08 Field day!1
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担任が黒板に大きく
体 育 祭
と書いた
出ないって選択肢ありますか?
08 Field day!1
「──が、始まる」
黒板にあるのは
体 育 祭
の文字と種目
種目を見てほっとした
良かった、いかに金持ちだからと言っても、種目は普通の高校とおんなじみたいだ
種目をよく見ると、騎馬戦もあるらしい
私、騎馬戦は見たことないんだよね
「今年はかなり種目が変更になっている
まずは騎馬戦
それからパン食い競争
そして大綱引き
最後にスウェーデンリレー
分からない奴は斎藤に聞け」
「え、いや何でそこで私指名なんですか」
「やったことあるだろう?」
「ねぇよ」
どこまでも放任だなこの担任
「じゃあ斎藤、てっとり早くみんなの前で競技の説明してくれ」
「何のてっとり早さを要求してんの?
ねぇ何の?」
担任の首を締める勢いだったけど、ここでケンカしても埒が明かないので諦めた
「めんどくせーなぁおい……
……チッ、1回しか説明しねぇから耳かっぽじってよく聞きなぁ!!」
「まずお前のキャラ矯正しろ」
成実につっこまれた
気を取り直してもう一回
「てめえら!
今から競技の説明するからよく聞けぇ!!」
「いやだからキャラをどうにかしろっつってんだよォォォ!!!」
成実の上履きが飛んできた
「うがっ!!」
成実の上履きが私の額にクリーンヒット!
効果は抜群だ!
「貴様ぁぁぁ!!!
夕歌に上履きを投げるとはどういうことだぁぁああ!!!」
「ぎゃあぁぁぁぁあああ!!!」
成実南無三!!
私は悪くないもんね!
……いや、悪ノリしたのは悪かったけど
──成実がかすがに絞められ、今度こそ気を取り直してもう一回
「えっと、まず騎馬戦っていうのは、一言で言えば男たちのムサい戦いです、多分」
「え、多分って何?」
「いやぁ……
私騎馬戦見たことなくってさぁ……」
「騎馬戦ってのは、人間で馬を作ってその上に騎手を乗せるんだよ
んで、騎手が落ちると負け
反則なんかしたらしたチーム自体が負けなんてルールもある
けどま、ルールは学校によって変わるけどな」
成実が説明してくれたので、騎馬戦の説明はそのまま成実にお願いした
「人数は馬役が3人
騎手は1人
大体、そうだな……
15騎くらいが一般的かな」
「どう考えても人数は足りませぬぞ?」
「まさか一クラスでやるわけじゃねぇだろ?
ブロックごとのはずだと思うんだけど……
ちげぇの?」
「ああ、ブロックごとに競う」
「だよな」
担任の返事に成実が頷いた
「まぁこんなとこじゃねぇかな」
「ありがと成実」
「別に礼を言われるほどじゃねぇよ
最近じゃ騎馬戦やる学校も減ってるらしいし」
「そうなんだ」
やっぱ危険なのかな
「あ、じゃあ次、パン食い競争
これは上から下がってるパンを手を使わずに口だけで取る競技です
取ったらそのままゴールに向かって突っ走ってくれればいいんじゃないかな
大綱引きっていうのは長い綱を引っ張り合っていくやつ
競技が終わった時に少しでも自分側に印があれば勝ち
スウェーデンリレーっていうのは特定の走者から走る距離が変わっていくリレー
これは私がいた中学の話なんだけど、二走者ごとにトラック半周ずつ長くなってたと思う
そのへんは分かんないけど……
何か質問がある人ー」
すると、ここでスッと手が挙がった
「はい、幸村君」
「夕歌殿、パン食い競争とやらで少し疑問があるのだが……」
「何?」
「パンとは何パンでござろうか?」
「疑問ってそこかよ
ただのコッペパンに決まってんだろ!」
「しかし、小倉あんぱんかも」
「中身の具まで知るかよ!!」
しかも小倉あんぱんかよ
私だって食べたことないわ小倉あんぱん
「はーい他に質問」
「夕歌、縄が切れたらどうするんだ?」
「切れませんからあんなぶっとい綱」
「しかし、万が一切れたら」
「そん時は教師に詰め寄るか殴るかなんかして」
「分かった!」と力強く頷いたかすがに不安を感じたけど、まぁ千切れることはないと信じたい
というか、まともな質問はないんかお前ら!
「はい他にー
まともな質問にしてよ」
「パン食い競争で取ったパンは食べていいのでござるか!?」
「食べていいと思うよ
っつーかまともな質問にしろっつっただろうがぁぁぁああ!!!」
投げられてから私の手元にあった成実の上履きを幸村君に投げる
「夕歌殿!
上履きが窓から外に!!」
「俺の上履きィィィイイ!!!」
「今のは流石にごめん……」
「まったく、夕歌は仕方ないな」
「いやかすがさん、おたくの親友のせいで俺の片足が靴下なんだけど」
「元はと言えばお前が夕歌に向かって上履きを投げたからだろう
自分で取りに行け」
「なんつー理不尽!
はいはい、自分で行くよ!」
でも自分で取りに行くんだ、成実……
流石にかすがに甘やかされすぎている気がする、もう少し自立しよう……
体 育 祭
と書いた
出ないって選択肢ありますか?
08 Field day!1
「──が、始まる」
黒板にあるのは
体 育 祭
の文字と種目
種目を見てほっとした
良かった、いかに金持ちだからと言っても、種目は普通の高校とおんなじみたいだ
種目をよく見ると、騎馬戦もあるらしい
私、騎馬戦は見たことないんだよね
「今年はかなり種目が変更になっている
まずは騎馬戦
それからパン食い競争
そして大綱引き
最後にスウェーデンリレー
分からない奴は斎藤に聞け」
「え、いや何でそこで私指名なんですか」
「やったことあるだろう?」
「ねぇよ」
どこまでも放任だなこの担任
「じゃあ斎藤、てっとり早くみんなの前で競技の説明してくれ」
「何のてっとり早さを要求してんの?
ねぇ何の?」
担任の首を締める勢いだったけど、ここでケンカしても埒が明かないので諦めた
「めんどくせーなぁおい……
……チッ、1回しか説明しねぇから耳かっぽじってよく聞きなぁ!!」
「まずお前のキャラ矯正しろ」
成実につっこまれた
気を取り直してもう一回
「てめえら!
今から競技の説明するからよく聞けぇ!!」
「いやだからキャラをどうにかしろっつってんだよォォォ!!!」
成実の上履きが飛んできた
「うがっ!!」
成実の上履きが私の額にクリーンヒット!
効果は抜群だ!
「貴様ぁぁぁ!!!
夕歌に上履きを投げるとはどういうことだぁぁああ!!!」
「ぎゃあぁぁぁぁあああ!!!」
成実南無三!!
私は悪くないもんね!
……いや、悪ノリしたのは悪かったけど
──成実がかすがに絞められ、今度こそ気を取り直してもう一回
「えっと、まず騎馬戦っていうのは、一言で言えば男たちのムサい戦いです、多分」
「え、多分って何?」
「いやぁ……
私騎馬戦見たことなくってさぁ……」
「騎馬戦ってのは、人間で馬を作ってその上に騎手を乗せるんだよ
んで、騎手が落ちると負け
反則なんかしたらしたチーム自体が負けなんてルールもある
けどま、ルールは学校によって変わるけどな」
成実が説明してくれたので、騎馬戦の説明はそのまま成実にお願いした
「人数は馬役が3人
騎手は1人
大体、そうだな……
15騎くらいが一般的かな」
「どう考えても人数は足りませぬぞ?」
「まさか一クラスでやるわけじゃねぇだろ?
ブロックごとのはずだと思うんだけど……
ちげぇの?」
「ああ、ブロックごとに競う」
「だよな」
担任の返事に成実が頷いた
「まぁこんなとこじゃねぇかな」
「ありがと成実」
「別に礼を言われるほどじゃねぇよ
最近じゃ騎馬戦やる学校も減ってるらしいし」
「そうなんだ」
やっぱ危険なのかな
「あ、じゃあ次、パン食い競争
これは上から下がってるパンを手を使わずに口だけで取る競技です
取ったらそのままゴールに向かって突っ走ってくれればいいんじゃないかな
大綱引きっていうのは長い綱を引っ張り合っていくやつ
競技が終わった時に少しでも自分側に印があれば勝ち
スウェーデンリレーっていうのは特定の走者から走る距離が変わっていくリレー
これは私がいた中学の話なんだけど、二走者ごとにトラック半周ずつ長くなってたと思う
そのへんは分かんないけど……
何か質問がある人ー」
すると、ここでスッと手が挙がった
「はい、幸村君」
「夕歌殿、パン食い競争とやらで少し疑問があるのだが……」
「何?」
「パンとは何パンでござろうか?」
「疑問ってそこかよ
ただのコッペパンに決まってんだろ!」
「しかし、小倉あんぱんかも」
「中身の具まで知るかよ!!」
しかも小倉あんぱんかよ
私だって食べたことないわ小倉あんぱん
「はーい他に質問」
「夕歌、縄が切れたらどうするんだ?」
「切れませんからあんなぶっとい綱」
「しかし、万が一切れたら」
「そん時は教師に詰め寄るか殴るかなんかして」
「分かった!」と力強く頷いたかすがに不安を感じたけど、まぁ千切れることはないと信じたい
というか、まともな質問はないんかお前ら!
「はい他にー
まともな質問にしてよ」
「パン食い競争で取ったパンは食べていいのでござるか!?」
「食べていいと思うよ
っつーかまともな質問にしろっつっただろうがぁぁぁああ!!!」
投げられてから私の手元にあった成実の上履きを幸村君に投げる
「夕歌殿!
上履きが窓から外に!!」
「俺の上履きィィィイイ!!!」
「今のは流石にごめん……」
「まったく、夕歌は仕方ないな」
「いやかすがさん、おたくの親友のせいで俺の片足が靴下なんだけど」
「元はと言えばお前が夕歌に向かって上履きを投げたからだろう
自分で取りに行け」
「なんつー理不尽!
はいはい、自分で行くよ!」
でも自分で取りに行くんだ、成実……
流石にかすがに甘やかされすぎている気がする、もう少し自立しよう……
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