ひまわりを照らす太陽へ
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待ちに待った日曜日。部屋の姿見で変な所がないかチェックしていると、約束の時間の十時丁度にインターホンが鳴り響く。わくわくしながら玄関に向かい、ドアを開けるとそこには大好きな隆也君が立っていて、思わず口角とテンションが上がった。
「隆也君、おはよう!」
「はよ」
彼は白いティーシャツに、黒のデニムといったシンプルな服装で、よく似合っていて格好良い。対する私は、白のブラウスに水色のキュロットパンツを履いた。好きな人と出かける時は、精一杯のおしゃれをしたいというのが女心で。靴で隠れるのにペディキュアまで塗ってしまった私は、誰が見ても浮かれているだろう。
「私バッティングセンター三カ月ぶりくらいだよ。打てるかな」
「名前なら打てるだろ」
家を出て肩を並べながら歩く。彼の隣はやっぱり居心地が良くて、なんだか幸せな気持ちになってきた。
「こうして一緒に歩いてると、小学生の頃を思い出すね」
「あの頃は毎週バッセン行ってたな」
懐かしさに笑みが溢れる。あの頃は隆也君と距離を縮めたくて必死で、毎週のように私からバッティングセンターに誘っていたっけ。中学に上がると冷やかされることが増えて、私から誘うことはなくなってしまったけれど、それでも今日は隆也君が誘ってくれて凄く嬉しい。
「あのね、今日、誘ってくれてありがとう。凄く嬉しかった」
素直に気持ちを伝えると、彼は照れくさそうに頬を掻いて、そっぽを向いてしまった。
***
他愛のない会話をしていると、バッティングセンターに着いた。隆也君と一緒に受付を済ませて、バッティンググローブを付ける。バットを持つのは三カ月ぶりだ。鈍ってないといいな、なんて思いながら彼の後ろをついて歩く。
「隆也君どこ行く?」
「百二十キロのところ」
隆也君は両替機でお金を崩してから、百二十キロのレーンへと向かう。私は室内のベンチに座り、彼のバッティングを後ろから見ることにした。
「頑張ってね」
「おー」
バットを持った彼がリラックスして構える。それからピッチングマシンが球を放ち、スイングするとカキーンと心地よい金属音が鳴り響き、打球が綺麗に飛んで行った。あっと言う間に打ち終えて、レーンから出てきた隆也君に声をかける。
「凄いね!結構ヒット多かったんじゃない?」
「部活でもこれくらいは打ってるからな」
「ピッチングマシン?」
「そう。お前も打つだろ?見といてやるよ」
そう言って隆也君はバットを渡してきた。それを受取った私は百十キロの打席へと入り、軽く素振りをしてから百円を入れて、肩幅程度に足を開いてバットを構える。
「よしっ」
球が飛んでくるのを見てからスイングすると、金属音が鳴り響いて打球がセンターへと返っていく。頭を空っぽにして気持ちよく打っていると、すぐに十球目がやってきた。
「やっぱ名前、バッティングセンスあるな」
打席を出たところで、隆也君に声をかけられる。
「そうかな?」
「タイミングがよく合ってる」
「えへへ。ありがとう」
褒められて嬉しくなって頬を緩ませると、隆也君も柔らかい笑顔を向けてくれた。
「ソフト部入れば良かったのに」
「うーん、日焼けしたくないんだよね」
「は?なんで?」
彼は不思議そうに首を傾げる。それもそのはず。小学生の頃に野球をしていた私は、散々日焼けしてきた。今さら何を言っているんだって感じだろう。だけどどうしても焼けられない理由があった。
「す、好きな人の好きなタイプが、色白で綺麗な肌の人なの……!」
勇気を出して言葉にすると、隆也君が一瞬固まった。それから顏を薄っすらと赤くして、言葉を濁しながら視線を宙に這わせる。これは期待しても良いんだろうか。
「……だから日焼け止め、こまめに塗ってんのな」
「う、うん。それより隆也君のバッティング、もっと見たいな?」
「おう」
誤魔化すようにバットを渡すと、彼はバッターボックスに入っていった。
「隆也君、おはよう!」
「はよ」
彼は白いティーシャツに、黒のデニムといったシンプルな服装で、よく似合っていて格好良い。対する私は、白のブラウスに水色のキュロットパンツを履いた。好きな人と出かける時は、精一杯のおしゃれをしたいというのが女心で。靴で隠れるのにペディキュアまで塗ってしまった私は、誰が見ても浮かれているだろう。
「私バッティングセンター三カ月ぶりくらいだよ。打てるかな」
「名前なら打てるだろ」
家を出て肩を並べながら歩く。彼の隣はやっぱり居心地が良くて、なんだか幸せな気持ちになってきた。
「こうして一緒に歩いてると、小学生の頃を思い出すね」
「あの頃は毎週バッセン行ってたな」
懐かしさに笑みが溢れる。あの頃は隆也君と距離を縮めたくて必死で、毎週のように私からバッティングセンターに誘っていたっけ。中学に上がると冷やかされることが増えて、私から誘うことはなくなってしまったけれど、それでも今日は隆也君が誘ってくれて凄く嬉しい。
「あのね、今日、誘ってくれてありがとう。凄く嬉しかった」
素直に気持ちを伝えると、彼は照れくさそうに頬を掻いて、そっぽを向いてしまった。
***
他愛のない会話をしていると、バッティングセンターに着いた。隆也君と一緒に受付を済ませて、バッティンググローブを付ける。バットを持つのは三カ月ぶりだ。鈍ってないといいな、なんて思いながら彼の後ろをついて歩く。
「隆也君どこ行く?」
「百二十キロのところ」
隆也君は両替機でお金を崩してから、百二十キロのレーンへと向かう。私は室内のベンチに座り、彼のバッティングを後ろから見ることにした。
「頑張ってね」
「おー」
バットを持った彼がリラックスして構える。それからピッチングマシンが球を放ち、スイングするとカキーンと心地よい金属音が鳴り響き、打球が綺麗に飛んで行った。あっと言う間に打ち終えて、レーンから出てきた隆也君に声をかける。
「凄いね!結構ヒット多かったんじゃない?」
「部活でもこれくらいは打ってるからな」
「ピッチングマシン?」
「そう。お前も打つだろ?見といてやるよ」
そう言って隆也君はバットを渡してきた。それを受取った私は百十キロの打席へと入り、軽く素振りをしてから百円を入れて、肩幅程度に足を開いてバットを構える。
「よしっ」
球が飛んでくるのを見てからスイングすると、金属音が鳴り響いて打球がセンターへと返っていく。頭を空っぽにして気持ちよく打っていると、すぐに十球目がやってきた。
「やっぱ名前、バッティングセンスあるな」
打席を出たところで、隆也君に声をかけられる。
「そうかな?」
「タイミングがよく合ってる」
「えへへ。ありがとう」
褒められて嬉しくなって頬を緩ませると、隆也君も柔らかい笑顔を向けてくれた。
「ソフト部入れば良かったのに」
「うーん、日焼けしたくないんだよね」
「は?なんで?」
彼は不思議そうに首を傾げる。それもそのはず。小学生の頃に野球をしていた私は、散々日焼けしてきた。今さら何を言っているんだって感じだろう。だけどどうしても焼けられない理由があった。
「す、好きな人の好きなタイプが、色白で綺麗な肌の人なの……!」
勇気を出して言葉にすると、隆也君が一瞬固まった。それから顏を薄っすらと赤くして、言葉を濁しながら視線を宙に這わせる。これは期待しても良いんだろうか。
「……だから日焼け止め、こまめに塗ってんのな」
「う、うん。それより隆也君のバッティング、もっと見たいな?」
「おう」
誤魔化すようにバットを渡すと、彼はバッターボックスに入っていった。