その愛の行方
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俺は…好きな女じゃないと…
優しくは出来ねぇ。
あいつみたいに誰にでも良い顔とか…
ムリだ。
だから…周りの奴には俺の恋心は
バレバレ
それなのに
お前はニーナをそんな扱いするんだな
御幸…お前だって俺の目線の先にニーナが居てる事…分かってるだろう?
「はぁ…」
「タメ息なんてすると幸せが逃げるぜ」
「く、倉持…」
聞かれてるとは思って無かったニーナ
大きな目を更に大きくしてびっくりしている。
「…また御幸か?」
「…大丈夫だよ…ありがとう倉持」
何度か…相談をされた。
御幸とうまくいっていないと。
ニーナと付き合っているにも関わらず
寄ってくる女を払おうとしない御幸。
そりゃぁ…彼女としてはいい気分はしない
だが…止めてとは言えないニーナ
寄ってくる女もニーナを小バカに
したように視線を向けて御幸にベタベタしたりしてる
……俺なら御幸のような態度は考えられない
彼女を二の次にして他の女と遊ぶなんて
「…別れれば?」
「…別れようと…言ったけど…『嫌だ』って…聞いてくれないの…」
「はぁ?…あいつ…」
何考えてんだ…
「今日は部活、休みだし…御幸誘ってお茶でもしてくれば?…」
「そうだね…ありがとう倉持。」
「どういたしまして」
ニーナの頭をクシャリと撫で教室を出た。
今の俺にはそれが精一杯の触れ合い。
ムリして笑うあいつを本来の笑顔に戻すには
どうしたらいいのか…。
「…俺だったら…あんな顔させねぇのに…」
そしてその日の放課後。
午前中の晴れは何処へやら
下校時刻になる頃には大雨になっていた。
「ん?」
玄関ポーチに人影…あれはニーナ?
「御幸待ってるのか?」
「あ、倉持……ううん…今日は…無理って…」
「……そうか…悪かったな…俺が変な事言ったから…」
「倉持のせいじゃないよ…いつも気にかけてくれて感謝してる」
「ニーナ…」
「じゃ…私帰るね…」
「あぁ…って…お前傘は?」
手を見ると傘はなくそのまま玄関を出ようとした。
「持ってなくて…雨降るなんて思って無かったから…」
「そっか、じゃ待ってろ…俺の貸してやる」
「え…悪いからいいよ…」
「…遠慮するな…あ、家まで送ってやるよ…」
「……倉持…」
「今日は暇だしな…特別だ…ヒャッハ」
「クスクス…もう~」
こうして俺は家までニーナに送る事になった。
その帰り道で聞く御幸との仲。
ニーナは笑って話すが
俺には笑えない。
「そんなに…あいつが…御幸が好きなのか?」
「え…」
「そんな扱いされてよ…」
「……わかんない…もう…自分の気持ち…」
「ニーナ…。」
「あ、…私の家ここ」
「おう…じゃ…」
「待って…倉持…上がって行って…送って貰ったしお茶くらいだすよ」
「え」
「ね♪」
「じゃ…少しだけ」
「うん…どうぞ」
「―――はい…」
部屋に通されココアを出してくれた。
「コーヒーとか紅茶が良かった?」
「いや…ありがとう」
変に緊張する…考えれば…女と付き合った事ない俺が…女の部屋に入るなんてのは
初めてなわけで…。
「倉持は好きな人…居てるの?」
「えっ?!」
いきなりの質問に動揺する
「倉持は優しいし、男らしいし…御幸なんかより100倍イイ男だよね」
「お前ね…まだ一応彼氏だろうが…御幸は」
「…もう…他に好きな人…作ろうかな…」
「ニーナ…」
思えば別れようとはしない…そのくせに
他の女と居てる。
何をどう処理していいのか…ニーナ本人も分からないんだろうな…。
「………ならさ…」
「倉持…?」
「他の男じやなくて…俺を好きなってくれよ」
「………え…」
御幸と付き合うとわかったとき諦めた
恋だった。
それがきっかけはどうであれ…俺にチャンスが回ってきた…もう人のものになった
ニーナを見るなんて真っ平だ
「倉持…そんな冗談…似合わなっ…きゃ」
俺はその場にニーナを押し倒した
「こんな冗談言うかよっ!!」
「倉…持…っ」
「このまま…無理矢理俺のモンにしたって良いんだぜ…」
「……好きに…なって…いいの?」
「え…」
「こんな私…を…好きなってくれるの?」
俺は…夢でも見てるのか?
ニーナを好き過ぎて…都合のいい夢を
「倉持…」
「好き…だったよ…ずっと前から」
「倉っ…んっ…ぅん…」
ニーナの唇に我慢出来ず自分の唇を
重ねた。
初めて触れる好きな女の唇…
「…っ…ん…(ヤベェ…こんな柔らかいなんて…)」
「くら…もっ…ん…」
ニーナは俺の首に腕を回した。
「…ちゃんと拒わないと…止めないぜ…」
「…倉持のいじわる…」
真っ赤になって目を潤ませるニーナ。
あまりの可愛さと色気に理性なんか
紙切れのようにどっかに飛んだ。
御幸にはもう…返さない。
*