【一部】第七班の巻
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「名字ナマエです。好きなものは誰かと一緒に居る時間。嫌いなものは辛い食べ物。将来の夢は……フツウの、大人になることかな?」
日の温かみを残す風がうなじを舐めて、くすぐったくって手で押さえる。押さえた際に肌を触れた革製の手袋が、ナマエは辛い食べ物より嫌いだった。でも、この場では何となく言いたくなかった。
「趣味は甘いものを食べること。甘味処によく行きます。どうぞよろしく」
軽く笑って会釈する。それから程よく間を置いて、ナマエの隣に座るナルトが自分の額あてを摘まんで上げ、ナマエと同じように、しかし少しだけ多く明るさを含んでにっこり笑った。「オレさ! オレさ!」
「名前はうずまきナルト! 好きなものはカップラーメン! もっと好きなのはイルカ先生におごってもらった一楽のラーメン!! ……嫌いなものはお湯を入れてからの三分間」
ころころと表情を変えるナルトに、ナマエはこっそり笑った。ナルトの話を聞いていると、不思議と胸が暖かくなる。彼にはアカデミーの頃からそういう力があって、他人に暖かさを与えるのが上手だった。
「将来の夢はァ、火影を超す!! ンでもって里の奴ら全員にオレの存在を認めさせてやるんだ!!」
ナルトは芯の通った声で宣言した。
火影とは、火の国の長である忍のことだ。忍の最上階級(上忍)であることを前提に、里全体からの信頼がなければ決して就くことが叶わない職。その火影になることが夢だと、ナルトは言った。確かに彼ならなれるだろうな、とナマエは思う。
……しかし、この里の住民は何故かナルトのことを執拗に忌み嫌っており、その負の感情の深さは程度が知れなかった。どうしてとナマエは何度か口にしたことがある。だが里の住民たちは決まって唇を引き結ぶ。 まるで“言ってはいけない”約束を守るように。
「趣味は……イタズラかな」
額あてから手を離し、ナルトは言う。それを聞いたカカシが頭をポリポリ掻き、間の抜けた声で「次」と言う。
……里の住民がナルトを嫌うのは彼のイタズラのせいではない、とナマエは考えている。彼らが抱く負の“元”は、いつ始まったのか分からない伝説のように広く根を張っているようだから。きっとそんな単純な理由じゃない。
日の温かみを残す風がうなじを舐めて、くすぐったくって手で押さえる。押さえた際に肌を触れた革製の手袋が、ナマエは辛い食べ物より嫌いだった。でも、この場では何となく言いたくなかった。
「趣味は甘いものを食べること。甘味処によく行きます。どうぞよろしく」
軽く笑って会釈する。それから程よく間を置いて、ナマエの隣に座るナルトが自分の額あてを摘まんで上げ、ナマエと同じように、しかし少しだけ多く明るさを含んでにっこり笑った。「オレさ! オレさ!」
「名前はうずまきナルト! 好きなものはカップラーメン! もっと好きなのはイルカ先生におごってもらった一楽のラーメン!! ……嫌いなものはお湯を入れてからの三分間」
ころころと表情を変えるナルトに、ナマエはこっそり笑った。ナルトの話を聞いていると、不思議と胸が暖かくなる。彼にはアカデミーの頃からそういう力があって、他人に暖かさを与えるのが上手だった。
「将来の夢はァ、火影を超す!! ンでもって里の奴ら全員にオレの存在を認めさせてやるんだ!!」
ナルトは芯の通った声で宣言した。
火影とは、火の国の長である忍のことだ。忍の最上階級(上忍)であることを前提に、里全体からの信頼がなければ決して就くことが叶わない職。その火影になることが夢だと、ナルトは言った。確かに彼ならなれるだろうな、とナマエは思う。
……しかし、この里の住民は何故かナルトのことを執拗に忌み嫌っており、その負の感情の深さは程度が知れなかった。どうしてとナマエは何度か口にしたことがある。だが里の住民たちは決まって唇を引き結ぶ。 まるで“言ってはいけない”約束を守るように。
「趣味は……イタズラかな」
額あてから手を離し、ナルトは言う。それを聞いたカカシが頭をポリポリ掻き、間の抜けた声で「次」と言う。
……里の住民がナルトを嫌うのは彼のイタズラのせいではない、とナマエは考えている。彼らが抱く負の“元”は、いつ始まったのか分からない伝説のように広く根を張っているようだから。きっとそんな単純な理由じゃない。