22 文化祭!-1-
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秋深まる九月の下旬、それはやって来た
「今日のHRは、文化祭でのクラスの出し物を決めたいと思う
何か意見があるやつは言ってくれ」
文化祭がきた!!
22 文化祭!!ー1ー
ということで、担任から私と幸村君に進行がバトンタッチされた
「夕歌殿は座っていてくだされ」
「え、いやいいよ」
だって幸村君一人だけってかなり心配だもん
「幸村の言うとおり座っといたら?
お前、まだ松葉杖取れてねーんだし」
「平気平気
あ、じゃあさ、幸村君が板書してくれるとありがたいな!」
「某が板書を?」
「そうすれば私が司会になって動かなくていいから」
我ながら名案では!?
幸村君が意外と字が綺麗なことも知ってるよ
多分私よりは確実に綺麗だと思われるよ
「そうでござるな!
ではお頼み申す!」
「任せて!
えーと、それじゃあ話し合いを──」
「夕歌殿!」
「何?」
振り向くと、すごく困ったような表情の幸村君
「大丈夫だよ心配しなくても」
「そうではないのでござる!」
そうじゃない?
じゃあなんだろう
「ちょーくは何色を使えばよいのでござるか……?」
「………」
脱力した
一瞬で脱力した
何なのこの子、アホの子なの?
「白!!
白に決まってるじゃん!」
「そうなのでござるか!
危うく赤で書くところでござった!」
「チョークを生まれて初めて持った小学生かお前は!!」
そしてなぜそこで赤をチョイスした
「えーと、じゃあとりあえず希望聞きます
なんかやりたい人、挙手ー」
何人かの手が挙がって、なぜか思い思いに模擬店とか屋台とかいろいろ案が出てきた
みんな挙手忘れてるけどもういいや
そして幸村君の板書が追いついていない……
「んーっと
まとめると模擬店と生徒創作が多いなー
他になんかある人」
「ステージで思い切って演劇やってみる
……とか?」
全員(多分クラスの9割)の視線がやめろと訴えていた
もちろん私も訴えた
「私反対」
「私もだ」
「そっかー、残念だな
ヒロインは夕歌にしようと思ってたんだけど」
「「演劇いいと思います!!!!!」」
「突然の裏切り」
嘘でしょみんな
どんだけ私に恥かかせたいのよ鬼かよ
* * *
「──えー、それじゃあ、文化祭において、私たち1年1組は模擬店をすることに決まりました」
結局、現実的に考えて演劇案は却下された
だって衣装とかどうすんのよ
「模擬店の内容について意見がある人ー」
「男女逆転カフェだろそこは」
「それはお前がメイドコスしてみたいだけだろ変態成実」
「夕歌の執事服見てみたい奴手ぇ挙げろー!!」
「「はぁぁぁぁあああい!!!」」
「お前らまた裏切りやがったなぁぁぁあ!!」
何でかすがまで手ぇ挙げてんだよ!!
ユダだ!ユダがいる!!
「満場一致だな!
ってことで、斎藤夕歌、執事服けってーい!!」
「ふっざけんなぁぁぁ!!!」
なんとかしてこの変態成実に一矢報いてやりたい
そして出てきた対抗策が──
「よーし、分かった、やってやろうじゃないの
ただし、成実がメイド服着てくれるんなら……ね?」
「い、いやあ~……俺はそのー……
裏方的な立場希望……」
「へーえ?
人に散々押しつけといて自分はしないんだあ?」
「いやその……」
「つまり今のは、お前の自己満足のために私たちを付き合わせたと
そういうことか」
「それは違っ……!!」
「そのような下衆の行為を我々ファンクラブ会員は喜んで蔑もう」
かすがが沸点に到達しそうだ……
「分かった分かった!
俺もメイド服着る!
着るから命だけはっ!!」
成実がもはや泣き叫びだった
ちょっとかわいそうかも……
「ふん、始めからそうすればよかったんだ」
「今の明らかに脅迫じゃねえか!」
「何だと?」
「いや、なんでもないです……」
伊達家どころか、成実ってどこにいてもヒエラルキーの底辺にいるよね……
かすがに頭を下げる成実を見ながら、男女逆転カフェ案に丸をした
「今日のHRは、文化祭でのクラスの出し物を決めたいと思う
何か意見があるやつは言ってくれ」
文化祭がきた!!
22 文化祭!!ー1ー
ということで、担任から私と幸村君に進行がバトンタッチされた
「夕歌殿は座っていてくだされ」
「え、いやいいよ」
だって幸村君一人だけってかなり心配だもん
「幸村の言うとおり座っといたら?
お前、まだ松葉杖取れてねーんだし」
「平気平気
あ、じゃあさ、幸村君が板書してくれるとありがたいな!」
「某が板書を?」
「そうすれば私が司会になって動かなくていいから」
我ながら名案では!?
幸村君が意外と字が綺麗なことも知ってるよ
多分私よりは確実に綺麗だと思われるよ
「そうでござるな!
ではお頼み申す!」
「任せて!
えーと、それじゃあ話し合いを──」
「夕歌殿!」
「何?」
振り向くと、すごく困ったような表情の幸村君
「大丈夫だよ心配しなくても」
「そうではないのでござる!」
そうじゃない?
じゃあなんだろう
「ちょーくは何色を使えばよいのでござるか……?」
「………」
脱力した
一瞬で脱力した
何なのこの子、アホの子なの?
「白!!
白に決まってるじゃん!」
「そうなのでござるか!
危うく赤で書くところでござった!」
「チョークを生まれて初めて持った小学生かお前は!!」
そしてなぜそこで赤をチョイスした
「えーと、じゃあとりあえず希望聞きます
なんかやりたい人、挙手ー」
何人かの手が挙がって、なぜか思い思いに模擬店とか屋台とかいろいろ案が出てきた
みんな挙手忘れてるけどもういいや
そして幸村君の板書が追いついていない……
「んーっと
まとめると模擬店と生徒創作が多いなー
他になんかある人」
「ステージで思い切って演劇やってみる
……とか?」
全員(多分クラスの9割)の視線がやめろと訴えていた
もちろん私も訴えた
「私反対」
「私もだ」
「そっかー、残念だな
ヒロインは夕歌にしようと思ってたんだけど」
「「演劇いいと思います!!!!!」」
「突然の裏切り」
嘘でしょみんな
どんだけ私に恥かかせたいのよ鬼かよ
* * *
「──えー、それじゃあ、文化祭において、私たち1年1組は模擬店をすることに決まりました」
結局、現実的に考えて演劇案は却下された
だって衣装とかどうすんのよ
「模擬店の内容について意見がある人ー」
「男女逆転カフェだろそこは」
「それはお前がメイドコスしてみたいだけだろ変態成実」
「夕歌の執事服見てみたい奴手ぇ挙げろー!!」
「「はぁぁぁぁあああい!!!」」
「お前らまた裏切りやがったなぁぁぁあ!!」
何でかすがまで手ぇ挙げてんだよ!!
ユダだ!ユダがいる!!
「満場一致だな!
ってことで、斎藤夕歌、執事服けってーい!!」
「ふっざけんなぁぁぁ!!!」
なんとかしてこの変態成実に一矢報いてやりたい
そして出てきた対抗策が──
「よーし、分かった、やってやろうじゃないの
ただし、成実がメイド服着てくれるんなら……ね?」
「い、いやあ~……俺はそのー……
裏方的な立場希望……」
「へーえ?
人に散々押しつけといて自分はしないんだあ?」
「いやその……」
「つまり今のは、お前の自己満足のために私たちを付き合わせたと
そういうことか」
「それは違っ……!!」
「そのような下衆の行為を我々ファンクラブ会員は喜んで蔑もう」
かすがが沸点に到達しそうだ……
「分かった分かった!
俺もメイド服着る!
着るから命だけはっ!!」
成実がもはや泣き叫びだった
ちょっとかわいそうかも……
「ふん、始めからそうすればよかったんだ」
「今の明らかに脅迫じゃねえか!」
「何だと?」
「いや、なんでもないです……」
伊達家どころか、成実ってどこにいてもヒエラルキーの底辺にいるよね……
かすがに頭を下げる成実を見ながら、男女逆転カフェ案に丸をした
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