十六章
夢小説設定
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ケテルの力がアリアに向けられる
爆発が土煙を起こす中で、アリアはけれど、無傷でそこに立っていた
呪歌と呼ばれる力がアリアを守ったからだ
そんな術を使えるのは、私が知る限り一人だけ
「フィーア……
生きていると信じていた」
「長くお側を離れ、申し訳ありませんでした」
穏やかな声が、優しさを伴ってアリアへとかけられる
アリアを守るように、彼女は立っていた
「……お前が無事なら、それでいい」
アリアが最も信頼を置いていた、四番目の従者
一年前の戦いの中で行方不明になっていた、呪歌の使い手
「フィーア……」
「久しぶりね、春日さん
アリア様を守ってくれて、ありがとう
一年前は敵同士だったけど……今は味方よ」
「うん!」
珠紀ちゃんが嬉しそうに頷く
私達も、手足に力が戻ってくるみたいだった
「次から次へとどうなってんだ、ちくしょー!」
めちゃくちゃ嬉しいです、という雰囲気をもろに出して、真弘が不敵に笑う
私もなんだか心強さを覚えて、呪符を瞬間的に多数、作り出した
「ふ……」
ケテルが微かに笑う
いつの間にか、ニールがケテルの側に立っていた
「だから、どうした?」
ケテルが再び手を前に出す
全ての希望を消し去ろうとするかのように、その手に力が溜め込まれていく
「何……これ……」
「……後ろにいろ、珠紀
優佳もだ」
「アリア様、後ろへ」
「……どうするつもりだ」
「策でもあるの?」
「知らねえ
それでも……なんとかするしかねえんだよ!」
ニールの力に呼応するように、大地が微かに揺れ始めた
まだ攻撃を放ってない今でさえ、その魔力の強さに圧迫される
「無理よ……
こんなもの受けたら私達、助からない……」
思わずそう呟いてしまった、その時だった
「待って!」
珠紀ちゃんが大声で叫んだ
「鏡ならあげるから!
だから待って!」
「ほう……」
ケテルが珠紀ちゃんの声に反応を示す
そうして、力が消えた
境内は再び沈黙に包まれる
「鏡を……渡します」
「なぜ?」
「死ぬよりマシだよ」
祐一へそう答えて、珠紀ちゃんはケテル達と向き合った
「……鏡を渡せば、私たちを殺さない
そうですよね、ケテルさん」
「ああ」
「じゃあ……」
「ちょ、ちょっと待って、珠紀ちゃん!」
「あいつの言葉を信用する気かよ!」
私と真弘が慌てて珠紀ちゃんを止めた
それはいくらなんでも、あまりにも危険すぎる
「……死んでほしくないんです」
「お前……」
「誰にも……死んでほしくない
鏡はまた取り返せばいい
でも……死んだ人は生き返らないから」
「それは……そう、だけど」
反論する勢いを失ってしまって、私は祐一を振り向いた
祐一は珠紀ちゃんを見て
「……分かった
お前のしたいようにするといい」
祐一の言葉に頷いて、珠紀ちゃんがケテルへ鏡を差し出す
あれが陽の鏡……
「今はあなたに渡します
でも……必ず取り返しますから」
「……まだ、人のために戦おうというのか」
「……はい」
「……いいだろう」
ケテルが鏡を受け取る
「ならば……
お前たちに真実を見せる」
「え……」
瞬間、鏡が光り出した
感じたことのない力が発動する気配がする
「なんだ!?」
「鏡の力……」
「まずい……
逃げろ、珠紀!」
「珠紀ちゃんッ!!」
「誰も逃れられはしない」
私達の全員が珠紀ちゃんに向かって駆け出した、その瞬間
真っ白な光が全てを満たし──
そうして、世界が反転するような感覚があった
炎天下の暑さが遠くへ去っていく
誰かの手を掴んで、そうして──
この異変が起きてから感じていなかった、夜の静けさが、私達を包んだ
爆発が土煙を起こす中で、アリアはけれど、無傷でそこに立っていた
呪歌と呼ばれる力がアリアを守ったからだ
そんな術を使えるのは、私が知る限り一人だけ
「フィーア……
生きていると信じていた」
「長くお側を離れ、申し訳ありませんでした」
穏やかな声が、優しさを伴ってアリアへとかけられる
アリアを守るように、彼女は立っていた
「……お前が無事なら、それでいい」
アリアが最も信頼を置いていた、四番目の従者
一年前の戦いの中で行方不明になっていた、呪歌の使い手
「フィーア……」
「久しぶりね、春日さん
アリア様を守ってくれて、ありがとう
一年前は敵同士だったけど……今は味方よ」
「うん!」
珠紀ちゃんが嬉しそうに頷く
私達も、手足に力が戻ってくるみたいだった
「次から次へとどうなってんだ、ちくしょー!」
めちゃくちゃ嬉しいです、という雰囲気をもろに出して、真弘が不敵に笑う
私もなんだか心強さを覚えて、呪符を瞬間的に多数、作り出した
「ふ……」
ケテルが微かに笑う
いつの間にか、ニールがケテルの側に立っていた
「だから、どうした?」
ケテルが再び手を前に出す
全ての希望を消し去ろうとするかのように、その手に力が溜め込まれていく
「何……これ……」
「……後ろにいろ、珠紀
優佳もだ」
「アリア様、後ろへ」
「……どうするつもりだ」
「策でもあるの?」
「知らねえ
それでも……なんとかするしかねえんだよ!」
ニールの力に呼応するように、大地が微かに揺れ始めた
まだ攻撃を放ってない今でさえ、その魔力の強さに圧迫される
「無理よ……
こんなもの受けたら私達、助からない……」
思わずそう呟いてしまった、その時だった
「待って!」
珠紀ちゃんが大声で叫んだ
「鏡ならあげるから!
だから待って!」
「ほう……」
ケテルが珠紀ちゃんの声に反応を示す
そうして、力が消えた
境内は再び沈黙に包まれる
「鏡を……渡します」
「なぜ?」
「死ぬよりマシだよ」
祐一へそう答えて、珠紀ちゃんはケテル達と向き合った
「……鏡を渡せば、私たちを殺さない
そうですよね、ケテルさん」
「ああ」
「じゃあ……」
「ちょ、ちょっと待って、珠紀ちゃん!」
「あいつの言葉を信用する気かよ!」
私と真弘が慌てて珠紀ちゃんを止めた
それはいくらなんでも、あまりにも危険すぎる
「……死んでほしくないんです」
「お前……」
「誰にも……死んでほしくない
鏡はまた取り返せばいい
でも……死んだ人は生き返らないから」
「それは……そう、だけど」
反論する勢いを失ってしまって、私は祐一を振り向いた
祐一は珠紀ちゃんを見て
「……分かった
お前のしたいようにするといい」
祐一の言葉に頷いて、珠紀ちゃんがケテルへ鏡を差し出す
あれが陽の鏡……
「今はあなたに渡します
でも……必ず取り返しますから」
「……まだ、人のために戦おうというのか」
「……はい」
「……いいだろう」
ケテルが鏡を受け取る
「ならば……
お前たちに真実を見せる」
「え……」
瞬間、鏡が光り出した
感じたことのない力が発動する気配がする
「なんだ!?」
「鏡の力……」
「まずい……
逃げろ、珠紀!」
「珠紀ちゃんッ!!」
「誰も逃れられはしない」
私達の全員が珠紀ちゃんに向かって駆け出した、その瞬間
真っ白な光が全てを満たし──
そうして、世界が反転するような感覚があった
炎天下の暑さが遠くへ去っていく
誰かの手を掴んで、そうして──
この異変が起きてから感じていなかった、夜の静けさが、私達を包んだ
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