ひまわりを照らす太陽へ
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家に帰って晩御飯を食べ終えた私は、自分の部屋でお守り作りに励んでいた。ユニフォーム型のお守りにストラップの紐を挟んで、かがり縫いをした後に玉止めをして余分な糸を切る。
「完成したー!」
ステッチがズレてしまった部分もあるけれど、苦手なりに頑張って完成させることが出来て良かった。ちらりと壁掛けの時計を見る。九時半だ。この時間なら隆也君も部活から帰っているだろう。スマホを開いて電話をかけるとすぐに繋がった。
「もしもし、隆也君?夜遅くにごめんね」
「おう。なんか用か?」
「ちょっと渡したいものがあるんだけど、今から家に行っても良いかな?」
「あー。暗いしオレがそっち行くわ」
「うん。分かった」
電話を切ってお守りを手に自分の部屋出る。喜んでくれるかな。ワクワクしながら玄関を開けて出ると、すぐに隆也君がやって来た。
「隆也君、こんばんは」
「おー。そんで渡したいものってなんだ?」
「えっとね、これなんだけど……」
そう言いながらお守りを差し出すと、彼は少し驚いた顏をした。嫌だったかな……?不安に思いながら顔色を伺っていると、彼はお守りを受取った。
「ありがと。大事にするわ」
隆也君にわしゃわしゃと髪を撫でられる。どうやら喜んでもらえたみたいだ。嬉しくてつい頬が緩んでしまう。心がポカポカと温かくなっていくのを感じながら、彼を見上げると嬉しそうに笑ってくれた。彼の笑顔に胸が高鳴り、顏に熱が集まっていく。
「あ、あの、応援してるから、頑張ってね!」
「おう!」
元気よく返事をした隆也君は、再び私の頭を乱暴に撫でる。大きくて温かい手のひらにドキドキしていると、彼は視線に宙を這わせて何かを考え始めて、それからこちらに視線を戻して口をもごもごと動かした。
「隆也君?」
「あー……今度の祝日空いてるか?」
「空いてるよ!どうしたの?」
「いや、その、一緒にショッピングモール行かねえかなって」
その一言に私の心臓はバクバクと響く。きっと今の私の顏は真っ赤になって、ふにゃふにゃに溶けているだろう。でも仕方ない。好きな人からデートに誘われたんだから。だっていつもはバッティングセンターなのに、ショッピングモールに誘われるんだもん。これって正真正銘、デートのお誘いだよね?
「行こう!えへへ、楽しみ」
隆也君もデートだって認識してくれているのかな。期待しながら顔色を伺っていると、彼は気恥ずかしそうに頬を掻いた。
***
ついにデートの日がやってきた。浮かれた私は化粧をして髪を緩く巻き、精一杯のおしゃれをして、少し高さのあるパンプスを選んだ。玄関の扉を開けると隆也君が立っていて自然と笑顔になる。黒いシャツにデニムというシンプルな服装の彼は今日も格好良い。
「おはよ」
「おはよう!」
彼の隣に並んでショッピングモールに歩き出す。隆也君と一緒に居られるだけで嬉しいけれど、今日はデートだからもっと特別な気分だ。
「えへへ。隆也君がデートに誘ってくれるなんて夢みたい」
「デ、デートって……」
思わずこぼしてしまった本音に、彼は顔を赤く染めて言葉を詰まらせる。
「あ、ご、ごめん。ただ遊ぶだけ、だよね」
「……いや。デートだろ」
慌てて取り消すと、隆也君は少し間を置いて、それからはっきりと言った。デートだ。デートなんだ……!私ばかりが意識してると思っていたから、嬉しさでどうにかなってしまいそうだ。
「そ、そっか。えへへ……そ、そういえば隆也君はショッピングモールで買いたいものがあるの?」
「名前にお守りのお礼として、何か買ってやりたいなって思って」
「えっ。お礼なんて良いのに」
「オレがしたいからするんだよ」
ぶっきらぼうに言う彼の優しさに、胸がきゅんと締め付けられる。こんな夢みたいなこと、あっていいのかな。もしかしたら本当に夢だったりして。そうだとしても、今はこの幸せを噛み締めていたい。
「完成したー!」
ステッチがズレてしまった部分もあるけれど、苦手なりに頑張って完成させることが出来て良かった。ちらりと壁掛けの時計を見る。九時半だ。この時間なら隆也君も部活から帰っているだろう。スマホを開いて電話をかけるとすぐに繋がった。
「もしもし、隆也君?夜遅くにごめんね」
「おう。なんか用か?」
「ちょっと渡したいものがあるんだけど、今から家に行っても良いかな?」
「あー。暗いしオレがそっち行くわ」
「うん。分かった」
電話を切ってお守りを手に自分の部屋出る。喜んでくれるかな。ワクワクしながら玄関を開けて出ると、すぐに隆也君がやって来た。
「隆也君、こんばんは」
「おー。そんで渡したいものってなんだ?」
「えっとね、これなんだけど……」
そう言いながらお守りを差し出すと、彼は少し驚いた顏をした。嫌だったかな……?不安に思いながら顔色を伺っていると、彼はお守りを受取った。
「ありがと。大事にするわ」
隆也君にわしゃわしゃと髪を撫でられる。どうやら喜んでもらえたみたいだ。嬉しくてつい頬が緩んでしまう。心がポカポカと温かくなっていくのを感じながら、彼を見上げると嬉しそうに笑ってくれた。彼の笑顔に胸が高鳴り、顏に熱が集まっていく。
「あ、あの、応援してるから、頑張ってね!」
「おう!」
元気よく返事をした隆也君は、再び私の頭を乱暴に撫でる。大きくて温かい手のひらにドキドキしていると、彼は視線に宙を這わせて何かを考え始めて、それからこちらに視線を戻して口をもごもごと動かした。
「隆也君?」
「あー……今度の祝日空いてるか?」
「空いてるよ!どうしたの?」
「いや、その、一緒にショッピングモール行かねえかなって」
その一言に私の心臓はバクバクと響く。きっと今の私の顏は真っ赤になって、ふにゃふにゃに溶けているだろう。でも仕方ない。好きな人からデートに誘われたんだから。だっていつもはバッティングセンターなのに、ショッピングモールに誘われるんだもん。これって正真正銘、デートのお誘いだよね?
「行こう!えへへ、楽しみ」
隆也君もデートだって認識してくれているのかな。期待しながら顔色を伺っていると、彼は気恥ずかしそうに頬を掻いた。
***
ついにデートの日がやってきた。浮かれた私は化粧をして髪を緩く巻き、精一杯のおしゃれをして、少し高さのあるパンプスを選んだ。玄関の扉を開けると隆也君が立っていて自然と笑顔になる。黒いシャツにデニムというシンプルな服装の彼は今日も格好良い。
「おはよ」
「おはよう!」
彼の隣に並んでショッピングモールに歩き出す。隆也君と一緒に居られるだけで嬉しいけれど、今日はデートだからもっと特別な気分だ。
「えへへ。隆也君がデートに誘ってくれるなんて夢みたい」
「デ、デートって……」
思わずこぼしてしまった本音に、彼は顔を赤く染めて言葉を詰まらせる。
「あ、ご、ごめん。ただ遊ぶだけ、だよね」
「……いや。デートだろ」
慌てて取り消すと、隆也君は少し間を置いて、それからはっきりと言った。デートだ。デートなんだ……!私ばかりが意識してると思っていたから、嬉しさでどうにかなってしまいそうだ。
「そ、そっか。えへへ……そ、そういえば隆也君はショッピングモールで買いたいものがあるの?」
「名前にお守りのお礼として、何か買ってやりたいなって思って」
「えっ。お礼なんて良いのに」
「オレがしたいからするんだよ」
ぶっきらぼうに言う彼の優しさに、胸がきゅんと締め付けられる。こんな夢みたいなこと、あっていいのかな。もしかしたら本当に夢だったりして。そうだとしても、今はこの幸せを噛み締めていたい。