Alastor
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
平時から骨が浮いていた体は、見た目以上に重みがある。
布越しに熱が伝わってこないだけで、人ってこんなに冷たくなれるものなのかと、いつも思う。
──人間は無意識のうちに、全身に力を込めているから、死ぬとずっと重くなるんだよ。
はじめて彼を目撃したとき、教えてもらった。逃げるお前は共犯だと言われて、あの日から、ずっと。
時間を共に過ごすうちに絆されていく感触があった。恐怖が友愛に変わっていくのを肌で感じて、彼は、私を、私は彼を大切だと、思うようになったのだろうか?
こんなとき、彼なら笑う気がする。
オシャレが台無しだよ、とか言いながら。
まだ、生き返る気がしている。
ショートショート・ストックホルム症候群《了》
布越しに熱が伝わってこないだけで、人ってこんなに冷たくなれるものなのかと、いつも思う。
──人間は無意識のうちに、全身に力を込めているから、死ぬとずっと重くなるんだよ。
はじめて彼を目撃したとき、教えてもらった。逃げるお前は共犯だと言われて、あの日から、ずっと。
時間を共に過ごすうちに絆されていく感触があった。恐怖が友愛に変わっていくのを肌で感じて、彼は、私を、私は彼を大切だと、思うようになったのだろうか?
こんなとき、彼なら笑う気がする。
オシャレが台無しだよ、とか言いながら。
まだ、生き返る気がしている。
ショートショート・ストックホルム症候群《了》