12 Field day!5
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「お昼ご飯どこで食べようかなぁ……」
弁当を持ってうろうろしていた時
「夕歌ちゃん!
私たちと食べない!?」
「もちろん私たちと食べるわよね!」
「ちょっと!
斎藤さんを先に誘ったのはこっちなんですけど!」
神様、なぜ私の奪い合いが起きるのでしょうか
「……逃げる」
白熱する争奪戦からそっと逃げた
12 Field day!5
「こ、ここまで来ればもう大丈夫か……」
案の定逃げたのはバレたんだけど、持ち前の足の速さで何とか撒くことに成功した
どこか静かな場所ないかなぁ……
「いや、その前に一人っていう状況をどうにかしたいんだよなぁ……」
ぶつぶつ呟いていると
「あれ?
夕歌、何してんだ?」
「おおう、成実
いや、食べる場所探しててさ
ついでに誰か一緒に食べてくれる子探し中」
「んじゃ、俺んとこ来いよ
梵とか小十郎とか綱元とかいるし」
「え、伊達家水入らずにお邪魔するわけにはいかないよ」
というか、鬼庭先輩が良い顔をしないのではないだろうか
「いいっていいって
むしろ梵の方は歓迎するに決まってるんだからさ
そうと決まれば行くぞー」
「そんな強引な……」
お断りしようかと思っている間に背中を押されてしまい、観念した私は成実についていくことにした
* * *
幕にでかでかと「伊達グループ」と書かれた自前らしきテントの中には、それはそれは見知った顔が勢揃いしていた
「どこ行ってやがったんだ成実!
って、夕歌?」
「あああすみませんすみません……!!」
申し訳なさが最高潮で、条件反射で政宗先輩に頭を下げてしまった
本当、財閥ご一行様の中にド庶民が紛れ込もうとしてしまってすみません……
「いや別にお前が謝る必要はねぇんだが……」
「一人だったから連れてきた」
「そういうことか
ほら、こっちに座れよ」
「い、いいんですか!?」
「むしろ歓迎するぜ?
なあ、小十郎?」
「ええ
にぎやかになりますな」
良かった、片倉先生も異論はないようだ
「ほらよ」と政宗先輩が隣を空けてくれたので、「やっぱそこですよねー」と内心怯えながらもお邪魔することにした
「じゃあ、お邪魔します
なんだかすみません、押しかけみたいになっちゃって」
「気にすんなよ
それよりも、春日山とかに誘われなかったのか?」
「ああ、かすがは上杉先生と一緒ですし、幸村君は武田さんと殴り合ってましたから」
「親泰とかは?」
「元親先輩と子分さんたちが盛り上がってるの傍観してましたよ
あとはいろんな女の子たちからお誘いがあったんですけど、私の取り合い起きちゃって……」
「大変だったな」
「もう疲れました……」
「はい、夕歌
お茶だ」
目の前に差し出された紙コップを受け取る
「あ、ありがとうございます、鬼庭先輩」
「名前で構わないさ」
「そうですか?
じゃあ、綱元先輩で」
思ったけど、ここって青一色だな……
「斎藤、ダンス良かったぞ」
「あ、あはは……ありがとうございます
まさか片倉先生から褒められるとは思いませんでしたけど」
「なんだそりゃ」
「つかお前、弁当小さくねぇか?
よくそれで足りるな」
「男子と一緒にしないでください
食べる量が違うに決まってるじゃないですか」
「そうですよ、政宗様
夕歌、これを食べてみろ」
綱元先輩が差し出してきたのはサラダ
「小十郎様の野菜で作られたものだ
まだ小十郎様の野菜は食べたことがないだろう?」
「はい!
まつ先輩がおいしいって言ってたのは聞いたことあるんですけど
じゃあ、いただきます」
紙皿に乗せられたサラダを一口
一口入れただけで分かる
「先輩たちってこんなおいしい野菜毎日食べてるんですね……」
「気に入ったか?」
「はい……!
できるなら毎日食べたいくらいです……」
「……何かお前見てると庇護欲湧いてくるわ」
「湧かせるな」
「はははっ
まあでも、成実の言うことは一理あるな」
「綱元先輩!?」
「放っておけねえな」
「ちょ、片倉先生、何神妙な顔つきで頷いてんですか」
「まったくだ
ちょっと目を離すとすぐドジやらかしそうだよな」
「どんだけ私って頼りないんですか!」
しまった、忘れかけてたけど伊達家の男たちはこうなんだった
「頼りねぇってわけじゃねぇよ
もしそうだったんなら、竹中がお前を指名するわけねぇだろ」
「夕歌の能力は竹中のお墨付きということでもあるんだ
自信を持っていいんだぞ」
「これだけさんざん言われて自信持てるわけないです」
「まあそう拗ねんなって」
政宗先輩に頭をポンと撫でられても、私は無言で弁当を食べ続けた
私は今、拗ねてるんだからな!
弁当を持ってうろうろしていた時
「夕歌ちゃん!
私たちと食べない!?」
「もちろん私たちと食べるわよね!」
「ちょっと!
斎藤さんを先に誘ったのはこっちなんですけど!」
神様、なぜ私の奪い合いが起きるのでしょうか
「……逃げる」
白熱する争奪戦からそっと逃げた
12 Field day!5
「こ、ここまで来ればもう大丈夫か……」
案の定逃げたのはバレたんだけど、持ち前の足の速さで何とか撒くことに成功した
どこか静かな場所ないかなぁ……
「いや、その前に一人っていう状況をどうにかしたいんだよなぁ……」
ぶつぶつ呟いていると
「あれ?
夕歌、何してんだ?」
「おおう、成実
いや、食べる場所探しててさ
ついでに誰か一緒に食べてくれる子探し中」
「んじゃ、俺んとこ来いよ
梵とか小十郎とか綱元とかいるし」
「え、伊達家水入らずにお邪魔するわけにはいかないよ」
というか、鬼庭先輩が良い顔をしないのではないだろうか
「いいっていいって
むしろ梵の方は歓迎するに決まってるんだからさ
そうと決まれば行くぞー」
「そんな強引な……」
お断りしようかと思っている間に背中を押されてしまい、観念した私は成実についていくことにした
* * *
幕にでかでかと「伊達グループ」と書かれた自前らしきテントの中には、それはそれは見知った顔が勢揃いしていた
「どこ行ってやがったんだ成実!
って、夕歌?」
「あああすみませんすみません……!!」
申し訳なさが最高潮で、条件反射で政宗先輩に頭を下げてしまった
本当、財閥ご一行様の中にド庶民が紛れ込もうとしてしまってすみません……
「いや別にお前が謝る必要はねぇんだが……」
「一人だったから連れてきた」
「そういうことか
ほら、こっちに座れよ」
「い、いいんですか!?」
「むしろ歓迎するぜ?
なあ、小十郎?」
「ええ
にぎやかになりますな」
良かった、片倉先生も異論はないようだ
「ほらよ」と政宗先輩が隣を空けてくれたので、「やっぱそこですよねー」と内心怯えながらもお邪魔することにした
「じゃあ、お邪魔します
なんだかすみません、押しかけみたいになっちゃって」
「気にすんなよ
それよりも、春日山とかに誘われなかったのか?」
「ああ、かすがは上杉先生と一緒ですし、幸村君は武田さんと殴り合ってましたから」
「親泰とかは?」
「元親先輩と子分さんたちが盛り上がってるの傍観してましたよ
あとはいろんな女の子たちからお誘いがあったんですけど、私の取り合い起きちゃって……」
「大変だったな」
「もう疲れました……」
「はい、夕歌
お茶だ」
目の前に差し出された紙コップを受け取る
「あ、ありがとうございます、鬼庭先輩」
「名前で構わないさ」
「そうですか?
じゃあ、綱元先輩で」
思ったけど、ここって青一色だな……
「斎藤、ダンス良かったぞ」
「あ、あはは……ありがとうございます
まさか片倉先生から褒められるとは思いませんでしたけど」
「なんだそりゃ」
「つかお前、弁当小さくねぇか?
よくそれで足りるな」
「男子と一緒にしないでください
食べる量が違うに決まってるじゃないですか」
「そうですよ、政宗様
夕歌、これを食べてみろ」
綱元先輩が差し出してきたのはサラダ
「小十郎様の野菜で作られたものだ
まだ小十郎様の野菜は食べたことがないだろう?」
「はい!
まつ先輩がおいしいって言ってたのは聞いたことあるんですけど
じゃあ、いただきます」
紙皿に乗せられたサラダを一口
一口入れただけで分かる
「先輩たちってこんなおいしい野菜毎日食べてるんですね……」
「気に入ったか?」
「はい……!
できるなら毎日食べたいくらいです……」
「……何かお前見てると庇護欲湧いてくるわ」
「湧かせるな」
「はははっ
まあでも、成実の言うことは一理あるな」
「綱元先輩!?」
「放っておけねえな」
「ちょ、片倉先生、何神妙な顔つきで頷いてんですか」
「まったくだ
ちょっと目を離すとすぐドジやらかしそうだよな」
「どんだけ私って頼りないんですか!」
しまった、忘れかけてたけど伊達家の男たちはこうなんだった
「頼りねぇってわけじゃねぇよ
もしそうだったんなら、竹中がお前を指名するわけねぇだろ」
「夕歌の能力は竹中のお墨付きということでもあるんだ
自信を持っていいんだぞ」
「これだけさんざん言われて自信持てるわけないです」
「まあそう拗ねんなって」
政宗先輩に頭をポンと撫でられても、私は無言で弁当を食べ続けた
私は今、拗ねてるんだからな!
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