My heart aches for you
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『―――上手だね♪私、マジック大好き~』
『あ、ありがとう…』
公園で一人…
マジックをしていた男の子に声をかける
女の子。
その天使のようの笑顔に男の子は
初めての想いを体験した。
『私ニーナ。私にも教えてくれる?』
『う、うん…いいよ。僕の名前は―――』
「高遠!!…先生を離せっ!!」
そう怒鳴ったのは金田一はじめ
名探偵と呼ばれた金田一耕介の孫。
高遠…と呼ばれた男は
またの名を地獄の傀儡師
この二人は言い知れぬ因縁がある
…そして
「遙ちゃん…」
高遠の腕の中に居るのは
はじめや美雪たちの高校の教師の
柊 ニーナ
「ニーナはこのまま連れていきます」
「なっ!!…高遠…」
「昔から…欲しかったモノのひとつですからね」
「そんな事私が許すはずがないでしょう」
はじめの隣に立ち拳銃を高遠に向けながら
穏やかな口調とは裏腹に怒りを露にする
明智健吾
警視庁切っての頭脳の持ち主…そして
ニーナの恋人。
「明智さん」
「健悟…」
「私のニーナからその汚い手を
退けて下さい」
「私の?…それはこちらのセリフですけどね明智警視…ニーナは、始めから私のモノ…それを私の留守を良いことにあなたが横から…」
「何を戯言を…もはや高遠…お前は包囲されている…逃げられない」
「…仕方ない…ニーナ」
高遠はニーナの髪の毛をひとすくいして愛しそうに彼女を見つめた
「遙ちゃん?」
「少し我慢するとします…でも」
高遠はニーナの顎を持ち上げそのまま
親指で彼女の唇をなぞった
「お前は私のモノだ…愛しいニーナ」
「遙ちゃん…んっ…」
重なる高遠とニーナの唇。
「っ!?」
それはまるで…映画のワンシーンのような
絵になる口付け。
「ではまた、ニーナ…そして金田一くん、明智警視。」
そう言うと瞬間に高遠は大量の真っ赤な薔薇に変わり、姿が消えた。
「……遙ちゃん…」
「まだ近くにいる筈です…」
明智の声に急かせれるよに捜査員は
消えた高遠の姿を探しに屋敷を出た。
「ニーナっ!!」
「健吾…っ…」
恋人を抱き締める明智。
その腕には力が入る
「先生…大丈夫ですか?」
明智に続いてニーナに駆け寄って
来たのは美雪とはじめ。
「ええ…大丈夫よ」
「遙ちゃんは…私を傷付けたりしない…昔から優しい人だったもの…」
「ニーナ…」
「遙ちゃんが…人を殺めただなんて…あの遙ちゃんが…」
「ニーナ…君がどれ程高遠を知っているか分かりませんが…以前と同じだと思ってはだめです」
「健吾…」
「先生があいつと幼馴染みって言うのは驚きだけど…明智さんの言う通り…先生が知ってる頃のやつじゃない…」
「……金田一くん…そうね…」
ニーナは目を閉じたそして一筋の
涙がほほをつたった。
それを見た明智や金田一はそれ以上何も言えなかった。
「…健吾…」
カチャリと寝室のドアが開く
そこには彼女が泊まるように置いている
パジャマに身を包んだ姿があった。
「…早かったですね…もう少しゆっくり湯船に浸かっていて良かったんですよ」
「…十分ゆっくりした…ありがとう」
「そうですか…ほらこっちへ…髪を乾かしてあげますよ」
明智は手招きしてニーナを自分の前に座らせた。
「 私と同じ香がします…」
「え?」
「先程まで微かに高遠のコロンの香がしていました…」
「…だから…部屋に入るなり…お風呂に?…」
「はい…ニーナは私のモノなのに…あの男の香など…我慢なりません」
「フフフ…健吾ったら」
「何が可笑しいんですか?」
「遙ちゃんに嫉妬なんて…」
「私とて人間です嫉妬くらいします…はい…乾きましたよ」
「ありがとう…きゃっ!!」
ニーナは明智によってベットに
組み敷かれた
「今日は…手加減しませんよ」
「…いつも…手加減してるの?」
「うっ…一…応」
眼鏡をサイドテーブルに置くと
嬉しそうな彼女の顔。
「どうした?…」
「健吾の眼鏡のない顔…好きなの」
「…眼鏡は似合ってない?」
「そうじゃなくて…仕事してる時や外に居るときは決して外さないでしょ?」
「そうだな…外す事はないな」
「でも…私の前ならいつも外してくれるのが…嬉しいの…私は特別なんだって思えて」
「バカだな…ニーナは特別に決まっている…これからも…」
「健…んっ吾…」
「そろそろ始めたいんだが?」
「もう…////」
―――――--‐‐
「…ん…」
甘い時間が終わり彼女はぐったりと
ベットに沈み寝息をたてている。
「…本当にごめん…手加減出来なくて…」
頬にかかっている髪をサラリと退けるように指を滑らす…だが起きる気配は全くない。
それほどに追い込み抱いてしまった
原因はわかっている。
高遠だ…
私の知らない彼女を知り
私より彼女と過ごした時間の長さ
そして…
私だけのニーナの唇を味わった
それだけではない幼馴染みとして
高遠は彼女を傷付けた。
人を殺めたと言う事実
人を操り殺人者に仕立てると言う傀儡師
それらの事が彼女に知られても顔色ひとつ変えないアイツは彼女を分かっている。
そんな人間でも…彼女は受け入れてしまう
優しさと愛情深い故に。
彼女にとっては殺人鬼『高遠遙一』ではなく
あくまでも幼馴染みの『遙ちゃん』なのだ。
「…君は渡さないよ…絶対に」
『高遠遙一』だろうが『遙ちゃん』だろうが渡すものか…私のニーナだ
*
☆END☆
*2017.8.23 *
【My hear taches for you】
意味:あなたに会いたくてたまらない