【一部】第七班の巻
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自己紹介が終わり、カカシが任務の話題を出すと第七班は色めきだった。
忍者といえば任務、任務といえば忍者。木の葉の里では達成難易度ごとにランク付けされたA~Dまでの任務を、忍それぞれの技量に合わせて上層部から割り振られる。戦争の参加、暗殺から……ペット探しや農家の手伝いまで。忍たちの任務による活動範囲は里の中にとどまらない。Aランクは上忍が、B、Cランクは中忍が。ナマエたち下忍は、まず忍者の見習いとしてC、Dランクの命の危険が少ない任務が割り当てられる。アカデミーを卒業したばかりの下忍は『華々しく戦う忍者像』を想像している者が多いが、その忍者像は下積みという名のたゆまぬ努力が土台にあるのだ。
もちろん任務の達成難易度によらず依頼者からの報酬金は必ず発生するので、命の危険が少ない下忍のままで生涯を終える者も少なくない。
「はっ! どんな任務でありますか!?」
「まずはこの四人だけであることをする」
わくわく気分を隠さないナルトに、平淡とカカシは続けた。
「サバイバル演習だ」
色めきだっていた第七班がぴたりと静まる。
演習とは、実戦を想定した訓練のことだ。たしかに下忍に割り当てられる任務は対人戦闘が無いに等しいため、用心するに越したことはないが、任務イコール本番なのだ。初任務がサバイバル演習とはどういうことだろう。
「なんで任務で演習やんのよ? 演習ならアカデミーで散々やったわよ」
釈然としない表情でサクラが言う。
「相手はオレだが、ただの演習じゃない」
「?」
「……ククク」
「ちょっと! 何がおかしいのよ先生!」
「いや……」
カカシはニコリと微笑んだ。
「ま! ただな……オレがこれ言ったらお前ら絶対引くから」
「……引く……」
ドン引きするようなサバイバル演習。不可解なカカシの言動にナマエは「あ」と思い出した。
忍とは、里を守る役職の人間だ。階級によって割り振られる任務の難易度はまちまちだが、彼らの業務は任務をこなすことだけではない。本質的には里を守るのが彼らの仕事だ。里外から敵性勢力が攻めてきたら、内部で乱心者が現れたら?──上忍下忍の分別なく、対処にあたるとき命を脅かされるだろう。故に忍には求められるのだ。他人のために動くことができる、命をかけられる、適性が。
ところで『ふるいにかける』という言葉がある。篩(ふるい)という細かな網目の付いた用具で、小さな物と大きな物を選り分けることを『ふるいにかける』と言う。これに転じて、条件や基準に合わないものを除外することを、そう言う。
ニコリとしていたカカシが表情を消し、前のめりになって第七班を見据えた。
「卒業生28名中、下忍と認められる者はわずか9名。残り19名は再びアカデミーへ戻される」
つまり。
第七班の初任務は──。
「この演習は脱落率66%以上の超難関試験だ!」
『ふるい』だ。
忍者といえば任務、任務といえば忍者。木の葉の里では達成難易度ごとにランク付けされたA~Dまでの任務を、忍それぞれの技量に合わせて上層部から割り振られる。戦争の参加、暗殺から……ペット探しや農家の手伝いまで。忍たちの任務による活動範囲は里の中にとどまらない。Aランクは上忍が、B、Cランクは中忍が。ナマエたち下忍は、まず忍者の見習いとしてC、Dランクの命の危険が少ない任務が割り当てられる。アカデミーを卒業したばかりの下忍は『華々しく戦う忍者像』を想像している者が多いが、その忍者像は下積みという名のたゆまぬ努力が土台にあるのだ。
もちろん任務の達成難易度によらず依頼者からの報酬金は必ず発生するので、命の危険が少ない下忍のままで生涯を終える者も少なくない。
「はっ! どんな任務でありますか!?」
「まずはこの四人だけであることをする」
わくわく気分を隠さないナルトに、平淡とカカシは続けた。
「サバイバル演習だ」
色めきだっていた第七班がぴたりと静まる。
演習とは、実戦を想定した訓練のことだ。たしかに下忍に割り当てられる任務は対人戦闘が無いに等しいため、用心するに越したことはないが、任務イコール本番なのだ。初任務がサバイバル演習とはどういうことだろう。
「なんで任務で演習やんのよ? 演習ならアカデミーで散々やったわよ」
釈然としない表情でサクラが言う。
「相手はオレだが、ただの演習じゃない」
「?」
「……ククク」
「ちょっと! 何がおかしいのよ先生!」
「いや……」
カカシはニコリと微笑んだ。
「ま! ただな……オレがこれ言ったらお前ら絶対引くから」
「……引く……」
ドン引きするようなサバイバル演習。不可解なカカシの言動にナマエは「あ」と思い出した。
忍とは、里を守る役職の人間だ。階級によって割り振られる任務の難易度はまちまちだが、彼らの業務は任務をこなすことだけではない。本質的には里を守るのが彼らの仕事だ。里外から敵性勢力が攻めてきたら、内部で乱心者が現れたら?──上忍下忍の分別なく、対処にあたるとき命を脅かされるだろう。故に忍には求められるのだ。他人のために動くことができる、命をかけられる、適性が。
ところで『ふるいにかける』という言葉がある。篩(ふるい)という細かな網目の付いた用具で、小さな物と大きな物を選り分けることを『ふるいにかける』と言う。これに転じて、条件や基準に合わないものを除外することを、そう言う。
ニコリとしていたカカシが表情を消し、前のめりになって第七班を見据えた。
「卒業生28名中、下忍と認められる者はわずか9名。残り19名は再びアカデミーへ戻される」
つまり。
第七班の初任務は──。
「この演習は脱落率66%以上の超難関試験だ!」
『ふるい』だ。