バブ15
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魔界に来た霧雲達。
しかし、本来行く場所ではなく超危険地帯・ヴラドの魔境に来てしまった
ボロボロになったアランドロンを地面に仰向けに寝させた
ヴラドの魔境に来てしまったのも、アランドロンがボロボロになってしまったのも、定員オーバーの所為らしい
「死ぬなっ!!
死んだらぶっ殺す!!」
死にそうなアランドロンに対して言う言葉ではない
「なぁに…
こんな…所で…死ねませんよ。
もうすぐ娘の誕生日でね。ドレスを買ってあげるって約束しちまった」
フフフと自分を嘲笑うように笑う
『ムスメさんいたんだ』
「そんなこと言ってる場合じゃない!
死亡フラグたってる!?」
ラミアに治せないのか聞くがラミアはまだ助手の身。本格的には出来ないようだ。
肝心のフォルカスは一人だけ無事転送できたので此処にはいない
「…ラミアどの
…後…の……事は…たのみ…ま…し……た…ぞ……」
アランドロンは魂が亡くなったように白くなってしまった
「「「『アランドロー――――ンっ!!!』」」」
「おいっ
ちょ…
お前マジふざけんなよ!!
目ぇあけろっこらっ!!
死んでる場合じゃねーっつってんだろ!!」
男鹿は意識のないアランドロンの胸ぐらを掴んで前後に揺らした
その時、アランドロンから何か鳴った
『ポケットから?』
男鹿がポケットに手を突っ込んで出てきたのは四角い物体だった
「通信機!!」
『ケータイ?』
「どうやって使うんだ?」
「かして!!」
ラミアは男鹿から携帯を受け取りボタンを押す
「もしもしっ!?」
<<その声はラミア…?
無事か?>>
その声はヒルダだった
思わず皆の頬が上がる
<<フォルカスから連絡があってな…
安心した。
全員無事の様だな>>
ラミアが今起こっていることを簡潔に話す
<<――…なるほど
ヴラドの魔境か。やっかいな事になったな…
そこは王国も手を出せぬ、非干渉区域だ。よりにもよってなんて所へ…>>
「えぇ…それでどうしたものかと…」
「「『?』」」
ラミアとヒルダが話している内容が聞こえないので霧雲たちは完璧茅(カヤ)の外だ
『なにはなしてんの?』
「さぁ?」
「多分帰る方法だと…」
そういう古市だが、全く帰る方法は話していないことには気付かない
その時、森全体に聞こえる程の雑音がなった
<<どうした!?何の音だ!!>>
携帯からヒルダの声がするが、全員は目の前にあるものに見入(ミイ)っていた
視線の先には先ほど男鹿に殺られた(殴られた)ヨップル星人
<<ヨップル星人!?
バカもの!そいつはヴラドの番人だ!!
仲間を呼びよせるぞ!!>>
『なかま!?』
そういう霧雲の目は輝いているような気がする
<<アクババだ!!
とにかく逃げろ!!ここからは私が全力でサポートする!!>>
『アクババ?』
「なんだ
ヒルダさんの乗ってきた鳥か…
あれなら霧雲ちゃんぶっ倒してるよな」
『?』
アクババが何だったかわからない霧雲
ヒルダと初めて会った日に霧雲が蹴り倒した鳥だというと霧雲は理解した
『あぁ、あれね』
「そうなの?」
ラミアは驚きの目で霧雲を見る
『うん!』
<<バカもの!!
言っておくが、野生のアクババは…>>
遠くからバサバサと鳥が羽根を動かしている音がした
その音は段々と近付いてきていた
<<でかいぞ>>
アクババは普通の鳥の100倍はあった
「ぐげげげげ!!!」
「ムリィイイイ!!!」
『コーワーイーッ!!!』
男鹿達は必死で逃げた
「てめぇ!ふざけんなよっ!!
完全に別の生物じゃねーか!!!」
<<だから逃げろと言っておるのだ!!
今お前達はヴラド全域に敵として認識されたのだ!!>>
「はぁ!?じゃあどこ逃げたって…」
男鹿の言葉を遮ってアクババが悲鳴をあげて光った
いや、光ったのはアクババの能力なんかではない
魔界にきて、制御がなくなったベル坊の電撃だ
<<フン…本来の坊っちゃまの力に助けられた様だな。
だが油断するな。
私の言う事をしっかり聞け>>
『?』
<<今からお前達にはアランドロンの娘を捜してもらう>>
崖の上から男鹿達を見ていた二人の男がいた
