二十一章
夢小説設定
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目をつぶって、衝撃に耐えようとしたけれど
予想していたような爆発も、衝撃も来ない
よく見れば、真弘の前に小さな人影が立つ っめいる
「……アリア、お前」
「我が神より授かりし力、セフィロトはあらゆる超常的な力を無に帰す
この小さき者は確かに愚かで浅はかだが……
マルクト、貴様よりは遥かにマシだ」
「ほぉ……」
マルクトが再び腕を振り上げる
魔力など何もない、ただの腕力
「アリア、危ない!」
珠紀ちゃんが駆け寄り、私が防御の結界を張るより早く──
真弘の腕がアリアを後方に放り投げた
──空を切る岩のような拳
その隙を逃さず──
最大限に強化した攻撃性の呪符を、私は一気に発動させた
駆け寄っていた珠紀ちゃんの御札も相まって、威力は中々のものだ
爆発の音が境内に響く
「アリアは!」
珠紀ちゃんが慌てた様子で、真弘が放り投げた方向を確認する
「ご無事ですか!」
「お前が受け止めてくれたおかげでな」
どうやら無事のようだ
それにしたって、アリアを投げるなんて思わなかった……
フィーアもナイスキャッチだ
「……なかなか粘る」
声が聞こえた
振り向けばそこには、攻撃態勢に入ったマルクトが──
「貴様から死ぬがいい」
「くっ……!」
逃げる暇はない
拳が迫り、私は反射的に目を閉じる
この力の前では、防御の結界を張ったところで無意味だ
……大丈夫、一撃ならまだ、耐えられる
「優佳先輩!!」
珠紀ちゃんの悲鳴を描き消すように、剛腕が空気を裂く
──けれど、痛みは来なかった
誰かが私の前に立つ気配がして、そっと目を開ける
私の前に立つ人物、それは……
「俺の女に……手ぇ出してんじゃねえよ」
「真弘……?」
マルクトの腕を握り、呟く声は殺気に満ちていた
マルクトの骨が軋む音がする
真弘の手を払い、マルクトが後ろに飛んで距離を取る
「貴様……なぜ、私の攻撃を受け止めることができる」
「知らねえよ」
真弘の身体が、風に包まれる
それは、その力は、久しく見ていなかった、鴉取の……八咫烏・空疎尊の力
「……ま、真弘……?
まさか……!」
「どうやら力が戻ったみてえだ
俺も、お前もな
これで全力で戦える」
「本当!?」
確かに、体中に力が満ちてくるのが分かる
今なら……これなら、戦える!!
「なるほど……それが貴様の……」
マルクトが再び構える
その体に力が溜まっていく
これまですら信じられない程だったのに、今はもう、あらゆるものを凌駕している
「とんでもない馬鹿力ね……」
「この一撃で、貴様は完全に消滅するだろう」
「ごちゃごちゃ吠えるんじゃねえ
口喧嘩しに来たわけじゃねえんだよ
鏡がほしけりゃ、全力でかかってきやがれ!」
両者が同時に消え
突然、空間を歪ませるほどの爆発が起きる
そしてなお──
「この一撃を受けきるか!」
「守らなきゃいけねえヤツがいるんだよ!
こんなところでやられるわけにはいかねえ!」
「最大硬化!!」
真弘がそう叫ぶ
真弘の生み出した風の剣を極限まで硬くして、身体強化の呪符を真弘へと飛ばした
そして
二人の、嵐のような応酬が続いた
あまりの激しさに、私すら手を出す隙がない
間合いを取ることもせず、真弘はマルクトと打ち合い続けた
九字を切って呪符を大量に作り出す
多少強引にでも呪符を発動させて追撃して、二人の間に爆煙が広がる
それを斬り裂いて真弘はマルクトへ肉薄して、マルクトもまた真弘へと拳を振り下ろす
「優佳先輩、呪符の攻撃は……!?」
「かえって真弘の戦いを邪魔することになるわ!
私は真弘のサポートに回ったほうがいい……!」
真弘を言霊で支援して、傷を癒す
けれど私の回復を上回る勢いで真弘の身体には傷が増えていくから、いたちごっこどころじゃない
ああもう、と舌打ちをして、私は風の斬撃で境内にある木の枝を切り落とした
それを拾い上げて弓矢へ変え、矢をつがえる
狙いはマルクト、もちろんこれで殺せるとは思っていない
ただ奴に一瞬でも隙を作り出すことができればいい!
マルクトが大きく腕を薙ぐ
──今だ!
ヒュ、と鋭い音を立てて矢がマルクトへ飛んでいく
それを拳で振り払ったマルクトにできた隙を見逃す真弘じゃない
「うらぁ!!」
風の剣がマルクトの胴を切り裂き、マルクトが放った拳は真弘の頬を掠めた
第二、第三の矢を放ち、マルクトにほんの僅かな隙を作り出す
けれどそれでも、真弘とマルクトは互角だった
予想していたような爆発も、衝撃も来ない
よく見れば、真弘の前に小さな人影が立つ っめいる
「……アリア、お前」
「我が神より授かりし力、セフィロトはあらゆる超常的な力を無に帰す
この小さき者は確かに愚かで浅はかだが……
マルクト、貴様よりは遥かにマシだ」
「ほぉ……」
マルクトが再び腕を振り上げる
魔力など何もない、ただの腕力
「アリア、危ない!」
珠紀ちゃんが駆け寄り、私が防御の結界を張るより早く──
真弘の腕がアリアを後方に放り投げた
──空を切る岩のような拳
その隙を逃さず──
最大限に強化した攻撃性の呪符を、私は一気に発動させた
駆け寄っていた珠紀ちゃんの御札も相まって、威力は中々のものだ
爆発の音が境内に響く
「アリアは!」
珠紀ちゃんが慌てた様子で、真弘が放り投げた方向を確認する
「ご無事ですか!」
「お前が受け止めてくれたおかげでな」
どうやら無事のようだ
それにしたって、アリアを投げるなんて思わなかった……
フィーアもナイスキャッチだ
「……なかなか粘る」
声が聞こえた
振り向けばそこには、攻撃態勢に入ったマルクトが──
「貴様から死ぬがいい」
「くっ……!」
逃げる暇はない
拳が迫り、私は反射的に目を閉じる
この力の前では、防御の結界を張ったところで無意味だ
……大丈夫、一撃ならまだ、耐えられる
「優佳先輩!!」
珠紀ちゃんの悲鳴を描き消すように、剛腕が空気を裂く
──けれど、痛みは来なかった
誰かが私の前に立つ気配がして、そっと目を開ける
私の前に立つ人物、それは……
「俺の女に……手ぇ出してんじゃねえよ」
「真弘……?」
マルクトの腕を握り、呟く声は殺気に満ちていた
マルクトの骨が軋む音がする
真弘の手を払い、マルクトが後ろに飛んで距離を取る
「貴様……なぜ、私の攻撃を受け止めることができる」
「知らねえよ」
真弘の身体が、風に包まれる
それは、その力は、久しく見ていなかった、鴉取の……八咫烏・空疎尊の力
「……ま、真弘……?
まさか……!」
「どうやら力が戻ったみてえだ
俺も、お前もな
これで全力で戦える」
「本当!?」
確かに、体中に力が満ちてくるのが分かる
今なら……これなら、戦える!!
「なるほど……それが貴様の……」
マルクトが再び構える
その体に力が溜まっていく
これまですら信じられない程だったのに、今はもう、あらゆるものを凌駕している
「とんでもない馬鹿力ね……」
「この一撃で、貴様は完全に消滅するだろう」
「ごちゃごちゃ吠えるんじゃねえ
口喧嘩しに来たわけじゃねえんだよ
鏡がほしけりゃ、全力でかかってきやがれ!」
両者が同時に消え
突然、空間を歪ませるほどの爆発が起きる
そしてなお──
「この一撃を受けきるか!」
「守らなきゃいけねえヤツがいるんだよ!
こんなところでやられるわけにはいかねえ!」
「最大硬化!!」
真弘がそう叫ぶ
真弘の生み出した風の剣を極限まで硬くして、身体強化の呪符を真弘へと飛ばした
そして
二人の、嵐のような応酬が続いた
あまりの激しさに、私すら手を出す隙がない
間合いを取ることもせず、真弘はマルクトと打ち合い続けた
九字を切って呪符を大量に作り出す
多少強引にでも呪符を発動させて追撃して、二人の間に爆煙が広がる
それを斬り裂いて真弘はマルクトへ肉薄して、マルクトもまた真弘へと拳を振り下ろす
「優佳先輩、呪符の攻撃は……!?」
「かえって真弘の戦いを邪魔することになるわ!
私は真弘のサポートに回ったほうがいい……!」
真弘を言霊で支援して、傷を癒す
けれど私の回復を上回る勢いで真弘の身体には傷が増えていくから、いたちごっこどころじゃない
ああもう、と舌打ちをして、私は風の斬撃で境内にある木の枝を切り落とした
それを拾い上げて弓矢へ変え、矢をつがえる
狙いはマルクト、もちろんこれで殺せるとは思っていない
ただ奴に一瞬でも隙を作り出すことができればいい!
マルクトが大きく腕を薙ぐ
──今だ!
ヒュ、と鋭い音を立てて矢がマルクトへ飛んでいく
それを拳で振り払ったマルクトにできた隙を見逃す真弘じゃない
「うらぁ!!」
風の剣がマルクトの胴を切り裂き、マルクトが放った拳は真弘の頬を掠めた
第二、第三の矢を放ち、マルクトにほんの僅かな隙を作り出す
けれどそれでも、真弘とマルクトは互角だった
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