僕のモノ
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「――はい、先生…紅茶です」
「ありがとう…」
僕は今、仕事を終えてアシスタントのニーナが淹れた紅茶を飲みながら
一息ついていた。
そんな僕の所に迷惑の何者でもないヤツが
ドカドカと僕の家に入ってくる。
「ニーナさぁ~ん」
「丈助くん…こんにちは」
こんにちはじゃないだろうニーナっ!!
そんな笑顔を奴に向けるな!!
そう心の中で思っても…実際には言えない…言える立場ではない
アシスタントにして半年…あれは
編集部へ寄ったときそこに居たニーナに一目惚れした。
聞けば他の漫画家のアシスタントになる予定だったニーナ…それを編集長に言葉巧みに誘導し、僕の所に来るように仕向けた。
一目惚れして側に置きたかったニーナ
だが…告白なんてものはしていない…
プライドのせいか…勇気が無いのか…言葉が出てこない。
そうこうしてるうちに丈助が彼女を気に入り…僕の前でもお構い無しに迫るのだった。…
「ニーナさん今度の休みどっか行かねぇっすか?」
「今度のお休み?…」
「用事…あるっすか?」
「いえ…多分無かった…」
「忘れたのかニーナ…次の休みは画材を買いに行くと言ってあっただろう」
「え?…そう…でしたっけ…」
勿論…嘘だ
僕の目の前で他の男からのデート申込みなんて…行かせるわけが無いだろう
「ごめんね丈助くん…」
「チェッ…残念っすね…じゃぁ…その次…」
「丈助…君はいつまで居るつもりだ…仕事の邪魔だ…出ていけ」
「はぁ?…うるせぇな…」
「なんだと?」
「まぁいいや…じゃ俺は帰るッスね」
やっと帰る気になったか…まったく
「気を着けてね。丈助くん」
「はぁ~い…チュウ❤」
「あ…」
「なっ?!」
丈助はニーナの頬にキスをして帰って行った。
真っ赤な顔のニーナ
丈助の奴め…いつか殺してやる
それから数日して
彼女の首に光るネックレスに目が止まった
「…そのネックレス…よく似合ってる」
「えっ!?…あ、これですか?」
「あぁ」
「この間、丈助くんがくれたんです」
「丈助だって?…」
少し照れ臭そうにするニーナ
なんだその態度は…まさか…付き合ってるのか?…
「いいって…言ったんですけど…押しきられちゃって…」
「…それで…?」
「えっ?…」
「この僕に何の相談も無く…」
「相談って…」
「付き合ってるのか?…丈助と」
「……もし…付き合っていたら…?」
丈助と彼女が付き合っている?!
先に見付けたのは僕なのに
先に好きになったのは僕なのに!!
「そんなの…許すものか!!」
「え?…あっ…んっ…」
「チュ…っ…ん…はぁ…渡す…ものか…ん」
逃げないように頭を固定して唇を重ねた
「俺のモノだ…」
「せ、先生…っ」
「丈助なんかに渡さない…僕のモノになれ」
「…はい…」
「…え」
「…私…先生が好きです…ごめんなさい…試すような事…言っちゃって///」
「…丈助…とは付き合って…ないのか?」
「付き合ってません…」
「…は、ははは…」
嫉妬と勢いで告白して…誰にも取られたくない一心から暴走した。
そんな僕から一気に力が抜けた
「せ、先生?」
「大丈夫だ…力が抜けただけだ…それより、もう僕だけのだからな…」
「は、はい…先生///」
「もう…先生じゃないだろう?…」
「え…」
「名前…呼んで?ニーナ」
「露伴…さん…///」
「…余計なモノが付いてるけど…まぁ、いいか」
僕は再び彼女の唇に自分のを重ね
今度はゆっくりじっくり味わった。
「覚悟することだ…僕は独占欲が強いから」
やっと僕のモノになったニーナ
もう丈助なんかに触らせない。
「このネックレスは僕が預かるね」
「え?…露伴さん…?」
「ニーナの肌に触れるのは僕だけ」
*
☆END☆
*2017.4. 8 *