恋ベタ彼の素顔
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「元気だね~」
窓の外を見ながらハンジが言った。
「…はぁ?」
「エレン達…なんか楽しそうに走り回ってる。」
エレン達…
「ニーナも勿論いてるよ」
「チッ…クソ女」
「……告白しないの~」
「黙ってろ」
告白…そんなよ…どうすればいい?
地下に居た時から恋だの愛だの無縁で
生きてきた…。仲間を失い…多くの死を見てきた俺に…今さら…大切な女が出来てどうすればいい
「…でも…ニーナって可愛いよね…ミカサと双子って言うけど…ミカサはどっちかと言うと、クールガールで見て通りの優秀…って感じ。だけどニーナはよく笑いミカサより幼く見えるけど…ミカサと同じ首席。…そのギャップが萌えだわ~」
「…阿呆が」
「ほっとけないタイプよね…だからエレンやアルミンはいつも一緒なのかな?」
エレン…か
見たところ…ミカサはエレンを好きみたいだが…エレンはニーナを好きな感じだな…
「もうっ!ジャン…返してよほうき…
掃除出来ないでしょ…」
「欲しけりゃ取ってみな~」
「…またジャンは…ニーナにイジワルしてるよエレン…」
「ったく…ガキかよ…」
俺が助け舟を出そうとしたとき
「…何やってる」
「兵長…」
悪ふざけしてたジャンも一瞬で
ビシッとする
「…どうした?ニーナ」
「…その…ジャンがほうきを返してくれなくて…」
「……そうか…ジャン…俺はニーナに俺の部屋の掃除を頼んだ…それを邪魔するって事になると分からねぇのか?」
ジャンを睨み付ける兵長。
もはや微動だにせず
「俺の部屋以外の全ての部屋をお前が掃除しろ」
「はあ?!…全てって…一人でですか?」
「お前は…耳も悪いのか?」
ジャン災難だな…。
「ありがとうございました兵長…私も掃除に戻りますね」
「ああ…頼む」
そう言うと兵長はニーナの頭をひとなでして去って行った。
「…兵長…本当優しいよね」
エレン、アルミン「「(それはニーナにだけだ)」」
「…じゃ…私掃除してくるね…後でねアルミン、エレン」
「………ねえ…エレン…リヴァイ兵長がライバルって…どんな感じ?」
「っ!?///」
「エレンも好きだよね…ニーナの事」
「別に俺は…それにジャンの奴も…」
「だね…ジャンも何時も何時もニーナにちょっかい出して…バレバレだよね」
俺の幼馴染みで家族のニーナ。
世界最強と唱われるリヴァイ兵長。
そんな人の心をニーナは射止めてしまい
巨人相手には負け知らずの兵長も
恋には奥手と言うか…慣れてないと言うか
回りにはもうバレてるのに自分では他と同じに接してると思っている。
「…エレン…ニーナ見なかった?」
「ミカサ…あいつなら兵長の部屋の掃除だ」
「…あのチビ…またニーナに…」
綺麗な兵長の部屋は…本当は掃除する
必要はない。
あの潔癖性の兵長が自分でピカピカにしてるからだ…。
なのに毎日ニーナにさせているのか…
それは多分…俺たちとばかり一緒に居てるニーナを少しでも自分の側に置きたいからだと思う。
「…じゃ~行こっかエレン」
「ああ…」
「大丈夫?…エレンと二人で」
「大丈夫だよミカサ♪…ミカサにも何か買ってくるね」
「うん…」
俺とニーナはエルヴィン団長に
調査兵団の備品調達にと買い物を頼まれた。
しばらく歩いてると向こうの方から
こちらに歩いて来る人影。
「あっ…リヴァイ兵長…」
「ニーナか…」
ニーナの姿を確認すると
優しい顔になる兵長…でも隣に俺が居ると
分かると途端に眉間にシワがよる。
「………仲良くお出掛けか?」
「お出掛けと言うか…お使いです」
「お使い?」
「はい、エルヴィン団長から備品の買い出しを頼まれたので」
それを聞いて少し眉間のシワが減る。
「気をつけて行ってこいよ」
「はい」
例のごとく兵長はニーナの頭を撫でた。
………そして
「オイ、エレン」
「は、はい…」
ポンと俺の肩に手を置き
「あいつを無事に帰せよ…」
「大丈夫てすよ…危ない事は…」
俺が言おうとすると
恐ろしく低い声で
「…テメェに…言ってんだよ…
あいつに指1本触れるな…」
そう言った。
「エレン…何してるの?」
「今行く…」
俺を呼ぶニーナの方へ歩きながら
背中に痛い視線を受けていた
早く…くっついてくれるかな…。
俺…兵長とライバルなんて心臓もたないよ
ニーナ以外の人にあんなに優しくしてる兵長は見たことない…だからわかる
多分…兵長にとって初めての恋。
そして初めての愛なんだと
最強の男は
驚くほど
愛しい人には優しく
その他の男には
恐ろしく
あの目が恐怖だ
*
☆END☆
*2017.10.12 *