◆4:事件発生
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「はぁ……」
自室に戻ってから何度目のため息だろうか。湯上がりのためか少し火照った体を冷やそうと、寝間着姿のエレナは窓を開ける。
涼やかな風が体を吹き抜けるのを半眼で感じていたエレナは、不安に満ちた瞳を天に輝く月へと向けた。
(ゾンビなんて初めて見た……この世界でも普通に生息しているのかな? でもルフレさんもメタナイトさんも驚いていたからそれはないのかも……)
光景が脳裏を過ぎるだけで寒さとは異なる悪寒に体が震える。今夜は寝ようにも眠れないかもなと身を抱きしめるエレナのもとに。
「──よう、さっき振りだなァ」
「クレイジーさん!」
エレナが開けた窓辺に足をかけ、ニイッとしたり顔を浮かべるのはクレイジー。いつの間に現れたのかは知らないが、よっと部屋の中に不法侵入してきた彼をエレナは向い入れる。
「お昼はどうしていなくなってしまったのですか? 聞きたいことがあったのに……」
「俺はァあンまここにはいられねーの。ンなことより聞きたいことあンだろ?」
早くしろよと言いたげなクレイジーにエレナは感激する。
「まさかそのために来てくださったのですか……⁉︎」
「一応共犯者だからな。……夜中に男を招き入れンのはオマエぐらいなもンだけどよ」
「え?」
「なンでもねーよ。で、聞きたいのは昼間俺が言った言葉だろ?」
勢いよく頷き返すエレナに、クレイジーは両手を後頭部に回して。
「ま、正直なところ。俺にもハッキリと分かンないンだわ。何せ『その時代』にはいなかったもンでな。知ってそうなのは……【闇の賢主】ぐらいかァ?」
「その時代……? 【闇の賢主】……?」
「ヴィルの同僚ってやつさ。会えばわかる」
はぁ、と生返事するエレナは「でもっ」とクレイジーに詰め寄る。
「その方は今どちらに?」
クレイジーはエレナの両肩を掴むと、窓辺へと近づけた。
「あン中」
「え……?」
示されたのは地平線の彼方に広がる《虚空の霧》。
「あン中にある神殿に住ンでンだよ」
「あ、あの中に⁉︎」
「まー、オマエなら行けっけどまず迷うな。行きたいンなら『ヤツ』を探せ」
クレイジーを見上げるエレナには目もくれず、男は不敵に笑う。
「『レイ』っていう記者か探偵か一般人かわけわかんねーヴィルの野郎の知り合いだ」