11 Field day!4
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とうとう、この日がやってきた
6月7日
体育祭 本番!!
優勝するぞー!
11 Field day!4
──その日の朝、私は生徒会室にいた
「おはようございまーす」
「Good morning,夕歌
早いな」
「なんか早く目が覚めちゃって」
集合の30分前だというのに、我らが生徒会長様はすでに登校済みだった
生徒会の腕章も着用済みだったので、私も昨日受け取っていた生徒会役員の腕章を付けようと鞄を開いた
「パンフ配りまではまだ時間があるが、どうする?」
「いや、どうすると言われても
あ、パンフ見てもいいですか?」
「いいぞ」
机の上に置いてあったパンフを開く
理事長と校長の挨拶が載っていたページをめくると、そこに挨拶を出していたのは
「体育委員長、真田幸村……
ああ、だから全体練習の時、前で挨拶してたんだ……」
幸村君、教えてくれてもいいのに
いや知らなかった私もどうなのって話なんだけど
「おはようございます」
穏やかな声と共に生徒会室のドアが開く
そちらに目を向けると、イケメン紳士と美少年が立っていた
「あ、親泰君に真田先輩
おはようございます」
「早いね、夕歌さん」
「おはよう
今来たばっかりだよ」
「そうなんだ」
「ちぃと早いが、準備するか」
「そうですね」
政宗先輩がそう言って真田先輩も賛同したので、一年生である私たちも従うことにした
パンフレットの配布に必要なものを運ぶのも生徒会の役目
案外力仕事が多かったりするんだな、この仕事は……
備品室から長机2つと、パンフが入った段ボールを持っていく
「うっ、重い……!!」
「うわっ、夕歌さん!
パンフは俺が運ぶからいいって!」
「くぅっ……!
頼んだ……」
段ボールを親泰君に渡し、私は長机を運ぶことにした
「よいしょっと」
「一人で大丈夫か?」
「あ、これくらいなら大丈夫です」
「いいえ、女性が無理をするものじゃありませんよ
私が運んでおくので、こちらの文房具が入った箱をお願いします」
「うう、ありがとうございます、真田先輩……」
真田先輩に長机を運んでもらうことにして、細々としたものを持っていくことにした
グラウンド近くにずらりと並んだテントの列
そこから少し離れたところに二つ並んだテントが私たち生徒会の根城となる受付だ
先に長机を運んでいた真田先輩、段ボールを抱えていた親泰君がすでに準備を始めていた
その準備を手伝っていると、政宗先輩も先生たちとの連絡を終えて合流
15分ほどで受付の準備が完了した
「ふう!」
時刻は8時過ぎ
生徒たちはもう教室にいる
荷物はかすがに任せてあるから大丈夫
私に合わせて早く登校させてしまって申し訳ないなと思っているものの、かすが本人は「お前のためなら徹夜も苦ではないぞ」と当たり前のように言っていたので、とりあえず「うんありがとー」と返しておいた
最近、かすがの盲目っぷりに拍車がかかっている気がする
「お客さん、どれくらい来ますかね?」
「さあな
まあ、毎年結構来てるがな」
時間は8時を半分回ろうかという頃
良席を確保したい人たちはそろそろ来始めるころだ
「パンフの表紙の色って毎年青なんですか?」
「いや
前年度の優勝ブロックの色を使うって決まってる」
「じゃ、去年は青が優勝したんですか!」
「Yes!
今年も優勝はいただくがな」
「いやいや、今年は赤の優勝でしょう」
「HA!
負けねぇよ!」
真田先輩は「こちらこそ負けるつもりはありませんよ」と不敵な笑みを浮かべた
「まあ、正々堂々、真剣勝負が一番大事でしょうけどね」
「当然だ
反則なんざしたらただじゃおかねぇ」
怖ぇよ何するつもりだよ
会長権限でどうとでも出来そうで割と怖いよ
「先輩頑張ってくださいね、騎馬戦」
「ああ
お前こそ、綱引き頑張れよ」
「先輩こそ」
「言ってくれるぜ」
段ボールからパンフレットを出す
見えたお客さんは3人
「「おはようございます!」」
さあ、お仕事開始だ
6月7日
体育祭 本番!!
優勝するぞー!
11 Field day!4
──その日の朝、私は生徒会室にいた
「おはようございまーす」
「Good morning,夕歌
早いな」
「なんか早く目が覚めちゃって」
集合の30分前だというのに、我らが生徒会長様はすでに登校済みだった
生徒会の腕章も着用済みだったので、私も昨日受け取っていた生徒会役員の腕章を付けようと鞄を開いた
「パンフ配りまではまだ時間があるが、どうする?」
「いや、どうすると言われても
あ、パンフ見てもいいですか?」
「いいぞ」
机の上に置いてあったパンフを開く
理事長と校長の挨拶が載っていたページをめくると、そこに挨拶を出していたのは
「体育委員長、真田幸村……
ああ、だから全体練習の時、前で挨拶してたんだ……」
幸村君、教えてくれてもいいのに
いや知らなかった私もどうなのって話なんだけど
「おはようございます」
穏やかな声と共に生徒会室のドアが開く
そちらに目を向けると、イケメン紳士と美少年が立っていた
「あ、親泰君に真田先輩
おはようございます」
「早いね、夕歌さん」
「おはよう
今来たばっかりだよ」
「そうなんだ」
「ちぃと早いが、準備するか」
「そうですね」
政宗先輩がそう言って真田先輩も賛同したので、一年生である私たちも従うことにした
パンフレットの配布に必要なものを運ぶのも生徒会の役目
案外力仕事が多かったりするんだな、この仕事は……
備品室から長机2つと、パンフが入った段ボールを持っていく
「うっ、重い……!!」
「うわっ、夕歌さん!
パンフは俺が運ぶからいいって!」
「くぅっ……!
頼んだ……」
段ボールを親泰君に渡し、私は長机を運ぶことにした
「よいしょっと」
「一人で大丈夫か?」
「あ、これくらいなら大丈夫です」
「いいえ、女性が無理をするものじゃありませんよ
私が運んでおくので、こちらの文房具が入った箱をお願いします」
「うう、ありがとうございます、真田先輩……」
真田先輩に長机を運んでもらうことにして、細々としたものを持っていくことにした
グラウンド近くにずらりと並んだテントの列
そこから少し離れたところに二つ並んだテントが私たち生徒会の根城となる受付だ
先に長机を運んでいた真田先輩、段ボールを抱えていた親泰君がすでに準備を始めていた
その準備を手伝っていると、政宗先輩も先生たちとの連絡を終えて合流
15分ほどで受付の準備が完了した
「ふう!」
時刻は8時過ぎ
生徒たちはもう教室にいる
荷物はかすがに任せてあるから大丈夫
私に合わせて早く登校させてしまって申し訳ないなと思っているものの、かすが本人は「お前のためなら徹夜も苦ではないぞ」と当たり前のように言っていたので、とりあえず「うんありがとー」と返しておいた
最近、かすがの盲目っぷりに拍車がかかっている気がする
「お客さん、どれくらい来ますかね?」
「さあな
まあ、毎年結構来てるがな」
時間は8時を半分回ろうかという頃
良席を確保したい人たちはそろそろ来始めるころだ
「パンフの表紙の色って毎年青なんですか?」
「いや
前年度の優勝ブロックの色を使うって決まってる」
「じゃ、去年は青が優勝したんですか!」
「Yes!
今年も優勝はいただくがな」
「いやいや、今年は赤の優勝でしょう」
「HA!
負けねぇよ!」
真田先輩は「こちらこそ負けるつもりはありませんよ」と不敵な笑みを浮かべた
「まあ、正々堂々、真剣勝負が一番大事でしょうけどね」
「当然だ
反則なんざしたらただじゃおかねぇ」
怖ぇよ何するつもりだよ
会長権限でどうとでも出来そうで割と怖いよ
「先輩頑張ってくださいね、騎馬戦」
「ああ
お前こそ、綱引き頑張れよ」
「先輩こそ」
「言ってくれるぜ」
段ボールからパンフレットを出す
見えたお客さんは3人
「「おはようございます!」」
さあ、お仕事開始だ
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