可愛い子には恋をさせよ
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春休みも終盤に差しかかり、入学式まで残り数日になった。タカちゃんが私のことを好きになったのかまだ分からないけど、付き合い始めてから意識してくれているようだ。私に対して前以上に優しくなったし、一緒の時間を過ごすことが増えた。それは凄く幸せだから良いんだけど……。
「最近タカちゃんからのスキンシップが減ったよね」
春休み課題の丸付けを終えた私は、自分のベッドに寝転びながら呟いた。それまで野球雑誌に目を向けていたタカちゃんは、チラリと私の方を見てから再び雑誌に視線を落とす。私の悩みなんて全く興味が無いようだ。
「付き合う前は頭撫でてくれたりしたのに」
唇を尖らせて不満を漏らすと、タカちゃんが雑誌を閉じた。
「前がベタベタしすぎだったんだろ」
「そうかな?普通だったと思うけど」
「それじゃあお前はオレ以外の男ともあんな風にくっついてんのか?」
タカちゃんは眉間に皺を寄せて私を見つめてきた。なんだか責められているような気がする。ムッとした私はベッドから起き上がってタカちゃんの隣に腰かけた。
「タカちゃんって独占欲強いよね。すぐ嫉妬する」
「はぁ!?」
「オレ以外の男とスキンシップとるのが嫌だって素直に言えばいいのに」
「ンな話してねェだろ」
「ねぇ、なんで頭撫でてくれなくなったの?」
私が問いかけるとタカちゃんはバツの悪そうな表情を浮かべて顏を逸らした。
「なんつーか、今までが近すぎたんだよ。平気で女子に触ってたのが、その、意識したら出来なくなったっていうか……」
タカちゃんの言葉を頭の中で反芻する。つまり、私のことを女子だと意識するようになったから触れなくなったってこと?そう思うと途端に愛おしさが溢れて来て、私は衝動的にタカちゃんに抱き着いた。
「お、お前な……」
「タカちゃんって本当可愛いよね。そんな所も好きだよ」
「男に可愛いって言うんじゃねえよ」
タカちゃんは私の身体を引き剥がした。
「照れてる」
「照れてねェ」
「私としてはもっとタカちゃんに触れたいし、ちゅーとかもしたいんだけどね。タカちゃんはしたくないの?」
「……別に」
「それならタカちゃんがしたくなるまで待ってるよ」
私が笑いながらタカちゃんの手に指を絡めると、彼はその手を軽く握り返してくれた。そんな小さな反応も可愛く感じて仕方がない。
「ンなことよりもお前、入学式の準備出来てんの?」
「ばっちりだよ。そうだ!新しい制服、ブレザーとセーラー服の両方買ったから見てくれない?」
「は?なんで二つも?」
「どっちも可愛くて悩んでたらね、パパが両方とも買えば良いって言ってくれたの」
「相変わらず名前の父さんは甘いな」
呆れたようにため息を吐くタカちゃんを横目に、ベッド脇に置いたスマホを手に取ってカメラロールを遡る。
「ほら、こんな感じなんだけどタカちゃんはどっちが好き?」
パパに撮ってもらった制服姿を画面に表示して、タカちゃんにスマホを手渡す。タカちゃんはじっとそれを見つめた後、私の方を見て口を開いた。
「セーラー服の方が太って見える」
「酷い!酷過ぎる!タカちゃんのバカ!」
「わ、ワリィ」
思わずタカちゃんの肩を叩くと、流石に悪いと思ったのかタカちゃんが謝ってきた。それでも許せない。私はセーラー服の画像を削除しながら、入学式にはブレザーを着ていこうと決めた。
「もう、デリカシーってものが無いよね。ブレザーの方が似合ってるって言ってくれればいいのに」
「悪かったって。つーか、どっちもスカート短すぎねェか」
「そうかな?」
西浦高校は私服校で校則が緩いらしいので、太ももの辺りまで裾上げしたけれど、タカちゃんはお気に召さないようだ。
「パンツ見られても知らねえぞ」
「見せパン履くから大丈夫だよ」
「見せパン?」
「こういうの」
今着ているワンピースをチラリと捲り上げて、黒いペチパンツを履いていることを見せる。するとタカちゃんは一瞬目を見開いて、顏を真っ赤にして顔を逸らした。
「お前、そういう所だぞ」
そう言ってタカちゃんは頭を抱えてしまった。どうやら見せパンは刺激が強すぎたらしい。
「あはは、タカちゃん顔真っ赤だよ」
「うるせぇ」
タカちゃんは私を睨むと、私の頬を軽く抓った。
「いひゃいよ」
「お前が変なコトするからだろ」
タカちゃんは私の頬から手を離すと、机の上に置かれた野球雑誌へ目を向けてしまった。もっとタカちゃんで遊ぼうと思ったのに、どうやら今日はお預けのようだ。私は頬を膨らませながら、クッションをギュッと抱きしめた。
「最近タカちゃんからのスキンシップが減ったよね」
春休み課題の丸付けを終えた私は、自分のベッドに寝転びながら呟いた。それまで野球雑誌に目を向けていたタカちゃんは、チラリと私の方を見てから再び雑誌に視線を落とす。私の悩みなんて全く興味が無いようだ。
「付き合う前は頭撫でてくれたりしたのに」
唇を尖らせて不満を漏らすと、タカちゃんが雑誌を閉じた。
「前がベタベタしすぎだったんだろ」
「そうかな?普通だったと思うけど」
「それじゃあお前はオレ以外の男ともあんな風にくっついてんのか?」
タカちゃんは眉間に皺を寄せて私を見つめてきた。なんだか責められているような気がする。ムッとした私はベッドから起き上がってタカちゃんの隣に腰かけた。
「タカちゃんって独占欲強いよね。すぐ嫉妬する」
「はぁ!?」
「オレ以外の男とスキンシップとるのが嫌だって素直に言えばいいのに」
「ンな話してねェだろ」
「ねぇ、なんで頭撫でてくれなくなったの?」
私が問いかけるとタカちゃんはバツの悪そうな表情を浮かべて顏を逸らした。
「なんつーか、今までが近すぎたんだよ。平気で女子に触ってたのが、その、意識したら出来なくなったっていうか……」
タカちゃんの言葉を頭の中で反芻する。つまり、私のことを女子だと意識するようになったから触れなくなったってこと?そう思うと途端に愛おしさが溢れて来て、私は衝動的にタカちゃんに抱き着いた。
「お、お前な……」
「タカちゃんって本当可愛いよね。そんな所も好きだよ」
「男に可愛いって言うんじゃねえよ」
タカちゃんは私の身体を引き剥がした。
「照れてる」
「照れてねェ」
「私としてはもっとタカちゃんに触れたいし、ちゅーとかもしたいんだけどね。タカちゃんはしたくないの?」
「……別に」
「それならタカちゃんがしたくなるまで待ってるよ」
私が笑いながらタカちゃんの手に指を絡めると、彼はその手を軽く握り返してくれた。そんな小さな反応も可愛く感じて仕方がない。
「ンなことよりもお前、入学式の準備出来てんの?」
「ばっちりだよ。そうだ!新しい制服、ブレザーとセーラー服の両方買ったから見てくれない?」
「は?なんで二つも?」
「どっちも可愛くて悩んでたらね、パパが両方とも買えば良いって言ってくれたの」
「相変わらず名前の父さんは甘いな」
呆れたようにため息を吐くタカちゃんを横目に、ベッド脇に置いたスマホを手に取ってカメラロールを遡る。
「ほら、こんな感じなんだけどタカちゃんはどっちが好き?」
パパに撮ってもらった制服姿を画面に表示して、タカちゃんにスマホを手渡す。タカちゃんはじっとそれを見つめた後、私の方を見て口を開いた。
「セーラー服の方が太って見える」
「酷い!酷過ぎる!タカちゃんのバカ!」
「わ、ワリィ」
思わずタカちゃんの肩を叩くと、流石に悪いと思ったのかタカちゃんが謝ってきた。それでも許せない。私はセーラー服の画像を削除しながら、入学式にはブレザーを着ていこうと決めた。
「もう、デリカシーってものが無いよね。ブレザーの方が似合ってるって言ってくれればいいのに」
「悪かったって。つーか、どっちもスカート短すぎねェか」
「そうかな?」
西浦高校は私服校で校則が緩いらしいので、太ももの辺りまで裾上げしたけれど、タカちゃんはお気に召さないようだ。
「パンツ見られても知らねえぞ」
「見せパン履くから大丈夫だよ」
「見せパン?」
「こういうの」
今着ているワンピースをチラリと捲り上げて、黒いペチパンツを履いていることを見せる。するとタカちゃんは一瞬目を見開いて、顏を真っ赤にして顔を逸らした。
「お前、そういう所だぞ」
そう言ってタカちゃんは頭を抱えてしまった。どうやら見せパンは刺激が強すぎたらしい。
「あはは、タカちゃん顔真っ赤だよ」
「うるせぇ」
タカちゃんは私を睨むと、私の頬を軽く抓った。
「いひゃいよ」
「お前が変なコトするからだろ」
タカちゃんは私の頬から手を離すと、机の上に置かれた野球雑誌へ目を向けてしまった。もっとタカちゃんで遊ぼうと思ったのに、どうやら今日はお預けのようだ。私は頬を膨らませながら、クッションをギュッと抱きしめた。
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