31 イエス・キリスト聖誕祭
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家のインターホンが鳴って
「初デートのコーディネートなら任せろ、夕歌!!」
「あのすいません、何でここにいるですかかすがさん」
そしてその情報はどこから伝わってるの
誰だかすがに個人情報洩らした奴
31 イエス・キリスト聖誕祭
12月24日──
キリスト教祖・イエス=キリストが生まれた日
……そして、現代日本では、恋人たちがここぞとばかりにイチャつき、愛を確かめ合う日でもある
まぁ、そんな……後半部分は私には縁がないと信じてるけど……
「おかしく……ないよね?」
「ばっちりだ、夕歌!」
かすががそう断言して、グッ!と親指を立てた
まあかすがのスタイリングだから、疑うこと自体おかしいんだけども
「そろそろ電車の時間だろう?
今日は特に人が多い
くれぐれも気を付けて楽しんでくるんだぞ」
「うん、分かってる
ありがとうね、かすが」
「お前のためならお安い御用だ」
それだけのために我が家へ来てくれたかすがと一緒に家を出る
「じゃあ、行ってくるね!
かすがもいいクリスマスを!」
「ああ、お前もな」
家の前で別れ、私は駅へ急いだ
かすがは電車で来たかと思ったけど、秘密の移動手段で来たらしい
秘密の移動手段って何だろう、空でも飛んだのだろうか
──今日は政宗先輩との初デート
しかもクリスマス、政宗先輩が相手で何もない方がおかしい気はする
うう、緊張するな……
政宗先輩とは駅で待ち合わせの予定
そこから電車で街に行く
大丈夫!
自分を信じよう!
なんたってかすががメイクからヘアセットまでやってくれたもんね!
家から歩き始めて割とすぐに、スマホからLEINの通話音が聞こえているのに気付いた
「あ、先輩からだ」
慌てて通話に応じる
「もしもしっ!」
[Hey,my honey!
今どこにいる?]
「いまですか?
えっと、駅に向かってます」
[OK.
そこから動くなよ?
You see?]
「え?
I see…….」
何だろうと思いつつ、通話を切って駅に急ぐのをやめることにして、言われた通り先輩を待っていると
すぐに足音が聞こえてきた
「夕歌」
聞き慣れた声
「政宗先輩!」
先輩は優しく微笑んで立っていた
……造形美の微笑みほど眩しいものはない気がする
「待たせたな」
「いえ、それは良いんですけど……
先輩、どうしてここが?」
「うん?
お前、知らないのか?」
「何をですか?」
「お前の家の3軒向こうの向かい、俺の家なんだが」
「……え?」
「お前、今年の夏に来ただろ」
「そうですけど、そのときの記憶があんまりなくて……」
ここのあたりは割とおっきな家が立ち並ぶ
そりゃそうだ、この辺りは高級住宅地だもんな
そんな住宅地の3軒向こうの向かいといえば、馬鹿みたいに大きな家が2軒建っているなぁ、くらいの感覚で
「あれで1軒なんですか!?」
家が2軒並んでるんだとずっと思ってた……
あれで1軒……
「ま、つまり俺とお前はご近所同士ってことだ」
「そうだったんですか!?
全然知らなかった!」
「そうじゃなきゃ部活の帰りにお前んちでのんびり飯なんか食えねぇだろ」
「……そうですよね!?
……あれ?
ってことは、いつきちゃんの家もこのあたりってことですよね」
「俺の家の右隣だな
雪野って表札出た家があるだろ?
そこに住んでんだよ」
「なるほど、雪野いつきっていうんですね……」
いつきちゃんの名字って、雪野なんだ……
「謎は解けたか?」
「解けました……」
「なら、そろそろ行くぞ」
「はいっ」
先輩が私の手を取って歩き出す
なんとなく、それだけで満たされていく気がして、頬が緩んでいく
そっと手を握り返して、先輩との距離を縮めた
……それにしても
「寒いですね……」
「お前、寒がりだったな」
「そうなんです……」
マフラーは巻いてるけど、それでも寒いもん
「これ握ってろ」
「え……あ、カイロ」
「ちったぁあったかいだろ」
「あったかいです!
でもそしたら先輩と手が……」
現にカイロを受け取ってしまったために、先輩と繋いでいた手が離れてしまっている
「こうすりゃ問題ねぇだろ」
そう言って先輩が私の肩に腕を回した
え、近い、いや確かにこれで離れはしないけど
「歩きにくくないですか?」
「………」
「ちょっと思ってましたよね」
「……No commentだ」
「それもう肯定したようなもんですけど!?」
そりゃそうだよ、先輩と私が何センチ身長差あると……
20センチ以上あるからね、身長差
「初デートのコーディネートなら任せろ、夕歌!!」
「あのすいません、何でここにいるですかかすがさん」
そしてその情報はどこから伝わってるの
誰だかすがに個人情報洩らした奴
31 イエス・キリスト聖誕祭
12月24日──
キリスト教祖・イエス=キリストが生まれた日
……そして、現代日本では、恋人たちがここぞとばかりにイチャつき、愛を確かめ合う日でもある
まぁ、そんな……後半部分は私には縁がないと信じてるけど……
「おかしく……ないよね?」
「ばっちりだ、夕歌!」
かすががそう断言して、グッ!と親指を立てた
まあかすがのスタイリングだから、疑うこと自体おかしいんだけども
「そろそろ電車の時間だろう?
今日は特に人が多い
くれぐれも気を付けて楽しんでくるんだぞ」
「うん、分かってる
ありがとうね、かすが」
「お前のためならお安い御用だ」
それだけのために我が家へ来てくれたかすがと一緒に家を出る
「じゃあ、行ってくるね!
かすがもいいクリスマスを!」
「ああ、お前もな」
家の前で別れ、私は駅へ急いだ
かすがは電車で来たかと思ったけど、秘密の移動手段で来たらしい
秘密の移動手段って何だろう、空でも飛んだのだろうか
──今日は政宗先輩との初デート
しかもクリスマス、政宗先輩が相手で何もない方がおかしい気はする
うう、緊張するな……
政宗先輩とは駅で待ち合わせの予定
そこから電車で街に行く
大丈夫!
自分を信じよう!
なんたってかすががメイクからヘアセットまでやってくれたもんね!
家から歩き始めて割とすぐに、スマホからLEINの通話音が聞こえているのに気付いた
「あ、先輩からだ」
慌てて通話に応じる
「もしもしっ!」
[Hey,my honey!
今どこにいる?]
「いまですか?
えっと、駅に向かってます」
[OK.
そこから動くなよ?
You see?]
「え?
I see…….」
何だろうと思いつつ、通話を切って駅に急ぐのをやめることにして、言われた通り先輩を待っていると
すぐに足音が聞こえてきた
「夕歌」
聞き慣れた声
「政宗先輩!」
先輩は優しく微笑んで立っていた
……造形美の微笑みほど眩しいものはない気がする
「待たせたな」
「いえ、それは良いんですけど……
先輩、どうしてここが?」
「うん?
お前、知らないのか?」
「何をですか?」
「お前の家の3軒向こうの向かい、俺の家なんだが」
「……え?」
「お前、今年の夏に来ただろ」
「そうですけど、そのときの記憶があんまりなくて……」
ここのあたりは割とおっきな家が立ち並ぶ
そりゃそうだ、この辺りは高級住宅地だもんな
そんな住宅地の3軒向こうの向かいといえば、馬鹿みたいに大きな家が2軒建っているなぁ、くらいの感覚で
「あれで1軒なんですか!?」
家が2軒並んでるんだとずっと思ってた……
あれで1軒……
「ま、つまり俺とお前はご近所同士ってことだ」
「そうだったんですか!?
全然知らなかった!」
「そうじゃなきゃ部活の帰りにお前んちでのんびり飯なんか食えねぇだろ」
「……そうですよね!?
……あれ?
ってことは、いつきちゃんの家もこのあたりってことですよね」
「俺の家の右隣だな
雪野って表札出た家があるだろ?
そこに住んでんだよ」
「なるほど、雪野いつきっていうんですね……」
いつきちゃんの名字って、雪野なんだ……
「謎は解けたか?」
「解けました……」
「なら、そろそろ行くぞ」
「はいっ」
先輩が私の手を取って歩き出す
なんとなく、それだけで満たされていく気がして、頬が緩んでいく
そっと手を握り返して、先輩との距離を縮めた
……それにしても
「寒いですね……」
「お前、寒がりだったな」
「そうなんです……」
マフラーは巻いてるけど、それでも寒いもん
「これ握ってろ」
「え……あ、カイロ」
「ちったぁあったかいだろ」
「あったかいです!
でもそしたら先輩と手が……」
現にカイロを受け取ってしまったために、先輩と繋いでいた手が離れてしまっている
「こうすりゃ問題ねぇだろ」
そう言って先輩が私の肩に腕を回した
え、近い、いや確かにこれで離れはしないけど
「歩きにくくないですか?」
「………」
「ちょっと思ってましたよね」
「……No commentだ」
「それもう肯定したようなもんですけど!?」
そりゃそうだよ、先輩と私が何センチ身長差あると……
20センチ以上あるからね、身長差
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