16 夏休み!4
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連絡を受けていた片倉先生が、私とかすがの姿を見て駆け寄る
騒然となった肝試し大会は、中止になるかと思いきや
見回りも兼ねて、腕に自慢のあるペアは続行
遠くから男達の野太い悲鳴が響き渡ることになった……
16 夏休み!4
肝試しは結局最後まで続けた
「いっつ……」
「我慢しろ
結構深く切られてるからな
普通は病院行きだぞ、このバカ」
「すみません……」
片倉先生の手早い処置により、何とか血が止まった
ただ、洋服は血でべっとりだったため、処分に……
まさかここに来て腕に包帯を巻くことになるとは思わなかった
「大丈夫か?」
「政宗先輩
大丈夫です
血も止まりましたし」
「そうか
それ聞いて安心した」
ポン、と頭を軽く撫でられた
「ご心配おかけしました」
「まったくだ
友達思いもいいが、自分の体大切にしてやれよ?」
「……はい」
ポンポンと先輩にしては優しく頭を撫でてくれた
なんかもうこの手のスキンシップ慣れたや
無事に全員が肝試しから帰ってきたところで、お待ちかねの花火タイム
「梵、夕歌!
花火しようぜ!」
「テメェはどこぞのガキかってんだ……
オラ、さっさと花火よこせ」
「分かってるって
ほらよ」
先輩が結構な量の手持ち花火を成実から受け取る
「あっちでやるか
真田幸村もいるしな」
「そうですね
っていうか、先輩と幸村君、急に仲良くなりましたね」
「……気付いてねえのか……」
「……?」
「まあいい
ほら」
「あ、ありがとうございます」
先輩から手持ち花火を受け取ろうと手を伸ばす
その時、手が触れて……
「っ!!」
心臓が跳ね上がった
顔がだんだんと熱くなる
「どうした?」
「あ、い、いえっ!」
ひったくるように花火を受け取って、幸村君のところに走った
「何だ……?」
「青春だね、2人とも!」
「テメエは黙ってろ空気」
「ひどっ!!」
なにが青春だ……何が!
「幸村君!」
「おお、夕歌殿!」
「火、もらっていい?」
「もちろんでござる!」
幸村君の花火から火をもらった
「夕歌ちゃん、はい」
「あ、線香花火!
ありがとうございます!」
佐助先輩、気が利く……!
「まだやってないっしょ?
あとでかすがとやりなよ」
「はい、そうします!
かすがは……?」
「もうすぐ来ると思うよ
あ、来た来た」
建物の方からかすがが出てきたのが見えて、怪我をしていない腕で手を振った
「かすがー!」
「夕歌、大丈夫か!?」
「うん、片倉先生が手当てしてくれたから大丈夫」
「そうか……
すまない、お前を守れず……っ!」
「いいって!
かすががいなかったら私多分無事じゃなかったと思うし!
あ、ほらかすが!
線香花火しようよ!」
「ああ……そうだな」
手持ち花火から火が消える
バケツに入れて、今度は線香花火に火を付けた
「どっちが先に落ちるか競争ね!」
「受けて立とう」
線香花火から火花が出てきて、2人で身を寄せあって風を凌ぐ
「きれい……!」
「そうだな
夏の風物詩だ」
「やっぱ線香花火だよね
……あ」
落ちた……
「私の勝ちだな」
「悔しい……」
でもきれいだったからいっか
「おーい!
打ち上げ花火やるぞー!」
元親先輩の声が聞こえてきて、そちらに顔を向ける
そこには種類様々の打ち上げ花火が用意されていて、みんなもそちらへ向かっていた
「行くか」
「そうだね!」
線香花火もバケツに入れて、みんなの方へ向かう
点火担当は綱元先輩
「心の準備は出来たな?」
綱元先輩がそう言って花火に火をつける
僅かな間があって、勢いよく花火が吹き出した
「おお……!
すごいでござる!」
「市販の花火ってのも乙なもんだな」
目を輝かせるのは幸村君と元親先輩
手慣れたように綱元先輩が花火に点火していく
……もしかして綱元先輩って、こういう花火をやった事があるんだろうか
最後の打ち上げ花火に点火されて、空高く花火が飛んでいく
そして夜空に小さな花を咲かせて消えていった
「……インパクトに欠けるな」
「だな、やっぱ職人呼んだ方が良かったか?」
「ただの合宿でガチの花火大会しないでください」
規格外もいい加減にしろ
騒然となった肝試し大会は、中止になるかと思いきや
見回りも兼ねて、腕に自慢のあるペアは続行
遠くから男達の野太い悲鳴が響き渡ることになった……
16 夏休み!4
肝試しは結局最後まで続けた
「いっつ……」
「我慢しろ
結構深く切られてるからな
普通は病院行きだぞ、このバカ」
「すみません……」
片倉先生の手早い処置により、何とか血が止まった
ただ、洋服は血でべっとりだったため、処分に……
まさかここに来て腕に包帯を巻くことになるとは思わなかった
「大丈夫か?」
「政宗先輩
大丈夫です
血も止まりましたし」
「そうか
それ聞いて安心した」
ポン、と頭を軽く撫でられた
「ご心配おかけしました」
「まったくだ
友達思いもいいが、自分の体大切にしてやれよ?」
「……はい」
ポンポンと先輩にしては優しく頭を撫でてくれた
なんかもうこの手のスキンシップ慣れたや
無事に全員が肝試しから帰ってきたところで、お待ちかねの花火タイム
「梵、夕歌!
花火しようぜ!」
「テメェはどこぞのガキかってんだ……
オラ、さっさと花火よこせ」
「分かってるって
ほらよ」
先輩が結構な量の手持ち花火を成実から受け取る
「あっちでやるか
真田幸村もいるしな」
「そうですね
っていうか、先輩と幸村君、急に仲良くなりましたね」
「……気付いてねえのか……」
「……?」
「まあいい
ほら」
「あ、ありがとうございます」
先輩から手持ち花火を受け取ろうと手を伸ばす
その時、手が触れて……
「っ!!」
心臓が跳ね上がった
顔がだんだんと熱くなる
「どうした?」
「あ、い、いえっ!」
ひったくるように花火を受け取って、幸村君のところに走った
「何だ……?」
「青春だね、2人とも!」
「テメエは黙ってろ空気」
「ひどっ!!」
なにが青春だ……何が!
「幸村君!」
「おお、夕歌殿!」
「火、もらっていい?」
「もちろんでござる!」
幸村君の花火から火をもらった
「夕歌ちゃん、はい」
「あ、線香花火!
ありがとうございます!」
佐助先輩、気が利く……!
「まだやってないっしょ?
あとでかすがとやりなよ」
「はい、そうします!
かすがは……?」
「もうすぐ来ると思うよ
あ、来た来た」
建物の方からかすがが出てきたのが見えて、怪我をしていない腕で手を振った
「かすがー!」
「夕歌、大丈夫か!?」
「うん、片倉先生が手当てしてくれたから大丈夫」
「そうか……
すまない、お前を守れず……っ!」
「いいって!
かすががいなかったら私多分無事じゃなかったと思うし!
あ、ほらかすが!
線香花火しようよ!」
「ああ……そうだな」
手持ち花火から火が消える
バケツに入れて、今度は線香花火に火を付けた
「どっちが先に落ちるか競争ね!」
「受けて立とう」
線香花火から火花が出てきて、2人で身を寄せあって風を凌ぐ
「きれい……!」
「そうだな
夏の風物詩だ」
「やっぱ線香花火だよね
……あ」
落ちた……
「私の勝ちだな」
「悔しい……」
でもきれいだったからいっか
「おーい!
打ち上げ花火やるぞー!」
元親先輩の声が聞こえてきて、そちらに顔を向ける
そこには種類様々の打ち上げ花火が用意されていて、みんなもそちらへ向かっていた
「行くか」
「そうだね!」
線香花火もバケツに入れて、みんなの方へ向かう
点火担当は綱元先輩
「心の準備は出来たな?」
綱元先輩がそう言って花火に火をつける
僅かな間があって、勢いよく花火が吹き出した
「おお……!
すごいでござる!」
「市販の花火ってのも乙なもんだな」
目を輝かせるのは幸村君と元親先輩
手慣れたように綱元先輩が花火に点火していく
……もしかして綱元先輩って、こういう花火をやった事があるんだろうか
最後の打ち上げ花火に点火されて、空高く花火が飛んでいく
そして夜空に小さな花を咲かせて消えていった
「……インパクトに欠けるな」
「だな、やっぱ職人呼んだ方が良かったか?」
「ただの合宿でガチの花火大会しないでください」
規格外もいい加減にしろ
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