十八章
夢小説設定
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宇賀谷家についてから、私たちは一度、荷物を取りに家に戻った
そして、再び宇賀谷家に行って、そして美鶴の美味しい食事もいただいて、一息ついていた
あてがわれた部屋で寛ぎながら、ふと真弘のことが気になった
今、部屋で何してるんだろう
ふわっと脳裏に真弘の笑顔が浮かんで、かぁっと顔が熱くなる
ああ駄目だ、真弘のことは考えないようにしよう
「そ、そうだ、呪符を作ろう
この間の戦いで、全部使い切っちゃったし……」
印を結んで九字を呟く
作るのは、攻撃性の高い呪符
千枚くらい作ってストックしておくか、なんて、ぼんやり考えたとき――
「う、うあぁぁぁぁぁああ!!」
いきなりそんな声が聞こえた
この悲鳴、間違いない
真弘だ!
「真弘っ!?」
呪符の精製を取り止め、慌てて部屋を飛び出す
まさか、ロゴスがここに……!?
「あああぁぁぁぁああ!!!
待て、待て待て待て!!」
向かう間にも悲鳴は続いている
一体、この家で何が起きてるって言うの!?
お風呂場の近くで、珠紀ちゃんと鉢合わせた
「優佳先輩!!」
「珠紀ちゃん!
真弘がっ……!!」
「先輩!」
「真弘!」
珠紀ちゃんと二人で、声がした部屋の戸を思いきり開く
バシーンと大きい音が響いて、その瞬間、私たちを真っ白な湯気が襲い、そして……
湯気の向こうに、苦しげな真弘と、その真弘に何かしている拓磨が見えた
二人とも、服を着ていなくて……
「な、何、してるの?」
言いたいことを、珠紀ちゃんが言ってくれた
何だろう
どんどん頭の中が真っ黒になっていく
「……何って、見れば分かるだろ
背中こすって――」
「いやあぁぁああぁあぁああ!!!」
珠紀ちゃんが思いきり叫んだ
私はというと、かえって思考が平静さを取り戻していく
「そっか……
二人は、そういう関係だったのか……」
「なんで叫んでんだ!?
いいから、早く戸を閉めろって!」
拓磨が不意に立ち上がろうとして
瞬間、腰を覆っていたタオルが落ちそうになる
「いやああああ!!」
「「た、立たないでよ!!」」
珠紀ちゃんとハモってしまい、珠紀ちゃんの方はというと、別の意味で叫んでしまった
「な、なんで二人とも裸なのよ!」
「風呂入るのに裸にならない奴がいるかよ!!」
次の瞬間、背後で音が聞こえた
振り向くと、そこには、危機感を募らせた美鶴がいる
「珠紀様、櫻葉様、何かあったのですか!?」
「ダ、ダダダダ、ダメだよ、美鶴ちゃん!!
こっちに来ちゃ!!
ふ、二人には二人の事情が!」
「そ、そうよ!
アヒルまで湯船に浮かべるのよ!?」
「お、おおお、お前ら!
おぞましい勘違いしてやがるな!?」
ハッと気が付いたかのように、真弘が顔を赤くした
「……だから、早く戸を閉めろって!」
「ああ!
分かった!
分かったから!
二人ともこっち来ないで!!」
「……あの、一体何が……」
「美鶴ちゃん来ちゃだめだってば!!」
「優佳先輩!
早く戸を閉めてください!」
「馬鹿ぁぁぁぁ!!!
立つなって言ってるでしょ――ッ!!!」
今度は私が叫んで、勢いよく戸を閉めた
ガチャーンとまたもや大きい音が響く
「真弘のバカ――ッ!!!」
……こんな叫び声を残して、私は部屋に走って逃げた
私は……私は悪くないはずなのに……
「あっ、先輩!
先輩、待ってくださーい!
真弘先輩の裸が刺激強すぎたのは分かりますけど!!」
「皆まで言うな――ッ!!」
バタバタと客間に逃げ込んで、侵入防止の結界まできっちりと張る
それから防音効果のある結界も重ね張りして、部屋の隅に畳まれてある布団に顔を埋めた
訳の分からない大声を出して、ぼふ、と布団を拳で叩く
ああ駄目だ、脳裏に焼き付いて消えてくれない
心頭滅却、心頭滅却……!
こんなに心が乱れているんじゃ、呪符を作っても雑なものにしか仕上がらない
「真弘のばか、ばかー!」
ひとしきり騒いで、はあ、と疲れたため息を吐き出す
それからぽつりと一言
「一応それなりに鍛えてはいたんだ……」
あああ、とまたもや訳の分からない声を布団の中に叫ぶ
今日は何もしていないはずなのに、一気に疲労感がどっと押し寄せてきた
そして、再び宇賀谷家に行って、そして美鶴の美味しい食事もいただいて、一息ついていた
あてがわれた部屋で寛ぎながら、ふと真弘のことが気になった
今、部屋で何してるんだろう
ふわっと脳裏に真弘の笑顔が浮かんで、かぁっと顔が熱くなる
ああ駄目だ、真弘のことは考えないようにしよう
「そ、そうだ、呪符を作ろう
この間の戦いで、全部使い切っちゃったし……」
印を結んで九字を呟く
作るのは、攻撃性の高い呪符
千枚くらい作ってストックしておくか、なんて、ぼんやり考えたとき――
「う、うあぁぁぁぁぁああ!!」
いきなりそんな声が聞こえた
この悲鳴、間違いない
真弘だ!
「真弘っ!?」
呪符の精製を取り止め、慌てて部屋を飛び出す
まさか、ロゴスがここに……!?
「あああぁぁぁぁああ!!!
待て、待て待て待て!!」
向かう間にも悲鳴は続いている
一体、この家で何が起きてるって言うの!?
お風呂場の近くで、珠紀ちゃんと鉢合わせた
「優佳先輩!!」
「珠紀ちゃん!
真弘がっ……!!」
「先輩!」
「真弘!」
珠紀ちゃんと二人で、声がした部屋の戸を思いきり開く
バシーンと大きい音が響いて、その瞬間、私たちを真っ白な湯気が襲い、そして……
湯気の向こうに、苦しげな真弘と、その真弘に何かしている拓磨が見えた
二人とも、服を着ていなくて……
「な、何、してるの?」
言いたいことを、珠紀ちゃんが言ってくれた
何だろう
どんどん頭の中が真っ黒になっていく
「……何って、見れば分かるだろ
背中こすって――」
「いやあぁぁああぁあぁああ!!!」
珠紀ちゃんが思いきり叫んだ
私はというと、かえって思考が平静さを取り戻していく
「そっか……
二人は、そういう関係だったのか……」
「なんで叫んでんだ!?
いいから、早く戸を閉めろって!」
拓磨が不意に立ち上がろうとして
瞬間、腰を覆っていたタオルが落ちそうになる
「いやああああ!!」
「「た、立たないでよ!!」」
珠紀ちゃんとハモってしまい、珠紀ちゃんの方はというと、別の意味で叫んでしまった
「な、なんで二人とも裸なのよ!」
「風呂入るのに裸にならない奴がいるかよ!!」
次の瞬間、背後で音が聞こえた
振り向くと、そこには、危機感を募らせた美鶴がいる
「珠紀様、櫻葉様、何かあったのですか!?」
「ダ、ダダダダ、ダメだよ、美鶴ちゃん!!
こっちに来ちゃ!!
ふ、二人には二人の事情が!」
「そ、そうよ!
アヒルまで湯船に浮かべるのよ!?」
「お、おおお、お前ら!
おぞましい勘違いしてやがるな!?」
ハッと気が付いたかのように、真弘が顔を赤くした
「……だから、早く戸を閉めろって!」
「ああ!
分かった!
分かったから!
二人ともこっち来ないで!!」
「……あの、一体何が……」
「美鶴ちゃん来ちゃだめだってば!!」
「優佳先輩!
早く戸を閉めてください!」
「馬鹿ぁぁぁぁ!!!
立つなって言ってるでしょ――ッ!!!」
今度は私が叫んで、勢いよく戸を閉めた
ガチャーンとまたもや大きい音が響く
「真弘のバカ――ッ!!!」
……こんな叫び声を残して、私は部屋に走って逃げた
私は……私は悪くないはずなのに……
「あっ、先輩!
先輩、待ってくださーい!
真弘先輩の裸が刺激強すぎたのは分かりますけど!!」
「皆まで言うな――ッ!!」
バタバタと客間に逃げ込んで、侵入防止の結界まできっちりと張る
それから防音効果のある結界も重ね張りして、部屋の隅に畳まれてある布団に顔を埋めた
訳の分からない大声を出して、ぼふ、と布団を拳で叩く
ああ駄目だ、脳裏に焼き付いて消えてくれない
心頭滅却、心頭滅却……!
こんなに心が乱れているんじゃ、呪符を作っても雑なものにしか仕上がらない
「真弘のばか、ばかー!」
ひとしきり騒いで、はあ、と疲れたため息を吐き出す
それからぽつりと一言
「一応それなりに鍛えてはいたんだ……」
あああ、とまたもや訳の分からない声を布団の中に叫ぶ
今日は何もしていないはずなのに、一気に疲労感がどっと押し寄せてきた
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