26 文化祭!-5-
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二日間の竹中先輩による(鬼並みの)熱血指導に耐え
後はダンスだけと思いきや
肝心なことを忘れていた──!!!!
26 文化祭!!-5-
後夜祭当日
午後2時──
「どうだ夕歌、調子の方は」
生徒会メンバーが第一音楽室に顔を出してきた
「完璧だよ
呑み込みが早い子で助かった」
「竹中のお墨付き、ね……
OK、夕歌
よく頑張ったな」
「あ、ありがとうございます……」
飲み込みが早かったのかはさておき、付け焼き刃にしてはクオリティの高い上達ぶりではないかと私も思う
政宗先輩がポンポン、と頭を撫でてくれる
みんなして私の頭撫でるよね……
「あとは本番だけだな
ところでお前、パートナーはいるのか?」
「へっ?」
パートナー?
パートナーってなに?
「いないわけ?
今日のダンスパーティのパートナー」
「ああ、えっと、はい……そうなりますね……」
その瞬間、政宗先輩、佐助先輩、小太郎先輩、慶次先輩の目が光った
親泰君と信幸先輩はどうもしなかったけどね
「「じゃーんけーん!!!!」」
4人が同時に右手を振りかざし
「「ぽぉぉぉおん!!!!!!」」
グー、チョキ、パー、グー、
「「……あーいこーで、しょっ!!!!」」
「「……まーたあーいこっっ!!!!!」」
一向に決まらねぇジャンケンだな……
「これさあ、傍から見たら、いい年した男子高校生4人が仲良くじゃんけんしてる構図だよね……
なんというか、くだらないことに全力投球するあたり、男子高校生らしくていいけど……」
「……まあ、その通りだけど……
みんなあんなに熱くならなくても……」
「しかもさ、4人でやったらそりゃあいこ続くでしょうよ
分けてやったら早いと思うんだけど」
「「よっしゃあぁぁぁぁあ!!!!!!」」
政宗先輩と慶次先輩、佐助先輩が右手を振り上げた
哀れ、小太郎先輩が一人負けしてしまったようだ
「ある意味予想は出来てたメンツ……」
「誰と絡んでも落ち着かない……
親泰君は決まってるの?」
「うん、クラスの子
ごめんね、もっと早く言ってくれたらよかったんだけど
けど、夕歌さんとしては、パートナーになってほしい人は決まってるんだろ?」
バレてた──!!
まさかここまで聡い子だったなんて
恐るべし香曾我部親泰……
「まあ……うん……
っていうか、何で気づいたの!?」
「え、もうみんな分かってると思うけど……
俺だけかな?
バレバレだったよ?」
深く穴を掘ってその中にもぐりこみたいです
日の光が届かないところまで
「本人に言えばよかったのに」
「あんなに真剣にじゃんけんしてたら言えないって
……じゃんけんって、あんなに真剣にやるものだったんだね」
シュールな光景だな……
三人で行われた試合は慶次先輩のみの敗退
政宗先輩と佐助先輩の一騎打ちになった
「HA!
テメエにゃ絶対に負ける気がしねぇな!!」
「それはこっちの台詞だね
旦那なんかに負けたら俺様恥ずかしくて人前に出られないよ」
「上等だ猿……!!」
「バカ宗なんかに負けねーよ……!!」
いよいよ手が付けられない盛り上がり方をしてきたな……
「本当にいいの?」
「え?」
「政宗さんが負けたら、夕歌さんは佐助先輩と踊ることになるんだよ?」
「……それは……気まずいな……」
思わず本音が漏れてしまうと、ちょっと笑った親泰君がため息をついて
「あの、すいませんお二方」
二人の間に割って入った
「邪魔しないでよ親泰!」
「テメエは立候補してなかっただろうが!」
「いやそうじゃなくて!
夕歌さんの気持ちも無視して、勝手に決めちゃっていいんですか?」
「「……あ」」
「あ」ってなんだ、「あ」って!!
「二人してひどいですね!!」
「いやこうほら!
俺様たちって熱くなると周りが見えなくなる性質だからさあ!!
ね、竜の旦那!」
「お、おう!」
「こういう時だけ手を組むなんて最低ですよ!!」
「もっと言ってやれ親泰ー!!」
慶次先輩は単純に負けたのが悔しいんだな……
「夕歌さん、もうこの二人以外の人と組んだ方がいいと思う俺」
「うん、私も親泰君の意見がもっともだと思う」
「じゃあ僕と組むかい?」
「それはお断りします」
竹中先輩と組むのもちょっと……それはそれで怖い……
「……親泰君の意見はもっともだと思うんですけど……
そうやって真剣にしてくれてるってことは、ちょっと嬉しかったですよ
……政宗先輩」
少し勇気を出して、先輩を見上げる
ちくしょう……造形美は驚いた顔も格好良いなんて……
「……俺……?」
「えっ、嫌でした!?」
「嫌っつうか……
……すんげえ嬉しい
ありがとな」
きっと顔が赤いんだろうな、と思う
俯いてしまった私も……先輩も
「あーじゃあ夕歌ちゃん!
何か竹中が向こうにドレス用意してあるらしいから選びに行こうかー!!」
「え?
でも確かダンスって夕方の6時じゃ……」
「いーのいーの!
意外と長くかかるかもしれないしー!?」
「テメェ猿飛……
あとで覚えとけよ……」
政宗先輩の眼光鋭い睨みもどこ吹く風の佐助先輩に背中を押されて、準備室に入る
「佐助……
何でこうさぁ、邪魔したがるのさ」
「うるっさい!!
慶次は黙ってて!!
脳内万年常春!!!」
「ええ!?
やつあたりじゃねぇか!」
うん……
佐助先輩が何故か知らないけど荒れだした……
そろりと政宗先輩を見ると、勝者だからなのか余裕の表情
ふと私と目が合うと、その勝ち誇った顔が少し緩んで
それだけで心臓が一回転した気がした
後はダンスだけと思いきや
肝心なことを忘れていた──!!!!
26 文化祭!!-5-
後夜祭当日
午後2時──
「どうだ夕歌、調子の方は」
生徒会メンバーが第一音楽室に顔を出してきた
「完璧だよ
呑み込みが早い子で助かった」
「竹中のお墨付き、ね……
OK、夕歌
よく頑張ったな」
「あ、ありがとうございます……」
飲み込みが早かったのかはさておき、付け焼き刃にしてはクオリティの高い上達ぶりではないかと私も思う
政宗先輩がポンポン、と頭を撫でてくれる
みんなして私の頭撫でるよね……
「あとは本番だけだな
ところでお前、パートナーはいるのか?」
「へっ?」
パートナー?
パートナーってなに?
「いないわけ?
今日のダンスパーティのパートナー」
「ああ、えっと、はい……そうなりますね……」
その瞬間、政宗先輩、佐助先輩、小太郎先輩、慶次先輩の目が光った
親泰君と信幸先輩はどうもしなかったけどね
「「じゃーんけーん!!!!」」
4人が同時に右手を振りかざし
「「ぽぉぉぉおん!!!!!!」」
グー、チョキ、パー、グー、
「「……あーいこーで、しょっ!!!!」」
「「……まーたあーいこっっ!!!!!」」
一向に決まらねぇジャンケンだな……
「これさあ、傍から見たら、いい年した男子高校生4人が仲良くじゃんけんしてる構図だよね……
なんというか、くだらないことに全力投球するあたり、男子高校生らしくていいけど……」
「……まあ、その通りだけど……
みんなあんなに熱くならなくても……」
「しかもさ、4人でやったらそりゃあいこ続くでしょうよ
分けてやったら早いと思うんだけど」
「「よっしゃあぁぁぁぁあ!!!!!!」」
政宗先輩と慶次先輩、佐助先輩が右手を振り上げた
哀れ、小太郎先輩が一人負けしてしまったようだ
「ある意味予想は出来てたメンツ……」
「誰と絡んでも落ち着かない……
親泰君は決まってるの?」
「うん、クラスの子
ごめんね、もっと早く言ってくれたらよかったんだけど
けど、夕歌さんとしては、パートナーになってほしい人は決まってるんだろ?」
バレてた──!!
まさかここまで聡い子だったなんて
恐るべし香曾我部親泰……
「まあ……うん……
っていうか、何で気づいたの!?」
「え、もうみんな分かってると思うけど……
俺だけかな?
バレバレだったよ?」
深く穴を掘ってその中にもぐりこみたいです
日の光が届かないところまで
「本人に言えばよかったのに」
「あんなに真剣にじゃんけんしてたら言えないって
……じゃんけんって、あんなに真剣にやるものだったんだね」
シュールな光景だな……
三人で行われた試合は慶次先輩のみの敗退
政宗先輩と佐助先輩の一騎打ちになった
「HA!
テメエにゃ絶対に負ける気がしねぇな!!」
「それはこっちの台詞だね
旦那なんかに負けたら俺様恥ずかしくて人前に出られないよ」
「上等だ猿……!!」
「バカ宗なんかに負けねーよ……!!」
いよいよ手が付けられない盛り上がり方をしてきたな……
「本当にいいの?」
「え?」
「政宗さんが負けたら、夕歌さんは佐助先輩と踊ることになるんだよ?」
「……それは……気まずいな……」
思わず本音が漏れてしまうと、ちょっと笑った親泰君がため息をついて
「あの、すいませんお二方」
二人の間に割って入った
「邪魔しないでよ親泰!」
「テメエは立候補してなかっただろうが!」
「いやそうじゃなくて!
夕歌さんの気持ちも無視して、勝手に決めちゃっていいんですか?」
「「……あ」」
「あ」ってなんだ、「あ」って!!
「二人してひどいですね!!」
「いやこうほら!
俺様たちって熱くなると周りが見えなくなる性質だからさあ!!
ね、竜の旦那!」
「お、おう!」
「こういう時だけ手を組むなんて最低ですよ!!」
「もっと言ってやれ親泰ー!!」
慶次先輩は単純に負けたのが悔しいんだな……
「夕歌さん、もうこの二人以外の人と組んだ方がいいと思う俺」
「うん、私も親泰君の意見がもっともだと思う」
「じゃあ僕と組むかい?」
「それはお断りします」
竹中先輩と組むのもちょっと……それはそれで怖い……
「……親泰君の意見はもっともだと思うんですけど……
そうやって真剣にしてくれてるってことは、ちょっと嬉しかったですよ
……政宗先輩」
少し勇気を出して、先輩を見上げる
ちくしょう……造形美は驚いた顔も格好良いなんて……
「……俺……?」
「えっ、嫌でした!?」
「嫌っつうか……
……すんげえ嬉しい
ありがとな」
きっと顔が赤いんだろうな、と思う
俯いてしまった私も……先輩も
「あーじゃあ夕歌ちゃん!
何か竹中が向こうにドレス用意してあるらしいから選びに行こうかー!!」
「え?
でも確かダンスって夕方の6時じゃ……」
「いーのいーの!
意外と長くかかるかもしれないしー!?」
「テメェ猿飛……
あとで覚えとけよ……」
政宗先輩の眼光鋭い睨みもどこ吹く風の佐助先輩に背中を押されて、準備室に入る
「佐助……
何でこうさぁ、邪魔したがるのさ」
「うるっさい!!
慶次は黙ってて!!
脳内万年常春!!!」
「ええ!?
やつあたりじゃねぇか!」
うん……
佐助先輩が何故か知らないけど荒れだした……
そろりと政宗先輩を見ると、勝者だからなのか余裕の表情
ふと私と目が合うと、その勝ち誇った顔が少し緩んで
それだけで心臓が一回転した気がした
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