかと言うと──
「今年は紅陵祭の年だったの、すっかり忘れてた」
「それどころじゃなかったって感じだもんな、俺ら」
そう、三年に一度の、季封村のビッグイベント
紅陵祭の開催が間近に迫っているのだ!
紅陵祭と名前はついているけど、学校の文化祭的なものかと言うと、それもまた少し違う
なんとこのお祭りは村を挙げての開催で、一般の……つまり学生ではない人たちも参加可能
なので商店街に店を構えている人たちは、ここぞとばかりに自分の店を宣伝しに来る
さて、ということは──もうお分かりだろう
私たち玉依関係者もまた、そのイベントに参加するというわけだ
紅陵祭まで残り二週間となった今日
私たちは紅陵祭での出し物を話し合うべく、久しぶりに学院にやってきた
「なんだか私服で学校に来るのも、ちょっと変な感じするね」
「制服で来るわけにもいかねーだろ」
「それはそうなんだけど
でも祐一もそう思うでしょ?」
「そうだな、少し……違和感はある」
祐一は紅陵祭のために、わざわざ帰省までしてくれた
昇降口で持参したスリッパに履き替えて、割り当てられた教室へと向かう
うんうん、校舎内はどこもかしこも紅陵祭の準備で大賑わいだ
「本当に鏡をどうにかできてよかった
危うく紅陵祭が開催できなくなるところだったよ」
「しかし鏡ばかりか、鬼斬丸まで壊してしまうとは
典薬寮から怒られなかったのか?」
「あー、あの食えねぇおっさんからは、ちょっと嫌味を言われたが、まぁそんなもんだ
世界の危機を前に、手段なんか選んでる場合じゃなかっただろ
むしろ鬼斬丸以外にアレに対抗できる手段があったなら教えてほしいぜ」
それもそう……というか、これに関しては真弘の言う通りだ
鏡の力と渡り合える別の力なんて、鬼斬丸しかない
芦屋さんもそれは分かっていたから、「鬼斬丸まで壊しちゃうなんて、大胆なことをしてくれたねぇ」なんて遠回しな皮肉で終わったんだろう
なんていうことはさておき、今は紅陵祭のことを考えるのが先だ
「こんにちはー」
ガラガラと教室のドアを開けると、中には既に大蛇さん、慎司、遼がいた
「あ、先輩方!
お疲れ様です」
「慎司たちも、準備お疲れ様」
「珠紀はまだ来ていないのか?」
「珠紀さんなら、鬼崎君と一緒に来るはずですよ」
「あー、なるほどな」
何かを察した顔をして、真弘は適当な机に座った
私と祐一もそれぞれの席に座って、ここに来ていない二人を待つ
遼の機嫌が悪いのは、珠紀ちゃんと一緒にいられないせいかな
……珠紀ちゃんも大変だな
そのまま六人でお喋りをしていると、教室のドアが開いて
「お邪魔しまーす」
珠紀ちゃんと拓磨が入ってきた
「珠紀ちゃん、拓磨も
お疲れ様」
「おー、来た来た!
おせえよ!
待ちくたびれぞ、珠紀」
「よく来た、珠紀」
「真弘先輩に優佳先輩に、祐一先輩!
なんだか一年前に逆戻りしたみたいですね!」
嬉しそうに笑って珠紀ちゃんがそう言う
たしかに一年前は、屋上で固まってご飯を食べてたもんね
ちょっと懐かしい
「まーなー、私服で学校ってのも落ち着かねぇけどな」
「しかしこの感じはかなり懐かしい
お前の言う通り、高校生に戻った気分だ」
「屋上が使えないときは、誰かの教室に集まったりもしたよね
懐かしいなぁ」
「はい!
また一緒に頑張りましょう!」
なんていう、賑やかな会話があったかと思えば──
「先輩、出し物の候補、大体まとめておきましたよ」
「かなり奇抜なものばかりですけどね」
「慎司君に卓さん
今回もお世話になります」
「僕でよければ、いくらでもお役に立ちますよ!
見ていてくださいね、先輩」
「うん
今回も頼りにしちゃうよ、慎司君」
「私も、学校行事への参加なんて、学生時代に戻ったみたいで楽しいです」
なんていう、頼もしい二人の会話が聞こえてくる
そのなかで存在を忘れられた人が、約一名……
「あーどうでもいいっすけど、一応俺もいるってこと忘れないでほしいんですが」
「あっ、ご、ごめん拓磨
忘れてたわけじゃないのよ!?」
「優佳先輩は大丈夫っす、一応は俺にも声かけてくれたんで」
「ふん、あんまり地味だから、いるのかどうか分からなかったぜ、赤頭」
「ほう……出会って第一声がそれかい
相変わらず喧嘩の大バーゲンセールだな、灰色頭!」
「ああ、誰かさんに限ってお買い得セール実施中だよ!!」
この二人は一年経っても相変わらずか……
本当に、珠紀ちゃんは大変だろうな……
「ああもう、理由もなく喧嘩をしない!
今のは遼が悪いよ!
なんで毎回喧嘩を売るの!」
「それは……なんか腹立たしいんだよ!
大体、なんでこいつだけお前と同じクラスなんだ!」
「それはもうクラス分けを考えた教師に聞くしかないんじゃない?」
私の的確な一言に、慎司と祐一が黙って頷いた
だって珠紀ちゃんと拓磨がクラス分けに関与してるわけもないしね……
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