【一部】第七班の巻
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晴天の霹靂たる任務内容にナルトは口をあんぐりと開け、サクラは頬をヒクつかせ、サスケとナマエは冷や汗をかいて固まった。ドン引きである。言葉通りにドン引いた第七班をカカシが「ハハハ」と右手で指さした。「ホラ引いた」
「ンなバカな!!」
それにナルトが早くも立ち直ってみせる。
「あれだけ苦労して……。じゃ、なんのための卒業試験なんだってばよ!」
「あれか……下忍になる可能性のある者を選抜するだけ」
「なァにィ~~……!」
歯噛みするナルトの隣で、ナマエは脱力して後ろに手を付いた。脱落する確率は高いが、楽観的に考えてみれば、アカデミーに戻されるなら卒業試験を受ける機会はまだあるはずだ。彼女にとっては間引きじゃないだけマシだった。
「とにかく、明日は演習場でお前らの合否を判断する。忍び道具一式持ってこい」
カカシが第七班に指さしていた手をパッと開く。
「それと。朝めしは抜いてこい……吐くぞ!」
ポンと白煙を上げて、カカシの開いた手のひらに四枚の紙が口寄せされた。その紙を持ってカカシがナマエたち第七班の元へと近づいてくる。
「くわしいことはプリントに書いといたから。明日遅れてこないよーに!」
「吐くって!? そんなにキツイの!?」
「はいはいプリント見てね~」
「……あ、ありがとうございます」
ナマエは手渡されたプリントに顔を伏せた。
明日早朝、演習場にて集合。朝ご飯は抜き(吐くので)、持ち物は忍び道具一式のみ。
額に締めた木の葉マークの額あてが重みを増した気がした。顔を上げると自分以外の班員の決意に満ちた表情が目に入り、ナマエは少し気まずくなってもう一度顔を伏せた。
プリントを掴む黒い手袋の両手。
「……」
ナマエが忍になった理由は、三代目火影・猿飛ヒルゼンがナマエに語った忍者の在り方が素晴らしく思えたからだ。そして、そのヒルゼンから受けた恩を彼に返したい。……、いや。一人で生きるための、この焼けつくような寂しさに耐え忍ぶための力が欲しいからだ。人は生きている限り傷付くことからは逃れられないし、誰かを傷付けずにいることもできない。だけど分母を減らすことはできるはずだ。そのコントロールのために、ナマエは試験に落ちるわけにはいかなかった。
「……よし、頑張ろう」
プリントを四つ折りにして服のポケットに入れ、ナマエはすっくと立ちあがった。カカシは既に立ち去った後だ。ナマエ以外の第七班メンバーは今も座ってプリントを読み耽っている。
「みんな、また明日」
言葉短く歩き出した彼女の背後で、サスケがグシャリとプリントを握り潰した。
第七班の巻・六話
「ンなバカな!!」
それにナルトが早くも立ち直ってみせる。
「あれだけ苦労して……。じゃ、なんのための卒業試験なんだってばよ!」
「あれか……下忍になる可能性のある者を選抜するだけ」
「なァにィ~~……!」
歯噛みするナルトの隣で、ナマエは脱力して後ろに手を付いた。脱落する確率は高いが、楽観的に考えてみれば、アカデミーに戻されるなら卒業試験を受ける機会はまだあるはずだ。彼女にとっては間引きじゃないだけマシだった。
「とにかく、明日は演習場でお前らの合否を判断する。忍び道具一式持ってこい」
カカシが第七班に指さしていた手をパッと開く。
「それと。朝めしは抜いてこい……吐くぞ!」
ポンと白煙を上げて、カカシの開いた手のひらに四枚の紙が口寄せされた。その紙を持ってカカシがナマエたち第七班の元へと近づいてくる。
「くわしいことはプリントに書いといたから。明日遅れてこないよーに!」
「吐くって!? そんなにキツイの!?」
「はいはいプリント見てね~」
「……あ、ありがとうございます」
ナマエは手渡されたプリントに顔を伏せた。
明日早朝、演習場にて集合。朝ご飯は抜き(吐くので)、持ち物は忍び道具一式のみ。
額に締めた木の葉マークの額あてが重みを増した気がした。顔を上げると自分以外の班員の決意に満ちた表情が目に入り、ナマエは少し気まずくなってもう一度顔を伏せた。
プリントを掴む黒い手袋の両手。
「……」
ナマエが忍になった理由は、三代目火影・猿飛ヒルゼンがナマエに語った忍者の在り方が素晴らしく思えたからだ。そして、そのヒルゼンから受けた恩を彼に返したい。……、いや。一人で生きるための、この焼けつくような寂しさに耐え忍ぶための力が欲しいからだ。人は生きている限り傷付くことからは逃れられないし、誰かを傷付けずにいることもできない。だけど分母を減らすことはできるはずだ。そのコントロールのために、ナマエは試験に落ちるわけにはいかなかった。
「……よし、頑張ろう」
プリントを四つ折りにして服のポケットに入れ、ナマエはすっくと立ちあがった。カカシは既に立ち去った後だ。ナマエ以外の第七班メンバーは今も座ってプリントを読み耽っている。
「みんな、また明日」
言葉短く歩き出した彼女の背後で、サスケがグシャリとプリントを握り潰した。
第七班の巻・六話
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