後日談 新生活は穏やかに
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──朝日がカーテンの隙間から差し込む
「ん……」
眩しさに目を細めて、それから腕の中にいる存在をぼんやりと見つめた
……結婚して、新婚旅行もして
俺はこの春、大学生に
そして彼女──夕歌は、受験生になった
そんな夕歌ものんびりと眠っている今日は、日曜日
とはいっても、午前中から剣道部は練習だろうし
とくりゃあ、そろそろ起こすしかねぇか
「夕歌」
「うぅ……ん……?」
「もう朝だぞ、起きねぇと練習に遅刻すんぞ」
「あ、さ……?」
ポヤポヤとした顔が時計を探して彷徨う
それから跳ね起きた
「遅れる!」
「Good morning.」
「お、おはようございます」
結婚して、一緒に住み始めて二週間と少し
未だに俺の前で着替えることに抵抗があるらしいが、ここが夫婦としての部屋なんだから諦めてほしい
制服に着替えていく夕歌の横で、まだ部活には所属していない俺はのんびりと部屋着に着替え
「夕歌」
「はい……っん」
お目覚めのkissをもらって、気分良くリビングに降りた
その少し後に、顔を赤くした夕歌が降りてきて、timingよくインターホンが鳴る
「あ、おはようございます、和真さん!」
「おはようございます
本日もよろしくお願いいたします」
以前まで住み込みで仕えていた新倉も、今は近くにある別邸へと移り住んだ
俺は別邸から夕歌の家へ移ったが……何かあった時に駆け付けやすいと、別邸が俺の護衛役と新倉の詰め所のようになっている
「夕歌、卵3個」
「あ、はぁい
バターは要ります?」
「いやいい」
夕歌が冷蔵庫から卵を取り出して俺の前に置く
それを割ってbowlに投入、砂糖を入れてかき混ぜる
「あ、玉子焼き!」
「正解」
「お嬢様、寝癖を直して差し上げますので、こちらへ」
「あ、ありがとうございます」
アイロンを手にした新倉の前に夕歌が座って、髪の毛を整えてもらう
それが終わる頃には、俺の特製breakfastも出来上がりって寸法だ
「お味噌汁が美味しいー」
「今日はちょっと出汁を変えてみた」
「ですよね、かつおだしじゃなくて……」
「いりこだしだな」
お浸し、ご飯、お味噌汁、そして玉子焼き
それらを食べ終えて、夕歌が新倉の車で学院へ
俺はというと……
「──それでは、参ります」
「おう」
別邸近くの剣道場で、原田と稽古
綱元は大学の剣道部に所属しているので、そっちに行っている
小十郎と成実は学院
まあ、有り体に言えば手持ち無沙汰ってなわけで
「……さすが若様、お強いです」
「まぁな」
顔の防具を外してドリンクを飲む
「藤野様が、ひ孫を待ち望んでおられましたよ」
「気が早すぎるだろ……
まだ高校生だぞ、あいつは
それに、そういうのはお互い経営者として一人前になってからって約束してるからな」
「それが良いでしょう
……それはそれとして、夕歌さんは、まだ……?」
「……まだ無理だな」
添い寝程度なら何ともないが、完全に俺が上になると怯えてしまう
何をしたら、ああまでトラウマになってしまうのか
「そうですか……
お気の毒ですね」
「焦る話でもねぇからな」
「……あの頃の政宗様が聞いたら、どんなお顔をされるやら」
「もうその話はいいだろうが」
色んな女に手を出していたのは認めるが……
今生でここまで引き合いに出される筋合いもない
「夕歌さんは、若様と同じ大学をご希望なのでしょうか?」
「みたいだな、学部も同じところを受けるって聞いてる」
「そうでしたか……ふふ、また賑やかになりそうですね」
「悪い気はしねぇがな
ま、あいつが受かるように俺と新倉で鍛えてやるか」
「学年主席の特待生に、ですか?」
「俺だって学年主席で卒業してんだよ」
ドリンクに蓋をして、防具を被る
そのとき
「失礼しまっす!
坊ちゃーん、輝宗様がお呼びッス!」
「親父が?」
原田を見つめるが、原田も知らないらしい
仕方ねぇな、と稽古を切り上げ、原田の運転する車で本邸へと向かうことにした
「ん……」
眩しさに目を細めて、それから腕の中にいる存在をぼんやりと見つめた
……結婚して、新婚旅行もして
俺はこの春、大学生に
そして彼女──夕歌は、受験生になった
そんな夕歌ものんびりと眠っている今日は、日曜日
とはいっても、午前中から剣道部は練習だろうし
とくりゃあ、そろそろ起こすしかねぇか
「夕歌」
「うぅ……ん……?」
「もう朝だぞ、起きねぇと練習に遅刻すんぞ」
「あ、さ……?」
ポヤポヤとした顔が時計を探して彷徨う
それから跳ね起きた
「遅れる!」
「Good morning.」
「お、おはようございます」
結婚して、一緒に住み始めて二週間と少し
未だに俺の前で着替えることに抵抗があるらしいが、ここが夫婦としての部屋なんだから諦めてほしい
制服に着替えていく夕歌の横で、まだ部活には所属していない俺はのんびりと部屋着に着替え
「夕歌」
「はい……っん」
お目覚めのkissをもらって、気分良くリビングに降りた
その少し後に、顔を赤くした夕歌が降りてきて、timingよくインターホンが鳴る
「あ、おはようございます、和真さん!」
「おはようございます
本日もよろしくお願いいたします」
以前まで住み込みで仕えていた新倉も、今は近くにある別邸へと移り住んだ
俺は別邸から夕歌の家へ移ったが……何かあった時に駆け付けやすいと、別邸が俺の護衛役と新倉の詰め所のようになっている
「夕歌、卵3個」
「あ、はぁい
バターは要ります?」
「いやいい」
夕歌が冷蔵庫から卵を取り出して俺の前に置く
それを割ってbowlに投入、砂糖を入れてかき混ぜる
「あ、玉子焼き!」
「正解」
「お嬢様、寝癖を直して差し上げますので、こちらへ」
「あ、ありがとうございます」
アイロンを手にした新倉の前に夕歌が座って、髪の毛を整えてもらう
それが終わる頃には、俺の特製breakfastも出来上がりって寸法だ
「お味噌汁が美味しいー」
「今日はちょっと出汁を変えてみた」
「ですよね、かつおだしじゃなくて……」
「いりこだしだな」
お浸し、ご飯、お味噌汁、そして玉子焼き
それらを食べ終えて、夕歌が新倉の車で学院へ
俺はというと……
「──それでは、参ります」
「おう」
別邸近くの剣道場で、原田と稽古
綱元は大学の剣道部に所属しているので、そっちに行っている
小十郎と成実は学院
まあ、有り体に言えば手持ち無沙汰ってなわけで
「……さすが若様、お強いです」
「まぁな」
顔の防具を外してドリンクを飲む
「藤野様が、ひ孫を待ち望んでおられましたよ」
「気が早すぎるだろ……
まだ高校生だぞ、あいつは
それに、そういうのはお互い経営者として一人前になってからって約束してるからな」
「それが良いでしょう
……それはそれとして、夕歌さんは、まだ……?」
「……まだ無理だな」
添い寝程度なら何ともないが、完全に俺が上になると怯えてしまう
何をしたら、ああまでトラウマになってしまうのか
「そうですか……
お気の毒ですね」
「焦る話でもねぇからな」
「……あの頃の政宗様が聞いたら、どんなお顔をされるやら」
「もうその話はいいだろうが」
色んな女に手を出していたのは認めるが……
今生でここまで引き合いに出される筋合いもない
「夕歌さんは、若様と同じ大学をご希望なのでしょうか?」
「みたいだな、学部も同じところを受けるって聞いてる」
「そうでしたか……ふふ、また賑やかになりそうですね」
「悪い気はしねぇがな
ま、あいつが受かるように俺と新倉で鍛えてやるか」
「学年主席の特待生に、ですか?」
「俺だって学年主席で卒業してんだよ」
ドリンクに蓋をして、防具を被る
そのとき
「失礼しまっす!
坊ちゃーん、輝宗様がお呼びッス!」
「親父が?」
原田を見つめるが、原田も知らないらしい
仕方ねぇな、と稽古を切り上げ、原田の運転する車で本邸へと向かうことにした
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